まぶたのたるみ原因と改善・解消法|自力ケアから美容医療まで解説

まぶたのたるみ原因と改善・解消法|自力ケアから美容医療まで解説

年齢とともにまぶたのたるみが気になりだす方が増えます。

まぶたのたるみは見た目の印象を大きく左右するだけでなく、時には視野が狭くなるなど生活に影響を及ぼすケースもあります。

この記事では、まぶたのたるみが起こる原因を詳しく探り、ご自身でできる改善・予防ケアから、美容医療による解消法まで、幅広く解説します。

目次

まぶたのたるみが引き起こす印象の変化

まぶたのたるみは、単に「まぶたが重い」という感覚的な問題だけではありません。

見た目の印象や日々の生活に、さまざまな影響を及ぼします。多くの方が感じる悩みを具体的に見ていきましょう。

見た目の年齢への影響

まぶたがたるむと、皮膚が覆いかぶさるため目が小さく見えたり、目尻が下がって見えたりします。そのため実年齢よりも老けた印象を与えてしまうときがあります。

特に上まぶたのたるみは目元全体のハリを失わせ、影を作るため、顔全体が疲れて見える原因にもなります。

若々しい印象を保つ上で、目元のケアは非常に重要です。

疲れた印象や不機嫌な表情

たるんだまぶたは、眠たそうな、あるいは覇気がない印象を与えがちです。

本人は元気でも、周りからは「疲れているのかな?」「何か機嫌が悪いのかもしれない」と誤解される場面も少なくありません。

たるみによってできた影が目の下のクマのように見えてしまうのも、疲れた印象を強調する一因です。

視野が狭くなるなどの機能的な問題

たるみが進行すると、見た目だけの問題ではなくなります。上まぶたの皮膚が黒目にかぶさるようになると、物が見えにくくなり、視野が狭まりやすいです。

無意識のうちに眉毛を上げて物を見ようとするため、額のしわが深くなる原因にもなります。

また、眼精疲労や、それに伴う頭痛・肩こりを引き起こすケースもあり、生活の質に直接影響します。

メイクがしにくくなる悩み

まぶたがたるむとアイラインが引きにくくなったり、アイシャドウがまぶたの溝に溜まってしまったりと、アイメイクが思い通りに決まらなくなります。

たるんだ皮膚がビューラーを妨げ、まつ毛が上がりにくくなる方もいます。

メイクで隠そうとしてもかえってたるみが目立ってしまう場合もあり、メイクを楽しめなくなるという悩みにつながります。

まぶたのたるみの原因

まぶたのたるみは、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こります。

主な原因を知ると効果的な予防や対策につながります。ここでは、代表的な4つの原因を解説します。

加齢による皮膚の弾力低下

まぶたの皮膚は非常に薄く、体の中で最もデリケートな部分の一つです。

年齢を重ねると肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、質も変化します。これらの弾性線維が失われると皮膚が重力に逆らえなくなり、徐々に伸びてたるんでしまいます。

これは、顔全体のたるみと同様の自然な老化現象ですが、皮膚の薄いまぶたは特にその影響が現れやすい部分です。

眼輪筋(がんりんきん)の衰え

眼輪筋は目の周りを囲むように存在する筋肉で、まばたきをしたり、目を閉じたりする際に働きます。

この眼輪筋が加齢やPC・スマホの長時間利用によるまばたきの減少などで衰えると、まぶたの皮膚や脂肪を支える力が弱まります。

筋肉の土台が緩むため、その上にある皮膚も一緒にたるんでしまうのです。

眼輪筋の衰えは、目の下のたるみやクマの原因にもなります。

眼輪筋を衰えさせる生活習慣

習慣理由対策
長時間のPC・スマホ画面に集中し、まばたきの回数が減少する。意識的にまばたきをしたり、1時間ごとに休憩を取る。
コンタクトレンズの長期使用着脱時にまぶたを引っ張る刺激が続く。優しく着脱し、装着時間を守る。
表情の変化が少ない顔の筋肉、特に眼輪筋を使う機会が減る。意識して表情豊かに話す、笑顔を作る。

長時間のPC作業やスマホの使用

現代人にとって切り離せないPCやスマートフォンの使用も、まぶたのたるみを加速させる一因です。

画面を凝視しているとまばたきの回数が通常よりも大幅に減少し、眼輪筋が使われずに凝り固まり衰えやすくなります。

また、小さな画面を見る際に目を細める癖は目元に余計な負担をかけ、たるみやしわの原因となります。

さらに、ブルーライトが及ぼす影響も無視できません。

間違ったスキンケアやメイク

日々の何気ない習慣が、まぶたへのダメージを蓄積させている可能性があります。特に注意が必要なのは、目元への物理的な摩擦です。

メイクを落とす際にゴシゴシと強くこする、アイクリームを塗るときに力を入れすぎるなどの行為は薄いまぶたの皮膚を伸ばし、たるみを助長します。

また、粘着力の強いアイプチやつけまつげのりを頻繁に使用し、剥がす際にまぶたを引っ張ると大きな負担となります。

あなたはどのタイプ?まぶたのたるみセルフチェック

「まぶたのたるみ」と一言でいっても、その原因や状態は人それぞれです。

自分のたるみがどのタイプかを知ることは、適切なケア方法を見つけるための第一歩です。

皮膚のゆるみによる「皮膚弛緩型」

加齢や紫外線、物理的な摩擦などによって、まぶたの皮膚そのものが伸びてしまっているタイプです。

皮膚のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少・変性し、余った皮膚がカーテンのように垂れ下がってきます。

二重の幅が狭くなったり、奥二重になったり、もともと一重の人はさらに目が重たく見えたりするのが特徴です。

比較的、年齢を重ねた方に多く見られます。

目の上の脂肪の多さによる「脂肪蓄積型」

もともとまぶたの脂肪(眼窩脂肪)が多い、または加齢によって脂肪を支える組織がゆるみ、脂肪が前に押し出されてくるタイプです。

まぶた全体が厚ぼったく、腫れぼったい印象になります。朝起きたときにむくみやすいと感じる方は、このタイプも考えられます。

若い方でも遺伝的に脂肪が多いと、このタイプに当てはまる場合があります。

眼瞼挙筋のゆるみによる「眼瞼下垂型」

まぶたを開ける筋肉である「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」の働きが弱まったり、その先端にある「挙筋腱膜(きょきんけんまく)」が伸びたりゆるんだりして、まぶたが十分に上がらなくなった状態です。

これは「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という症状で、たるみのように見えます。

眠たそうに見える、眉毛を上げて物を見る癖がある、額にしわが寄る、頭痛や肩こりがひどい、などの症状を伴う場合はこのタイプを疑います。

タイプ別の見分け方のポイント

チェック項目皮膚弛緩型眼瞼下垂型
まぶたの皮膚をつまむと皮膚が薄く、よく伸びる皮膚の伸びは少ない
指でたるみを引き上げると楽に目が開き、二重のラインがはっきりするあまり変化がない、または目が開きにくい
特徴的な症状二重幅が狭くなる、三重になるおでこのしわ、頭痛、肩こり

脂肪蓄積型は、まぶた全体の厚みで判断します。これらのタイプは複合しているケースも多く、正確な診断は専門の医師への相談が重要です。

自分でできるまぶたのたるみ改善・予防ケア

まぶたのたるみは、気づいたときからケアを始めることが大切です。

日々の生活の中で少し意識を変えるだけで、たるみの進行を緩やかにし、予防できます。

保湿を重視したスキンケア

乾燥は肌の弾力を失わせる大きな要因です。まぶたは皮脂腺が少なく乾燥しやすいため、特に丁寧な保湿が必要です。

化粧水で水分を与えた後、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなどが配合された目元専用の美容液やアイクリームを使いましょう。

塗る際は薬指の腹を使って、目頭から目尻に向かって優しくなじませるのがポイントです。決して強くこすったり、叩き込んだりしないでください。

目元の筋肉を鍛えるエクササイズ

眼輪筋や眼瞼挙筋を意識的に動かすと、筋力の低下を防ぎ、目元をすっきりとさせられます。

ただし、やりすぎやまぶたの皮膚を引っ張るような方法は逆効果になるため注意しましょう。

簡単な目元エクササイズ

エクササイズ名手順ポイント
びっくり目エクササイズ1. 目を大きく見開いて5秒キープ。
2. ゆっくりと目を閉じて5秒キープ。
眉を上げず、目の周りの筋肉だけを使う意識で。
8の字眼球運動顔を動かさず、眼球だけで大きく「8の字」を描く。左右両方向行う。目の奥の筋肉を動かすイメージでゆっくりと。
まばたきエクササイズ意識して、ゆっくり、ぎゅっとまばたきをする。これを数回繰り返す。普段の無意識なまばたきとの違いを感じる。

紫外線対策の徹底

紫外線(特にUVA)は肌の奥深くにある真皮層にまで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊します。この「光老化」は、たるみの最大の原因の一つです。

季節や天候を問わず、一年中紫外線対策を行いましょう。

外出時はUVカット効果のあるサングラスや帽子、日傘を活用するほか、目元にも使える低刺激の日焼け止めを塗る習慣をつけると良いです。

紫外線対策アイテム

アイテム選び方のポイント注意点
サングラスUVカット率が高いもの(99%以上)、レンズの色が濃すぎないもの色が濃いと瞳孔が開き、逆に紫外線を多く取り込む可能性も
日焼け止めSPF/PA値が高いもの、低刺激性、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)塗り忘れやすいまぶたの際まで丁寧に塗る
帽子・日傘つばの広い帽子、UVカット加工のある日傘地面からの照り返しは防げないため、他の対策と併用する

生活習慣の見直しと注意点

健康的な生活習慣は健やかな肌を保つ基本です。塩分の多い食事はむくみの原因となり、まぶたの腫れぼったさにつながります。

栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eを積極的に摂取しましょう。

また、肌のターンオーバーを促し、日中に受けたダメージを修復するために質の高い睡眠が必要です。スマートフォンを長時間見続けるのを避け、適度な休息を取るようにしてください。

自力ケアの限界と注意点

セルフケアはたるみの予防や進行を遅らせる上で非常に有効ですが、万能ではありません。

効果を過信するあまり、間違ったケアで状態を悪化させてしまうケースもあります。自力ケアの限界とリスクを正しく理解し、賢く付き合っていきましょう。

セルフケアで改善できる範囲

セルフケアで効果が期待できるのは、主に軽度のたるみや、むくみ・乾燥が原因の一時的なたるみです。

保湿によって目元の小じわや乾燥が改善したり、エクササイズで目元がすっきりしたりするときはあります。

しかし、すでに伸びてしまった皮膚や、ゆるんだ筋肉・腱膜を元の状態に戻すのは、セルフケアだけでは困難です。

老化による構造的な変化を化粧品やマッサージだけで根本的に解消することはできないと認識しておきましょう。

間違ったマッサージがたるみを悪化させる危険性

たるみを解消したい一心で、自己流の強いマッサージを行うのは非常に危険です。

薄くデリケートなまぶたの皮膚は、強い力で引っ張ったりこすったりすると皮膚を支える線維が伸びたり切れたりして、かえってたるみが悪化します。

良いと思って続けていたケアが、数年後の深刻なたるみの原因を作っている可能性もあるのです。

マッサージを行う場合は専用のクリームなどで滑りを良くし、あくまでも「優しく触れる」程度にとどめるべきです。

  • 強くこする
  • 皮膚を引っ張る
  • 指で押し上げる
  • 温冷タオルを頻繁に繰り返す

効果を急ぐあまりの過剰なケア

早く効果を出したいからと高価なアイクリームを大量に塗ったり、一日に何度もエクササイズを行ったりするのも禁物です。

肌には、一度に吸収できる成分の量に限界があります。過剰な塗布は、毛穴詰まりや肌荒れの原因になる場合もあります。

また、エクササイズのやりすぎは特定の筋肉に負担をかけ、表情じわを深くする可能性があります。

何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。適切な量と回数を守りましょう。

美容医療を検討するタイミング

セルフケアを続けても改善が見られない、たるみが進行して視野に影響が出始めた、見た目の変化が大きなコンプレックスになっている、といったときは美容医療を検討する良いタイミングかもしれません。

特に、眼瞼下垂が疑われる場合はセルフケアでの改善は難しいため、早めに専門医の診察を受けるのがおすすめです。

美容医療はセルフケアでは届かない領域に働きかけ、より明確な変化を得られる選択肢です。

美容皮膚科・クリニックでのまぶたのたるみ解消法

セルフケアでは改善が難しいまぶたのたるみに対して、美容医療はさまざまな方法を用意しています。

ここでは、代表的な治療法を「切らない治療」と「切る治療(外科手術)」に分けて紹介します。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を考えましょう。

レーザー・高周波(RF)治療

皮膚のたるみが比較的軽度な場合に適した、切らない治療法です。

レーザーや高周波の熱エネルギーを皮膚の深層部に照射し、コラーゲンの産生を促進します。この作用により肌の内部からハリと弾力を取り戻し、たるみを引き締めます。

複数回の治療が必要な場合が多いですが、ダウンタイムがほとんどないのが大きなメリットです。

代表的な照射治療

種類特徴主な効果
高周波(RF)皮膚の深部を均一に加熱し、コラーゲン線維を収縮させる。皮膚の引き締め、ハリ感アップ
HIFU(ハイフ)超音波を一点に集中させて、SMAS筋膜に熱を与える。リフトアップ効果、たるみ改善
フラクショナルレーザー皮膚に微細な穴を開け、創傷治癒力で肌再生を促す。肌質改善、小じわ、毛穴

ヒアルロン酸注入

目の上のくぼみやこめかみの痩せが原因で、相対的にまぶたがたるんで見える場合に有効な治療です。

ヒアルロン酸をくぼんだ部分に注入して物理的にボリュームを補い、皮膚にハリを出します。これによって、まぶたが持ち上がり、たるみが改善したように見えます。

ただし、たるんだ皮膚そのものをなくす治療ではありません。手軽で即時的な効果が期待できますが、効果は永続的ではなく、定期的なメンテナンスが必要です。

切らないたるみ治療(糸リフトなど)

医療用の特殊な糸を皮膚の下に通し、たるみを物理的に引き上げる治療法です。

こめかみなどから糸を挿入し、眉の上あたりでたるみを引き上げ固定します。メスを使わないため傷跡が目立ちにくく、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。

ただし、効果の持続期間には限りがあり、引き上げ効果も外科手術ほどではありません。皮膚のたるみが中程度の方に向いています。

外科手術による根本的な改善

たるみが重度の場合や、より確実で長期的な効果を望む場合に選択される方法です。

たるみの原因となっている余分な皮膚や脂肪を直接切除するため、根本的な改善が期待できます。眼瞼下垂を伴う場合は、保険適用で手術が受けられるケースもあります。

ダウンタイムは他の治療に比べて長くなりますが、効果は半永久的です。

主な外科手術

手術名内容適した症状
眉下切開(眉下リフト)眉毛のすぐ下のラインで皮膚を切除し、たるみを引き上げる。まぶたの厚い人、自然な印象を保ちたい人
上眼瞼切開(二重切開法)二重のラインに沿って切開し、余分な皮膚や脂肪を切除する。たるみと同時に二重を作りたい人
眼瞼下垂手術ゆるんだ挙筋腱膜を縫い縮め、まぶたの開きを改善する。視野が狭い、頭痛など機能的な問題がある人

美容医療を受ける前に知っておきたいこと

美容医療は魅力的な選択肢ですが、治療を受ける前には内容やリスク、費用について十分に理解しておく必要があります。

治療法ごとのダウンタイムとリスク

どの治療法であっても、効果だけでなくダウンタイムやリスクが存在します。

ダウンタイムとは、腫れや内出血などが治まり日常生活に戻れるまでの期間です。レーザー治療のようにほとんどないものから、外科手術のように1〜2週間以上必要なものまで様々です。

また、感染や左右差、傷跡、期待した効果が得られないなどのリスクもゼロではありません。

これらの情報を事前にしっかりと確認し、自分の生活スタイルや許容範囲に合った治療を選びましょう。

治療法ごとのダウンタイム比較(目安)

治療法主なダウンタイム症状期間の目安
照射治療赤み、ほてり感数時間〜1日
ヒアルロン酸注入内出血、腫れ、むくみ数日〜1週間
外科手術強い腫れ、内出血、痛み1〜2週間(完成まで数ヶ月)

費用相場の比較

まぶたのたるみ治療は多くの場合自由診療となり、費用は全額自己負担です(眼瞼下垂と診断された場合は保険適用あり)。

費用は治療法やクリニックによって大きく異なります。カウンセリング時に、提示された金額に何が含まれているのか(施術料、麻酔代、薬代、アフターケアなど)を明確に確認しましょう。

複数のクリニックで話を聞き、費用と内容を比較検討するのも有益です。

クリニック選びのポイント

良い結果を得るためには、信頼できるクリニックと医師を選ぶことが最も重要です。

以下の点を参考に、慎重に選びましょう。

  • カウンセリングが丁寧で、親身に話を聞いてくれるか
  • メリットだけでなく、デメリットやリスクも詳しく説明してくれるか
  • 医師の経験や症例数が豊富か
  • 料金体系が明確か
  • アフターフォローや保証制度が整っているか

カウンセリングで確認すべきこと

カウンセリングは、医師に自分の希望を伝え、疑問や不安を解消する絶好の機会です。遠慮せずに何でも質問しましょう。

「こんなことを聞いてもいいのだろうか」と思うようなことでも、納得できるまで確認するのが大切です。

自分に合った治療法や具体的な効果、ダウンタイムや費用総額、万が一のトラブル時の対応など、具体的な内容をリストアップして臨むとよいでしょう。

まぶたのたるみに関するよくある質問

まぶたのたるみは加齢だけでなく、PC作業やスマホの利用、誤ったスキンケアやメイクなど様々な原因で起こります。

ある日突然まぶたがたるむケースはなく、少しずつたるんでいくため気づいたときにはたるみが進行している方も多いです。

ただ、まぶたは皮膚が薄くデリケートな部位で、セルフケアで行えることにも限界があります。

パッチリとした目元を手に入れたい、目元をすっきりさせて明るい印象を取り戻したいと考える方は、いちどクリニックへ相談してみるのがおすすめです。

何歳くらいからたるみは始まりますか?

まぶたのたるみが気になり始める年齢には個人差が大きいですが、一般的には30代後半から40代にかけて自覚する方が多いようです。

しかし、肌質や生活習慣、遺伝的な要因によっては20代から予兆が現れるケースもあります。

たるみは徐々に進行するため、早い段階から予防的なケアを始めると将来のたるみ対策につながります。

アイプチやつけまつげはたるみの原因になりますか?

短期的にはそこまで問題となりませんが、長期的に見ると原因になる可能性があります。

特に、粘着力の強い製品を毎日使用し、剥がす際にまぶたの皮膚を強く引っ張る行為は皮膚への負担が大きいです。この刺激が繰り返されると、皮膚が伸びてたるみを引き起こしてしまいます。

使用する場合はできるだけ肌に優しい製品を選び、専用のリムーバーで優しくオフするように心がけてください。

治療後に元に戻ることはありますか?

治療法によって異なります。外科手術によるたるみ改善の効果は半永久的とされますが、加齢による変化が完全に止まるわけではないため、10年、20年という長いスパンで見ると再びたるみが生じる可能性はあります。

レーザーや注入治療、糸リフトなどは効果の持続期間が限られており、良い状態を維持するためには定期的なメンテナンスが必要になるのが一般的です。

男性でも治療を受けられますか?

もちろん可能です。まぶたのたるみは性別に関わらず起こる悩みであり、近年は美容医療を受ける男性も非常に増えています。

男性の場合、「若々しく見せたい」という目的のほか、「視野が狭くなった」「目つきが悪く見られるのを改善したい」といった機能的・社会的な理由で相談に来られる方も多いです。

男性向けの治療プランを用意しているクリニックも増えていますので、気軽に相談してみてください。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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