やつれた顔をふっくら改善!原因とハリを取り戻す方法|元気な印象へ

やつれた顔をふっくら改善!原因とハリを取り戻す方法|元気な印象へ

顔がやつれると、実年齢より上に見られたり、不健康な印象を与えたりしやすいです。

「疲れてる?」「何かあった?」と聞かれることが増えた、鏡に映る自分の顔がなんだか老けて見えると感じているなら、それは「顔のやつれ」が原因かもしれません。

この記事では、顔がやつれてしまう原因を多角的に掘り下げ、失われたハリとボリュームを取り戻し、ふっくらと元気な印象の顔になるためのセルフケアから美容医療まで、具体的な改善方法を詳しく解説します。

目次

「やつれた顔」とはどのような状態?セルフチェック

「やつれた顔」と一言でいっても、その状態は人それぞれです。まずは、ご自身の顔がどのような状態にあるのか、客観的にチェックしてみましょう。

以下の特徴に当てはまるものが多いほど、顔がやつれた印象を与えている可能性があります。

頬がこけて見える

顔のやつれで最も分かりやすい変化が、頬のボリュームダウンです。

以前はふっくらしていた頬が平坦になったり、くぼんで見えたりすると、顔に影が落ちて疲れた印象になります。

特に、笑ったときにできるはずの頬の丸みがなくなると、やつれたと感じやすくなります。

目の下がくぼんでいる

目の下の脂肪が減少したり皮膚が薄くなったりすると、くぼみや影(黒クマ)が目立つようになります。

この状態は、寝不足や疲れのサインとして現れる場合もありますが、慢性化すると顔全体の生気を失わせ、やつれた印象を強くします。

全体的に影が多く疲れた印象

顔の凹凸が増えると光が均一に当たらなくなり、顔全体に影が増えます。

ほうれい線やマリオネットラインが深くなるのも、影を強調する一因です。

これらの影は表情がなくても疲れているように見せ、不健康なイメージにつながります。

やつれた顔の印象チェック

チェック項目印象主な原因
頬がこけている疲労感・老けた印象皮下脂肪の減少
目の下がくぼむ不健康・寝不足感脂肪減少・皮膚の菲薄化
顔に影が多い暗い・幸薄い印象顔の凹凸・たるみ

なぜ顔はやつれてしまうのか?原因

顔のやつれは、単なる「疲れ」だけが原因ではありません。皮膚や脂肪、骨といった顔の構造的な変化が深く関わっています。

ここでは、顔のやつれを引き起こす根本的な原因を解説します。

加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少

肌のハリや弾力を支えているのは、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンといった線維状のタンパク質です。

しかし、これらの成分は20代をピークに減少し始め、質も低下します。

これによって肌の土台が弱くなり、重力に負けてたるみが生じ、結果として顔のボリュームが失われたように見えます。

皮下脂肪の減少と移動

顔のふっくら感は、皮下脂肪によって作られています。加齢とともに、この皮下脂肪は全体的に減少します。

さらに、若い頃は頬の高い位置にあった脂肪が、加齢によって下の方へ移動(下垂)します。

この脂肪の減少と移動が、頬のこけやほうれい線の深化といった「やつれ顔」を形成する大きな要因です。

年齢による顔の脂肪の変化

年代頬の脂肪顎周りの脂肪
20代高い位置にありふっくらすっきりしている
40代以降減少し、下の方へ移動たるみとして現れる

骨格の変化(骨萎縮)

知らない方も多いですが、顔の骨も加齢によって萎縮し、形が変化します。

特に、目の周りの骨(眼窩)や頬骨、あごの骨は萎縮しやすい部位です。

骨という土台が小さくなることで、その上の皮膚や脂肪を支えきれなくなり、くぼみやたるみが生じて顔のやつれにつながります。

急激なダイエットや栄養不足

短期間で大幅な体重減少を目指すダイエットは、顔の脂肪を急激に失わせる原因となります。

体脂肪と一緒に顔の脂肪まで落ちてしまうと皮膚が余ってしまい、たるみやシワが目立ち、やつれた印象になります。

また、栄養バランスの偏りも肌の健康を損ない、ハリを失わせます。

生活習慣に潜む顔のやつれを招く要因

加齢だけでなく、日々の何気ない生活習慣も顔のやつれを加速させる場合があります。

ご自身の生活を見直し、改善できる点がないか確認してみましょう。

睡眠不足とストレス

睡眠中は、肌のターンオーバーを促す成長ホルモンが分泌される大切な時間です。

睡眠不足が続くと、このホルモンの分泌が滞り、肌の修復が十分に行われません。

また、慢性的なストレスは血行不良を招き、肌に栄養が行き渡りにくくなるため、くすみやハリの低下を引き起こします。

紫外線ダメージの蓄積

紫外線は、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンを破壊する最大の外的要因です。

長年にわたって紫外線を浴び続けると、肌の弾力が失われ、シワやたるみが深刻化します。

この「光老化」は、顔のやつれを大きく進行させる原因となります。

紫外線が肌に与える影響

紫外線の種類肌への到達度主な影響
UV-A真皮まで到達コラーゲン・エラスチンを破壊
UV-B表皮まで到達シミ・そばかすの原因

喫煙や過度な飲酒

喫煙は体内のビタミンCを大量に消費し、血管を収縮させます。

ビタミンCはコラーゲンの生成に必要であり、血行不良は肌への栄養供給を妨げるため、喫煙者の肌はハリを失いやすくなります。

過度な飲酒もまた、体内の水分を奪い、肌の乾燥やくすみを招きます。

「頑張っている人」ほど顔がやつれやすいという事実

毎日仕事や家事、育児に追われて自分のことは後回し、といった「頑張っている人」こそ、ふと鏡を見たときに「自分の顔がこんなにやつれていたなんて」と驚くことが多いです。

これは精神論ではなく、多忙な生活が顔の構造に直接影響を与えるためです。

責任感とストレスが表情筋を硬直させる

強い責任感を持って仕事や家庭に向き合う人は、無意識のうちに顔に力が入っている場合が多いです。

特に、食いしばりや眉間にシワを寄せる癖は、特定の表情筋を過度に緊張させます。この緊張が続くと血行が悪化し、顔全体の柔軟性が失われます。

その結果、筋肉が硬直し、頬がこけて見えたり口角が下がって見えたりするのです。

時間のなさからくる栄養バランスの偏り

忙しいと食事は手早く済ませられるものになりがちです。

菓子パンやおにぎり、インスタント食品で食事を済ませるときが続くと、タンパク質やビタミン、ミネラルといった肌の材料となる栄養素が不足します。

これらの栄養不足は肌のハリを内側から支える力を弱め、顔のやつれを直接的に引き起こします。

肌のハリに必要な栄養素

栄養素主な働き多く含まれる食品
タンパク質コラーゲンの材料肉、魚、卵、大豆製品
ビタミンCコラーゲンの生成を助けるパプリカ、ブロッコリー、果物
鉄分血行を促進し、くすみを改善レバー、赤身肉、ほうれん草

自分のことは後回しにしがちなセルフケア不足

時間に追われる生活の中では、スキンケアも簡素化しがちです。

保湿が不十分だったり紫外線対策を怠ったりするときが続くと、肌のバリア機能が低下し、乾燥やダメージを受けやすい状態になります。

このような日々の小さなケア不足の蓄積が数年後には大きな差となり、顔のやつれとして表面化します。

自宅でできるセルフケア|ハリを取り戻す第一歩

やつれた印象を改善するために、まずは日々の生活の中で取り組めるセルフケアから始めてみましょう。

継続すると肌の状態を健やかに保てて、これ以上の進行を防ぐ助けになります。

保湿とエイジングケア化粧品の選び方

肌の乾燥はハリを失わせる大きな原因です。セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった高保湿成分が配合された化粧品を選び、肌に十分なうるおいを与えましょう。

また、レチノールやナイアシンアミド、ビタミンC誘導体などが配合されたエイジングケア化粧品は、コラーゲンの生成をサポートして肌にハリを与える効果が期待できます。

注目のエイジングケア成分

成分名期待できる効果
レチノールターンオーバー促進、コラーゲン産生サポート
ナイアシンアミドシワ改善、バリア機能サポート
ビタミンC誘導体抗酸化作用、コラーゲン産生サポート

表情筋を鍛える顔のトレーニング

顔の筋肉である表情筋を意識的に動かすと血行を促進し、顔全体のリフトアップ効果が期待できます。

ただし、やりすぎや間違った方法はかえってシワの原因になる場合もあるため、無理のない範囲で行うことが重要です。

  • 口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」と発音する
  • 頬を大きく膨らませて数秒キープする
  • 目を大きく見開いて数秒キープし、ゆっくりと閉じる

バランスの取れた食事と必要な栄養素

肌は食べたもので作られます。なかでも、肌の土台となるタンパク質、コラーゲンの生成を助けるビタミンC、血行を良くするビタミンEや鉄分を意識して摂取することが大切です。

特定の食品に偏らず、多様な食材からバランス良く栄養を摂るように心がけましょう。

セルフケアの限界と美容クリニックでの治療という選択肢

セルフケアは肌の健康を保つ上でとても重要ですが、すでに起きてしまった構造的な変化を元に戻すには限界があります。ここでは、美容医療がなぜ有効なのかを解説します。

セルフケアで改善が難しい理由

セルフケアで働きかけられるのは、主に肌の最も外側にある角質層までです。

しかし、顔のやつれの根本原因であるコラーゲンの減少や皮下脂肪の減少・移動、骨の萎縮は、肌のさらに深い層や、その下の組織で起きています。

化粧品やマッサージでは、これらの構造に直接働きかけるのは困難です。

ケア方法とアプローチできる範囲

ケア方法主なアプローチ範囲改善できること
セルフケア皮膚の表面(角質層)乾燥、小じわ、肌のキメ
美容医療真皮、皮下組織、筋肉深いシワ、たるみ、ボリューム減少

美容医療が根本的な原因にアプローチできる仕組み

美容クリニックで行う治療は減少したボリュームを物理的に補ったり、肌の深層に熱エネルギーを与えてコラーゲンの生成を強力に促進したりと、やつれの根本原因に直接働きかけます。

このため、セルフケアでは得られない、目に見える変化を期待できます。

治療を受ける前に知っておきたいこと

美容医療を受ける際は、事前の情報収集と理解が重要です。治療にはメリットだけでなく、ダウンタイムやリスクも伴います。

どのような治療法があり、それぞれにどのような特徴があるのかを知り、信頼できる医師と十分に相談した上で、自分に合った方法を選びましょう。

やつれた顔をふっくらさせる代表的な美容医療

美容クリニックでは、顔のやつれに対して様々な治療法を提案します。ここでは、代表的な治療法とその特徴を紹介します。

ヒアルロン酸注入|ボリュームを補う

ヒアルロン酸注入はこけた頬や目の下のくぼみなど、ボリュームが失われた部分にヒアルロン酸製剤を注入し、ふっくらとさせる治療です。

注入直後から効果を実感しやすく、ダウンタイムが短いのが特徴です。

自然な仕上がりのためには、医師の技術とデザイン力が重要になります。

脂肪注入|自身の脂肪で自然な仕上がり

ご自身の体(太ももやお腹など)から採取した脂肪を顔のへこんだ部分に注入する方法です。

自分自身の組織を使うため、アレルギーの心配がなく、生着すれば効果が長期間持続します。

ヒアルロン酸よりもさらに自然で、肌質の改善効果も期待できます。

ハイフ(HIFU)|たるみを引き締める

高密度焦点式超音波(HIFU)という技術を使い、肌の土台となるSMAS(筋膜)層に熱エネルギーを加えて引き締める治療です。

たるみが原因でやつれて見える場合に有効で、フェイスラインをすっきりとさせ、リフトアップ効果をもたらします。

メスを使わずにたるみ治療ができるのが大きなメリットです。

主な治療法の比較

治療法主な効果ダウンタイムの目安
ヒアルロン酸注入ボリュームアップほぼなし〜数日
脂肪注入ボリュームアップ・肌質改善1〜2週間
ハイフ(HIFU)リフトアップ・引き締めほぼなし

糸リフト|リフトアップとハリ感の向上

医療用の溶ける糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚や脂肪を引き上げる治療です。

物理的にリフトアップするだけでなく、挿入した糸の刺激によってコラーゲン生成が促進され、肌全体のハリ感アップにもつながります。

顔の輪郭を整え、若々しい印象を取り戻すのに役立ちます。

クリニック選びで失敗しないためのポイント

満足のいく結果を得るためには、治療法だけでなく、どのクリニックで受けるかが非常に重要です。

以下のポイントを参考に、信頼できるクリニックを選びましょう。

医師の経験と症例実績を確認する

同じ治療法でも、結果は医師の技術力に大きく左右されます。

特にヒアルロン酸注入や脂肪注入のような注入治療は、医師のデザインセンスが問われます。

クリニックのウェブサイトで担当医師の経歴や症例写真を確認し、自分の理想とする仕上がりに近い実績があるかを見極めましょう。

カウンセリングの丁寧さと相性

カウンセリングでは自分の悩みや希望をしっかりと伝え、医師からの説明に納得できるかが重要です。

メリットだけでなくリスクやデメリット、他の選択肢についても丁寧に説明してくれる医師は信頼できます。

質問しやすい雰囲気か、スタッフの対応はどうかなど、クリニック全体の雰囲気も確認しましょう。

  • 悩みや希望を親身に聞いてくれるか
  • 治療法のメリット・デメリットの説明はあるか
  • 質問に対して明確に答えてくれるか

料金体系の明確さ

治療にかかる費用が明確に提示されるかを確認します。

カウンセリング時に、提示された金額以外に追加費用が発生する可能性がないかをしっかりと確認しておくと、後々のトラブルを防げます。

複数のクリニックでカウンセリングを受け、料金や内容を比較検討するのも一つの方法です。

よくある質問

「やつれた顔を何とかしたい」とお悩みの方は意外と多いです。脂肪の減少や皮膚の菲薄化、たるみや骨の萎縮などが原因で、複数の要因が重なっているケースも見受けられます。

肌の乾燥のような皮膚のごく浅い部分のみの問題であればセルフケアでも改善できますが、顔のやつれに関しては化粧品やトレーニングでは限界があるのも事実です。

そのため、やつれている顔を本格的に改善したいのであれば、クリニックに相談してみることをおすすめします。

治療後のダウンタイムはどのくらいですか?

治療法によって大きく異なります。ヒアルロン酸注入やハイフは、赤みや腫れが出る場合がありますが、数時間から数日で治まるケースがほとんどで、ダウンタイムは短い傾向にあります。

一方、脂肪注入や糸リフトは、内出血や腫れが1〜2週間程度続く場合があります。カウンセリング時に、ご自身の生活スタイルに合わせて相談することが重要です。

効果はどのくらい持続しますか?

これも治療法や使用する製剤、個人差によって変わります。

一般的に、ヒアルロン酸注入は半年〜2年程度、ハイフは半年〜1年程度です。脂肪注入は、生着した脂肪は半永久的に効果が持続するといわれます。糸リフトは糸の種類によりますが、1年〜2年程度が目安です。

効果を維持するためには、定期的なメンテナンスを検討しましょう。

痛みはありますか?

痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの治療では麻酔を使用して痛みを最小限に抑えます。注入治療では麻酔クリームや局所麻酔、ハイフでは痛みを緩和する工夫がされています。

痛みが心配な方は、カウンセリングの際に遠慮なく医師に伝え、どのような対策が可能かを確認すると良いでしょう。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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