美容フィラー・整形フィラーは、ヒアルロン酸などの薬剤を皮膚に注入してしわやたるみを改善し、輪郭を整える治療法です。
「ほうれい線が深くなった」「顔のたるみで疲れて見える」「もう少し鼻筋が通っていたら…」といった悩みをお持ちの方も、メスを使わずに短時間で顔の印象を変えられるため、エイジングケアやプチ整形として注目を集めています。
この記事では、フィラー治療の基本から効果、種類、選び方まで、専門的な視点で詳しく解説します。
美容フィラー・整形フィラーの基本
美容医療に関心がある方であれば「フィラー」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
まずは、フィラー治療がどのようなもので、なぜ多くの人に選ばれているのか、その基本的な知識から見ていきましょう。
フィラーとは何か?注入治療の概要
フィラー(filler)とは、英語で「埋めるもの」「充填剤」を意味します。
美容医療におけるフィラー治療は皮膚の下にヒアルロン酸などの薬剤を注入し、物理的にボリュームを補うことで、しわや溝を目立たなくしたり、顔の輪郭を形成したりする施術の総称です。
注入する薬剤そのものを「フィラー」と呼ぶこともあります。
注射による治療のため、メスを使う手術に比べて体への負担が少なく、ダウンタイムが短いのが特徴です。
なぜフィラーが選ばれるのか?その魅力
フィラー治療の最大の魅力は、その手軽さと効果の分かりやすさにあります。施術時間が10分から30分程度と短く、治療後すぐに効果を実感できる方が多いです。
また、ヒアルロン酸フィラーの場合、万が一仕上がりが気に入らないときでも、分解酵素で溶かして元に戻すことが可能です。
この可逆性が、初めて美容医療を受ける方にとっても安心材料となっています。
フィラー治療の主なメリット
メリット | 内容 |
---|---|
即時性 | 施術直後から効果を実感しやすい |
低侵襲 | メスを使わないため、傷跡が残らず体への負担が少ない |
可逆性 | ヒアルロン酸の場合、溶解して修正が可能 |
注射だけで顔の印象を変える仕組み
フィラーが顔の印象を変える仕組みは非常にシンプルで、年齢とともに減少する皮下組織やコラーゲンをフィラーで補います。
例えば、ほうれい線のような深いしわは、皮膚のたるみや皮下脂肪の減少によってできる影です。この溝の直下にフィラーを注入すると肌が内側から持ち上がり、しわが浅く目立たなくなります。
同様に、鼻筋に注入すれば鼻を高く見せ、アゴ先に注入すればシャープな輪郭を形成できます。
フィラーで期待できる美容効果
フィラー治療は、顔の様々な悩みに対応できる汎用性の高い施術です。具体的にどのような効果が期待できるのか、代表的な例を紹介します。
しわ・ほうれい線の改善
顔の老化で特に気になるのが、ほうれい線やマリオネットライン、額のしわなどです。これらは皮膚のボリュームロスが原因で生じます。
フィラーを気になるしわの下に直接注入することで溝を埋めて肌を平らにし、若々しい印象を取り戻します。
特に、無表情の時でも刻まれている「静的じわ」の改善に有効です。
顔のたるみをリフトアップ
たるみは顔全体の皮下組織が減少し、重力に負けて垂れ下がるために起こります。
フィラーをこめかみや頬、フェイスラインなどの特定のポイントに注入すると、顔全体の皮膚を土台から支えてリフトアップ効果を得られます。
この方法は「リフト注入」とも呼ばれ、顔全体のバランスを整えながら自然な若返りを図ります。
フィラーによるリフトアップのポイント
注入部位 | 期待できる効果 |
---|---|
こめかみ | 目尻の下がりを改善し、顔の上半分を引き上げる |
頬(ゴルゴライン) | 頬の位置を高く見せ、ほうれい線を目立ちにくくする |
フェイスライン | 輪郭をシャープにし、マリオネットラインを改善する |
輪郭形成(アゴ・鼻・額)
フィラーはしわ改善だけでなく、顔のパーツを整える輪郭形成(プチ整形)にも広く用いられます。
鼻筋に注入して高く見せたり、アゴ先に注入してEラインを整えたり、丸みのある額を作ったりすることが可能です。メスを入れずに、理想の顔立ちに近づけられます。
- 鼻筋を高くする
- アゴをシャープにする
- 額を丸くする
- 涙袋を形成する
唇のボリュームアップと形成
薄い唇や左右非対称な唇の形も、フィラーで整えられます。唇に直接注入すると、ふっくらと魅力的な厚みを出せて、美しいリップラインを形成します。
また、唇の縦じわ改善にも効果があり、若々しい口元を演出します。
主要なフィラーの種類と特徴
フィラーには様々な種類があり、それぞれ成分や特徴、持続期間が異なります。ここでは、日本国内で主に使用されるフィラーの種類について見ていきましょう。
ヒアルロン酸フィラー
現在、フィラー治療の主流となっているのがヒアルロン酸フィラーです。
ヒアルロン酸はもともと人間の体内に存在する成分で、水分を保持する能力が高いのが特徴です。このため、アレルギー反応のリスクが極めて低く、安全性が高いとされています。
製品によって粒子の大きさや架橋(かきょう)の度合いが異なり、硬さや持続期間にバリエーションがあります。
ヒアルロン酸フィラーの硬さと主な用途
硬さ | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
柔らかい | 皮膚の浅いしわ、涙袋、唇 | 肌になじみやすく、自然な仕上がり |
中間 | ほうれい線、ゴルゴライン | 適度なボリュームを出しやすい |
硬い | 鼻、アゴ、額の輪郭形成 | 形をしっかりと作り、長期間維持しやすい |
コラーゲンフィラー
コラーゲンフィラーは、かつてフィラー治療の主流でした。動物(主にウシ)由来のコラーゲンを使用するため、アレルギーテストが必要です。
現在はヒト由来のコラーゲンや、自身の皮膚から培養したものを使用する製品もありますが、ヒアルロン酸フィラーの普及に伴い、使用される機会が減少しています。
その他のフィラー製剤(レディエッセなど)
ヒアルロン酸以外にも、特殊な成分を用いたフィラーが存在します。
代表的なものに「レディエッセ」があります。これはハイドロキシアパタイトという、歯や骨を構成する成分を主原料としています。
ヒアルロン酸よりも硬さがあり、シャープな輪郭形成に適しています。
また、持続期間が1年半から2年と長いのが特徴ですが、ヒアルロン酸のように溶解酵素で溶かすことはできません。
種類ごとの持続期間と硬さの違い
フィラーの効果は永久ではありません。体内に注入されたフィラーは、時間とともに少しずつ吸収されていきます。
持続期間は製剤の種類や注入部位、個人の体質によって異なりますが、一般的な目安としては6ヶ月から2年程度です。
主なフィラーの持続期間の目安
フィラーの種類 | 持続期間の目安 |
---|---|
ヒアルロン酸(柔らかいタイプ) | 約6ヶ月〜1年 |
ヒアルロン酸(硬いタイプ) | 約1年〜2年 |
レディエッセ | 約1年半〜2年 |
「思っていたのと違う…」を防ぐためのフィラー選びの視点
フィラー治療は手軽さが魅力ですが、その一方で「期待した効果と違った」「不自然な顔になった」という結果に終わる可能性もゼロではありません。
このような事態を避けるためには、単に有名な製剤を選ぶのではなく、より深く自分自身の希望と向き合うことが重要です。
あなたの「なりたい顔」はどんな顔?
カウンセリングの際に「ほうれい線をなくしたい」と伝えるだけでは不十分な場合があります。なぜなら、ほうれい線が目立つ原因は一つではないからです。
頬の肉が下がっているのか、骨格的に影ができやすいのか、原因によって適した方法が異なります。
理想の女優やモデルの写真を持参するなどして、「どのような印象の顔になりたいのか」を具体的に医師と共有することが、満足への第一歩です。
注入部位と悩みに合わせた製剤の硬さの重要性
フィラー選びで最も重要な要素の一つが「硬さ」です。
例えば、シャープなアゴ先を作りたいのに柔らかいフィラーを注入すると形がぼやけてしまい、期待した効果は得られません。逆に、皮膚の薄い目の周りに硬いフィラーを注入すると、凹凸が目立って不自然に見えるリスクがあります。
この製剤の選択は医師の技術と経験が問われる部分であり、悩みの原因と部位に合わせて適した硬さのフィラーを選ぶと、自然で美しい仕上がりにつながります。
医師とのイメージ共有が成功の鍵
最終的な仕上がりは、医師の技術力と美的感覚に大きく左右されます。カウンセリングでは、自分の希望を遠慮なく伝えるとともに、医師からの提案にも耳を傾けましょう。
経験豊富な医師は顔全体のバランスを見て、注入する量や部位について的確なアドバイスをしてくれます。
治療のメリットだけでなく、リスクやダウンタイムについても丁寧に説明してくれる医師は、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
- 希望を具体的に伝える
- 医師の提案をよく聞く
- リスク説明の有無を確認する
治療後の経過とダウンタイムの現実
「ダウンタイムはほとんどない」と聞いていても、実際には個人差があります。
注射部位に内出血や腫れ、軽い痛みが出る場合があります。通常は数日から1週間程度で落ち着きますが、大切な予定の直前に施術を受けるのは避けたほうが賢明です。
この現実的な経過を事前に理解しておくと、治療後の不安を軽減できるでしょう。
フィラー注入治療の流れ
実際にフィラー治療を受ける場合、どのような手順で進むのでしょうか。カウンセリングから施術後のケアまで、一連の流れを解説します。
カウンセリングから施術まで
まずは医師によるカウンセリングを受けます。悩みや希望を伝え、肌の状態や骨格を診察してもらった上で、適した治療法やフィラーの種類、注入量などを決定します。
治療内容や費用、リスクについて十分に納得できたら同意書にサインし、施術に移ります。
メイクを落とし、注入部位を消毒した後、医師が慎重にフィラーを注入していきます。
施術中の痛みと麻酔について
フィラー注入には極細の注射針を使用します。
痛みはチクッとする程度ですが、痛みに弱い方のために表面麻酔(麻酔クリーム)やブロック麻酔(歯の治療で使うような注射の麻酔)を用意しているクリニックがほとんどです。
また、最近のフィラー製剤には、あらかじめ麻酔薬が含まれているものも多く、注入時の痛みを和らげる工夫がされています。
施術後の過ごし方と注意点
施術直後は注入部位に若干の赤みや腫れが見られるケースがありますが、メイクでカバーできる程度です。
当日から洗顔やシャワーは可能ですが、いくつかの注意点があります。
指示された過ごし方を守ると、仕上がりをより良くして副作用のリスクを低減できます。
施術後の主な注意点
項目 | 注意内容 | 理由 |
---|---|---|
飲酒・激しい運動 | 当日は控える | 血行が良くなり、腫れや内出血を助長する可能性があるため |
マッサージ | 施術後1週間程度は注入部位を強く押したり揉んだりしない | 注入したフィラーが移動したり、変形したりするのを防ぐため |
サウナ・長風呂 | 数日間は控える | 血行促進により、腫れが悪化する可能性があるため |
フィラー治療の安全性とリスク
手軽なイメージのあるフィラー治療ですが、医療行為である以上、リスクはゼロではありません。安全に治療を受けるために、知っておくべきことを説明します。
副作用や合併症の可能性
最も一般的な副作用は、注入部位の内出血や腫れ、赤みや痛み、かゆみなどです。これらは通常、数日から1週間程度で自然に治まります。
まれな合併症として、アレルギー反応や感染、しこり(肉芽腫)や皮膚の凹凸などが報告されています。
さらに、極めてまれですが、フィラーが血管に詰まってしまう血管塞栓(けっかんそくせん)が起こると、皮膚壊死や失明といった重篤な事態に至る可能性があります。
信頼できるクリニック・医師の選び方
重篤な合併症のリスクを避けるためには、クリニックと医師選びが極めて重要です。医師が解剖学を熟知しているのはもちろん、フィラー治療の経験が豊富であるかを確認しましょう。
カウンセリングでリスクについてもしっかり説明し、質問に丁寧に答えてくれるかどうかも判断材料になります。
また、万が一の事態に備えて、緊急時の対応体制が整っているクリニックを選ぶと安心です。
- 医師の経歴や症例数を確認する
- カウンセリングが丁寧であるか
- 緊急時の対応体制が整っているか
アレルギー反応への備え
ヒアルロン酸フィラーはアレルギーのリスクが低いとされていますが、体質によっては反応が出る可能性も否定できません。
過去に化粧品や薬剤でアレルギーを起こした経験がある方は、カウンセリング時に必ず医師に伝えましょう。
コラーゲンフィラーなど、種類によっては事前の皮内テストが必要な場合もあります。
フィラー治療の費用相場
フィラー治療にかかる費用は、使用する製剤の種類や注入する量によって大きく異なります。
製剤の種類と注入量で決まる料金
フィラーの料金は、「製剤1本(通常1.0cc)あたりいくら」または「0.1ccあたりいくら」という形で設定されているのが一般的です。
持続期間が長い製剤や、特殊な技術で作られた製剤は、価格が高くなる傾向があります。
必要な注入量は、改善したい部位やしわの深さによって変わるため、カウンセリングで正確な見積もりを確認しておきましょう。
部位別の費用目安
治療部位ごとのおおよその費用相場は以下の通りです。
治療部位 | 注入量の目安 | 費用相場 |
---|---|---|
ほうれい線(両側) | 1.0cc 〜 2.0cc | 7万円 〜 15万円 |
鼻(隆鼻) | 0.5cc 〜 1.0cc | 5万円 〜 10万円 |
アゴ形成 | 1.0cc 〜 2.0cc | 7万円 〜 15万円 |
ただし、これはあくまで一般的な目安であり、クリニックや使用する製剤によって変動します。
保険適用の有無について
フィラー治療はしわやたるみの改善、輪郭形成といった美容目的で行われるため、公的医療保険は適用されません。
すべての費用が自己負担となる自由診療です。このため、クリニックによって料金設定が異なります。
他の美容医療との比較
顔の悩みを改善する治療法は、フィラーだけではありません。よく比較される他の代表的な治療法との違いを確認しておくと、自分の悩みに合った治療法を選択しやすいです。
ボツリヌス注射(ボトックス)との違い
ボツリヌス注射は、筋肉の動きを一時的に抑制することで、表情じわ(笑った時の目尻のしわ、眉をひそめた時の眉間のしわなど)を改善する治療です。
一方、フィラーは溝を埋める治療なので、無表情の時にもあるしわ(静的じわ)に適しています。
作用する対象が「筋肉」か「ボリューム」か、という点が大きな違いです。
フィラーとボツリヌス注射の比較
項目 | フィラー | ボツリヌス注射 |
---|---|---|
作用 | ボリュームを補充し、溝を埋める | 筋肉の動きを抑制する |
適応 | ほうれい線、ゴルゴラインなど(静的じわ) | 目尻、眉間、額など(表情じわ) |
脂肪注入との違い
脂肪注入は、自分自身の太ももやお腹から採取した脂肪を顔のくぼんだ部分に注入する治療法です。
自分の組織を使うため、アレルギーの心配がないのが最大のメリットです。一度定着した脂肪は半永久的な効果が期待できます。
一方、フィラーに比べて体への負担が大きく、ダウンタイムが長くなる傾向があります。また、脂肪の定着率には個人差があります。
糸リフトとの違い
糸リフト(スレッドリフト)は、特殊な突起のついた糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚を物理的に引き上げる治療です。特にフェイスラインや頬のたるみ改善で効果を実感しやすいです。
フィラーがボリュームを「足す」治療であるのに対し、糸リフトは組織を「引き上げる」治療であるという違いがあります。
両者を組み合わせると、より高いリフトアップ効果を目指せます。
よくある質問(Q&A)
美容の分野で行われるフィラー治療は、ヒアルロン酸やボトックスなどを皮膚に注入する施術を指します。
しわやたるみの改善に有効で、すぐに効果を実感しやすいのも魅力の一つと言えるでしょう。
注入するだけの簡単な治療法に見えがちですが、満足できる仕上がりのためには医師の知識や技術力が必要です。
無料カウンセリングを行うクリニックが多いので、検討している方は可能であれば複数の医療機関に足を運び、信頼できる医師を探すのがおすすめです。
- 注入後、すぐに効果は実感できますか?
-
多くの場合、注入直後からしわが浅くなったり、輪郭が整ったりといった変化を実感できます。
ただし、施術直後は若干の腫れがあるため、最終的な仕上がりは1〜2週間後が目安となります。
- 修正や溶解は可能ですか?
-
主流であるヒアルロン酸フィラーの場合、「ヒアルロニダーゼ」という分解酵素を注射すると注入したヒアルロン酸を溶かして修正したり、元に戻したりすることが可能です。
ただし、レディエッセなど一部のフィラーは溶解できません。
- どのくらいの頻度で治療を受けるのが良いですか?
-
効果の持続期間はフィラーの種類や個人差によりますが、一般的には効果が薄れてきたと感じる半年から1年半ごとに追加注入を行う方が多いです。
完全に元に戻る前に少量ずつ追加していくと、良い状態を維持しやすくなります。
- 施術後にメイクはできますか?
-
施術当日からメイクは可能です。
ただし、注入部位の針穴は非常に小さいですが傷口ですので、強くこすったりせず、優しくメイクをしてください。クレンジングの際も同様に注意が必要です。
参考文献
ATTENELLO, Natalie Huang; MAAS, Corey S. Injectable fillers: review of material and properties. Facial Plastic Surgery, 2015, 31.01: 029-034.
HAMRAH, Daria; ALEMAN, Brayann. Injectable Soft Tissue Fillers and Their Use in Facial Rejuvenation. In: Pearls and Pitfalls in Oral and Maxillofacial Surgery. Cham: Springer International Publishing, 2024. p. 301-313.
BUCK II, Donald W.; ALAM, Murad; KIM, John YS. Injectable fillers for facial rejuvenation: a review. Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery, 2009, 62.1: 11-18.
BALLIN, Annelyse Cristine; BRANDT, Fredric S.; CAZZANIGA, Alex. Dermal fillers: an update. American journal of clinical dermatology, 2015, 16: 271-283.
JONES, Derek. Volumizing the face with soft tissue fillers. Clinics in plastic surgery, 2011, 38.3: 379-390.
WOLLINA, Uwe; GOLDMAN, Alberto. Filler migration after facial injection—a narrative review. Cosmetics, 2023, 10.4: 115.
HERRMANN, Jennifer L., et al. Biochemistry, physiology, and tissue interactions of contemporary biodegradable injectable dermal fillers. Dermatologic Surgery, 2018, 44: S19-S31.
WOLLINA, Uwe, et al. Complication of soft tissue fillers: prevention and management review. Journal of Drugs in Dermatology, 2020, 19.9: 829-832.