ほうれい線ヒアルロン酸、笑うと不自然?自然な仕上がりと注意点

ほうれい線ヒアルロン酸、笑うと不自然?自然な仕上がりと注意点

ほうれい線を目立たなくさせるヒアルロン酸注入は、手軽な印象がある一方、「笑った時に顔が引きつるのでは」「不自然な見た目になったらどうしよう」と不安に思う方も少なくありません。

この記事では、なぜ笑顔が不自然に見えることがあるのか、その原因を解き明かし、自然で美しい仕上がりを実現するためのポイントと、治療を受ける前に知っておきたい注意点を詳しく解説します。

目次

ほうれい線ヒアルロン酸で笑顔が不自然になるという不安

ほうれい線治療として広く知られるヒアルロン酸注入ですが、インターネットの口コミや体験談を見ると「笑うと違和感がある」「表情が硬くなった」といった声を見かけるときがあります。

このような情報に触れると、治療に踏み出すのをためらってしまうのも無理はありません。

特に、笑顔は感情を表現する大切な要素です。その笑顔が損なわれるかもしれないという懸念は、美容医療を受ける上で大きな不安要素となります。

しかし、適切な知識を持ち、信頼できる医師のもとで治療を受ければ、このような心配は大きく軽減できます。

なぜ「不自然さ」を心配してしまうのか

多くの人が抱く「不自然さ」への心配は、ヒアルロン酸が「異物」であるという認識から生じるケースが多いです。

体内に何かを注入するため、本来の自然な動きが妨げられるのではないか、という漠然とした不安です。

また、友人や知人、あるいはメディアで見た有名人の不自然な表情の変化が、自分にも起こるのではないかと考えてしまうのも一因です。

この不安は、治療の具体的な内容や、仕上がりを左右する要因について正確な情報が不足していると増幅される傾向があります。

表情とヒアルロン酸の関係

顔には多くの表情筋があり、それらが複雑に連動して喜怒哀楽の表情を作り出します。

口周りは話したり笑ったりと、最もよく動く部位の一つです。ほうれい線は、この口周りの動きに大きく関わっています。

ヒアルロン酸を注入するということは、この活発に動くエリアの皮膚のすぐ下にボリュームを加える行為です。

そのため、表情の動きを十分に考慮せずに注入を行うと、皮膚の動きと注入されたヒアルロン酸の動きが馴染まず、違和感や不自然さとして現れる可能性があるのです。

自然な仕上がりへの期待

治療を検討する誰もが望むのは、「若々しくなったけれど、どこを治療したか分からない」ような、あくまで自然な変化です。

ヒアルロン酸治療の目的は、シワを完全に消し去るのではなく、目立たなくさせて顔全体の印象を明るく、若々しく見せることです。

過度な変化を求めるのではなく、自分らしさを失わずにコンプレックスを解消する、といった「自然な仕上がり」への期待と、失敗への不安が入り混じるのも分かります。

笑うと不自然に見える原因

ヒアルロン酸注入後に笑顔が不自然に見える場合、それにはいくつかの明確な原因が考えられます。

これらの原因は、医師の技術や判断に起因するケースがほとんどです。裏を返せば、原因を理解すると、そのような結果を避けるためのクリニック選びやカウンセリングが可能になります。

ヒアルロン酸の注入量が多すぎる

笑うと不自然になる最も一般的な原因は、ヒアルロン酸の注入量が過剰であることです。

ほうれい線を完全になくそうと欲張って多量のヒアルロン酸を注入すると、その部分だけが膨らみすぎて、パンパンな印象を与えてしまいます。

特に笑った時には、周囲の筋肉が動く中で注入箇所だけが盛り上がったままになり、不自然な凹凸や「ヒアルロン酸が入っている感」が際立ってしまうのです。

治療は「8割程度の改善」を目指すのが、自然な仕上がりを叶える鍵です。

注入量による印象の違い

注入量静止時の見た目笑顔の時の印象
少量(適切)ほうれい線が浅くなり、自然表情に馴染み、違和感が少ない
中等量ほうれい線がかなり薄くなるやや盛り上がりを感じる場合がある
多量(過剰)ほうれい線が消えるが、不自然な膨らみ注入部が動かず、引きつって見える

注入する皮膚の層が適切でない

皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織といった層状の構造をしています。ヒアルロン酸を注入する深さ、つまりどの層に注入するかが、仕上がりに大きく影響します。

ほうれい線のシワそのものを埋めるためには、比較的浅い層(真皮層)への注入が必要です。

しかし、浅すぎる層に注入すると、皮膚の表面が凸凹になったり、ヒアルロン酸が青白く透けて見えたり(チンダル現象)する場合があります。

逆に、たるみを持ち上げる目的で深い層(骨膜上など)へ注入すべきところを浅い層に注入すると、不自然な膨らみにつながります。

硬すぎるヒアルロン酸製剤の使用

ヒアルロン酸製剤には、目的や注入部位に応じて様々な硬さ(粘度や弾性)のものがあります。

例えば、あごや鼻の輪郭を形成する際には、形を保ちやすい硬い製剤を使用します。

一方、ほうれい線のように非常によく動く部位に硬すぎる製剤を使用すると筋肉の動きに馴染めず、しこりのように感じたり、笑顔の際に不自然な盛り上がりとして現れたりします。

口周りには、表情の動きに合わせてしなやかに動く、比較的柔らかい製剤を選ぶのが重要です。

自然な笑顔を保つためのヒアルロン酸注入のポイント

不自然な結果を避け、満足のいく自然な仕上がりを手に入れるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

これらは主に、医師の診断力と技術力に依存する要素です。カウンセリングの際に、これらの点について医師がどのように考えているかを確認すると、良い治療を受ける上で役立ちます。

一人ひとりの骨格に合わせた注入デザイン

人の顔は千差万別で、骨格や脂肪のつき方、筋肉の動き方も一人ひとり異なります。

ほうれい線が目立つ原因も単純な皮膚のシワだけでなく、頬の脂肪の下垂や骨の萎縮など、複合的な要因が絡み合っています。

熟練した医師はほうれい線の溝だけを見るのではなく、顔全体のバランスを評価します。

そして、どこに、どのくらいの量を、どの深さに注入すればリフトアップ効果が得られ、結果としてほうれい線が自然に改善されるかを立体的にデザインします。

動きに適したヒアルロン酸製剤の選択

前述の通り、ほうれい線は表情によって大きく動く部位です。このため、使用するヒアルロン酸製剤の選択が極めて重要になります。

自然な仕上がりを追求するクリニックでは複数の種類の製剤を取り揃えており、患者さんの肌質やほうれい線の深さ、そして表情の動きに合わせて適したものを選択します。

柔らかさと、適度なリフト力を両立した製剤が必要です。

ほうれい線治療で用いられる製剤の特性

製剤の硬さ主な特徴適した用途
柔らかい表情に馴染みやすい、皮膚の浅い層向き表面の細かいシワの改善
中間適度なボリュームと馴染みやすさを両立標準的なほうれい線の改善
硬いリフトアップ力、形成力が高い頬のリフトアップなど土台作り

注入量の微調整と段階的な治療

一度に完璧を目指して大量に注入するのではなく、最初はやや少なめの量で治療を行い、経過を見ながら追加注入(タッチアップ)を検討する方法も自然な仕上がりにつながります。

この段階的な方法により入れすぎによる不自然さを防ぎ、より理想的な状態へと微調整していけます。

特に初めて治療を受ける方や、変化に不安がある方には安心できる方法です。

ほうれい線の根本原因への働きかけ

ほうれい線は、頬のたるみが主な原因で深くなります。

そのため、ほうれい線の溝自体にヒアルロン酸を注入するだけでなく、頬の高い位置(チークトップ)や、こめかみ、フェイスラインといった部位に注入して顔全体のたるみを引き上げる取り組みが有効な場合があります。

この方法は、より少ない量でほうれい線を改善させ、かつ顔全体をリフトアップさせるため、非常に自然な若返り効果が期待できます。

根本原因に働きかけると、より満足度の高い結果を得られるのです。

失敗しないためのクリニック選びと医師の見極め方

ヒアルロン酸注入の結果は、どのクリニックで、どの医師に依頼するかで大きく変わります。

価格の安さや知名度だけで選ぶのではなく、質の高い治療を提供してくれる医療機関を慎重に見極めると、後悔しない施術につながります。

解剖学の知識が豊富な医師を選ぶ

顔には重要な血管や神経が複雑に走行しています。これらの解剖学的構造を熟知しているかどうかは、安全な治療を行う上での大前提です。

さらに、筋肉の動きや脂肪の分布、骨格構造を深く理解している医師は、なぜほうれい線がそのように見えるのかを正確に診断し、効果的な注入ポイントを見つけ出せます。

医師の経歴や資格(形成外科専門医など)も一つの参考になります。

カウンセリングが丁寧で時間をかけてくれる

良いクリニックは、カウンセリングを非常に重視します。

患者さんの悩みや希望を丁寧に聞き出すのはもちろん、治療のメリットだけでなく、リスクやデメリット、ダウンタイムや費用についてもしっかりと説明します。

質問に対して専門用語を多用せず、分かりやすい言葉で納得がいくまで説明してくれる医師は信頼できます。

一方的に治療を勧めるのではなく、複数の選択肢を提示してくれるかどうかも大切なポイントです。

カウンセリングでの確認事項

確認項目良いクリニックの対応注意すべき対応
悩みへの共感話をじっくり聞き、共感を示してくれる話を遮ったり、すぐ治療の話をしたりする
治療説明メリット、デメリット、リスクを具体的に説明良い点ばかりを強調し、リスク説明が曖昧
費用説明総額費用を明瞭に提示する追加費用などの説明が不十分

症例写真の仕上がりが自然である

クリニックのウェブサイトやSNSに掲載されている症例写真は、医師の技術力や美的センスを知る上で貴重な情報源です。

様々な角度から撮影された、特に笑顔の表情の写真が掲載されているかを確認しましょう。

症例写真を見て、自分が「きれいだ」「自然だ」と感じる仕上がりが多い医師は、あなたの美的感覚と合っている可能性が高いです。

ただし、症例写真は加工されている可能性も念頭に置き、参考の一つとして捉えるのが賢明です。

アフターフォロー体制が整っている

万が一、治療後に気になる点やトラブルが生じた場合に、迅速かつ誠実に対応してくれるかどうかも重要な判断基準です。

治療後の検診制度があるか、緊急時の連絡先が明確になっているかなど、アフターフォロー体制の充実度を確認しておきましょう。

「治療をして終わり」ではなく、患者さんの不安がなくなるまで責任を持って寄り添う姿勢のあるクリニックを選びましょう。

  • 定期的な検診の有無
  • トラブル時の対応窓口
  • ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)の用意

「笑顔のクセ」とほうれい線の関係性

見落としがちですが、毎日無意識に行っている「笑顔のクセ」も、ほうれい線の見え方や治療の満足度に深く関わっています。

笑い方で変わるほうれい線の見え方

微笑む時、大笑いする時、口角を横に引いて笑う時、といったように人にはそれぞれ異なる笑顔のパターンがあります。

例えば、頬の筋肉を大きく持ち上げて笑う人は、ほうれい線がくっきりと深く刻まれやすい傾向があります。

一方で、口をあまり大きく開けずに笑う人は、ほうれい線よりも口元のマリオネットラインが目立つケースもあります。

カウンセリングの際に医師に自分の様々な笑顔を見てもらい、どの動きでほうれい線が最も気になるかを共有すると、仕上がりの満足度を高めます。

笑顔のタイプとほうれい線の特徴

笑顔のタイプ特徴ほうれい線の見え方
頬全体で笑うタイプ頬の筋肉(大頬骨筋)の動きが大きいほうれい線の上部からくっきり入る
口角を横に引くタイプ笑筋の働きが強い浅く横長のほうれい線になりやすい
口を縦に開けるタイプ口角下制筋などの働きが影響ほうれい線の下部が目立ちやすい

左右の非対称性と笑顔の印象

ほとんどの人の顔は、完全な左右対称ではありません。噛み癖や頬杖をつく習慣、寝る向きなど、生活習慣によって顔の筋肉のつき方や脂肪の量に左右差が生まれます。

このため、笑顔の際の口角の上がり方や、ほうれい線の深さが左右で異なることは珍しくありません。

ヒアルロン酸注入ではこの左右差を考慮し、注入量や注入箇所を微調整して、よりバランスの取れた自然な笑顔に近づけることが可能です。

完璧を求めすぎない自然な美しさ

ほうれい線は加齢のサインと捉えられがちですが、本来は笑顔を作る上で自然にできる線でもあります。意外かもしれませんが、赤ちゃんにもほうれい線は見られます。

治療の目標を「ほうれい線を完全に消す」に設定してしまうと過剰な注入につながり、かえって不自然な結果を招きかねません。

大切なのは、年齢を重ねた自分を受け入れつつ、少しだけ若々しい印象を取り戻すことです。

シワが少し残っていても、生き生きとした表情のほうが、無表情でシワのない顔よりもずっと魅力的に見えるものです。

カウンセリングで医師に伝えるべきこと

効果的で満足のいく治療を受けるためには、カウンセリングで自分の状態や希望を正確に医師に伝えることが重要です。

ただ「ほうれい線をなくしたい」と伝えるだけでなく、より具体的に悩みや生活背景を共有すると、医師が適した治療計画を立てやすくなります。

いつから、どんな時に気になるか

ほうれい線が気になり始めた時期や、特に気になるシチュエーション(例「写真を撮った時に気になる」「疲れて見える夕方になると深くなる」など)を具体的に伝えましょう。

この情報は、ほうれい線の原因が皮膚の浅い層にあるのか、あるいはたるみによるものなのかを判断する助けになります。

過去の美容医療経験

これまでにヒアルロン酸注入や他の美容医療(レーザー、糸リフトなど)を受けた経験があれば、必ず申告してください。

いつ、どの部位に、どのような治療を受けたかを伝えると、今回の治療計画を立てる上で重要な情報を得られます。

特に、以前のヒアルロン酸がまだ残っている可能性も考慮する必要があります。

申告すべき治療歴の例

治療の種類伝えるべき情報なぜ重要か
ヒアルロン酸・コラーゲン注入時期、部位、製剤名(分かれば)残存量やアレルギーのリスクを考慮するため
糸リフト(スレッドリフト)施術時期、糸の種類(溶ける/溶けない)注入の際に糸との干渉を避けるため
レーザー・高周波治療治療時期、機器の種類肌の状態や治療効果の予測に役立つため

理想のイメージと不安な点

「こんな風になりたい」という具体的なイメージがあれば、写真などを持参するのも良い方法です。

同時に、「笑った時に不自然になりたくない」「周りに気づかれたくない」といった不安な点も正直に伝えましょう。

価値観やゴールを医師と共有すると認識のズレを防げて、治療後の満足度を高められます。

アレルギーや持病、内服中の薬

安全に治療を行うために、健康状態に関する情報は非常に重要です。

アレルギー歴(特に麻酔薬や薬剤)、持病(自己免疫疾患、糖尿病、血液疾患など)、そして現在服用している薬(特に血液をサラサラにする薬)は、必ず事前に医師に伝えてください。

  • 抗凝固薬・抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)
  • ステロイド
  • 免疫抑制剤
  • サプリメント(ビタミンE、DHA/EPAなど)

治療後のダウンタイムと日常生活の注意点

ヒアルロン酸注入はメスを使わないため体への負担が少なく、ダウンタイムが短いのが利点です。

しかし、全くないわけではありません。治療後の適切な過ごし方を知っておくと、リスクを最小限に抑え、効果を最大限に引き出せます。

注入直後から数日間の主な症状

注入直後は針を刺したことによる赤みや軽い腫れ、内出血が出る場合があります。これらは通常、数日から1週間程度で自然に軽快します。

内出血は、最初は青紫色に見えますが徐々に黄色っぽくなり、1〜2週間で消えていきます。メイクでカバーできる程度である方がほとんどです。

ダウンタイム中の一般的な症状と期間

症状出現頻度消失までの目安
赤み・腫れ高い2~3日
内出血普通1~2週間
痛み・違和感普通数日~1週間

仕上がりが安定するまでの期間

注入されたヒアルロン酸は直後からボリュームアップ効果を発揮しますが、最終的に組織に馴染んで仕上がりが安定するまでには、2週間から1ヶ月程度かかります。

注入直後は少し硬さや違和感を感じるときがあっても、時間とともによく馴染んで自然な感触になっていきます。

この期間は過度に心配せず、焦らずに様子を見ましょう。

治療当日から気をつけること

治療当日は、血行が良くなる行為を避けることが推奨されます。長時間の入浴やサウナ、激しい運動や過度の飲酒は、腫れや内出血を助長する可能性があるため控えましょう。

シャワーは当日から可能ですが、注入部位を強くこすらないように注意してください。

注入部位へのマッサージは避ける

注入後、ヒアルロン酸が定着するまでの約1ヶ月間は、注入部位を強く押したりマッサージしたりするのは避けてください。

意図したデザインと異なる形に変形してしまったり、吸収が早まったりする可能性があります。

洗顔やメイクの際も、優しく触れるように心がけましょう。

ほうれい線ヒアルロン酸に関するよくある質問(Q&A)

「ヒアルロン酸を注入してほうれい線を消し去りたい」と思う方も多いようです。ただ、注入量が多すぎると、笑うと不自然になりがちです。

自然な仕上がりを目指すためには、信頼できるクリニックを選ぶようにしましょう。可能であれば複数のクリニックに足を運び、自分が一番良いと思えるクリニックを探すのがおすすめです。

痛みはありますか?

注入時にはチクッとした針の痛みを感じます。

痛みの感じ方には個人差がありますが、注入部位に麻酔クリームを塗布したり、注入するヒアルロン酸自体に麻酔薬が含まれていたりするため、痛みを最小限に抑えられます。

痛みに弱い方は、カウンセリング時にその旨を伝えておくと良いでしょう。

効果はどのくらい持続しますか?

ヒアルロン酸の効果の持続期間は、使用する製剤の種類や注入部位、個人の体質(代謝の速さ)によって異なりますが、一般的には半年から1年半程度です。

ヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されていくため、効果を維持するためには定期的なメンテナンス(追加注入)が必要です。

ただし、繰り返し注入するとコラーゲン生成が促進され、注入の間隔が長くなる傾向があるとも言われています。

気に入らなかった場合、元に戻せますか?

元に戻すことも可能です。ヒアルロン酸には「ヒアルロニダーゼ」という分解酵素があります。この酵素を注入すると、ヒアルロン酸を溶かして吸収させられます。

仕上がりが気に入らない、あるいは凸凹が気になるなどの場合に、修正や除去が可能な点はヒアルロン酸治療の大きなメリットの一つです。

ただし、分解注射にもアレルギーなどのリスクはあるため、まずは注入した医師に相談することが第一です。

治療が受けられない場合はありますか?

妊娠中・授乳中の方、重度の糖尿病や自己免疫疾患をお持ちの方、注入部位に皮膚の感染や炎症がある方、ヒアルロン酸や麻酔薬にアレルギーがある方はヒアルロン酸注入を受けられない、あるいは慎重な判断が必要です。

この他にも、個々の健康状態によっては治療が適さない場合があります。安全な治療のために、必ずカウンセリングで自身の健康状態を正確に申告しましょう。

参考文献

PARK, Tae-Hwan, et al. Clinical experience with hyaluronic acid-filler complications. Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery, 2011, 64.7: 892-896.

COLON, Jessica, et al. Adverse events reported from hyaluronic acid dermal filler injections to the facial region: a systematic review and meta-analysis. Cureus, 2023, 15.4.

ABDULJABBAR, Mohammed H.; BASENDWH, Mohammad A. Complications of hyaluronic acid fillers and their managements. Journal of Dermatology & Dermatologic Surgery, 2016, 20.2: 100-106.

PHILIPP‐DORMSTON, Wolfgang G.; SCHUSTER, Bernd; PODDA, Maurizio. Perceived naturalness of facial expression after hyaluronic acid filler injection in nasolabial folds and lower face. Journal of Cosmetic Dermatology, 2020, 19.7: 1600-1606.

ARLETTE, John P.; TROTTER, Martin J. Anatomic location of hyaluronic acid filler material injected into nasolabial fold: a histologic study. Dermatologic surgery, 2008, 34: S56-S63.

STEFURA, Tomasz, et al. Tissue fillers for the nasolabial fold area: a systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials. Aesthetic Plastic Surgery, 2021, 45: 2300-2316.

ZHAO, Minghao, et al. Hyaluronic acid filler injections for nasolabial folds in Asian patients: a treatment plan based on a practical nasolabial assessment method. Annals of Plastic Surgery, 2020, 84.5: 481-486.

TÜRSEN, Ümit. Treatment of nasolabial folds with fillers. Journal of the Turkish Academy of Dermatology, 2017, 11.1.

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

目次