【徹底比較】切開リフトvs糸リフト|50代・60代はどっちを選ぶべき?

50代・60代になるとフェイスラインのもたつきやほうれい線の深まりが気になりはじめます。「手術で一気にたるみを解消したい」「できれば切らずに改善したい」という二つの気持ちのあいだで揺れている方も多いでしょう。
切開リフトと糸リフトはどちらも顔のたるみにアプローチする代表的な施術ですが、効果の持続期間やダウンタイム、費用、リスクは大きく異なります。
この記事では、両方の施術を20年以上にわたって診てきた経験をもとに、50代・60代の方がどちらを選ぶべきか、判断材料となる情報を丁寧にお伝えします。
切開リフトと糸リフトは根本的に違う施術である
切開リフト(フェイスリフト手術)と糸リフト(スレッドリフト)は、名前こそ似ていますが、施術の仕組みも得られる効果もまったく別物です。どちらかを検討する前に、両者の違いをしっかり把握しておくことが大切でしょう。
切開リフトは皮膚とSMAS層を引き上げるフェイスリフト手術
切開リフトは、耳の前やこめかみ付近の皮膚を切開し、皮膚の下にあるSMAS(表在性筋膜)という組織ごと引き上げて縫合する手術です。SMAS層とは、皮膚と筋肉のあいだに存在する線維性の膜のことで、顔の輪郭や表情を支えています。
加齢によってこのSMAS層がゆるむと、頬のたるみやフェイスラインの崩れが起こります。切開リフトでは、この深層組織ごと持ち上げるため、皮膚だけを引っ張る施術とは異なり、自然で持続的なリフトアップ効果が得られます。
糸リフトは医療用の糸で皮下組織を吊り上げる施術
糸リフトは、特殊な突起(コグやバーブと呼ばれるトゲ状の加工)がついた医療用の糸を皮膚の下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げる方法です。
使用される糸の素材はPDO(ポリジオキサノン)やPCL(ポリカプロラクトン)などがあり、いずれも体内で時間をかけて吸収されていきます。
糸が吸収される過程でコラーゲンの生成が促されるため、ある程度のハリ改善も期待できるとされています。ただし、リフトアップ効果の持続は切開リフトに比べて短い傾向があります。
切開リフトと糸リフトの基本比較
| 比較項目 | 切開リフト | 糸リフト |
|---|---|---|
| 施術方法 | 皮膚を切開しSMAS層を引き上げ | トゲ付きの糸を挿入して吊り上げ |
| 麻酔 | 全身麻酔または静脈麻酔 | 局所麻酔 |
| 施術時間 | 約3〜5時間 | 約30分〜1時間 |
| ダウンタイム | 約2〜4週間 | 約3日〜1週間 |
| 効果の持続 | 5〜10年程度 | 半年〜2年程度 |
「切らない」と「切る」は単にダウンタイムの差だけではない
糸リフトの大きな魅力は、切開を伴わないことによるダウンタイムの短さです。
しかし、両者の違いはそれだけにとどまりません。切開リフトは余った皮膚を除去できますが、糸リフトにはその機能がないため、皮膚のたるみが大きい方には効果に限界があるかもしれません。
また、術後の変化が生じる深さにも違いがあります。切開リフトはSMAS層という深い構造を操作するため、骨格に近い部分からの変化が見込めます。一方、糸リフトは皮下脂肪層を主に操作するため、表面的なリフトアップが中心になりやすいといえるでしょう。
切開リフト(フェイスリフト手術)の効果・持続期間・リスクを正確に把握する
切開リフトは顔のたるみに対する外科的治療のなかで、もっとも効果の持続が長い施術とされています。50代・60代の方が検討する際に知っておくべき効果とリスクを、医学的な根拠にもとづいてお伝えします。
切開リフトの効果は5年以上持続するケースが多い
切開リフトの大きな強みは、効果の持続期間の長さです。個人差はありますが、5年から10年にわたって効果が持続するという報告が多く見られます。
SMAS層を物理的に引き上げ、余分な皮膚を切除して再ドレープするため、後戻りしにくい構造的な変化を生み出せるのがその理由です。
もちろん、手術後も加齢は進みますので、永久に若い状態が保たれるわけではありません。ただ、たるみの進行速度が明らかに遅くなるため、「同世代と比べて若々しい印象を維持できる」と感じる方が多いでしょう。
主なリスクには血腫・感染・神経損傷がある
切開リフトは全身麻酔を用いる本格的な手術であり、リスクをゼロにすることはできません。代表的な合併症としては、術後の血腫(皮下に血液がたまる状態)があり、報告によって差がありますが、全合併症のうち約3分の1を占めるとされています。
感染症のリスクは比較的低いものの、起こりうる合併症の一つです。また、顔面神経の一時的な麻痺がまれに報告されていますが、多くは時間の経過とともに回復します。永続的な神経損傷の発生率はごくわずかです。
50代・60代が切開リフトを選ぶメリットは大きい
50代・60代の方は、皮膚のたるみや皮下組織の下垂が進行していることが多く、余った皮膚の切除が必要なケースが少なくありません。
糸リフトでは余剰皮膚を取り除けないため、たるみの程度によっては切開リフトのほうが満足度の高い仕上がりを得やすいといえます。
加えて、1回の施術で長期間の効果が得られるため、「何度も通院してメンテナンスを繰り返したくない」という方にも適した選択肢です。ただし、術後の回復に2〜4週間ほどの安静期間を確保する必要があります。
| リスク項目 | 発生頻度 | 経過 |
|---|---|---|
| 血腫 | 比較的多い(全合併症の約1/3) | ドレナージで対応可能 |
| 感染 | 低い | 抗菌薬で対処 |
| 神経の一時的な麻痺 | まれ | 多くは数か月で回復 |
| 瘢痕(傷あと) | 個人差あり | 時間とともに目立ちにくくなる |
糸リフト(スレッドリフト)のたるみ改善効果はどのくらい続くのか
糸リフトの効果持続期間は半年から長くて2年程度と報告されることが多く、切開リフトに比べると短い傾向にあります。手軽さと引き換えにどの程度の効果が見込めるのかを、正直にお伝えしましょう。
吸収糸のリフト効果は6か月〜1年で減弱する傾向がある
PDOなどの吸収性の糸を用いた場合、糸自体が体内で分解・吸収されるため、物理的な引き上げ力は時間とともに失われていきます。
研究報告によると、施術直後から1か月後までは改善が見られるものの、6か月後には効果の低下が目立ちはじめ、1年後にはほとんど消失してしまうケースもあると指摘されています。
コラーゲン増生による副次的な効果を期待する声もありますが、それが長期的なリフトアップにどの程度寄与するのかについては、現時点で十分な医学的根拠は得られていません。
糸リフトの合併症には腫れ・ディンプリング・感染がある
糸リフトは「切らない施術」ではありますが、合併症がまったくないわけではありません。複数の研究を統合した分析では、腫れが約35%、皮膚のくぼみ(ディンプリング)が約10%、感覚異常が約6%、感染が約2%の頻度で報告されています。
| 合併症 | 発生頻度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 腫れ | 約35% | 多くは1〜2週間で軽快 |
| ディンプリング(くぼみ) | 約10% | 糸の位置ずれによるもの |
| 感覚異常 | 約6% | 一時的なしびれ感 |
| 感染 | 約2% | 糸の除去が必要になる場合も |
| 糸の露出 | 約2% | 追加処置で対応 |
「手軽だから」という理由だけで選ぶと後悔することもある
糸リフトは施術時間が短く、ダウンタイムも軽いため、仕事や日常生活への影響が少ないという利点があります。しかし、効果の持続が短いぶん、満足のいく状態を維持するには定期的な再施術が必要になることも覚えておきましょう。
とくに50代・60代でたるみが進んでいる場合、糸リフトだけでは十分な改善が得られないケースもあります。
「まずは糸リフトを試して、物足りなければ切開リフトに切り替える」と考える方もいますが、糸リフト後の組織には線維化(硬くなる変化)が残るため、その後のフェイスリフト手術がやや難しくなる可能性も指摘されています。
50代・60代のたるみ具合で切開リフトと糸リフトの向き不向きが変わる
年齢を重ねた肌のたるみは一人ひとり異なり、同じ50代でも皮膚の厚みや脂肪の量、骨格の形によって適した施術は違います。自分のたるみのタイプに合った施術を選ぶことが、満足のいく結果への近道です。
皮膚の余りが大きい方には切開リフトが向いている
フェイスラインに沿って皮膚がたっぷり余っている場合、糸で引っ張るだけではその余剰分を解消できません。切開リフトなら、余った皮膚を切除してから再びぴったりと張り直せるため、シャープなフェイスラインの再現が可能です。
とくに、あごの下のたるみ(いわゆる二重あご)やフェイスラインの崩れが顕著な方は、切開リフトによる改善が大きいでしょう。
軽度のたるみやハリ低下なら糸リフトも選択肢になる
40代後半から50代前半で、たるみの程度がまだ軽い方であれば、糸リフトでも一定の満足感を得られるかもしれません。
皮膚の余りが少なく、主にハリや弾力の低下が気になっている段階では、糸によるリフトアップとコラーゲン生成の促進が有効に働く可能性があります。
ただし、「たるみが軽度かどうか」は自己判断が難しい部分です。鏡を正面から見るだけでなく、横顔や下から見たときのフェイスラインも確認し、医師に客観的に評価してもらうことを強くおすすめします。
「どちらも合わない」ケースがあることも知っておきたい
全身状態や持病によっては、切開リフトも糸リフトもリスクが高くなる場合があります。たとえば、血液を固まりにくくする薬(抗凝固薬)を服用中の方や、未治療の糖尿病がある方は、手術そのものが推奨されないケースがあるでしょう。
そうした場合には、HIFU(ハイフ)やRF(ラジオ波)といった非侵襲的な治療や、ヒアルロン酸注入など別の方法が検討されるときもあります。大切なのは、一つの施術に固執せず、自分の体の状態に合った方法を医師と相談して決めることです。
| たるみの程度 | おすすめの施術 | 補足 |
|---|---|---|
| 軽度(ハリ低下中心) | 糸リフトも検討可能 | 定期メンテナンスが前提 |
| 中等度(余剰皮膚あり) | 切開リフトが有利 | 一度で大きな改善を見込める |
| 重度(深いシワ・著しい下垂) | 切開リフトが推奨 | 脂肪移植の併用も視野に |
切開リフトと糸リフトの費用・ダウンタイム・通院回数を比べてみた
費用やダウンタイムは、施術を決めるうえで避けては通れない現実的な判断材料です。「効果は高いけれどお休みが取れない」「予算に限りがある」など、ライフスタイルに合わせた選び方のヒントを整理しました。
切開リフトの費用は糸リフトのおよそ3〜5倍になることが多い
切開リフトは自由診療のため、クリニックによって費用は異なりますが、一般的には100万〜300万円前後が相場です。全身麻酔の費用や術後管理の費用も含まれるため、総額はまとまった金額になります。
一方、糸リフトの費用は使用する糸の本数や種類にもよりますが、10万〜50万円程度であることが多いでしょう。
ただし、効果の持続期間を考えると、何度も再施術を重ねた場合のトータルコストが切開リフト1回分を上回るケースも珍しくありません。
ダウンタイムの長さは仕事復帰の計画に直結する
切開リフトのダウンタイムは約2〜4週間で、腫れや内出血がおさまるまでにはそれなりの期間を要します。デスクワークなら2週間前後で復帰できる方もいますが、人前に出る仕事をされている方は余裕をもったスケジュール調整が必要です。
糸リフトのダウンタイムは3日〜1週間ほどと短く、翌日から軽い日常生活を送れるケースも少なくありません。週末を利用して施術を受け、月曜日から仕事に戻るという方もいます。
このダウンタイムの差が、糸リフトを選ぶ方の大きな動機になっているのは事実です。
| 比較項目 | 切開リフト | 糸リフト |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 100万〜300万円 | 10万〜50万円(1回あたり) |
| ダウンタイム | 2〜4週間 | 3日〜1週間 |
| 通院回数 | 術前1〜2回+術後数回 | 施術1回+経過観察1〜2回 |
| 再施術の頻度 | 基本的に不要 | 1〜2年ごとに必要な場合あり |
「長期的な費用対効果」で比べると景色が変わる
1回あたりの費用だけを見ると、糸リフトのほうが圧倒的に安価です。しかし、効果の持続期間を考慮した「年間あたりのコスト」で計算すると、切開リフトのほうが結果的にコストパフォーマンスが高いケースもあるでしょう。
たとえば、切開リフトを150万円で受けて効果が8年持続した場合、年間コストは約19万円です。糸リフトを30万円で受けて効果が1年半の場合、年間コストは約20万円になります。
もちろん、金銭面だけで決めるものではありませんが、長い目で見た比較も判断の参考になるかもしれません。
切開リフトか糸リフトか迷ったときの医師への相談ポイント
ネットで調べるほど迷いが深まり、結局決められない——そんな方にこそ、医師との対面カウンセリングが有効です。カウンセリングで確認しておきたいポイントを具体的にまとめました。
「自分のたるみの原因」を医師に診断してもらうことが出発点
顔のたるみには複数の要因がからみ合っています。皮膚の弾力低下、皮下脂肪の移動、SMAS層のゆるみ、さらには骨の萎縮まで、加齢による変化は一つだけではありません。
どの要因が自分のたるみの主原因なのかを把握しないまま施術を選ぶと、期待した効果が得られない恐れがあるでしょう。
たとえば、骨の萎縮が主な原因であれば、リフトだけでなくボリュームの補充(脂肪注入やフィラー)が必要になるケースもあります。まずは医師に正確な診断をしてもらい、自分のたるみの「正体」を知ることが、施術選びの土台になります。
術式のメリットだけでなくデメリットも率直に聞いておく
カウンセリングでは、つい「どれくらい若返れるか」ばかりに注目しがちですが、デメリットやリスクを具体的に確認することのほうが大切です。
「効果がどのくらいで薄れるのか」「合併症が起きた場合はどう対応するのか」「再施術の必要性はあるのか」など、不安に感じる点はすべて質問しましょう。
良い医師は、メリットだけを並べるのではなく、リスクについても正直に説明してくれます。デメリットを隠すようなクリニックは避けたほうが賢明です。
複数のクリニックでセカンドオピニオンをもらうと安心できる
一つのクリニックだけで決めてしまうのは、やや不安が残るかもしれません。同じ状態でも、医師によって提案される施術が異なることは珍しくないからです。
2〜3か所のクリニックでカウンセリングを受け、それぞれの説明内容や提案の根拠を比較すると、より納得のいく判断ができるでしょう。
- 自分のたるみの原因を詳しく説明してくれるか
- 施術のリスクやデメリットについても正直に話してくれるか
- 複数の選択肢を提示してくれるか
- 術後のフォロー体制がしっかりしているか
糸リフト後にフェイスリフト手術を受ける場合は注意が必要
「とりあえず糸リフトをやって、将来的にフェイスリフトを受ければいい」と考える方がいますが、この順番には落とし穴があります。糸リフト後の組織変化がその後の手術に影響を及ぼす可能性について、知っておきましょう。
糸リフト後の組織には線維化が残りやすい
糸リフトで使われる吸収糸は、体内で分解される過程で周囲の組織に線維化(組織が硬くなる変化)を引き起こします。この線維化は、糸のリフト効果が消失した後も長期間にわたって残ることが研究で報告されています。
| 糸リフト後の組織変化 | 影響 | 手術への影響 |
|---|---|---|
| 線維化(組織の硬化) | 組織の可動性が低下 | SMAS層の操作が困難に |
| 解剖層の癒着 | 本来分離している層が癒着 | 剥離に時間がかかる |
| 組織のゆがみ | 左右差や凹凸が残る | 仕上がりへの影響 |
糸リフト後のフェイスリフト手術は難易度が上がるという報告がある
糸リフトを複数回受けた後にフェイスリフト手術を行った症例を分析した研究では、術中に線維化や解剖層の癒着、SMAS層の可動性低下が確認され、手術の所要時間が延びたと報告されています。
さらに、皮膚の再ドレープが思うようにいかず、仕上がりにくぼみ(ディンプリング)が残ったケースも見られたとのことです。
これは、糸リフトによって組織に生じた変化が、糸そのものが吸収された後も消えずに残っていたためです。そのため「まず糸リフトで様子を見て、後からフェイスリフトを受ける」という計画を立てる場合は、この影響を事前に把握しておく必要があるでしょう。
治療計画は「最終的にどうなりたいか」から逆算して立てる
50代・60代で顔のたるみ治療を検討するなら、目先の手軽さだけでなく、5年後・10年後の自分の顔をイメージして計画を立てることが大切です。
将来的にフェイスリフトを受ける可能性があるなら、糸リフトを何度も繰り返すよりも、早い段階でフェイスリフトに踏み切ったほうが、結果的に満足度が高まるケースもあります。
もちろん、すべての方に手術が必要なわけではありません。大切なのは、自分のたるみの程度と将来の希望を医師と共有し、長期的な視点で治療方針を組み立てることです。
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よくある質問
- 切開リフトの効果はどのくらいの期間持続しますか?
-
切開リフトの効果は、一般的に5年から10年ほど持続するとされています。SMAS層という深い組織を引き上げ、余った皮膚を切除するため、構造的な変化が長く維持されやすいのが特徴です。
ただし、手術後も加齢による変化は進行しますので、10年後にはある程度のたるみが再び現れることもあります。それでも、手術を受けていない場合と比べると、明らかに若々しい印象を維持できるでしょう。
- 糸リフトは何回まで繰り返し受けられますか?
-
糸リフトの施術回数に明確な上限は定められていませんが、繰り返し受けるほど組織の線維化が進む傾向があります。線維化が蓄積すると、新たに糸を入れても十分な引き上げ効果が得にくくなることがあるでしょう。
また、将来的にフェイスリフト手術を検討している場合、糸リフトの回数が多いと手術の難易度が上がる可能性が報告されています。担当医と相談しながら、回数や間隔を慎重に判断しましょう。
- 切開リフトと糸リフトを同時に受けることは可能ですか?
-
切開リフトと糸リフトを組み合わせて行うケースはゼロではありませんが、一般的にはあまり推奨されていません。切開リフトだけで十分なリフトアップ効果が得られる方が多く、あえて糸を併用する必要性が低いためです。
また、吸収糸を併用した場合の追加的なメリットが明確に示された研究は限られています。二つの施術を組み合わせると合併症のリスクが増える可能性もありますので、施術の組み合わせを希望される場合は医師と十分に相談してください。
- 糸リフトで使用される吸収糸と非吸収糸にはどのような違いがありますか?
-
吸収糸はPDO(ポリジオキサノン)やPCL(ポリカプロラクトン)などの素材でできており、施術後6か月〜2年ほどで体内に吸収されます。糸が分解される過程で周囲にコラーゲンが生成されるため、ハリの改善も期待されています。
非吸収糸は体内に残り続けるため理論的にはリフト効果が長持ちしますが、異物が長期間体内に留まることによる感染や異物反応のリスクがあり、現在はあまり主流ではありません。日本で広く使われているのは吸収糸のほうです。
- 切開リフトの術後に気をつけるべき生活上の注意点はありますか?
-
切開リフトの術後は、とくに最初の1〜2週間が回復にとって大切な時期です。激しい運動や重いものを持ち上げる動作は、血圧が上がって出血のリスクを高めるため控えましょう。入浴も医師の許可が出るまではシャワーのみにとどめてください。
また、術後の腫れや内出血を早く引かせるために、就寝時は頭を少し高くして寝る工夫も効果的です。飲酒や喫煙は傷の治りを遅らせる要因になりますので、少なくとも術後2〜4週間は避けることが望ましいとされています。
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