フェイスラインを引き締めくっきり!理想の輪郭を作る方法

フェイスラインを引き締めくっきり!理想の輪郭を作る方法

キュッと引き締まったシャープなフェイスラインは、若々しく洗練された印象を与えます。

しかし、年齢とともに「フェイスラインがぼやけてきた」「二重あごが気になる」といったお悩みを持つ方は少なくありません。

フェイスラインの崩れは、見た目年齢を大きく左右する重要な要素です。

この記事では、フェイスラインがたるむ原因から、ご自身でできるセルフケア、生活習慣の見直し、そして美容医療まで、くっきりとした理想の輪郭を手に入れるための方法を詳しく解説します。

目次

なぜフェイスラインはぼやけてしまうのか

以前はすっきりしていたはずのフェイスラインが崩れる原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っています。

加齢による皮膚の弾力低下

肌のハリや弾力を支えているのは、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンといった成分です。

これらは20代をピークに年齢とともに生成量が減少し、質も変化していきます。肌の土台が緩むため重力に逆らえなくなり、皮膚全体が下へと垂れ下がる「たるみ」として現れます。

このたるみが、フェイスラインを曖昧にする最大の原因です。

表情筋の衰えとコリ

顔には約30種類もの表情筋があり、皮膚や脂肪を支える役割を担っています。

しかし、日常生活で使われる表情筋は全体の3割程度ともいわれ、使わない筋肉は年齢に関わらず衰えていきます。

特にフェイスライン周辺の筋肉が衰えると、皮膚や脂肪を支えきれなくなり、たるみやもたつきにつながります。

また、無意識の食いしばりや歯ぎしりは筋肉を過度に緊張させ、血行不良からくるコリを生み、フェイスラインを硬く見せる原因です。

フェイスラインの崩れにつながる原因

原因の分類具体的な内容主な影響
皮膚の変化コラーゲン・エラスチンの減少ハリ・弾力の低下、皮膚のたるみ
筋肉の変化表情筋の衰え、筋肉のコリ皮膚や脂肪を支える力の低下
脂肪の変化脂肪の増加・蓄積・下垂二重あご、もたつき

皮下脂肪の増加と下垂

体重の増加はもちろん、加齢によっても顔の皮下脂肪は増えやすいです。増えた脂肪の重みで皮膚はさらに下がり、フェイスラインが埋もれてしまいます。

また、加齢により皮膚や筋肉の支持力が弱まると、元々あった場所の脂肪も重力に負けて下の方へ移動(下垂)します。

頬の高い位置にあった脂肪が下がるため、ほうれい線やマリオネットラインが目立ち、フェイスラインのもたつきが悪化します。

セルフケアで目指すフェイスラインの引き締め

毎日のスキンケアやマッサージを工夫すると、フェイスラインをすっきりさせる手助けができます。

大切なのは、正しい方法での継続です。無理な力を加えると、かえってシワやたるみの原因になるため注意しましょう。

血行を促進するマッサージ

マッサージは滞ったリンパの流れや血行を促進し、むくみを解消してフェイスラインをくっきり見せる効果が期待できます。

滑りを良くするために、必ずマッサージクリームやオイルを使用しましょう。指の腹を使い、優しくなでるような圧で行うのがポイントです。

マッサージに使用するアイテム

アイテムの種類特徴選び方のポイント
マッサージクリームこっくりとしたテクスチャで摩擦を軽減保湿成分が豊富なもの
美容オイル滑りが良く、肌なじみが良いホホバオイルなど肌に優しい植物性オイル
かっさプレート顔のカーブにフィットし、圧をかけやすい天然石や陶器など滑らかな素材のもの

フェイスラインを鍛えるエクササイズ

表情筋を意識的に動かすエクササイズは、筋肉の衰えを防ぎ、フェイスラインの引き締めに役立ちます。

鏡を見ながら、鍛えたい部分を意識して行うとより効果的です。毎日少しずつでも続けることが重要です。

たるみに働きかけるスキンケア

スキンケアでは、肌のハリや弾力アップをサポートする成分を取り入れるのが大切です。

レチノールやビタミンC誘導体、ナイアシンアミドなどが配合された美容液やクリームを選びましょう。

また、紫外線はコラーゲンを破壊し、たるみを加速させる最大の外的要因です。季節を問わず、日焼け止めを毎日塗る習慣を徹底してください。

生活習慣の見直しがくっきりした輪郭への第一歩

美しいフェイスラインは、日々の何気ない習慣の積み重ねによっても作られます。

ご自身の生活を見直し、改善できる点がないかチェックしてみましょう。

姿勢を意識して「スマホ首」を防ぐ

長時間スマートフォンやパソコンを使用する際に、頭が前に突き出た姿勢になっている方も多いでしょう。

この「スマホ首」または「ストレートネック」と呼ばれる姿勢は首や肩に大きな負担をかけるだけでなく、首の前の筋肉(広頸筋)を緩ませ、フェイスラインのたるみや二重あごを直接的に引き起こします。

常に頭のてっぺんを糸で吊られているようなイメージで、背筋を伸ばすように意識しましょう。

栄養バランスの取れた食事

私たちの体は、食べたもので作られています。

肌の材料となるタンパク質、コラーゲンの生成を助けるビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンA・Eなどをバランス良く摂取すると内側からのケアにつながります。

過度な塩分はむくみの原因になるため控えめにしましょう。

肌の弾力維持に役立つ栄養素

栄養素主な働き多く含まれる食品
タンパク質皮膚や筋肉の主成分肉、魚、卵、大豆製品
ビタミンCコラーゲン生成をサポートパプリカ、ブロッコリー、柑橘類
ビタミンA/E抗酸化作用、皮膚の健康維持緑黄色野菜、ナッツ類

質の良い睡眠を確保する

睡眠中は、肌のダメージを修復して再生を促す成長ホルモンが分泌されます。

睡眠不足が続くと、このホルモンの分泌が滞り、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。結果として、肌のハリが失われ、たるみやすくなります。

毎日6〜8時間を目安に、質の良い睡眠を心がけましょう。

「頑張っているのに変わらない」原因は一つではないかも

セルフケアを毎日続けてもなかなかフェイスラインに変化が見られない、といったときは、ご自身のたるみのタイプがセルフケアだけでは改善しにくいものである可能性があります。

「たるみ」と一言でいっても、その原因が皮膚にあるのか、脂肪にあるのか、あるいは筋肉や骨格に由来するのかで、有効な対策が異なります。

皮膚のたるみ(スキン・ラキシティ)

主に加齢や紫外線ダメージによって真皮層のコラーゲンやエラスチンが減少し、皮膚そのものが伸びてしまった状態です。

ティッシュペーパーのように薄く、細かなシワが寄りやすいのが特徴です。

このタイプのたるみは、保湿や紫外線対策といったスキンケアが予防には重要ですが、一度伸びてしまった皮膚をセルフケアだけで引き締めるのは困難です。

  • ハリがなく、全体的にしぼんだ印象
  • 細かく乾燥したようなシワが目立つ
  • 皮膚をつまむと、薄く伸びやすい

脂肪のたるみ(ファット・コンパートメントの下垂)

顔の脂肪は、いくつかの区画(コンパートメント)に分かれて存在しています。加齢により、これらの脂肪を支える組織が緩むと、脂肪が重力に負けて下へ移動します。

頬の高い位置にあった脂肪が下がることでほうれい線が深くなり、フェイスラインに脂肪がたまることでブルドッグのような輪郭になります。

体重の増減とは関係なく、顔の構造的な変化として現れるのが特徴です。

たるみの原因別アプローチの違い

たるみのタイプ主な見た目の特徴セルフケアでの限界
皮膚のたるみ皮膚が薄く、細かいシワが多い伸びた皮膚の収縮は難しい
脂肪のたるみ頬がこけ、口横がもたつく移動した脂肪の位置を戻せない
筋肉のたるみ首に縦スジ、フェイスラインが不鮮明深層筋へのアプローチが困難

筋肉のたるみ(SMAS筋膜の緩み)

皮膚の土台にはSMAS(スマス)筋膜という薄い膜状の組織があり、表情筋と連動して皮膚を支えています。

このSMAS筋膜が加齢とともに緩むと、その上にある脂肪や皮膚も一緒にたるんでしまいます。

セルフケアのエクササイズで鍛えられるのは表情筋の浅い部分が中心で、深層にあるSMAS筋膜には直接働きかけられません。

美容医療で叶えるシャープなフェイスライン

セルフケアでは改善が難しいフェイスラインの崩れに対して、美容医療は効果的な選択肢となります。

たるみの原因に直接働きかけられるため、より確実で満足度の高い結果を期待できます。

高密度焦点式超音波(HIFU)

HIFU(ハイフ)は、高密度の超音波エネルギーを皮膚の深層にあるSMAS筋膜にピンポイントで照射する治療です。

熱エネルギーによってSMAS筋膜を収縮させ、土台から皮膚を引き上げます。皮膚の表面にはダメージを与えずに、内側からリフトアップ効果を得られます。

また、コラーゲンの生成も促進するため、肌のハリや弾力アップも期待できます。

高周波(RF)

高周波(ラジオ波)は、皮膚の真皮層に熱エネルギーを与え、コラーゲンの産生を促す治療です。

HIFUがSMAS筋膜からの引き上げを得意とするのに対し、高周波は皮膚表面に近い層の引き締めや肌質の改善を得意とします。

肌のハリを高め、滑らかにしてフェイスラインをすっきりと見せます。

代表的な「切らないたるみ治療」の比較

治療法主なターゲット層期待できる効果
HIFU(ハイフ)皮膚深層のSMAS筋膜リフトアップ、引き上げ
高周波(RF)皮膚の真皮層スキンタイトニング、引き締め
注入治療特定の筋肉、ボリューム減少部位シワ改善、輪郭形成

注入治療(ヒアルロン酸・ボツリヌストキシン)

ヒアルロン酸注入は、加齢で失われたボリュームを補い、輪郭を整える治療です。顎先やフェイスラインに注入して、シャープでくっきりとしたラインを形成します。

一方、ボツリヌストキシン注入は、筋肉の緊張を和らげる作用があります。食いしばりによって発達したエラの筋肉(咬筋)に注入すると筋肉の張りが解消され、すっきりとした小顔効果が期待できます。

スレッドリフト(糸リフト)

医療用の特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚や脂肪を物理的に引き上げる治療です。

糸にはコグと呼ばれるトゲがついており、これが組織に引っかかるため強力なリフトアップ効果を発揮します。

また、糸が吸収される過程でコラーゲン生成が促進され、肌のハリ感もアップします。

  • HIFU(ハイフ)
  • 高周波(RF)
  • 注入治療
  • スレッドリフト

治療法を選ぶ前に知っておきたい大切なこと

ご自身に合った治療法を見つけるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

納得のいく結果を得るために、事前の情報収集とカウンセリングを丁寧に行いましょう。

自分のたるみの原因を正しく知る

皮膚のたるみが強いのか、脂肪の下垂が問題なのか、あるいはそれらが複合しているのか、たるみの原因は様々です。

専門知識を持つ医師の診察を受け、ご自身の状態を正確に診断してもらうことが、適した治療法を選択する上での基本です。

各治療のメリットとデメリットを理解する

どの治療法であっても、メリットとデメリットが存在します。

例えば、効果の高さや持続期間、ダウンタイム(回復期間)の長さや費用などは治療法によって大きく異なります。

医師からの説明を十分に聞き、ご自身の生活スタイルや価値観に合った方法を選びましょう。

治療法ごとのダウンタイムの目安

治療法主な症状期間の目安
HIFU / 高周波赤み、軽い腫れ、筋肉痛のような鈍痛数時間〜数日
注入治療内出血、腫れ、注入部の違和感数日〜2週間
スレッドリフト腫れ、痛み、内出血、ひきつれ感1週間〜1ヶ月

信頼できるクリニックと医師を選ぶ

美容医療は、医師の技術や経験が結果を大きく左右します。カウンセリングで親身に悩みを聞き、治療法の選択肢やリスクについて丁寧に説明してくれる医師を選びましょう。

症例写真などを参考にしつつ、複数のクリニックで話を聞いてみるのも良い方法です。

  • たるみの原因は何か
  • 推奨される治療法とその理由は
  • 期待できる効果と持続期間
  • 考えられるリスクや副作用
  • 費用と治療後の通院について

治療後の効果を長持ちさせるためのポイント

美容医療で手に入れたすっきりしたフェイスラインも、その後のケア次第で効果の持続期間が変わってきます。

日々の生活の中で少し意識するだけで、良い状態を長く保てます。

紫外線対策の徹底

紫外線は、肌の老化を促進する最大の要因です。特に治療後の肌はデリケートな状態にあるため、徹底した紫外線対策が必要です。

日焼け止めはもちろん、日傘や帽子なども活用し、紫外線から肌を守りましょう。この積み重ねが将来のたるみ予防につながります。

保湿ケアを怠らない

肌が乾燥するとバリア機能が低下し、あらゆる肌トラブルを引き起こしやすくなります。

治療後は特に、高保湿タイプの化粧水やクリームでしっかりと保湿を行い、肌の健康な状態を保つ心がけが大切です。

治療後のセルフケア

ケアの種類具体的な行動目的
紫外線対策日焼け止め、帽子、日傘の使用コラーゲンの破壊を防ぐ
保湿ケア高保湿化粧品でのケア肌のバリア機能を維持する
生活習慣バランスの取れた食事、良質な睡眠内側から肌の健康をサポートする

定期的なメンテナンス

多くのたるみ治療は、永久的な効果を約束するものではありません。

効果を維持するためには、医師と相談の上で定期的にメンテナンス治療を検討しましょう。

たるみが進行する前にケアを重ねると、常に良い状態をキープしやすくなります。

よくある質問

フェイスラインのたるみやぼやけが気になり、「くっきり・すっきりさせたい」と願う方は多いです。

セルフケアである程度の改善が期待できるものの、原因によっては改善が難しいケースがあるのも事実です。

美容医療を行うクリニックでは、無料カウンセリングを行うところもたくさんあります。フェイスラインの引き締めをしたいと希望する方は、クリニックへの相談を検討してみましょう。

たるみ治療は痛いですか?

治療法によって痛みの感じ方は異なります。HIFUや高周波は、チクチクとした熱感や骨に響くような感覚を伴う場合があります。

注入治療やスレッドリフトは、麻酔クリームや局所麻酔を使用するため、痛みは大幅に軽減されます。

痛みに不安があるときは、カウンセリングの際に遠慮なく医師に相談してください。

治療後、すぐに効果は実感できますか?

治療法によって効果の現れ方が異なります。スレッドリフトやヒアルロン酸注入は、治療直後から物理的な変化を実感しやすいです。

一方、HIFUや高周波は、熱エネルギーによってコラーゲン生成が促進されることで効果が現れるため、実感できるまでには1ヶ月〜3ヶ月程度の時間が必要です。徐々に引き締まっていく変化を感じられます。

どの治療が一番効果がありますか?

「誰にでも一番効果がある」という治療法は存在しません。効果は、その方のたるみの原因や肌質、骨格や求めるゴールによって大きく異なります。

ある人にはHIFUが非常に効果的でも、別の人にはヒアルロン酸注入の方が適している場合があります。

医師による正確な診断のもと、ご自身に合った治療法を選択することが、最も効果を実感するための鍵となります。

参考文献

WONG, Vincent. The Jawline and Neck. In: Decision Making in Aesthetic Practice. CRC Press, 2021. p. 115-130.

REECE, Edward M.; ROHRICH, Rod J. The aesthetic jaw line: management of the aging jowl. Aesthetic surgery journal, 2008, 28.6: 668-674.

ROHRICH, Rod J., et al. Jawline Refinement in Face Lifting: The Five Zones and the Five-Step Technique✰. Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery, 2022, 75.9: 3506-3512.

RIVKIN, Alexander, et al. Safe and Effective Restoration of Jawline Definition With Hyaluronic Acid Injectable Gel VYC-25L: Results From a Randomized Controlled Study. Aesthetic Surgery Journal, 2024, 44.12: 1341-1349.

MOSAHEBI, Ash, et al. Chin and Jawline. In: Aesthetic Facial Anatomy Essentials for Injections. CRC Press, 2020. p. 211-225.

PARK, Hyunchul, et al. High-intensity focused ultrasound for the treatment of wrinkles and skin laxity in seven different facial areas. Annals of dermatology, 2015, 27.6: 688.

MAGACHO‐VIEIRA, Fabiano Nadson, et al. Revitalizing the lower face: Therapeutic insights and an innovative treatment guideline for jowl rejuvenation. Journal of Cosmetic Dermatology, 2024, 23.6: 1969-1972.

SALUJA, SANDEEP S.; AVRAM, MATHEW M. Overview of non-invasive treatments for submental fat reduction. The PMFA Journal, 2018, 5.6: 1-2.

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

目次