しわ・たるみ治療|美容外科と美容皮膚科の違いと選び方、人気施術も解説

しわ・たるみ治療|美容外科と美容皮膚科の違いと選び方、人気施術も解説

鏡を見るたびに気になり始める顔のしわやたるみ。セルフケアに限界を感じたとき、専門的な治療を検討する方は多くいます。

しかし「美容外科」と「美容皮膚科」のどちらを選べばよいのか、自分に適した治療法は何なのかと迷うケースも少なくありません。

本記事では、両者の明確な違いや治療方針、それぞれの強みを徹底比較します。

目次

しわやたるみができる原因と皮膚の構造

皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織という層構造になっており、さらにその奥には筋肉が存在します。

これらの組織が年齢とともに変化し重力の影響を受けるため、見た目の老化現象として現れます。

皮膚内部で起きている変化と、それを加速させる要因について、骨や筋肉の変化も含めて確認しておきましょう。

加齢によるコラーゲンとエラスチンの減少

肌の弾力やハリを支えているのは、真皮層にあるコラーゲンとエラスチンというタンパク質繊維です。これらは網目状に張り巡らされ、肌のクッションのような役割を果たしています。

しかし、20代後半をピークに、これらの生成能力は徐々に低下していきます。

加齢によってコラーゲン繊維が細くなったり、エラスチンが断裂して変性したりすると、皮膚はその形状を維持できなくなります。その結果、皮膚が重力に負けて垂れ下がり、たるみが生じます。

また、皮膚の厚み自体も薄くなるため、表情の変化によってできた折り目が戻りにくくなり、定着したしわへと変化していきます。

この内部構造の崩れこそが、表面的なスキンケアだけでは改善が難しい理由です。

しわとたるみの主な種類

種類特徴主な発生要因
乾燥小じわ目元や口元にできる細かく浅いしわ。一時的なもので、保湿で改善しやすい。表皮の水分不足、バリア機能の低下
表情じわ笑ったり眉をひそめたりした時にできるしわ。長年の癖で深く刻まれる。表情筋の過剰な収縮、皮膚弾力の低下
真皮じわ・たるみじわV字にくっきりと刻まれた深いしわや、皮膚が垂れ下がってできる溝。真皮層のコラーゲン減少、光老化、皮下脂肪の下垂
たるみ毛穴頬の毛穴が縦長に広がり、連結してしわのように見える状態。真皮の弾力低下により毛穴を支えきれなくなること

紫外線や乾燥などの外的要因

年齢による変化だけでなく、外部からの刺激も肌の老化を加速させる大きな要因です。

なかでも紫外線の中に含まれるUVA波は真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊したり変性させたりする作用があります。

これを「光老化」と呼び、顔の老化原因の約8割を占めるとも言われています。長年日光を浴び続けてきた肌は、ごわつきやすく深いしわが刻まれやすい特徴があります。

また、乾燥も大敵です。肌の水分量が低下すると、表面の柔軟性が失われます。

乾燥した紙が折れやすいのと同様に、乾燥した肌は表情の動きに合わせて細かいひび割れのような状態になり、これが「ちりめんじわ」や小じわの初期段階となります。

バリア機能が低下すると外部刺激を受けやすくなり、炎症による組織の損傷も招くため注意が必要です。

表情筋の衰えと骨格の変化

皮膚だけでなく、その土台となっている筋肉や骨格の変化も見逃せません。顔には30種類以上の表情筋があり、皮膚を内側から支えています。

加齢により体の筋肉が衰えるのと同様に、表情筋も使わなければ痩せて細くなります。

土台となる筋肉のボリュームが減ると、その上にある皮膚や脂肪が支えを失い、雪崩のように下へと移動します。これがほうれい線やマリオネットラインが深くなる原因の一つです。

さらに、年齢を重ねると頭蓋骨の骨密度も低下し、骨自体が萎縮します。

眼球が入っている穴(眼窩)が広がったり、顎の骨が小さくなったりするため皮膚が余ってしまいます。テントのポールが縮むと布がたるむ現象と同じことが顔でも起きています。

このように、しわやたるみは皮膚単体の問題ではなく、骨や筋肉、皮下組織や皮膚という全層の複合的な変化によって引き起こされます。

美容外科と美容皮膚科の決定的な違いとは

美容外科は「構造の物理的な変化」、美容皮膚科は「組織の生理的な再生」を重視します。

ご自身の悩みを解決するためにどちらを選ぶべきかは、求める結果と許容できるリスクのバランスによって決まります。

治療アプローチの根本的な差

美容外科におけるアプローチは「構造の再構築」です。余分な皮膚を切り取ったり、皮下脂肪を吸引したり、あるいはシリコンなどの異物を挿入して形を作ったりします。

たるみの原因となっている物理的な余剰部分を直接的に処理するため、解剖学的な構造そのものを変化させる治療と言えます。

一方、美容皮膚科は「組織の再生と活性化」です。レーザーや光治療器、注射などを用いて、細胞に刺激を与え、自己治癒力を引き出します。

眠っていた細胞を活性化させてコラーゲンを増やしたり、筋肉の動きを調整したりしながら、肌本来の若々しさを取り戻すことを目指します。

外科手術のように形を劇的に変えるのではなく、マイナスになった状態をゼロに戻す、あるいはプラスに転じさせるといった、自然な若返りを重視します。

診療科による特徴の比較

比較項目美容外科美容皮膚科
主な治療内容フェイスリフト手術、脂肪吸引、糸リフト(外科的)レーザー照射、注入治療(ヒアルロン酸・ボトックス)、点滴
変化の大きさ大きい(劇的変化)中〜小(自然的変化)
ダウンタイム長い(数日〜数週間)短い(ほぼなし〜数日)
持続期間長い(数年〜半永久)短い〜中程度(数ヶ月〜1年程度)
傷跡のリスク切開線が残る可能性があるほとんど残らない(針穴程度)

期待できる変化の度合いと即効性

変化の大きさにおいて、美容外科は圧倒的です。例えばフェイスリフト手術であれば、たるんだ皮膚を数センチ単位で引き上げられます。

施術直後(腫れが引いた後)から10歳若返ったような劇的な変化を実感できるため、一度の手術で大きな結果を出したいと考える方に適しています。

美容皮膚科の治療は、マイルドで自然な変化が特徴です。

ヒアルロン酸注入などは直後から効果が分かりますが、レーザー治療や高周波治療などは、数週間から数ヶ月かけて徐々に効果が現れるものも多くあります。

「何か変わった?」「肌が綺麗になったね」と言われる程度の、周囲に違和感を与えない変化を好む方に適しています。

ダウンタイムとリスクの比較

美容外科手術は皮膚を切開するため、どうしてもダウンタイム(回復期間)が必要です。腫れや内出血、痛みなどが数週間続く場合があり、抜糸までの期間は日常生活に制限が出るケースもあります。

また、麻酔のリスクや、傷跡が残る可能性、神経損傷などの合併症リスクもゼロではありません。これらのリスクを十分に理解し、仕事や生活のスケジュールを調整する必要があります。

対して美容皮膚科の治療は、ダウンタイムが短い、あるいはほとんどないものが主流です。

注射後の軽い内出血や、レーザー後の赤み程度で済む場合が多く、施術当日からメイクをして帰宅できるケースも多々あります。

体への負担が少なく、日常生活を中断せずに治療を受けられる手軽さが最大のメリットです。

ただし、効果を得るためには複数回の通院が必要になることもあり、トータルの時間はかかる場合があります。

失敗しないクリニックの選び方と判断基準

成功の鍵は、自分の価値観に合い、かつ技術力のある医師を見極めることです。知名度や価格だけで安易に決めず、明確な基準を持ってクリニックを選びましょう。

自分の悩みと希望する仕上がりの明確化

クリニックを探す前に、まず自分が「どこを」「どの程度」治したいのかを整理する必要があります。

「ほうれい線を消したい」のか、「顔全体の印象を若くしたい」のか、あるいは「目元のたるみだけを取りたい」のか、悩みは人それぞれです。

また、「整形したと分からない範囲で」という希望なのか、「しっかりと引き上げて変化を出したい」のかによっても、選ぶべきクリニックは異なります。

自分のゴールが曖昧なままでは、勧められるがままに不要な治療を受けてしまうリスクがあります。

希望する仕上がりを言語化し、可能であれば理想とする写真などを用意しておくと、医師とのイメージ共有がスムーズになります。

カウンセリング時のチェック

  • 医師が直接肌の状態を診察してくれているか
  • 治療のメリットだけでなく、リスクや副作用の説明があるか
  • 見積もりの総額が明確で、不要なオプションが含まれていないか
  • 術後のアフターケアや保証制度についての説明があるか
  • こちらの質問に対して、分かりやすく納得できる回答があるか
  • 契約を急かさず、一度持ち帰って検討する時間をくれるか

医師の専門性と実績を確認する方法

医師にも得意分野があります。美容外科専門医の資格を持っているか、形成外科での修練を積んでいるかといった経歴は、技術力を測る一つの指標になります。

特に切開を伴う手術を希望する場合は、解剖学に精通した形成外科出身の医師を選ぶと安心材料となります。

クリニックのホームページやSNSで症例写真を確認するのも有効です。ただし、成功例だけが掲載されている可能性もあるため、症例数や治療のリスクについても詳細に説明しているかを確認します。

美容皮膚科領域では、使用する機器の種類や新しさ、医師自身がその機器の特性を熟知しているかもポイントです。

カウンセリングでの確認事項

実際に足を運びカウンセリングを受けると、そのクリニックの姿勢が見えてきます。

良い医師は、メリットだけでなく、デメリットやリスク、もし失敗した場合の対応についても隠さずに説明してくれます。

逆に、リスクを説明せず「絶対に大丈夫」「すぐに終わる」といった安請け合いをする医師には注意が必要です。

また、見積もりの明瞭さも大切です。当初の広告価格とは異なる高額なオプションを強引に勧めてくるクリニックは避けるべきです。

医師との相性も重要で、こちらの話を親身に聞いてくれるか、質問に対して丁寧に答えてくれるかといったコミュニケーションの質も、信頼関係を築く上で欠かせない要素です。

美容皮膚科で人気の切らないしわ・たるみ治療

メスを使わず、ダウンタイムを最小限に抑えながら若返りを目指す治療法は、現代の忙しい生活スタイルに適しています。

ヒアルロン酸やボトックスなどの注入治療

注入治療は「フィラー」とも呼ばれ、即効性と手軽さから非常に人気があります。

ヒアルロン酸注入は、しわの溝を物理的に埋めるだけでなく、土台となる靭帯を補強してリフトアップさせたり、加齢で減少したボリュームを補ったりする治療です。

適切な位置に注入して顔の立体感を取り戻し、自然な若返りを実現します。製剤の種類によって硬さが異なり、部位によって使い分けます。

一方、ボトックス注射は、表情じわの原因となる筋肉の過剰な動きを抑制する治療です。眉間や目尻、額などのしわに効果的です。

しわが刻まれるのを防ぐ予防効果も高いため、深いしわになる前の開始が推奨されます。熟練した医師が行えば、表情が固まるといった不自然さを避けられます。

ハイフ(HIFU)や高周波などの照射系治療

皮膚の表面を傷つけずに、熱エネルギーを内部に届けてたるみを改善する治療です。

ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、虫眼鏡で光を集めるように超音波を一点に集中させ、肌の深層にあるSMAS筋膜(表在性筋膜)に熱を与えます。

熱による収縮作用で直後から引き締まりを感じられるほか、創傷治癒過程でコラーゲンが増生され、中長期的なリフトアップ効果が期待できます。

高周波(RF)治療は、真皮層から皮下組織にかけて広範囲に熱を与え、皮膚を引き締める治療です。「サーマクール」などが代表的です。

皮膚のタイトニング効果が高く、フェイスラインのもたつきや頬のたるみに効果を発揮します。

これらは定期的に受けて、老化のスピードを緩やかにする「アンチエイジングのベースケア」として位置づけられています。

主な切らない治療の比較

治療法主な効果・目的特徴
ヒアルロン酸注入ボリューム補充、リフトアップ、溝の改善即効性があり、造形的な変化を出せる。持続は半年〜2年程度。
ボトックス注射表情じわの改善・予防筋肉の動きを止める。3〜4ヶ月で効果が消失するため継続が必要。
ハイフ(HIFU)SMAS筋膜からの引き上げ、タイトニング皮膚深層へアプローチ。ダウンタイムがほぼない。半年に1回推奨。
高周波(RF)皮膚の引き締め、小顔効果皮膚の余りを引き締める。痛みが伴う場合がある。
糸リフト物理的な引き上げ、たるみ予防切らずにしっかり引き上げる。挿入直後がピークの効果。

糸リフト(スレッドリフト)の特徴と効果

糸リフトは、トゲ(コグ)のついた特殊な糸を皮下に挿入し、物理的にたるみを引き上げる治療です。美容外科と美容皮膚科の中間に位置する治療とも言えます。

糸が組織に引っかかることで下垂した脂肪を持ち上げ、即効性のあるリフトアップを実現します。使用される糸は、数ヶ月から数年で体内に吸収される素材が一般的です。

糸が吸収される過程で周囲にコラーゲンが生成されるため、糸がなくなった後も肌のハリや引き締め効果が持続します。

切開手術に比べるとダウンタイムは短く、数日から1週間程度の腫れや内出血で済む場合が多いため、週末を利用して受ける方も増えています。

美容外科で行う本格的なリフトアップ手術

皮膚の余剰が大きく重度のたるみに対しては、美容外科手術が最も確実な解決策となります。根本的な若返りが可能で、持続性にも優れた代表的な手術について解説します。

フェイスリフト手術の種類と効果

フェイスリフトは、耳の周りなどを切開し、皮膚とその下のSMAS筋膜を引き上げて余分な皮膚を切除する手術です。

顔のたるみ治療における「ゴールドスタンダード(標準的かつ最も確実な治療)」とされています。

単に皮膚を引っ張るだけでなく、土台となる筋膜から処理するため後戻りが少なく、自然で長期的な効果が得られます。

切開範囲や剥離する深さによって、様々な術式があります。こめかみ付近のたるみを改善する「テンプルリフト」や、首のたるみまで改善する「ネックリフト」など、症状に合わせて選択されます。

一度の手術で5年から10年分時計の針を戻すような効果が期待できますが、医師の高い技術力が求められます。

まぶたや目の下のたるみ取り手術

目元は最も年齢が出やすい部位の一つです。上まぶたのたるみは、視野が狭くなったり、まつ毛が目に入ったりする機能的な問題も引き起こします。

余分な皮膚を切り取る「眉下切開(眉下リフト)」や「上眼瞼切開」を行うと、すっきりとした目元を取り戻せます。

目の下のたるみは、眼窩脂肪の突出が原因であるケースが多いです。この場合、まぶたの裏側から脂肪を取り除く「経結膜脱脂術」や、余った皮膚も同時に切除する「ハムラ法」などが適応となります。

目の下のクマや影が解消されるだけで、顔全体の疲れた印象が劇的に改善します。これらの手術は、比較的ダウンタイムが短く、傷跡も目立ちにくい工夫がされています。

主な外科的手術の詳細

手術名対象部位施術の概要
フェイスリフト頬、フェイスライン、首耳周辺を切開し、皮膚とSMAS筋膜を引き上げて余剰皮膚を切除。
眉下リフト(眉下切開)上まぶた眉毛の下のラインに沿って切開し、上まぶたの厚ぼったいたるみを解消。
経結膜脱脂術目の下まぶたの裏側から脂肪を除去。皮膚表面に傷がつかない。
ハムラ法目の下脂肪を移動させて凹凸を平らにし、必要に応じて皮膚も切除。

手術が必要な重度のたるみとは

一般的に、指で頬の皮膚を耳の方へ引っ張ったときに、数センチ以上の余りが出る場合は手術の良い適応となります。深いシワが安静時でもくっきりと残っている場合も同様です。

皮膚が伸びきってしまっている状態では、いかにレーザーで引き締めようとしても、余った皮膚を収縮させるには限界があるからです。

また、何度も糸リフトなどを繰り返しても満足いく結果が得られなくなった場合も、手術への切り替え時と言えます。

手術は怖いというイメージが先行しがちですが、適切な時期に行うと、その後の老化スピードを遅らせ、長期的に見ればコストパフォーマンスの良い選択となります。

治療効果を持続させるためのアフターケア

治療はあくまで「リセット」であり、そこからの老化を食い止めるのは日々のケアです。治療効果を最大限に長持ちさせ、良い状態をキープするために必要な習慣について解説します。

術後の紫外線対策と保湿の重要性

治療直後の肌は、バリア機能が低下し、外部刺激に対して非常に敏感になっています。特に紫外線は傷の治りを遅くしたり、色素沈着(シミ)の原因になったりするため、徹底的な対策が必要です。

日焼け止めをこまめに塗るだけでなく、日傘や帽子、サングラスなどを活用して物理的に紫外線を遮断しましょう。

また、保湿も重要です。水分たっぷりの肌は代謝が良く、コラーゲンの生成もスムーズに行われます。

乾燥は小じわの再発を招くため、セラミドやヒアルロン酸などが配合された保湿力の高い化粧品を使用し、肌を常に潤った状態に保つよう心がけます。

特にレーザー治療後は肌が乾燥しやすいため、普段以上に丁寧な保湿ケアが大切です。

生活習慣の見直しによる老化予防

肌は内臓の鏡とも言われ、日々の食事や睡眠、ストレスの状態がダイレクトに反映されます。

糖質の摂りすぎは、体内でタンパク質と結びついて老化物質を作り出す「糖化」を引き起こし、肌の黄ぐすみや弾力低下の原因となります。

バランスの良い食事を心がけ、抗酸化作用のあるビタミンCやEを積極的に摂取することが推奨されます。

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、肌の修復が行われるゴールデンタイムです。質の高い睡眠の確保は、どんな高価な美容液にも勝るアンチエイジングケアとなります。

日常で意識すべきケアのポイント

  • 365日、天候に関わらず日焼け止めを使用する
  • 洗顔やスキンケアの際に肌を擦らない(摩擦レス)
  • ビタミンC、タンパク質を中心とした食事を摂る
  • 質の高い睡眠を7時間程度確保する
  • スマホを見る際の下向き姿勢を改善する(たるみ予防)
  • 適度な運動で血行を促進し、代謝を高める

定期的なメンテナンスの推奨頻度

美容医療の効果は永久ではありません。外科手術であっても、老化そのものを止めることはできないため、時間の経過とともに新たな変化が現れます。

そのため、定期的なメンテナンスを取り入れることが、若々しさを維持する秘訣です。

例えば、ボトックスであれば3〜6ヶ月に1回、ハイフであれば半年に1回、ヒアルロン酸であれば1〜2年に1回といったように、それぞれの治療に適したペースがあります。

完全に効果が切れて元に戻ってしまう前に次回の施術を受けると、常に良い状態をキープでき、一回あたりの施術量を減らせます。

かかりつけの医師と相談し、年間を通じた美容計画(ビューティープラン)を立てると良いでしょう。

治療にかかる費用の相場と支払い計画

相場を知り、無理のない資金計画を立てることが、治療への第一歩です。美容医療は基本的に自由診療であるため、クリニックや使用する薬剤によって価格設定が異なります。

施術ごとの平均的な価格帯

治療費は、手軽な注入治療から本格的な手術まで幅広く設定されています。

例えば、ボトックス注射であれば数万円から受けられますが、全顔のフェイスリフト手術となると100万円を超えるケースも珍しくありません。

価格の安さだけで選ぶと、効果が不十分だったり、薬剤の品質に問題があったりするケースもあるため、価格と質のバランスを見極めるようにしましょう。

また、クリニックによっては「初回限定価格」や「モニター価格」を設定している場合があります。これらを賢く利用すると、費用を抑えつつ高品質な治療を受けられる可能性があります。

一般的な治療費用の目安(全額自己負担)

施術名費用相場(1回あたり)備考
ボトックス注射1万〜5万円(部位による)薬剤のブランドや量により変動。
ヒアルロン酸注入5万〜15万円(1本1cc)使用本数により総額が変わる。
ハイフ(全顔)5万〜15万円ショット数や機器の種類により変動。
糸リフト20万〜50万円本数や糸の種類により大きく異なる。
目の下の脱脂20万〜40万円麻酔代が別途かかる場合が多い。
フェイスリフト80万〜200万円以上執刀医の技術料が大きく反映される。

麻酔代や薬代などの追加費用

表示されている施術料金以外に、諸経費がかかる場合があります。特に手術では、静脈麻酔や全身麻酔を行うための麻酔代が別途数万〜十数万円必要になる可能性があります。

また、術後の感染予防のための抗生剤や痛み止め、腫れを引かせるための内服薬、ダウンタイム中のケア用品(ガードルやテープなど)の代金も考慮に入れる必要があります。

診察料や再診料、指名料などがかかるクリニックもあります。ホームページの料金表を見るだけでなく、カウンセリング時に見積書を作成してもらい、総額でいくらかかるのかを必ず確認しましょう。

「思ったより高かった」と後悔しないよう、細かい内訳までチェックすると良いです。

医療ローンや支払い方法の選択肢

美容医療は高額になることが多いため、多くのクリニックで現金のほかにクレジットカードや医療ローン(メディカルローン)が利用できます。

医療ローンは、審査に通れば分割払いが可能で、月々の支払いを数千円〜数万円程度に抑えられます。これを利用すれば、まとまった資金が手元になくても、希望する時期に治療を受けられます。

分割回数や金利手数料は信販会社やクリニックによって異なります。

無理なローンを組んで生活が圧迫されては本末転倒ですので、ご自身の収入と支出のバランスを考え、計画的に利用しましょう。支払い方法の多様性も、クリニック選びの一つの基準となります。

よくある質問

しわやたるみの治療は、美容外科や美容皮膚科で受けられます。切らない治療と切る治療は適応が異なりますので、ご自身に合った方法を選びましょう。

また、治療を行っている際のセルフケアも大切です。効果を最大限に引き出せるよう、普段から保湿や優しい洗顔、紫外線対策を徹底しましょう。

一度治療すれば一生効果は続きますか?

残念ながら、どのような治療を行っても老化そのものを完全に止められないため、一生効果が続く治療は存在しません。

しかし、手術などでたるんだ部分を取り除けば、その時点から再び老化がスタートするため、何もしなかった場合と比較して5〜10年程度の若さを保ち続けることは可能です。

注入治療やレーザー治療も、定期的に継続すると良い状態を長く維持できます。

痛みに弱くても治療を受けられますか?

受けられます。美容医療では痛みを最小限に抑えるための様々な工夫がされています。

注射の前には麻酔クリームや冷却装置を使用したり、笑気麻酔(鼻から吸うリラックス麻酔)を併用したりするのが一般的です。

手術の場合は局所麻酔に加え、眠っている間に終わる静脈麻酔の使用も可能です。痛みが不安な場合は、カウンセリング時に遠慮なく相談してください。

周囲にバレずに治療することは可能ですか?

可能です。美容皮膚科の治療の多くは、ダウンタイムが短く、直後からメイクができるため、周囲に気づかれにくいのが特徴です。

ヒアルロン酸なども徐々に仕上げると自然な変化にとどめられます。

手術の場合でも、マスクや眼鏡で隠せる範囲で行ったり長期休暇に合わせて行ったりすると、周囲への露出をコントロールできます。

カウンセリング当日に施術を受けることはできますか?

注入治療やレーザー治療などの比較的軽い施術であれば、予約状況や医師の判断により当日の施術が可能な場合があります。

ただし、手術の場合は血液検査などの事前準備が必要なケースが多く、基本的には後日の予約となります。

また、大切な顔のことですので、即決せずに一度持ち帰って冷静に検討する時間を取るのも重要です。

若いうちから治療を始めるメリットはありますか?

大きなメリットがあります。しわが深く刻まれてからや、皮膚が伸びきってからでは、治療の難易度が上がり、費用も嵩む傾向にあります。

30代など早いうちからボトックスでしわを予防したり、定期的なハイフでたるみの進行を遅らせたりする取り組みは「プレアンチエイジング」と呼ばれ、将来的な老化の度合いを軽減する賢い投資と言えます。

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参考文献

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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