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サブシジョンとは?効果や必要回数、施術の流れについて徹底解説

ニキビ跡のクレーターや凹凸は、長年にわたり多くの方を悩ませる肌トラブルです。
スキンケアやピーリング、レーザー治療を続けても改善が難しく、「ファンデーションで隠しても凹みが目立つ」「自己流ケアではどうにもならない」と感じる方は少なくありません。
こうした頑固なクレーター肌に対して、根本的な改善を目指せる治療法として注目されているのが「サブシジョン(Subcision)」です。サブシジョンは、皮膚の下で凹みを引き込んでいる線維を物理的に切り離し、自然治癒の力で皮膚を持ち上げていく施術です。
単独でも効果が期待できますが、レーザーやヒアルロン酸注入など他の治療と組み合わせることで、より高い効果を得られるケースもあります。
本記事では、サブシジョンの仕組みや効果、必要回数、施術の流れをわかりやすく解説します。

1. サブシジョンとはどんな治療?わかりやすく解説

サブシジョンの仕組みについて

サブシジョン(Subcision)は、ニキビ跡のクレーターや瘢痕の改善を目的とした皮膚科的治療の一つです。
凹みが生じる主な原因は、皮膚の下で形成された線維組織が皮膚を内側に引き込み、表面を固定してしまうことにあります。この癒着がある限り、いくらスキンケアや表面的な施術をしても肌表面の凹凸は改善しにくいのです。
サブシジョンでは、極細の特殊な針を皮膚に挿入し、真皮から皮下にかけて存在する癒着組織を切り離します。これにより、皮膚が引っ張られる力が解放され、凹みが持ち上がりやすくなります。
さらに、その部位では治癒過程の中でコラーゲンが新たに生成されるため、時間の経過とともに肌の再構築が進み、よりなめらかな質感へと変化していきます。

サブシジョンはどんな症状に効果がある?

サブシジョンが特に効果を発揮するのは、線維による引き込みが原因で生じた「ローリング型」のニキビ跡です。
波状に見える凹みや、笑ったときに皮膚が下に引っ張られて目立つような跡に適しています。また、ボックス型の広めの凹みにも一定の効果が期待できます。
一方で、非常に深い「アイスピック型」の瘢痕は、サブシジョン単独では改善が難しいケースもあります
この場合は、クロスTCAやレーザー治療などを組み合わせて行うことで効果が高まります。さらに、外傷や手術痕による凹みや、一部の陥没性の瘢痕にも適応されることがあります。
ただし、炎症性のニキビが現在も活動している場合や、皮膚が極端に薄い場合は施術を避けた方がよいとされます。自分の症状がサブシジョンに適しているかどうかは、専門医による診察で確認することが大切です。

関連記事:クレーター肌・ニキビ跡におすすめのサブシジョン治療とは

2. サブシジョンの効果

サブシジョンによる効果とは?

サブシジョンの最大の効果は、凹みを引き込んでいる線維組織を直接切断することで、物理的に皮膚表面を持ち上げる点にあります。表面だけにアプローチする治療では改善が難しい深いクレーターでも、根本原因を解除することで肌質改善につながります。
施術後は一時的に腫れや内出血を伴うものの、数週間から数か月にわたり新しいコラーゲンが生成されるため、時間の経過とともに凹みが浅くなり、肌のなめらかさが増していきます。
さらにサブシジョンは「単発的な見た目改善」だけでなく、肌内部の再構築を促す性質を持ちます。切り離されたスペースには血液や新しい組織が入り込み、自然なボリュームアップ効果が得られます。
そのため、ニキビ跡だけでなく、外傷や手術後の瘢痕、陥没した傷跡にも応用されることがあります。

サブシジョンで効果が出にくいケースとその理由

一方で、すべての凹みに万能というわけではありません。効果が出にくいケースとして代表的なのは「アイスピック型」と呼ばれる深く鋭い凹みです。
これは線維の引き込みよりも瘢痕組織そのものが硬く狭いため、サブシジョン単独では改善が限定的です。この場合、クロスTCAなどの薬剤治療やレーザーで皮膚を入れ替える治療と組み合わせる必要があります。
また、炎症性ニキビが残っている状態で行うと、炎症の悪化や感染のリスクが高まるため適応外となります。
さらに、皮膚の薄い部位や血管が豊富なエリアでは内出血が強く出やすく、希望した効果が得られにくいこともあります。
したがって、サブシジョンでしっかり効果を実感するためには、凹みのタイプを正確に診断し、必要に応じて他の施術を組み合わせるプランニングが欠かせません。

3. サブシジョンの施術の流れ

施術前の準備とカウンセリング

サブシジョンは皮膚の内部に直接アプローチする治療であるため、まずは丁寧なカウンセリングから始まります。
医師は肌の状態を確認し、凹みの種類や深さを診断します。ローリング型のニキビ跡に向いているのか、他の治療と併用が必要なのかを見極めたうえで、治療計画を立てていきます。
施術前には、抗凝固剤の内服や過度な飲酒など出血リスクを高める行為を控えるよう指導されることがあります。
また、炎症性ニキビが残っている場合は先に治療を行うことが推奨されるため、すぐに施術できないケースもあります。患者自身も治療後のダウンタイムや経過を理解しておくことが、安心して臨むための大切な準備です。

サブシジョンの施術手順

施術当日は、まず対象部位に局所麻酔を行います。
その後、専用の極細針を皮膚に挿入し、凹みを引き込んでいる線維組織を切り離していきます。針を左右に動かしながら、癒着部分を丁寧に解除していくため、施術中は「ブチッ」とした感覚がある場合もありますが、麻酔が効いているため強い痛みを感じることは少ないです。
施術時間は範囲によって異なりますが、頬全体で30〜60分程度が目安です。処置が終わった後は止血や冷却を行い、必要に応じて抗生剤や軟膏が処方されます。

施術後のダウンタイムと注意点

サブシジョン後は、腫れや内出血が数日から2週間ほど続くことがあります。特に内出血は紫色から黄色に変化しながら自然に吸収されていきます。施術当日は入浴や飲酒、激しい運動を避け、清潔を保つことが大切です。
また、施術部位を押したりマッサージしたりすると回復が遅れる場合があるため、意識的に触らないように注意しましょう。ダウンタイムを過ぎると少しずつ効果が現れ始め、数か月かけてコラーゲンが生成され、肌の凹凸が改善していきます。

関連記事:サブシジョンのダウンタイムはどのくらい?症状や経過、注意点についても紹介

4. サブシジョンの必要回数と持続期間の目安

サブシジョンは何回で効果を感じられる?

サブシジョンは1回の施術でも肌の変化を実感できることがありますが、多くの場合は複数回の治療が推奨されます
特に長年続いた深いクレーターや広範囲のニキビ跡は、1度の線維切断だけでは十分に改善しないことが多いためです。
一般的には、3回から5回程度を目安に施術を行うケースが多く、それぞれの間隔は3か月前後空けるのが理想的とされています。これは、施術後にコラーゲンが生成されて皮膚が再構築されるまでに時間を要するためで、肌の回復と変化を見ながら適切なタイミングで繰り返すことが大切です。
凹みの浅い方や範囲が限られている方は2回程度で満足できることもあれば、重度の凹凸肌では5回以上の継続が必要となる場合もあります。効果の出方は個人差が大きいため、初回施術後の経過を見ながら医師と相談して回数を調整するのが望ましいでしょう。

関連記事:サブシジョンの効果はいつから?回数の目安や痛みについて詳しく解説

サブシジョンの効果はどれくらい続く?メンテナンスの方法は?

サブシジョンで得られた改善効果は、基本的に長期間持続します
切り離された線維が再び同じように癒着することは少なく、その部位に生成された新しいコラーゲンが安定することで凹みが改善された状態が定着しやすいからです。
ただし、加齢による皮膚のたるみや弾力低下、紫外線によるダメージなどによって、時間の経過とともに再び凹みが気になることがあります。この場合は再度のサブシジョンや、レーザー・ヒアルロン酸注入などのメンテナンス治療を組み合わせることで、若々しい肌を保ちやすくなります。
また、サブシジョン後に適切なスキンケアや紫外線対策を行うことで、効果の持続性を高めることが可能です。特に保湿と日焼け止めは肌の回復と維持に欠かせないポイントとなります。

5. サブシジョンと他治療の併用効果

サブシジョンとヒアルロン酸を併用した場合の効果

サブシジョンは癒着を解除して皮膚を持ち上げやすくしますが、深い凹みでは一度に十分なボリューム回復が得られないことがあります。そこで有効なのが、サブシジョン直後やその後の経過に合わせたヒアルロン酸注入の併用です。
サブシジョンで皮膚内部の線維が切断された直後は、空間が生じているためヒアルロン酸が馴染みやすく、より自然な仕上がりになります。これにより、施術直後から凹みの改善を実感しやすくなり、数か月かけてコラーゲンが生成される長期的な効果と即効性を兼ね備えることが可能です。
ただし、ヒアルロン酸の種類や注入層の選択を誤ると不自然な膨らみや凸凹が生じることもあるため、経験豊富な医師による施術が重要となります。

サブシジョンとレーザー治療を併用した場合の効果

レーザー治療は真皮層に熱刺激を加え、コラーゲン生成を促進する施術です。サブシジョンで線維性の癒着を解除した後にレーザーを併用することで、皮膚内部の再構築がより効率的に進みます。
特にフラクショナルレーザーやピコフラクショナルといった治療は、凹凸肌全体の質感改善に有効です。
併用のタイミングとしては、サブシジョンのダウンタイムが落ち着いた後にレーザーを組み合わせるのが一般的です。レーザー単独では改善が難しい深いクレーターも、サブシジョンで基盤を整えてから行うことで、治療効果が格段に高まります。
また、レーザーとサブシジョンを交互に繰り返すことで、表面的な肌質改善と深部の癒着解除を並行して行えるため、総合的に滑らかな肌を目指しやすくなります。

6. サブシジョンに関するよくある質問

Q.サブシジョンの効果はいつから実感できますか?

サブシジョンは、施術直後から物理的に癒着が解除されるため、一部では「凹みが浅くなった」とすぐに実感できる方もいます。ただし、本来の効果は時間をかけて徐々に現れるものです。
切り離された部位には自然治癒の過程で新しいコラーゲンが生成され、数週間から数か月かけて肌の質感が改善していきます。そのため、多くの方が明確な変化を感じやすいのは1〜3か月後とされています。

Q.サブシジョンの施術が受けられない人はいますか?

はい、すべての方が適応になるわけではありません。現在も炎症性のニキビが多発している場合や、皮膚が極端に薄い方、出血傾向のある方は施術が推奨されません
また、免疫抑制剤を使用中の方や、感染症を抱えている方もリスクが高いため注意が必要です。施術を検討する際は必ず専門医の診察を受け、自分の肌状態が適しているかどうかを確認することが重要です。

Q.サブシジョンは痛いですか?

施術は局所麻酔を行ったうえで進められるため、治療中の痛みはほとんどありません。ただし、針を動かした際に皮下で「ブチッ」と線維が切れる感覚を覚えることはあります。
麻酔が切れた後には鈍い痛みや違和感が数日残る場合もありますが、多くは市販の鎮痛薬でコントロール可能です。強い痛みが長引くケースはまれで、通常は時間の経過とともに落ち着いていきます。

7. まとめ

サブシジョンは、ニキビ跡のクレーターや陥没した瘢痕に対して、根本原因である線維性の癒着を物理的に解除することで改善を目指す治療法です。表面的なアプローチでは限界がある深い凹みに対しても、皮膚内部から再構築を促すことで効果を期待できる点が大きな特徴といえます。
効果は一度の施術でも実感できる場合がありますが、多くの方は3〜5回程度の治療を重ねることで満足度が高まります。さらに、サブシジョンは時間の経過とともにコラーゲン生成が進み、数か月後にかけて改善効果が定着していきます。そのため、短期間で結果を求めるのではなく、長期的な肌の変化を見守る姿勢が大切です。

また、レーザー治療やヒアルロン酸注入と併用することで、より効率的かつ自然な仕上がりを得られるケースも多くあります。ただし、炎症がある場合や皮膚が薄い方などは施術が不向きな場合もあるため、必ず専門医による診察を受けて治療方針を決定することが重要です。
サブシジョンは「即効性よりも再生力を引き出す治療」といえます。自分に適した回数や治療法を理解し、信頼できる医師のもとで施術を受けることで、長年悩んでいた肌の凹凸改善へと大きく近づくことができるでしょう。

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監修医師

                 

ミサクリニック 六本木本院 院長

寺井 美佐栄

  • 所属学会

    ・日本抗加齢医学会認定専門医
    ・日本美容皮膚科学会
    ・日本レーザー医学会
    ・日本産業衛生学会専門医

  • 資格

    ・アラガン社ボトックスビスタ認定医
    ・アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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