「ヒアルロン酸が多すぎて、何を選べばいいか分からない」
そんな方に向けて、目的別・部位別・持続期間別に分かりやすく解説します。
当院(ミサクリニック 六本木本院)での実際の使い分けと料金目安も掲載。

ヒアルロン酸は「ボリュームアップ」から「リフトアップ」へ進化
昔は、ほうれい線・マリオネットライン・クマなど凹みを埋める=ボリュームアップが中心でした。
現在は、製剤の進歩によりその場にとどまる・形を保持できる」特性が強化。
こめかみ・頬外側・アゴなど支えポイントに注入し、リフトアップまで実現できるようになりました。
当院で主に扱うヒアルロン酸製剤(厚労省承認含む)
ジュビダームビスタ®(アラガン)
厚生労働省承認のシリーズ。持続と形態保持に優れ、リフトアップ設計の主力。
・ボリューマ XC:リフトアップの主軸。こめかみ/頬外側/目の下の支持など。目安持続:1.5〜2年
・ボリフト XC:ボリュームを出しやすい。溝の補正(ほうれい線・口横)など。目安持続:1.5〜2年
・ボルベラ:やわらかく形を丁寧に作る。涙袋・リップ形成など。目安持続:1〜1.5年
・ボラックス XC:形態保持力がとても強い。鼻・アゴの形成、下顔面の支え。目安持続:〜2年前後
・ボライト:肌質改善目的の浅層注入(保水・質感UP)。首の細かいシワにも。目安持続:部位により数か月〜
料金目安(当院)
ジュビダーム系:99,000円/1本
ボライト:66,000円/1cc(2本目以降 55,000円)
レスチレン®(ガルデルマ)
厚生労働省承認。やや持続は短めだが、その分過敏症リスクと相関が低いとされ、安全性面での選択肢として再評価。
・レスチレン リド:汎用タイプ。
・レスチレン リフト リド:やや硬めで鼻・アゴ形成などにも。
料金目安(当院)
レスチレン リド:79,200円
レスチレン リフト リド:82,500円
テオシアル®(Teosyal)系
目的に応じて硬さ・粘弾性を使い分け。
Redensity II(レデンシティII):目元(クマ)に適した設計で、なじみが良い浅層対応。
その他、形成向け(硬め)/微調整向け(やわらかめ)の選択肢あり。
料金目安(当院)
形成向けタイプ:77,000円
Redensity II:66,000円

どれを選ぶ?——目的別・部位別の早見表
| 目的/部位 | 選択の例 | 補足 |
|---|---|---|
| リフトアップ(こめかみ/頬外側/下顔面支持) | ボリューマXC/ボラックスXC | 支え点を作り、下垂を戻す設計 |
| ほうれい線・口横の溝 | ボリフトXC | ボリュームを出しやすく、なじみ良好 |
| 鼻・アゴ形成(形をキリッと) | ボラックスXC/レスチレン リフト リド | 形態保持が鍵。撮影や横顔の印象UP |
| 涙袋・リップ形成 | ボルベラ | やわらかく、形づくりに適する |
| 目の下のクマ(浅層・なじみ重視) | テオシアル Redensity II | 浅い層での質感重視。膨らみ過ぎ回避に |
| 肌質改善(うるおい・ちりめんジワ) | ボライト | 頬・首の浅層に点状投与で保水UP |
リフトアップ本数の目安:年齢の約1割(cc)
例)40代なら 4cc程度。まずは3本前後から始め、1年〜1年半後にメンテナンスが無理なく現実的。
安全性について(重要)
承認製剤の選択:国内承認(ジュビダーム/レスチレン)を中心に、安全性データのある製剤を採用。
過敏症リスク:ゼロではありません。持続が長いほど在体期間が延び、確率上のリスクも増すと考えられます。
血管塞栓などの重篤合併症:リスク説明と解剖学的安全域の遵守、カニューレの選択、希釈・層の設計、ヒアルロニダーゼの常備など、多層的にリスク低減。
適応判断が最重要:たるみ毛穴など、原因に合わない注入は期待値未満。リフトが先か、質感が先かを医師が設計します。

料金まとめ(当院)
ジュビダーム系:99,000円/1本
ボリューマXC/ボリフトXC/ボルベラ/ボラックスXC(同一価格運用で途中切替の柔軟性を担保)
レスチレン リド:79,200円
レスチレン リフト リド:82,500円
テオシアル(形成向け):77,000円
テオシアル Redensity II:66,000円
ボライト:66,000円/1cc(2本目以降 55,000円)
※すべて税込。診察により適応・本数は個別設計します。

よくある質問(FAQ)
Q. どれくらい持ちますか?
A. 製剤と部位で異なりますが、1〜2年が目安(ボラックス・ボリューマは長め、ボルベラや一部テオシアルはやや短め)。完全に一定ではなく徐々に減衰します。
Q. 何本(何cc)必要ですか?
A. 全顔リフトは年齢の約1割(cc)が一つの目安。初回は3本前後から。局所(鼻・アゴ・唇・涙袋)は1本以内でも成立。
Q. 失敗が怖いです…
A. 層・点・量の設計がすべて。やわらかい製剤や浅層用(例:Redensity II)を選ぶことでなじみ問題を回避しやすく、ヒアルロニダーゼでリカバリー可能です。
Q. ダウンタイムは?
A. 針穴の赤み・内出血が数日〜1週間程度で目立たなくなるのが一般的。撮影がある場合は余裕あるスケジュールを推奨。
Q. たるみ毛穴もヒアルロン酸で良くなりますか?
A. 原因次第。下垂が主体ならリフトアップ設計が先。質感主体ならレーザー(CO₂/ピコフラクショナル)やボライトのほうが本筋のことも。
