顔のたるみをナチュラルに引き上げたいと考えたとき、手術に頼らずに受けられる方法として人気が高まっているのが「糸リフト」です。中でも近年注目されているのが、「ジェンバー糸」と呼ばれる特殊構造のリフトアップ用スレッドです。
ボリュームアップと自然な引き上げを両立できる点から支持されていますが、施術後のダウンタイムについて不安を感じている方も少なくないでしょう。
本記事では、ジェンバー糸に特有のダウンタイムの特徴や、経過の目安、術後の過ごし方までをわかりやすく解説します。糸リフトに挑戦してみたいけれど、回復期間が気になるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. ジェンバー糸にダウンタイムはある?
ジェンバー糸はメスを使用しない非外科的な施術でありながら、皮下に糸を挿入してリフトアップを図るため、まったくダウンタイムがないわけではありません。
とくに、糸のボリュームがあるぶん、施術直後には多少の腫れやむくみ、内出血などが見られる可能性があります。
ただし、ジェンバー糸は構造的に「トゲ(コグ)で強く引っ掛けて引き上げるタイプ」ではなく、糸そのものの太さや弾性を利用して持ち上げるタイプのため、皮膚への刺激は比較的穏やかです。
無理なテンションがかかりにくいことから、術後の痛みや表情の違和感も少ない傾向があります。
ダウンタイムの症状と起こる理由
ジェンバー糸を挿入すると、皮膚の内側で一時的な炎症反応が起こります。これは糸が異物として認識され、体が反応して組織修復を行う自然なプロセスの一部です。
そのため、術後には軽度の腫れや赤み、圧痛、そして場合によっては内出血が起こることがあります。
また、糸を挿入する際に皮下の細かな血管が傷つくことで、血液が皮膚表面に浮き出てアザのように見えることもあります。とくに頬や口元など、血流の多い部位ではこうした変化が現れやすい傾向があります。
腫れや痛みが出るのは、体が回復しようとしている証拠でもあります。これらの反応はほとんどが一時的であり、通常は数日〜1週間程度で落ち着いていきます。
腫れ・内出血・痛みなどの程度
ジェンバー糸による腫れは、施術当日から翌日にかけてがピークになることが多く、その後徐々に落ち着いていきます。腫れの程度には個人差があり、「ほとんど気にならなかった」という方もいれば、「2〜3日間はやや顔がむくんだ印象になった」と感じる方もいます。
内出血が出た場合、薄い青紫色〜黄色へと変化しながら吸収され、通常は1〜2週間以内には自然に消失します。
痛みに関しては、強く引きつれたような違和感は出にくいものの、筋肉を動かしたときに軽い鈍痛を感じることがあるでしょう。
いずれの症状も、安静や冷却を行うことで早期に和らげることができるため、適切なセルフケアがダウンタイムを左右する大きな鍵となります。

他の糸リフトと比べた際の違いとは?
従来のコグ付き糸リフト(例:VOVリフトやテスリフトなど)は、皮膚に糸のトゲが引っかかることで、即効性のある引き上げを得る仕組みです。しかし、その分、皮膚表面に凹凸が出たり、過度なテンションによるつっぱり感が強くなる傾向があります。
一方、ジェンバー糸は糸自体に厚みがあるため、皮膚を下から「支えるように」持ち上げる構造となっています。
そのため、ダウンタイム中の違和感や痛みはやや軽減されやすく、「自然な引き上げ」を重視する方にとってはメリットが大きいと言えるでしょう。
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2. ダウンタイムの経過|いつからいつまで?
糸リフト後の回復期間は、使用する糸の種類や本数、挿入層の深さ、そして患者さん自身の体質によって異なります。ここでは一般的なジェンバー糸のダウンタイム経過について、施術当日から1ヶ月までの流れを時系列で紹介します。
施術当日〜2日目の変化
施術直後は麻酔によるしびれ感や皮膚の腫れが生じやすいタイミングです。顔全体がふっくらしたような印象になったり、笑ったときの動きに若干の違和感が出ることがあります。
また、施術部位に軽度の出血が見られることがあり、ガーゼで保護された状態で帰宅することもあるでしょう。
2日目にかけては腫れやむくみがピークになりやすいため、予定を詰め込みすぎず、できるだけ自宅で安静に過ごすことが推奨されます。
3〜7日目のピークと回復の傾向
この時期は、腫れや内出血の色味が目立つ場合があります。とくに血管が多い頬や口周りは青紫色の内出血が見られることもありますが、メイクである程度カバー可能なことが多いです。
違和感や痛みも徐々に落ち着きはじめ、洗顔や軽いスキンケアが再開できる目安の時期でもあります。
ただし、強くこする、マッサージする、顔をうつ伏せに押しつけるといった行為は控えましょう。
食事や会話などで筋肉を頻繁に動かすことで、痛みを感じることがあるため、ゆっくり話す・柔らかい食事を選ぶなどの工夫もおすすめです。
1週間〜1ヶ月の安定期に気をつけること
1週間を過ぎる頃には、多くの方が日常生活にほぼ支障なく戻れる状態になります。ただし、糸の周囲でコラーゲンが生成され、組織が安定するには時間がかかるため、1ヶ月ほどは「皮膚の内部で変化が続いている」と考えた方がよいでしょう。
この時期に注意すべきなのは、過度な表情運動や強いマッサージ、エステ、ピーリングなどの肌刺激です。また、照射系の美容機器(ハイフ・RF・レーザーなど)も、担当医の許可があるまでは避ける必要があります。
安定期は術後の美しい仕上がりをキープするための大切な期間です。肌に負担をかけず、必要に応じて保湿やUVケアを強化しておきましょう。
3. ダウンタイム中の過ごし方と注意点
ジェンバー糸の施術後は、体が自然な治癒反応を進めていく過程の中で、適切な過ごし方を心がけることが仕上がりの美しさと回復のスムーズさに大きく影響します。
ここでは、ダウンタイム中に意識したい行動や避けるべき習慣について詳しく解説します。
腫れや痛みを悪化させない生活習慣を意識する
術後の腫れやむくみは、身体の自然な反応ではありますが、生活習慣によってはそれらの症状が長引いたり悪化したりすることがあります。とくに注意したいのは「姿勢」と「重力の影響」です。
施術後数日は、顔に余分な圧力がかからないよう、就寝時には仰向けで頭を少し高くした状態で寝るのが理想です。
うつ伏せや横向き寝は、片側に腫れが偏る原因となるため避けた方が無難です。
また、顔を極端に動かす表情運動や大声での会話、固いものを噛むといった動作も、痛みや違和感を助長することがあります。初期はあくまで「安静第一」を意識し、なるべく穏やかな生活を心がけましょう。
冷却・洗顔・メイクの再開は段階的に行う
施術直後は軽く冷やすことで炎症反応を和らげ、腫れや痛みの抑制につながります。ただし、氷を直接肌に当てるのではなく、冷やしすぎないようタオルに包んだ保冷剤を数分おきに当てる程度で十分です。
洗顔に関しては、術後24時間以上経過し、出血や強い腫れがない場合はぬるま湯で優しく行うことが可能ですが、摩擦を避けるように注意が必要です。
クレンジングはジェルやミルクタイプの刺激の少ないものを使用し、ゴシゴシと擦らないようにしましょう。
メイクは、腫れや内出血が落ち着いてきたタイミングで再開できますが、糸の挿入口や周囲にはできるだけ負担をかけないよう、パウダー系の軽いメイクから始めるのが望ましいです。

飲酒・運動・入浴など血行を促す行動は控える
糸リフト後は、血流が活発になるような行動によって腫れや内出血が悪化する可能性があります。
代表的なものとしては、飲酒・激しい運動・長時間の入浴やサウナなどが挙げられます。飲酒は血管を拡張させ、内出血や腫れを誘発しやすくなるため、術後3〜5日間は避けるのが安全です。同様に、ジムでの有酸素運動や筋トレ、ヨガなども術後1週間程度は控えた方がよいでしょう。
また、入浴はシャワーのみで済ませ、湯船に浸かるのは腫れが落ち着いてからにするのが理想です。
施術直後に体温が上がる行動を取ると、炎症が促進されて回復が遅れる可能性があるため注意が必要です。
4. ダウンタイムが不安な人が確認すべきポイント
ジェンバー糸に限らず、美容医療を受ける際には、「施術そのもの」だけでなく「その後の過ごし方」や「想定される変化」に対する情報も重要です。
とくにダウンタイムが不安な方は、事前に次のポイントを確認しておくことで安心感を高めることができます。
ダウンタイムの症状と持続期間
施術前のカウンセリングで、自分の希望する仕上がりや肌質に対して、どの程度の腫れや痛みが予想されるのか、医師としっかりすり合わせておくことが大切です。
ジェンバー糸の場合、多くは「腫れは2〜3日がピーク」「痛みは軽度で1週間以内には改善傾向」「内出血が出た場合は2週間程度で自然消失」という経過が一般的です。
ただし、皮膚の厚みや挿入層、本数などによっても異なるため、自分自身に合った目安を聞いておくと良いでしょう。
術後の生活制限の目安
日常生活にどの程度制限が出るのかは、ライフスタイルに直結する重要なポイントです。
たとえば仕事復帰のタイミングや外出予定、旅行の計画などがある場合、それらに影響が出ないかを事前に確認しておく必要があります。
また、ペットの世話や小さなお子様の抱っこなど、予想外に顔へ衝撃が加わる可能性のある日常動作についても、術後数日は配慮が求められます。とくに顔の動きが大きくなるような動作は、糸の位置ズレの原因にもなりかねません。
担当医から「〇日目以降は〇〇可能」といった生活制限に関する説明がある場合は、指示に従って慎重に行動するよう心がけましょう。
実際の症例写真や口コミ
ジェンバー糸に関するダウンタイムのリアルな情報を知るには、クリニックの症例写真やSNS上の口コミも参考になります。特にInstagramやX(旧Twitter)では、術後の経過を日数ごとに記録している投稿が多く、実際にどの程度の腫れや変化があったかを確認するのに役立ちます。
ただし、個人差が大きいため「この人が腫れていないから自分も平気」という判断は禁物です。あくまで傾向を知るための材料として活用し、自分の体質や生活に合わせて対応することが重要です。
また、信頼できるクリニックであれば、症例写真だけでなく「術後◯日目の注意点」などをまとめたアフターケア資料を用意していることもあります。
そうした情報提供の充実度も、クリニック選びのひとつの判断基準となるでしょう。
術後の連絡方法やアフターサービス
もしもダウンタイム中にトラブルや不安が生じた場合、すぐにクリニックに相談できる体制が整っているかどうかは非常に重要です。施術前には、術後の問い合わせ先や緊急時の連絡方法、再診・診察の費用有無、LINEやメールでの対応可否なども確認しておくと安心です。
また、腫れが長引いた場合や左右差が気になる場合に、リタッチや補正対応が可能かどうかも事前に把握しておくと、万が一の際に慌てずに済みます。
クリニックによっては「施術1週間後に経過診察を行う」など、フォロー体制が整っているところもあります。
こうしたアフターサービスの内容も含めて検討することで、より満足度の高い施術体験につながるでしょう。

5. まとめ
ジェンバー糸は、従来の糸リフトに比べてより自然で立体的な仕上がりを目指せる施術ですが、体内に糸を挿入するという性質上、どうしてもある程度のダウンタイムは伴います。腫れや痛み、内出血といった反応は、ほとんどが一時的なものであり、正しい知識とケアを実践することでスムーズに乗り越えることができます。
特に、施術当日から1週間程度は安静を意識し、その後の生活では糸の安定とコラーゲン生成をサポートするための丁寧な過ごし方が求められます。冷却、洗顔、メイクの再開、運動や飲酒の再開タイミングなどを医師の指示に従って行うことで、美しい仕上がりを維持しやすくなるでしょう。
不安を減らすためには、施術前のカウンセリングでダウンタイムの詳細や術後の制限についてしっかり質問し、信頼できるクリニックを選ぶことが何よりも大切です。
しっかりと準備を整えたうえで施術を受けることで、ジェンバー糸によるフェイスラインの変化を安心して楽しむことができるでしょう。
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