年齢を重ねると、多くの人が気になり始めるのが「ほうれい線」や「口横のもたつき」です。これらの変化は、顔の印象を老けて見せたり、不機嫌そうに見せたりする原因となります。
ファンデーションを厚塗りしても隠しきれず、マッサージやスキンケアでの改善にも限界があります。そんな中、切らずにリフトアップ効果を得られる方法として注目を集めているのが「糸リフト」です。
中でも最新の進化型糸リフトとして導入が進んでいるのが「ジェンバー糸」。従来の糸に比べてリフト力や持続性、そして自然な仕上がりに優れていることから、美容医療の現場でも高い評価を受けています。
この記事では、ジェンバー糸の特徴や施術の流れ、改善できるお悩み、さらに他の施術との組み合わせやよくある質問までを徹底解説します。
1. ジェンバー糸とは
ジェンバー糸は、従来のPDO(ポリジオキサノン)やPLLA(ポリ乳酸)の糸に改良を加えた次世代の糸リフトです。顔のたるみを土台から持ち上げつつ、自然なラインを保てるよう設計されています。
一般的な糸リフトは、糸を皮下に挿入し、糸に付いたコグ(トゲ)で皮膚を引っかけてリフトアップします。
しかし従来の糸には「効果が短期間で薄れる」「不自然なひきつれが出やすい」という課題もありました。ジェンバー糸はその点を改善し、強いリフト力と長い持続期間、そして自然な表情を両立できるよう工夫されています。
ジェンバー糸の構造と特徴
ジェンバー糸の最大の特徴は、その構造にあります。糸全体に360度方向のコグが配置されており、従来糸よりも均一に皮膚組織を支えられるため、引き上げ力が高く、長期間安定した効果を得られます。
さらに、糸の素材は体内に吸収される過程でコラーゲン生成を促すため、施術後数か月をかけて肌のハリや弾力が増し、自然な若返り効果も期待できます。これは単に皮膚を持ち上げるだけでなく、「肌質改善」と「リフトアップ」を同時に実現できるという大きなメリットです。
また、柔軟性があるため表情を動かしたときの違和感が少なく、不自然に引っ張られた印象が出にくい点も評価されています。
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施術の流れとジェンバー糸の効果
施術はまずカウンセリングで症状を確認し、リフトアップしたい方向や部位に応じてデザインを決定します。その後、局所麻酔をして糸を専用の針で皮下に挿入。糸を引き上げて固定することで、施術直後からフェイスラインや口横の引き締まりを実感できます。
施術時間は30〜60分程度で、日帰りで受けられるのも大きな利点です。ダウンタイムは腫れや軽度の内出血が1週間前後見られる程度で、仕事や日常生活への影響は少なめです。
効果の持続期間はおよそ半年〜1年とされ、従来のPDO糸に匹敵します。
さらに、糸が吸収される過程でコラーゲンが生成されるため、糸がなくなった後も肌のハリやツヤが保たれる点がジェンバー糸ならではの魅力です。
2. ジェンバー糸で改善できるお悩み
ジェンバー糸は、従来の糸リフトと比べてリフト力や持続性が高いため、顔のさまざまなエイジングサインに対応できます。特に「ほうれい線」「口横のもたつき」「頬のコケ」「目の下のたるみ」といった加齢による代表的な悩みを効果的に改善できるのが魅力です。
さらに、肌そのものの質感改善にもつながるため、総合的な若返りを実感しやすい治療といえます。
ほうれい線やマリオネットライン、口横のもたつき
顔の印象を大きく左右するのが、ほうれい線やマリオネットラインです。これらは皮膚が下がり、脂肪が重力に従って落ち込むことで深く刻まれていきます。特に口横のもたつきは「老け顔」や「疲れ顔」の原因となりやすく、多くの方が気にされるポイントです。
ジェンバー糸は、頬や口横にかかる皮膚をしっかり支えながら上方向へ引き上げることで、ほうれい線やマリオネットラインの負担を軽減します。
その結果、口元全体がすっきりと若々しい印象に改善され、フェイスラインもシャープになります。
頬のコケやくぼみ
加齢とともに頬の脂肪や骨量が減少すると、頬がこけたように見え、疲れて不健康な印象を与えます。
ジェンバー糸は単に「引き上げる」だけではなく、皮膚と組織を支える作用によって頬全体の位置を高く保つことができます。
そのため、ボリュームロスによる頬のくぼみやコケを補正し、ふっくらとした若々しい顔立ちを取り戻すことが可能です。特に「笑ったときに頬がしぼんで見える」という悩みを持つ方には適した治療といえるでしょう。
目の下のたるみ
目の下は皮膚が薄く、年齢とともに真皮や脂肪の支えが弱まるとたるみが目立ちやすい部位です。目の下のたるみは、疲れて見える、老けて見えるといった印象を強めます。
ジェンバー糸を適切に配置することで、頬を引き上げながら目の下を支え、たるみを軽減できます。
これにより、目元がすっきりとして明るい印象に改善されます。ヒアルロン酸やベビーコラーゲンと組み合わせると、より繊細な修正が可能となります。
肌の弾力やツヤを改善
ジェンバー糸はただ皮膚を引っ張るだけではなく、体内で吸収される過程でコラーゲン生成を促す作用があります。このため、時間の経過とともに肌にハリや弾力が生まれ、質感そのものが改善されます。
「たるみ改善」と「肌質改善」を同時に叶えられる点は、従来の糸リフトには少なかった大きなメリットです。乾燥や小じわが気になる方にとっても、ジェンバー糸は総合的な若返りをもたらす施術といえます。

3. ほうれい線・口横のもたつきに効果的な施術は?
ほうれい線や口横のもたつきは、加齢による皮膚や脂肪、骨格の変化が重なって生じます。そのため、一つの方法だけで完璧に解決するのは難しく、症状の原因に応じた施術を選ぶことが大切です。
ジェンバー糸は強いリフト力を持つ優れた治療ですが、それ以外にも効果的な方法があります。ここでは代表的な施術を紹介し、それぞれの特徴を解説します。
ヒアルロン酸リフトで痩せた骨を補充
加齢とともに顔の骨格は少しずつ痩せていきます。特に頬骨や顎の骨量が減少すると、皮膚や脂肪を支える土台が弱まり、ほうれい線や口横のもたつきが悪化します。
ヒアルロン酸リフトは、骨や脂肪が減った部分にボリュームを補充することで、皮膚を下から押し上げ、自然なリフトアップ効果をもたらす施術です。
ジェンバー糸が“上から引き上げる力”だとすると、ヒアルロン酸は“下から支える力”。両者を組み合わせることで、より立体的で若々しい輪郭をつくることができます。
関連記事:ヒアルロン酸注射の5つの効果とは?効果を持続させるためのポイントを紹介
HIFUやサーマジェンでたるみを引き締め
皮膚のゆるみが主な原因となっている場合には、熱エネルギーを用いた施術が有効です。
HIFU(高密度焦点式超音波)はSMAS層と呼ばれる深い層を引き締め、サーマジェン(高周波RF治療)は真皮層や皮下組織に熱を加えてコラーゲン生成を促します。
これらの治療は、切らずに肌を引き締めることができ、たるみの進行を予防する効果も期待できます。ジェンバー糸で物理的に持ち上げつつ、HIFUやサーマジェンで肌を引き締めると、リフト効果がより長く続きやすくなります。
関連記事:サーマジェンでほうれい線は改善する?効果が出る仕組みや料金も解説
ヴィーナスリフトやショッピングリフトでリフトアップ
糸リフトにもいくつか種類があり、ジェンバー糸以外にも目的に応じて使い分けられます。
ヴィーナスリフトは、柔軟性がありながら持続性も高いのが特徴です。ショッピングリフトは極細の糸を多数挿入することで、引き締め効果や肌質改善を目的とします。
ジェンバー糸のような強いリフトアップ効果を狙う施術とは異なり、軽度のたるみや肌のハリ改善を求める方に向いています。ジェンバー糸と組み合わせることで、顔全体のバランスを整えながら若返りを実現できるでしょう。
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4. ジェンバー糸と組み合わせて効果が高まる治療
ジェンバー糸は、それだけでも強力なリフトアップ効果と肌質改善をもたらしますが、他の治療と組み合わせることで、さらに高い効果を発揮します。
顔の老化は皮膚・脂肪・骨といった複数の要素が同時に変化して起こるため、糸リフトだけでは補えない部分を他の施術でサポートすると、仕上がりが一段と自然で長持ちするのです。
例えば、骨格のボリュームが減っている方にはヒアルロン酸注入を併用することで土台を補強できますし、皮膚のゆるみが強い方にはHIFUやサーマジェンを組み合わせることでさらに引き締め効果が高まります。
また、目元や口周りなど皮膚が薄く糸を入れにくい部位には、ベビーコラーゲンやスネコスといった注入製剤が有効です。糸リフトでは対応しきれない細かいしわや肌質改善を補完し、全体的に若々しい印象を演出します。
さらに、メンテナンスとして定期的に美肌治療(ピーリングやメソナJなど)を取り入れると、糸で引き上げた状態をより長く保ちやすくなります。
このように、ジェンバー糸を「単独の施術」として考えるのではなく、「総合的なアンチエイジング治療の一部」として活用することが、最大限の効果を得るポイントです。
5. ジェンバー糸に関するよくある質問
ジェンバー糸は注目度の高い施術ですが、初めて受ける方にとっては不安や疑問も多いものです。ここでは実際に寄せられる質問をもとに、分かりやすく解説していきます。
Q. ジェンバー糸の効果はどのくらい持続しますか?
ジェンバー糸の効果は、一般的に 半年から1年程度 持続するとされています。
また、糸が体内で吸収される過程でコラーゲンが生成されるため、糸が溶けたあとも肌のハリや弾力がしばらく保たれます。効果の持続期間は年齢や皮膚の状態、生活習慣によっても変わりますが、定期的なメンテナンスと併用施術でさらに延長が期待できます。
Q. 施術後のダウンタイムや腫れはどの程度ありますか?
ジェンバー糸はメスを使わないため、ダウンタイムは比較的短い施術です。施術後は数日〜1週間ほど腫れや軽いむくみが出ることがあり、まれに内出血が残る場合もあります。
ただしほとんどはメイクやマスクで隠せる程度で、日常生活や仕事への影響は少なめです。
また、施術後2〜3週間ほどは表情を動かす際に軽いひきつれ感や違和感を覚える方もいますが、時間の経過とともに馴染んで自然になります。
Q. ジェンバー糸リフトはどんな人に向いていますか?
ジェンバー糸は特に、軽度から中等度のたるみで悩んでいる方に向いています。
・ほうれい線や口横のもたつきが気になる
・フェイスラインをすっきりさせたい
・手術は避けたいが、しっかり効果を実感したい
・ナチュラルな仕上がりを希望している
一方で、皮膚のたるみが重度の方や脂肪・骨格の変化が大きい場合は、糸リフト単独では十分な改善が難しいこともあります。その場合はヒアルロン酸やHIFU、サーマジェンなどと組み合わせるのが効果的です。
6. まとめ
ジェンバー糸は、従来の糸リフトよりも高いリフト力と長い持続性、自然な仕上がりを実現できる次世代の糸リフトです。ほうれい線や口横のもたつき、頬のコケ、目の下のたるみといった加齢サインを切らずに改善でき、さらにコラーゲン生成を促して肌質の向上にもつながります。
施術は30〜60分程度と短時間で、日帰りで受けられる手軽さも魅力です。ダウンタイムは数日〜1週間ほどの腫れや内出血が中心で、マスクやメイクで隠せるため日常生活に支障は少なめです。
単独でも十分な効果がありますが、ヒアルロン酸やサーマジェン、HIFUなどと組み合わせることでさらに相乗効果が期待できます。手術は避けたいけれどしっかり若返りたい、自然にフェイスラインを引き締めたいという方にとって、ジェンバー糸は有力な選択肢といえるでしょう。
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