肌の弾力や潤いが失われ、シワや小じわ、毛穴の開きが気になってきたときに注目されるのが「リジュラン注射」です。ヒアルロン酸やボトックスのように見た目を即効的に変えるのではなく、肌そのものの再生力を高めて自然な若返りを目指せる治療として、美容医療の現場で人気を集めています。
ただし、リジュランは「いつから効果が出るのか」「どのくらい持続するのか」「どの頻度で受ければよいのか」といった疑問を持たれる方も多い施術です。この記事では、リジュランの効果や持続期間、施術後の経過やおすすめの頻度、さらにリスクや注意点までわかりやすく解説します。
1.リジュランとは?
リジュランとは、サーモン由来のDNA断片から抽出された「ポリヌクレオチド(PN)」を有効成分とする注入治療です。
PNは人間の体内にある核酸と構造が似ており、生体適合性が高いため、体内に取り込まれても安全性が高いとされています。
この成分が皮膚の線維芽細胞に働きかけることで、コラーゲンやエラスチンの生成が促進され、肌のハリや潤いが回復していきます。
リジュランの特徴は「肌の構造そのものを修復すること」にあります。ヒアルロン酸のように一時的にふくらみを作ってシワを目立たなくするのではなく、細胞の再生力を引き出して肌質そのものを改善するのです。
そのため、即効的な変化というよりは、数週間から数か月かけて徐々に自然な若返りを実感できる治療といえます。
2.リジュランの効果とは?
リジュランは「肌そのものを健康な状態に戻す」ことを目的とした治療です。見た目を一時的に変えるのではなく、肌の修復力を引き出して徐々に自然な改善をもたらす点が特徴です。
肌の保湿力を改善
リジュランの主成分であるポリヌクレオチド(PN)は、線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。
その結果、肌の水分保持力が高まり、乾燥による小じわやゴワつきが改善されます。外側からのスキンケアでは限界がある「内側からの保湿力アップ」が期待でき、ふっくらと潤いのある肌質へ導いてくれるのです。
クレーターなど肌のへこみにも
リジュランは、ニキビ跡のクレーターや毛穴の凹凸といった肌の表面に残るダメージにも効果が期待できます。皮膚の再生力が高まることで、凹んだ部分の真皮層が再構築され、少しずつなめらかな肌へと変化していきます。
ヒアルロン酸のようにボリュームを直接補うのではなく、自分の肌が持つ修復機能を活かして改善していくため、自然で違和感のない仕上がりが得られる点が大きなメリットです。
3.リジュランのメリット
リジュランは、他の注入治療やレーザー治療と比べても独自の強みを持っています。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。
ダウンタイムが少ない
リジュランは皮膚表面に大きなダメージを与える施術ではないため、ダウンタイムが比較的短いのが特徴です。注射直後に赤みや小さな膨らみが出ることはありますが、多くの場合数日以内に落ち着きます。予定に影響しにくいため、忙しい方でも受けやすい治療といえるでしょう。
仕上がりが自然
リジュランは肌の再生力を高める治療であるため、顔の形やボリュームを人工的に変えることはありません。数週間から数か月をかけて肌質そのものが改善されていくため、不自然なふくらみや違和感のある仕上がりになる心配が少ないのが魅力です。ナチュラルに若返りたい方には特に適しています。
安全性が高い
リジュランの主成分であるポリヌクレオチド(PN)は、生体適合性が高い成分として知られています。アレルギーや拒否反応を起こしにくく、安全性に優れた治療といえるでしょう。さらに、体内に入った成分は分解されて排出されるため、長期的なリスクも少ないとされています。
4.リジュランで効果がでないと感じる理由
リジュランは多くの方に肌質改善効果をもたらす治療ですが、中には「思ったほど効果を感じられない」と感じる方もいます。これは施術の性質や肌の状態によるもので、必ずしも失敗というわけではありません。ここでは、その代表的な理由を解説します。
ヒアルロン酸より即効性がない
ヒアルロン酸注射は注入直後からボリュームが出てシワが浅くなるため、効果がすぐに実感できます。一方、リジュランは細胞の修復力を高めて肌質を改善していく治療のため、効果が出るまでに時間がかかります。
数週間〜1か月以上かけて徐々に変化が現れるため、即効性を期待している方は物足りなさを感じることがあります。
関連記事:ヒアルロン酸注射の5つの効果とは?効果を持続させるためのポイントを紹介
若く健康的な肌だと、効果を感じにくいことがある
リジュランはダメージを受けた肌やエイジングが進んだ肌に対して特に効果を発揮します。そのため、20代などで肌がまだ健康的な状態の場合、劇的な変化を感じにくいことがあります。ただし、予防的な意味で施術を受けることで、将来的な肌老化を緩やかにする効果は期待できます。
施術頻度・回数が不足している
リジュランは1回の施術だけで完結する治療ではありません。通常は2〜4週間おきに数回受けることで効果が定着していきます。必要な回数に達していないと「効果が弱い」と感じやすくなります。継続的な施術と、その後の定期的なメンテナンスを組み合わせることが、リジュランの効果を最大限に引き出すための鍵となります。
5.リジュランの効果を感じやすい方
リジュランはすべての人に同じ効果をもたらすわけではなく、特に効果を実感しやすいタイプの方がいます。自分が当てはまるかを確認しておくことで、施術後の満足度を高めやすくなるでしょう。
肌のお悩みが目立つ方
乾燥による小じわ、毛穴の開き、ニキビ跡のクレーターなど、肌トラブルが目立つ方はリジュランの効果を実感しやすい傾向があります。ダメージが大きいほど、再生力を高める治療の恩恵を受けやすいためです。逆に、比較的若く健康的な肌の場合は変化が緩やかで「効果を感じにくい」と思うこともありますが、予防目的で受ける価値は十分にあります。
定期的に施術を受けている方
リジュランは1回だけで完結する治療ではなく、複数回を重ねることで肌の修復力が安定して効果を発揮します。さらに、その後も定期的にメンテナンスを続けることで、肌のハリや潤いを長期間維持することが可能です。
すでに美容医療に慣れていて、定期的に施術を受けている方は特に効果を実感しやすいでしょう。
6.リジュラン施術後(1回目)の経過
リジュランは即効的に劇的な変化が出る施術ではなく、時間の経過とともに肌質が整っていくのが特徴です。ここでは、1回目の施術後に多く見られる一般的な経過を時系列で解説します。
施術直後
注射直後は赤みや小さな腫れ、米粒大の膨らみが出ることがあります。薬剤が皮膚の浅い層にとどまるため一時的に凹凸が見える場合もありますが、数時間〜数日で自然に落ち着きます。メイクで隠せる程度の軽度な症状であることが多く、日常生活に大きな支障をきたすことはほとんどありません。
施術から3日後
3日ほど経つと赤みや腫れはほとんど消え、見た目には自然な状態になります。体質によっては内出血の跡が残ることもありますが、コンシーラーなどで十分にカバーできます。この時期から「肌がしっとりしてきた」と感じ始める方もいます。
施術から1週間後
1週間ほど経過すると、コラーゲンやエラスチンの生成が進み、肌に弾力やツヤが戻ってきます。小じわや毛穴の目立ちが改善し始めるのもこの頃です。効果を実感しやすいタイミングですが、まだ変化の途中段階であることを理解しておく必要があります。
施術から2週間後
2週間を過ぎるとリジュランの効果が安定し、肌全体の質感が大きく改善されているのを実感できる時期です。しっとり感やハリ感が強まり、肌が健康的に見えるようになります。初回でも変化を感じやすいですが、本格的な効果を長期間維持するには複数回の施術を重ねることが推奨されます。
7.リジュランの効果を感じやすい施術頻度・回数について
リジュランは、1回の施術だけで劇的な効果が出るものではなく、一定の回数を重ねることで効果が定着していきます。正しい頻度で受けることで、肌の修復力を最大限に引き出し、持続的な美肌効果を得ることができます。
お悩み別、適切な施術頻度・回数
一般的にリジュランは 2〜4週間おきに3〜4回 の施術を行うことが推奨されています。
小じわや乾燥が気になる方 → 2〜3回の施術で潤い改善を実感しやすい
毛穴の開きや軽度のたるみがある方 → 3〜4回以上で肌質改善効果が安定
ニキビ跡やクレーター肌を改善したい方 → 4〜6回以上の継続が望ましい
その後は 3〜6か月ごとにメンテナンス を行うと、肌の良い状態を長期間キープできます。
リジュランの効果持続期間
リジュランの効果は1回の施術でも数か月ほど続く場合がありますが、複数回施術を重ねた場合にはより長期的に持続します。特に3〜4回の集中治療を行った後は、肌の再生力が安定し、半年〜1年ほど良い状態を維持できるケースもあります。ただし、生活習慣やスキンケアの状態、年齢によって持続期間は変わるため、定期的なメンテナンスを前提に考えることが大切です。
8.リジュランのリスクやダウンタイムについて
リジュランは比較的安全性の高い施術ですが、注射を伴う以上、まったくリスクがないわけではありません。施術を検討する際は、起こり得る副作用や注意点を理解しておくことが大切です。
副作用やリスクについて
リジュランはサーモン由来の成分を使用しており、生体適合性が高いため大きな副作用は少ないとされています。しかし、注射時に皮下出血や腫れ、赤みが生じることはよくあります。まれに成分に対するアレルギー反応やしこり、炎症が起こるケースも報告されているため、異常を感じた際には早めに医師へ相談することが必要です。
施術後の注意点
施術直後の肌はデリケートな状態のため、摩擦や強い刺激を避けることが重要です。特に当日は入浴・飲酒・激しい運動など血流を促進する行為を控えましょう。また、紫外線対策や十分な保湿を行うことで、肌の回復を助け、効果を最大限に引き出すことができます。
ダウンタイムについて
リジュランのダウンタイムは数日程度と短いのが特徴です。施術直後は赤みや腫れ、米粒大のふくらみが目立つことがありますが、数時間〜数日で自然に落ち着きます。体質によっては内出血が1〜2週間ほど残ることもありますが、メイクでカバーできる程度です。日常生活への影響は比較的少なく、忙しい方でも受けやすい治療といえるでしょう。
9.まとめ
リジュランは、肌の再生力を高めて自然な若返りを実現できる注入治療です。ヒアルロン酸のような即効的な変化はありませんが、数週間かけて肌質そのものを改善するため、ナチュラルで違和感のない仕上がりが期待できます。
効果は保湿力の向上や小じわ・毛穴の改善、クレーター肌の修復など幅広く、ダウンタイムも比較的軽度で済むのが特徴です。一方で、若く健康的な肌では効果を実感しにくいことや、複数回の施術が必要である点を理解しておく必要があります。
リジュランの効果を最大限に引き出すには、2〜4週間おきに数回受け、その後も定期的にメンテナンスすることが推奨されます。また、副作用やダウンタイムのリスクもあるため、信頼できるクリニックで十分なカウンセリングを受けてから施術を受けることが大切です。
「自然に若返りたい」「肌質そのものを改善したい」と考えている方にとって、リジュランは有力な選択肢となるでしょう。
リジュランのご相談はMiSA CLINIC六本木本院で!カウンセリングのご予約はこちらから。
