瞬間リフトアップ術|即効でたるみを隠すメイク・アイテム・裏技

瞬間リフトアップ術|即効でたるみを隠すメイク・アイテム・裏技

鏡に映る自分の顔に「たるみ」を感じて、気分が落ち込んでしまうことはありませんか。大切な予定や写真撮影の前に「今すぐどうにかしたい」と焦る気持ちは、多くの方が経験する悩みです。

この記事では、美容皮膚科の観点から、メイクテクニック、便利なアイテム、そして日常でできる簡単な裏技を駆使して、一時的にたるみを隠し、顔をスッキリと見せる「瞬間リフトアップ術」を徹底的に解説します。

ただし、これらはあくまで応急処置です。根本的な改善についても触れていきます。

目次

なぜ「瞬間リフトアップ」が必要になるのか?たるみのサイン

「たるみ」は、皮膚の弾力低下や脂肪の下垂、骨格の萎縮などが原因で起こります。特に夕方の「魔の時間帯」に目立ちやすく、簡単なセルフチェックでその兆候を把握できます。

見た目年齢を引き上げるたるみの正体

顔のたるみは、見た目年齢を大きく左右する要因の一つです。たるみの正体は、単に皮膚が伸びることだけではありません。

加齢や紫外線ダメージによって、皮膚のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、弾力が失われます。

さらに、皮膚の下にある脂肪層が下垂したり、顔の骨格が痩せてきたりすることも、たるみを引き起こす大きな原因となります。

これらが複合的に組み合わさるため、ほうれい線やマリオネットライン、フェイスラインのもたつきとして現れます。

たるみが目立ちやすい「魔の時間帯」

「朝は調子が良かったのに、夕方になると急に老けて見える」と感じる方もいるでしょう。これは「魔の時間帯」とも呼ばれ、多くの場合、むくみや疲れが顔に出やすい時間帯です。

日中の重力の影響、水分や塩分の摂取、そしてデスクワークなどによる血行不良が重なり、顔全体が下がってたるみが一層目立つのです。

特に大切な予定が夕方以降にある場合、この時間帯を乗り切るための「瞬間リフトアップ術」が重要になります。

セルフチェックで分かるたるみの兆候

自分では気づきにくい初期のたるみも存在します。簡単なセルフチェックで、現在の状態を把握しましょう。

まず、手鏡を持ち、顔を正面から見ます。次に、鏡を持ったまま真上を向き、天井を見るようにします。

この時、顔の印象がスッキリと若々しく変わる場合、それは重力によって皮膚や脂肪が下がっている証拠、つまり「たるみ」が始まっているサインです。

また、以前より毛穴が縦長に(涙型に)開いて見える場合も、皮膚がたるみ始めている兆候と考えられます。

たるみの主な原因と特徴

主な原因影響する部位特徴
皮膚の弾力低下目元、頬コラーゲン減少により、小じわや毛穴の開きが目立つ。
皮下脂肪の増減・下垂頬、フェイスライン脂肪が重力で下がり、ほうれい線やブルドッグ顔の原因になる。
骨格の萎縮こめかみ、頬骨の下骨が痩せることで皮膚が余り、全体的なたるみにつながる。

メイクで実現する視覚的リフトアップ術

メイクでは、ファンデーションやコンシーラーの配置、ハイライトによる光の効果、そして眉やチークの角度を工夫すると、たるみの影を消し視覚的に顔を引き上げて見せます。

リキッドファンデーションとコンシーラーの配置術

ファンデーションは顔全体に均一に塗るのではなく、メリハリをつけることが大切です。

リキッドタイプを使い、顔の中心部(頬の高い位置、額、鼻筋、あご先)にはしっかりめに塗り、フェイスラインに向かって薄くぼかします。こうすると中心部が高く見え、自然な立体感が生まれます。

コンシーラーは、たるみの「影」を消すために使います。

ほうれい線の影、口角の下の影(マリオネットライン)、目の下のクマなど、暗く見える部分にピンポイントで乗せ、指やブラシで優しく叩き込むようにしてなじませます。

ハイライトで「高く見せる」光の効果

光を味方につけるハイライトは、リフトアップメイクの鍵です。たるみによって下がって見えがちな部分の「上」に光を集め、視覚的に引き上げて見せます。

入れるべき位置は、Cゾーン(眉下から頬骨の上)、鼻筋、あご先、そしてほうれい線のすぐ上です。特に頬骨の高い位置にハイライトを入れると、顔全体がキュッと上がった印象を与えます。

パール感が強すぎると毛穴や小じわが目立つため、微細なパールやマットな質感のものを選びましょう。

リフトアップメイクの推奨アイテム

アイテム役割選び方のポイント
リキッドファンデーション顔中心のカバーと立体感伸びが良く、保湿力が高いもの。
ペンシル型コンシーラー影をピンポイントで消す肌よりワントーン明るい色を選ぶ。
クリームハイライト光を集めて高く見せる肌なじみの良い微細なパール感のもの。

眉とアイメイクで引き締める

目元の印象も顔全体のリフトアップに関わります。

眉毛は眉山を少し外側(黒目の外側の延長線上あたり)に設定し、眉尻を短めにキュッと引き締めると、顔の側面がリフトアップして見えます。眉尻が下がりすぎないよう注意が必要です。

アイラインは目尻を少し長めに、やや跳ね上げるように描くと、目元が引き締まります。

アイシャドウは濃い色を目のキワに入れ、まぶた全体には明るい色を使い、陰影をつけすぎない方がスッキリと見えます。

チークとシェーディングの「角度」が鍵

チークは頬骨に沿って、こめかみに向かって斜め上に入れるのが基本です。丸く入れると可愛らしい印象になりますが、リフトアップを狙うなら「角度」を意識します。

ただし、角度をつけすぎると不自然になるため、自然な血色感を意識しながら、頬の一番高い位置から外側に向かってぼかします。

シェーディングは、フェイスラインのもたつきが気になる部分(エラやあご下)に薄く入れます。顔の側面を暗くすると、正面が引き締まって見えます。

即効性を叶えるリフトアップアイテム活用法

リフトアップテープのような物理的に引き上げるアイテムや、美顔器、かっさを使ったマッサージはむくみを改善し、即効性のあるスッキリ感を与えます。

スキンケア製品も一時的なハリ感を演出します。

リフトアップテープ・シールの選び方と注意点

物理的に皮膚を引き上げるリフトアップテープは、最も「瞬間的」な効果が期待できるアイテムです。目立たない透明なタイプや、医療用テープを使用した肌に優しいタイプなどがあります。

選ぶ際は、自分の肌色や肌質に合うかを確認しましょう。使用する際は、引き上げたい部分(こめかみ、耳の前、フェイスラインなど)の皮膚を清潔にし、片手で皮膚を引き上げながらテープを貼ります。

ただし、長時間の使用や強い力での牽引は皮膚への負担となり、かぶれや更なるたるみの原因にもなるため、短時間の使用にとどめるべきです。

美顔器・かっさを使った応急マッサージ

メイク前や大切な予定の直前に美顔器やかっさでマッサージを行うと、むくみが取れて一時的にフェイスラインがスッキリします。EMS(電気筋肉刺激)機能付きの美顔器は、表情筋に働きかけます。

かっさを使用する場合は必ずクリームやオイルを塗り、肌への摩擦を最小限に抑えます。

リンパの流れを意識し、顔の中心から外側へ、そして耳の前から鎖骨に向かって老廃物を流すイメージで行いましょう。ただし、強い力で擦るのは厳禁です。

瞬間リフトアップアイテム比較

アイテム名期待できる効果使用のコツ・注意点
リフトアップテープ物理的な皮膚の引き上げ短時間使用厳守。肌荒れに注意。
EMS美顔器むくみ改善・一時的な引き締め専用ジェルを使用。ピリピリ感を我慢しすぎない。
かっさプレートリンパの流れ促進・むくみ改善必ずオイル等を塗布し、優しく滑らせる。

引き締め効果のあるスキンケア製品の選び方

即効性をうたうスキンケア製品には、肌表面に皮膜を形成し、物理的なハリ感を与える成分(ポリマーなど)が含まれているものがあります。

これらはメイクのノリを良くし、一時的に肌を引き締まったように見せます。また、カフェインなどの成分は、一時的にむくみを取る効果が期待できます。

ただし、これらは根本的なコラーゲンを増やすものではなく、あくまで「瞬間的」な効果を狙うものとして理解しておくと良いです。

髪型と小物で印象を操作する裏技

普段と分け目を変えたり、ポニーテールなどのアップスタイルにしたりすると、顔周りの印象を引き上げます。また、視線が上に向かうデザインのピアスなども、視覚効果として有効です。

分け目と前髪で変わるフェイスライン

いつも同じ分け目にしていると、その部分の頭皮に負担がかかり、薄毛やたるみの原因になる場合もあります。

分け目をいつもと逆サイドに変えるだけで、髪の根元が立ち上がり、トップにボリュームが出ます。トップに高さが出ると視線が上に集まり、顔全体がリフトアップして見えます。

前髪も重要で、重たいぱっつん前髪よりも、斜めに流したりシースルーバングで額を透けさせたりするほうが、縦のラインが強調されてたるみが目立ちにくくなります。

アップスタイルで物理的に引き上げる

ポニーテールやお団子ヘアなどのアップスタイルは、髪の毛の力で物理的に顔の皮膚を引き上げる効果があります。

特に、こめかみや目尻がキュッと上がるような位置(ゴールデンポイントと呼ばれる、あごと耳を結んだ延長線上)で髪を結ぶと、フェイスラインがシャープに見えます。

ただし、毎日強く結びすぎると「牽引性脱毛症」のリスクもあるため、リラックスする時間も設けましょう。

イヤリング・ピアスの視覚効果

顔周りのアクセサリーも、視覚的なリフトアップに一役買います。

たるみが気になる場合、下に垂れ下がるデザインや大ぶりで重たいデザインは視線を下に誘導してしまい、たるみを強調するときがあります。

リフトアップして見せたい場合は、耳にフィットするスタッドタイプや、小ぶりで上に視線が向くデザイン、あるいは縦のラインを強調する細く揺れるタイプがおすすめです。

アクセサリーによる視覚効果

デザインタイプ視覚効果リフトアップへの影響
大ぶり・ドロップ型視線が下に向かうたるみを強調しやすい場合がある。
スタッド型・小ぶり視線が耳元に集中スッキリとした印象を与えやすい。
縦長の揺れるタイプ縦のラインを強調フェイスラインをシャープに見せる効果が期待できる。

【医師が警鐘】その「瞬間リフトアップ」、未来のたるみを育てていませんか?

たるみを隠すための強すぎるマッサージやテープの連用は、摩擦ダメージや皮膚の伸びを助長し、かえって将来のたるみを悪化させるリスクがあります。

応急処置への依存は根本原因の進行を見逃すことにもつながります。

肌表面だけの「引き上げ」が引き起こす摩擦ダメージ

たるみを隠したい一心で、毎日強い力でマッサージをしたり、美顔器で肌を擦ったりしていないでしょうか。美容皮膚科の観点では、肌への「摩擦」は最も避けるべき行為の一つです。

強い摩擦は肌のバリア機能を壊し、炎症を引き起こします。この微弱な炎症が慢性化するとコラーゲンを破壊する酵素が活性化し、結果としてたるみやシワを悪化させる原因となります。

良かれと思って行っているケアが、肌の老化を早めている可能性があるのです。

粘着テープや強いマッサージが「皮膚の伸び」を助長する

リフトアップテープは非常に便利なアイテムですが、その仕組みは皮膚を物理的に「引っ張る」ことです。

毎日のように長時間皮膚を引っ張り続けると皮膚そのものが伸びてしまい、テープなしではいられない状態、さらにはテープを使ってもたるみが隠せない状態になるリスクがあります。

また、顔の皮膚は薄くデリケートです。強いマッサージも同様に、皮膚を支えている皮下の線維組織(リガメント)に負担をかけ、皮膚を不必要に伸ばしてしまう可能性があります。

「隠す」ことに集中しすぎたメイクが肌の負担に

たるみを隠すためにファンデーションやコンシーラーを厚塗りすると、毛穴を塞ぎ、皮脂や汗と混じり合って肌トラブルの原因となります。

特に、たるみによって開いた毛穴(たるみ毛穴)は汚れが詰まりやすく、ニキビや炎症を引き起こしやすい状態です。

クレンジングでしっかり落とそうと、また強い摩擦を加えてしまう…という悪循環に陥りがちです。隠すメイクは、同時に「落としやすさ」と「肌への優しさ」も考慮する必要があります。

瞬間リフトアップ術の潜在的リスク

NG行動潜むリスククリニックからのアドバイス
強すぎる毎日のマッサージ摩擦による炎症、皮膚の伸び摩擦を避け、ツボ押しや頭皮マッサージに切り替える。
リフトアップテープの連続使用皮膚の伸び、かぶれ、色素沈着特別な日の短時間使用にとどめる。
隠すための厚塗りメイク毛穴詰まり、肌荒れ、クレンジング摩擦肌に優しい処方を選び、ポイントメイクで視線を逸らす。

なぜ「今だけ」の対策が危険なのか

瞬間リフトアップ術は、あくまで一時的な「ごまかし」の技術です。その場しのぎの対策に頼りすぎると、たるみの根本原因(コラーゲンの減少、脂肪の下垂、骨の萎縮)の改善から目をそむけてしまいます。

その間にも、たるみは静かに進行していきます。瞬間的な対策に依存し根本的なケアを怠ると、数年後の自分にとって最大のリスクとなり得ると理解しておきましょう。

日常でできる「たるませない」ための習慣

たるみを予防・悪化させないためには、正しい姿勢を保ち、首や肩の血流を良くしましょう。また、表情筋を適切に動かし、肌の材料となる栄養摂取と質の良い睡眠を心がけます。

姿勢とリフトアップの関係性

顔のたるみと「姿勢」は密接に関連しています。

特にスマートフォンやPCの操作で猫背やストレートネックの状態が続くと首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪化します。顔への血液循環も滞り、栄養や酸素が十分に行き渡らなくなります。

また、首の前の筋肉(広頸筋)はフェイスラインの皮膚とつながっているため、首が前に出た姿勢はフェイスラインを下に引っ張り、たるみや二重あごを悪化させます。

常に背筋を伸ばし、あごを引く意識を持ちましょう。

表情筋トレーニングの正しい知識

顔には多くの表情筋がありますが、日常生活で使うのはその一部です。使われない筋肉は衰え、上にある皮膚や脂肪を支えきれなくなり、たるみにつながります。

ただし、やみくもに顔を動かすのは逆効果になる場合もあります。

シワを作るような動き(額にシワを寄せる、眉間を寄せる)は避け、口角を上げる筋肉や、目の周りの筋肉(眼輪筋)を意識的に動かすトレーニングを取り入れましょう。

簡単!表情筋エクササイズ

  • 口角アップ(「いー」と「うー」の形を繰り返す)
  • 眼輪筋(目を大きく見開き、ゆっくり閉じる)
  • 舌回し(口を閉じたまま、舌で歯茎をなぞる)

食事と睡眠が肌のハリに与える影響

美しい肌、ハリのある肌は、体の内側から作られます。肌の材料となるたんぱく質、コラーゲンの生成を助けるビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンA・Eなどをバランスよく摂取しましょう。

逆に、糖質の摂りすぎは「糖化」を引き起こし、コラーゲンを硬くてもろくし、たるみの原因となります。

また、成長ホルモンが分泌される質の良い睡眠は、肌のターンオーバーと修復に必要です。

たるみ予防のために意識したい栄養素

栄養素主な働き多く含まれる食品
たんぱく質肌や筋肉の材料となる肉、魚、卵、大豆製品
ビタミンCコラーゲン生成を助けるパプリカ、ブロッコリー、キウイ
ビタミンA・E抗酸化作用、血行促進緑黄色野菜、ナッツ類、うなぎ

「隠す」から「改善する」へ|美容クリニックでできること

セルフケアでは限界がある深い溝や皮膚の伸びに対して、美容クリニックではHIFU(ハイフ)やヒアルロン酸注入など、たるみの根本原因に働きかける治療を提供します。

瞬間リフトアップ術の限界点

これまで紹介してきたメイクやアイテム、マッサージは、たるみが軽度な場合やむくみが原因の場合には有効です。

しかし、加齢によって深く刻まれたほうれい線、伸びてしまった皮膚、下垂した脂肪層や筋肉の衰えに対しては、これらの方法では限界があります。

セルフケアでは、たるみの根本原因にアプローチするのが難しいためです。隠し続けることに疲れを感じたり、鏡を見るのが憂鬱になったりした場合は、根本的な改善を視野に入れるタイミングかもしれません。

医師が提案する根本的なたるみ治療

美容クリニックでは、たるみの原因や深さ、ご自身の希望に応じて様々な治療法を提案します。

例えば、高密度の超音波で筋膜(SMAS)を引き締めるHIFU(ハイフ)、高周波で真皮層のコラーゲン生成を促すRF(高周波)治療、たるみによってできた溝を埋めるヒアルロン酸注入、皮膚を引き上げる糸リフト(スレッドリフト)、そして外科的なフェイスリフト手術などがあります。

これらは、たるみの原因に直接働きかけ、肌自体の若返りや引き締めを目指す治療です。

美容クリニックの主なたるみ治療

治療法主なアプローチダウンタイムの目安
HIFU(ハイフ)筋膜(SMAS)の引き締めほぼ無し〜数日
RF(高周波)真皮層のコラーゲン増生ほぼ無し
ヒアルロン酸注入溝を埋める・ボリューム補正ほぼ無し〜数日(内出血)

クリニック選びで失敗しないために

たるみ治療は、医師の技術と診断能力が結果を大きく左右します。

ただ単に流行の治療を行うのではなく、なぜあなたがたるんでいるのか、その原因を正確に診断し、あなたに合った治療計画を立ててくれるクリニックを選ぶことが重要です。

カウンセリングでメリットだけでなく、デメリットやリスクについても丁寧に説明してくれるか、複数の選択肢を提示してくれるかを見極めましょう。

信頼できる医師との出会いが、根本改善への第一歩となります。

瞬間リフトアップ術に関するよくある質問

気になるたるみは、メイクアップの工夫やリフトアップアイテムの活用で瞬間的にカバーできます。

ただし、これらは根本解決になりませんので、表情筋のトレーニングや姿勢の見直しなども取り入れてみましょう。

また、レチノールやペプチドといった肌のハリをアップさせる美容成分の含まれた化粧品を使用するのもおすすめです。

さらに積極的にリフトアップさせたい方には、美容医療も良い選択肢となるでしょう。

リフトアップテープは毎日使っても大丈夫ですか?

毎日の連続使用は推奨しません。

肌への物理的な負担が大きく、牽引(引っ張ること)による皮膚の伸びや、粘着剤によるかぶれ、色素沈着を引き起こす可能性があるためです。

あくまで結婚式や同窓会など、大切な日の短時間使用にとどめ、使用後は優しく保湿ケアを行ってください。

メイクで隠しきれない深いほうれい線はどうすればよいですか?

メイクで完全に消すのは困難です。

深いほうれい線は、皮膚のたるみだけでなく、皮下脂肪の減少や下垂、骨格の変化などが複合的に関わっています。

メイクは影を明るくして「目立たなくする」ことはできますが、溝そのものを無くすことはできません。

根本的な改善には、ヒアルロン酸注入で溝を直接持ち上げたり、HIFU(ハイフ)などで引き締めたりするクリニックでの治療が有効な選択肢となります。

応急処置のマッサージで効果が出やすい部位はどこですか?

耳周りや側頭部(こめかみの上あたり)のマッサージが比較的効果を体感しやすいです。

これらの部位は、顔全体の皮膚とつながっている頭皮の一部であり、またリンパ節も集中しています。

ここを優しくほぐすと頭皮や顔の血行が促進され、一時的にむくみが取れてスッキリした印象を与えます。

ただし、絶対に強く擦らないよう、指の腹でゆっくりと圧をかけるように行いましょう。

クリニックでの治療後、すぐにメイクはできますか?

治療内容によって異なります。

例えば、HIFU(ハイフ)や高周波(RF)治療のように、肌表面に傷をつけない治療は、直後からメイクが可能な場合がほとんどです。

一方で、ヒアルロン酸やボトックスなどの注入治療は針穴からの感染を防ぐため、数時間~翌日までメイクを控えるよう指示する場合があります。必ず担当医師の指示に従ってください。

参考文献

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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