40代のマリオネットラインを消す方法|ヒアルロン酸と糸リフトどっちが効く?

40代のマリオネットラインを消す方法|ヒアルロン酸と糸リフトどっちが効く?

40代に入り、口元のマリオネットラインが急に深く目立つようになり、鏡を見るたびに憂鬱な気分になっていませんか。

結論から言えば、マリオネットラインの解消には「溝を埋めるヒアルロン酸」と「たるみを引き上げる糸リフト」のどちらも有効ですが、肌のたるみ具合や脂肪の量によって選ぶべき治療法は異なります。

軽度であればヒアルロン酸で十分ですが、頬の脂肪が下垂している場合は糸リフトが必要です。

この記事では、あなたの顔の状態に合わせた治療の選び方と、最も効果を出すための組み合わせ方について詳しく解説します。

目次

40代でマリオネットラインが急に深くなる原因と顔の構造変化

30代までは気にならなかった口元のラインが、40代になった途端に深く刻まれ始めるのには明確な理由があります。

単なる乾燥小ジワとは異なり、顔の内部構造そのものが大きく変化しているからです。

頬の脂肪が重力に負けて口元へ雪崩れ落ちる

40代の顔で最も顕著な変化は、頬の高い位置にあった脂肪(メーラーファットやバッカルファット)の下垂です。

若い頃は頬骨の上にあった脂肪の塊が、加齢によりそれを支える靭帯(リガメント)が緩むことで、重力に従って少しずつ下へと移動します。

下がりきった脂肪は口角のあたりでせき止められ、そこに溜まるため皮膚が折り重なります。これがマリオネットラインの正体です。

つまり、シワというよりも「頬の肉のたるみによる段差」と言い換えるほうが正確です。

この段差がある限り、いくら高い化粧品を塗っても改善しないのは、物理的な脂肪の移動が原因だからです。

骨萎縮によって皮膚が余り始める

意外と知られていない原因が、顔面骨の萎縮です。40代を過ぎると、体の骨密度と同様に頭蓋骨の体積も少しずつ減少します。

特に下顎の骨(下顎骨)が痩せて小さくなると、それまで骨の上を覆っていた皮膚や筋肉が余ってしまいます。

テントのポールが短くなると布がたるむのと同じ現象が顔で起きます。余った皮膚は行き場を失い、重力のかかる下方向、つまり口元へと集まってきます。

これがマリオネットラインをより深く、頑固なものにしています。土台である骨が小さくなっているため、単に皮膚を引き締めるだけでは解決しないのが40代の特徴です。

口角を下げる筋肉の過剰な働き

口角下制筋という筋肉をご存知でしょうか。口角から顎に向かって伸びている筋肉で、口を「へ」の字に曲げるときに使います。

年齢とともに表情の癖が固定化し、この筋肉が常に緊張して縮こまった状態になっている人が多くいます。

この筋肉が収縮し続けると、口角を常に下へと引っ張り続けることになります。

皮膚が下へ引っ張られるためマリオネットラインの溝が深くなり、不機嫌そうな印象を与えてしまいます。

筋肉の緊張を解かない限り、どんなにリフトアップしてもまた下に引っ張られてしまうため、ボトックス注射などで筋肉への働きかけも必要になります。

マリオネットラインの主な原因と症状の現れ方

原因顔の内部で起きていること見た目に現れる変化
脂肪の下垂支持靭帯が緩み、頬の脂肪が下へ移動するブルドッグのような頬のたるみ、口横のもたつき
骨の萎縮下顎骨を中心に骨量が減少し土台が縮む皮膚が余ってたるみ、顎周りのラインがぼやける
筋肉の拘縮口角下制筋が過剰に発達・収縮する口角が下がり、常に不満そうな表情に見える

ヒアルロン酸注入で溝を埋めるアプローチの効果と限界

美容医療の初心者でも挑戦しやすいヒアルロン酸注入は、マリオネットライン治療の第一選択肢として人気があります。

しかし、すべてのマリオネットラインがヒアルロン酸だけで消えるわけではありません。

物理的に凹みを持ち上げて影を消す

ヒアルロン酸注入の最大の強みは、即効性のあるボリュームアップ効果です。マリオネットラインの溝の真下にジェル状の製剤を注入して、内側から皮膚を押し上げ、段差を平らにします。

施術直後から変化を実感でき、鏡を見た瞬間に「線が消えた」と感動する人が多いのも特徴です。

特に、たるみがまだ少なく、単に「線」が入っているだけの初期段階のマリオネットラインには非常に良い効果を発揮します。

メイクで隠しきれなかった影が、物理的に埋まるため目立たなくなります。

硬さのある製剤で皮膚を持ち上げる支持力

マリオネットラインに使用するヒアルロン酸は、涙袋や唇に使うような柔らかいものではなく、ある程度弾力と硬さのあるタイプを選びます。

柔らかすぎると重力に負けて流れてしまい、リフトアップ効果が得られないからです。

適度な硬さのあるヒアルロン酸を骨膜上などの深い層に注入すると、それが「柱」のような役割を果たし、垂れ下がってきた皮膚を支え上げる効果も期待できます。

単に埋めるだけでなく、構造的な支えを作ることで、軽度のたるみであれば改善が見込めます。

重度のたるみには逆効果になるリスク

ヒアルロン酸注入には限界があります。それは「脂肪の量が多いタイプ」や「皮膚のたるみが強いタイプ」です。

すでに口元にたっぷりとした脂肪が乗っている場合、そこにさらにヒアルロン酸という「異物(体積)」を足すことになります。

これを行うと、かえって口周りがパンパンに膨らんで見えたり、顔が大きく見えたりする「ヒアル顔」になるリスクがあります。

ある程度までの凹みは埋められますが、上から落ちてきた脂肪の重みをヒアルロン酸だけで支えるのは不可能です。

医師の診断によっては、注入を断られるか、他の治療を勧められる場合もあります。

糸リフトでたるみを直接引き上げるアプローチの強み

ヒアルロン酸が「足し算」の治療なら、糸リフト(スレッドリフト)は「引き算(移動)」の治療です。

落ちてしまった組織を元の位置に戻すという、物理的なリフトアップが可能です。

コグ付きの糸で脂肪を元の位置へ再配置する

糸リフトで使用される糸には、「コグ」と呼ばれる細かいトゲがついています。このトゲを皮下組織に引っ掛け、重力で落ちてしまった脂肪や皮膚を物理的に引き上げます。

マリオネットラインの原因となっている「口元に落ちてきた脂肪」を、こめかみや頬の外側の方へグッと引き戻せます。

段差の原因そのものを移動させるため、顔の輪郭がシャープになり、マリオネットラインも自然と薄くなります。根本的な原因解決に近いのはこちらの治療です。

肌内部でのコラーゲン生成による引き締め

糸リフトの効果は、糸で物理的に引き上げる力だけではありません。挿入された糸は皮下組織を刺激し、創傷治癒反応(傷を治そうとする力)を引き起こします。

この反応により、糸の周りにコラーゲンやエラスチンが大量に生成されます。生成されたコラーゲンの殻が肌の内側からハリを出し、皮膚自体を引き締める効果をもたらします。

糸自体はPDOやPCLといった素材でできており、数ヶ月から1年半ほどで吸収されますが、生成されたコラーゲンは残るため、リフトアップ効果が消えた後も肌のハリ感がある程度維持されます。

マリオネットライン専用の挿入デザインが重要

糸リフトは、ただ糸を入れれば良いというものではありません。特にマリオネットラインを消すためには、どの位置からどの深さに、どの方向に引き上げるかという「デザイン」が非常に重要です。

例えば、フェイスラインを引き上げるだけでは口元の溝は消えません。口角のすぐ近くまで糸を挿入し、マリオネットラインの直上にある脂肪を的確にキャッチして引き上げる高度な技術が必要です。

医師の技術力によって結果が大きく左右される治療法と言えます。

ヒアルロン酸と糸リフトは結局どちらを選ぶべきか

「結局、私にはどっちが合っているの?」と迷う方のために、症状別の選び方を明確にします。

自分の顔の状態を鏡で見ながら、どちらのタイプに近いかを確認してください。コストやダウンタイムの面からも比較します。

ヒアルロン酸を選ぶべき人

皮膚が薄く、たるみよりも「溝」や「影」が目立つタイプの人に適しています。

指で皮膚を少し引っ張っただけで線が消えるような軽度の状態や、まずは手軽に試してみたいという人はヒアルロン酸から始めると良いでしょう。

頬骨の位置が高くなく、顔全体の脂肪が少ない痩せ型の人にも向いています。

糸リフトを選ぶべき人

頬の脂肪が多く、指で頬肉をつまめるようなタイプの人には糸リフトが必要です。口横にぽっこりとしたお肉が乗っかっている場合、それを移動させないと解決しません。

また、フェイスラインも同時にもたついてきている人は、糸リフトで一気に輪郭を整える方が満足度は高くなります。

ヒアルロン酸と糸リフトの比較

比較項目ヒアルロン酸注入糸リフト
主な作用凹みを内側から膨らませて埋める落ちた組織を物理的に引き上げる
適応症状細かいシワ、軽度の溝、痩せ型の顔深い段差、脂肪の下垂、ぽっちゃり顔
ダウンタイムほぼなし(数時間の赤み程度)数日〜1週間の腫れ、引きつれ感
痛みチクッとする程度麻酔時と術後に鈍痛がある

コストパフォーマンスの考え方

1回あたりの単価はヒアルロン酸の方が安価ですが、持続期間は短めです。一方、糸リフトは単価が高いものの、たるみ予防効果も含めると長期的価値は高くなります。

予算と、「どの程度の変化を求めるか」のバランスで決めることが大切です。

40代にとって最強なのは併用治療である理由

実は、美容外科医の多くが40代のマリオネットラインに対して推奨するのは「ヒアルロン酸と糸リフトの併用」です。

片方だけではカバーしきれない部分を、もう片方が補うことで相乗効果が生まれ、仕上がりの自然さと持続力が格段に上がります。

引き上げてから埋めるのが黄金ルート

理想的な手順は、まず糸リフトで下垂した脂肪を元の位置に戻すことです。これにより、マリオネットラインの深い段差が浅くなります。

しかし、糸リフトだけではどうしても消しきれない細かい溝や、長年のシワの折り目が残る場合があります。

そこで、仕上げに少量のヒアルロン酸を注入します。すでに糸で引き上がっているため、注入量はごくわずかで済みます。

大量に注入する必要がないため、「ヒアル顔」になるリスクを避けつつ、表面を滑らかに整えられます。

この「リフトアップ+微調整」の組み合わせが、最も若々しく自然な仕上がりを生みます。

糸の隙間をヒアルロン酸が支える

併用治療には、持続力を高める効果もあります。

糸リフトで組織を引き上げた後、その土台となる部分に硬めのヒアルロン酸を注入することで、糸の固定力をサポートする役割を果たします。

建物の耐震補強のように、柱(ヒアルロン酸)と筋交い(糸)の両方を入れて、顔の構造が崩れにくくなります。

結果として、それぞれの施術を単独で行うよりもリフトアップ効果が長持ちし、次のメンテナンスまでの期間を延ばすことにつながります。

コストはかかるが満足度は圧倒的に高い

もちろん、両方の施術を行うため初期費用は高くなります。

しかし、ヒアルロン酸だけで解決しようとして大量注入し不自然になったり、糸リフトだけでは溝が消えずに不満が残ったりするリスクを考えると、最初から併用する方が結果的にコストパフォーマンスが良い場合も多いです。

一度に完璧に仕上げることで、その後は少量のメンテナンスで済むようになります。

「40代のたるみ治療は複合的なアプローチが必要」と割り切り、しっかりとした土台作りにお金をかける価値は十分にあります。

治療効果を長持ちさせるための自宅ケアと生活習慣

美容医療でマリオネットラインを消しても、日々の生活習慣が悪ければ再びたるみは進行します。

高額な治療費を無駄にしないためにも、施術後の良い状態をキープするためのセルフケアは大切です。今日からできる習慣を見直しましょう。

姿勢の改善とスマホ首の解消

下を向いてスマートフォンを長時間操作する姿勢は、重力を顔面にまともに受けるため、頬のたるみを加速させます。

猫背や巻き肩も、首の前側の広頚筋を縮め、顔を下へと引っ張る原因になります。常に頭のてっぺんが天井から吊るされているような意識で姿勢を正すことが、一番のたるみ予防です。

表情筋のバランスを整える

口角を下げる癖がある人は、意識的に口角を上げる練習をしましょう。

ただし、自己流の過度な顔面マッサージやトレーニングは、かえって皮膚を伸ばしたりシワを深くしたりする恐れがあります。

筋肉を「鍛える」というよりは、食いしばりを解き、普段使っていない笑顔の筋肉を「動かす」意識を持つことが重要です。

紫外線対策と保湿の徹底

皮膚の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを破壊する最大の敵は紫外線です。一年中日焼け止めを塗ることはもちろん、肌の乾燥もたるみの大敵です。

レチノールやナイアシンアミドなど、シワ改善効果が認められた成分配合の化粧品を取り入れ、皮膚表面のハリを保つ努力を続けましょう。

失敗しないためのクリニック選びと医師の見極め方

マリオネットラインの治療は、医師の技術とセンスが結果に直結します。「安いから」「近いから」という理由だけで選ぶと、効果が出なかったり、左右差が出たりといったトラブルに繋がります。

解剖学に詳しい医師を指名する

顔には無数の神経や血管が走っています。特にマリオネットライン周辺には顔面動脈などの重要な血管があり、注入事故のリスクもある場所です。

解剖学を熟知し、どの層に注入すれば安全で効果的かを深く理解している医師を選ぶ必要があります。

形成外科専門医の資格を持っているか、あるいは美容外科での経験年数が長く、たるみ治療を得意としているかをプロフィールで確認しましょう。

SNSの症例写真だけでなく、経歴をしっかり見ることが大切です。

カウンセリングで「できないこと」を言ってくれるか

良い医師は、患者の希望に対してイエスマンではありません。

「あなたの顔の状態で糸リフトだけをやっても効果が薄い」「ヒアルロン酸をこれ以上入れると不自然になる」といった、ネガティブな情報や限界を正直に伝えてくれる医師こそ信頼できます。

カウセリングの時間を十分に確保し、顔の骨格や脂肪の付き方を触診した上でプランを提案してくれるクリニックを選びましょう。

流れ作業のようにメニューを押し付けてくる場所は避けるべきです。

アフターフォローの体制が整っているか

施術後に「左右差が気になる」「糸の引きつれが痛い」といった不安が出た場合、すぐに診察してくれる体制があるかも重要です。

術後の検診が無料であるか、トラブル時の対応マニュアルが明確かどうかも、契約前に確認しておくべきポイントです。

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よくある質問

ヒアルロン酸注入でマリオネットラインが悪化することはありますか?

適切な位置と量であれば悪化することはありません。

しかし、注入量が多すぎたり、注入する層が浅すぎたりすると、ヒアルロン酸の重みでかえってたるみが強調され、マリオネットラインが悪化して見えるリスクがあります。

マリオネットラインに対する糸リフトの持続期間はどのくらいですか?

使用する糸の種類によって異なりますが、一般的にマリオネットラインに対するリフトアップ効果のピークは施術後3ヶ月から6ヶ月程度です。

効果の完全な消失までは、溶ける糸であれば1年から1年半程度と言われています。

ヒアルロン酸と糸リフトを同日に受けることは可能ですか?

多くのクリニックでヒアルロン酸と糸リフトの同日施術は可能です。

先に糸リフトで引き上げを行い、直後にバランスを見ながらヒアルロン酸を注入すると、ダウンタイムを一度にまとめられるメリットがあります。

40代のマリオネットライン治療で内出血はどの程度出ますか?

個人差がありますが、ヒアルロン酸注入は注射針が血管に当たると小さく青い内出血が出る場合があります。

糸リフトの場合は挿入部周辺に黄色っぽい内出血が出るケースがありますが、いずれもメイクで隠せる程度で、1週間から2週間ほどで消失します。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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