20代でも口の横がたるむ?原因と効果的な改善・予防ケア方法

20代でも口の横がたるむ?原因と効果的な改善・予防ケア方法

「まだ20代なのに、なんだか口の横がもたついている気がする」「写真を撮ると、口元の影が気になるようになった」と相談を受けるときがあります。

たるみは年齢を重ねた肌の悩みというイメージが強いですが、実は20代でも生活習慣や日々のケアが原因で口の横がたるむのは珍しくありません。

若いうちからのサインを見逃さず、原因の正しい理解と適切なケアの開始が将来の美しいフェイスラインを保つ鍵です。

この記事では、20代で口の横がたるむ原因を詳しく解説し、ご自身でできる効果的な改善策や予防法、さらに美容クリニックでの専門的な治療法までをご紹介します。

目次

20代で口の横がたるむのはなぜ?意外な原因

20代で口の横がたるむ主な原因は加齢だけでなく、スマートフォン利用による姿勢の悪化や栄養不足、表情筋の衰えといった現代的な生活習慣が大きく影響しているためです。

若くてもたるみは起こる

たるみは加齢によるもの、という考えは一般的ですが、20代であっても肌のハリや弾力は日々の影響を受けて変化します。現代の生活スタイルは、若くしてたるみを引き起こす要因に満ちています。

スマートフォンの長時間利用による下向きの姿勢や、食生活の乱れ、睡眠不足などが重なり、肌の土台を支える力が弱まってしまうのです。

年齢のせいではないからこそ、原因を特定し、早期に対策を講じることが重要です。自分の生活の見直しから、たるみケアが始まります。

口横のたるみの正体とは

口の横に現れるたるみには、いくつかの種類があります。

代表的なものが、口角の下からあごに向かって伸びる「マリオネットライン」です。このラインが現れると、不機嫌そうな印象や老けた印象を与えやすくなります。

また、ほうれい線が深くなって、その周辺の皮膚が下垂し、口横のもたつきとして感じられる場合もあります。

これらのたるみは皮膚そのものの弾力低下だけでなく、その下にある脂肪や筋肉の状態も大きく関係しています。たるみの正体を正しく知ると、より効果的な対策が可能になります。

セルフチェックでたるみ度を確認

ご自身の口横のたるみがどの程度か、簡単なセルフチェックで確認してみましょう。

以下の項目に当てはまるものが多いほど、たるみが進行している可能性があります。鏡を用意して、現在の状態を客観的に見てみてください。

たるみ度チェック

  • 真顔の時に口角が下がっている
  • 以前よりほうれい線が深くなった
  • ファンデーションがほうれい線にたまる
  • 顔を下に傾けると、たるみがより目立つ
  • 体重は変わらないのに顔が大きく見える

【原因別】口の横のたるみを引き起こす生活習慣

口の横のたるみは、スマートフォンやPCの長時間利用、食生活の乱れ、睡眠不足、悪い姿勢といった日々の何気ない生活習慣の積み重ねによって引き起こされます。

スマートフォンやPCの長時間利用

現代の生活に欠かせないスマートフォンやPCですが、その使い方がたるみの大きな原因となります。

長時間うつむいた姿勢を続けると、重力によって頬の脂肪や皮膚が下がりやすくなります。この状態が日常的に続くと顔全体の筋肉が下方向に引っ張られ、口横のたるみとして定着してしまうのです。

また、画面を集中して見るとまばたきの回数が減り、目の周りの筋肉が凝り固まるため、顔全体の血行不良を招いてたるみを助長します。

食生活の乱れと栄養不足

肌のハリや弾力は、日々の食事から摂取する栄養素によって作られます。

ファストフードや加工食品に偏った食事、過度なダイエットは、肌に必要な栄養素の不足につながります。

なかでも、肌の土台となるコラーゲンの生成に必要なタンパク質やビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンEなどが不足すると肌は弾力を失い、たるみやすくなります。

バランスの取れた食事は、内側から肌を支えるための基本です。

睡眠不足とストレスの影響

睡眠中は、肌の細胞が再生・修復されるゴールデンタイムです。

睡眠不足が続くと肌のターンオーバーが乱れ、コラーゲンの生成も滞りがちになります。その結果、肌のハリが失われ、たるみにつながります。

また、精神的なストレスは体内の活性酸素を増やし、細胞を傷つける原因となります。

ストレスによって無意識に歯を食いしばる癖があると、口周りの筋肉が過度に緊張し、血行不良からたるみを引き起こすケースもあります。

姿勢の悪さが顔に与える影響

猫背や巻き肩といった悪い姿勢は首や肩の筋肉を緊張させ、血行不良を引き起こします。

首と顔の皮膚や筋肉はつながっているため、首周りの血行不良は顔色を悪くするだけでなく、顔全体のむくみやたるみの原因にもなります。

特に、胸鎖乳突筋(首筋の太い筋肉)が凝り固まるとフェイスラインを引き上げる力が弱まり、口横のもたつきにつながりやすくなります。

デスクワーク中など、長時間同じ姿勢をとる際は、定期的にストレッチを取り入れると良いです。

注意したい日常の姿勢

悪い姿勢の例顔への影響対策
猫背でPC作業首・肩の凝り、血行不良モニターの高さを目線に合わせる
頬杖をつく片側の皮膚への圧迫、歪み意識して頬杖をやめる
横向きで寝る片側の顔への圧迫、シワできるだけ仰向けで寝る

肌構造から理解するたるみの根本原因

たるみの根本的な原因は、肌のハリを支えるコラーゲンの減少、皮下脂肪の下垂、表情筋の衰え、そして土台となる骨格の変化という、皮膚から骨までの構造的な変化にあります。

コラーゲンとエラスチンの減少

肌のハリと弾力は、真皮層に存在するコラーゲンとエラスチンという2つの線維状のタンパク質によって支えられています。

コラーゲンは肌の構造を支える骨組みのような役割を、エラスチンはそのコラーゲン同士を結びつけ、弾力を与えるゴムのような役割を担っています。

しかし、紫外線や加齢、生活習慣の乱れなどによってこれらのタンパク質は減少し、質も低下します。その結果、肌の土台が弱くなり、重力に逆らえずに皮膚がたるんでしまうのです。

肌の弾力を支える三大要素

成分役割減少する主な原因
コラーゲン肌の構造を支える紫外線、加齢、糖化
エラスチン肌に弾力を与える紫外線、加齢
ヒアルロン酸肌の水分を保持する加齢、乾燥

皮下脂肪の増減と下垂

顔の皮下脂肪は肌にハリを与え、若々しい印象を保つクッションのような役割を果たしています。

しかし、この脂肪も年齢と共にその位置が少しずつ下がり(下垂)、口横やフェイスラインにたまってたるみの原因となります。

逆に、急激なダイエットで顔の脂肪が減少すると皮膚が余ってしまい、たるみとして現れる場合もあります。

適度な量の脂肪が適切な位置にあることが、美しいフェイスラインの維持には重要です。

表情筋の衰え

顔には約30種類以上もの表情筋があり、これらの筋肉が皮膚や脂肪を支えています。

しかし、日常生活で使われる表情筋は全体の3割程度とも言われ、意識して動かさないと年齢に関係なく衰えていきます。

特に、口の周りにある口輪筋や、頬を引き上げる役割を持つ大頬骨筋・小頬骨筋などが衰えると、頬の脂肪を支えきれなくなり口横のたるみやほうれい線が目立つようになります。

無表情でいる時間が多い、あまり話さないといった習慣も、表情筋の衰えを加速させます。

骨格の変化とその影響

あまり知られていませんが、顔の骨も年齢と共に少しずつ萎縮し、形が変化します。

頬骨や下顎骨が痩せてくると、その上にある皮膚や脂肪を支える土台が小さくなるため、皮膚が余ってたるみが生じます。

これは長期的な変化ですが、20代からでも骨の健康を意識した生活を送る、例えばカルシウムの摂取や適度な運動を心がける、といった取り組みが将来のたるみ予防につながります。

「スマホ顔」た取り組みじゃない!20代特有の意外な落とし穴

20代特有のたるみの原因には、過度なダイエットによる栄養不足、間違ったスキンケア、咀嚼回数の減少、感情表現の乏しさといった、見過ごされがちな生活習慣が潜んでいます。

過度なダイエットによる栄養失調

理想の体型を目指すあまり、食事を極端に制限するダイエットを繰り返している方が多いようです。

タンパク質や良質な脂質を避けるような偏った食事は、肌のハリを保つコラーゲンの材料を枯渇させます。体重は落ちても肌は弾力を失い、しぼんだ風船のようにたるんでしまいます。

短期間で体重が大きく変動する状態も、皮膚が変化に対応できず、たるみを引き起こす大きな原因です。健康的な美しさは、バランスの取れた栄養の上に成り立ちます。

間違ったダイエットが肌に与える影響

ダイエット方法肌への影響結果
単品ダイエット栄養の偏り、必須栄養素の不足ハリ・弾力の低下
極端な食事制限タンパク質・ビタミン不足コラーゲン生成の阻害
急激な体重減少皮膚が余る、脂肪の急減皮膚のたるみ

間違ったスキンケアとマッサージ

美意識が高い20代だからこそ、良かれと思って行っているケアが逆効果になっているケースがあります。

例えば、肌を強くこするような洗顔やクレンジング、自己流の強すぎるマッサージは肌の内部にあるコラーゲン線維を傷つけ、たるみを助長する原因になります。

肌への摩擦は想像以上に大きなダメージを与えます。スキンケアは「優しく触れる」が基本です。

また、保湿が不十分で肌が乾燥するとバリア機能が低下し、あらゆる肌トラブルの引き金となります。

咀嚼回数の減少と口呼吸

食事の際にあまり噛まずに飲み込んでしまう、柔らかいものばかり好んで食べる、といった習慣のある方もいるでしょう。

噛むという行為は、あご周りの筋肉、特に咬筋や側頭筋を鍛える重要なトレーニングです。咀嚼回数が少ないと筋肉が衰え、フェイスラインのもたつきにつながります。

また、無意識に口がぽかんと開いてしまう「口呼吸」の癖も、口の周りにある口輪筋の緊張を緩め、たるみの原因となります。鼻で呼吸するように意識するだけでも、顔の印象が変わります。

感情表現の乏しさと表情筋

人との対面での会話が減りSNSでのやり取りが増えた現代では、表情を大きく動かす機会が少なくなっています。

喜怒哀楽といった感情をあまり顔に出さない、いつも無表情でいる時間が多いと、表情筋は使われずにどんどん衰えてしまいます。筋肉は使わなければ衰える、という原則は顔も同じです。

意識的に口角を上げて微笑む、友人とのおしゃべりを楽しむなど、豊かな表情を心がけると、天然のフェイササイズになります。

自宅でできる!口の横のたるみ改善セルフケア

自宅で口の横のたるみを改善するには、正しいスキンケアで肌の基礎を整え、表情筋を鍛えるエクササイズを取り入れ、栄養バランスの取れた食事を心がけ、マッサージで巡りを良くすると効果的です。

正しいスキンケアの基本

たるみケアの第一歩は、毎日のスキンケアの見直しで、大切なのは「保湿」と「摩擦レス」です。

洗顔はたっぷりの泡で優しく洗い、タオルで水分を押さえるように拭き取ります。化粧水や美容液は、肌をこすらずにハンドプレスでじっくりと浸透させましょう。

たるみ改善を目的とするなら、ハリや弾力をサポートするレチノールやビタミンC誘導体、ペプチドなどが配合された化粧品を選ぶのも効果的です。

たるみケアにおすすめの美容成分

成分名期待できる効果ポイント
レチノールコラーゲン生成促進、ターンオーバー正常化紫外線に弱いため夜の使用を推奨
ビタミンC誘導体抗酸化作用、コラーゲン生成サポート様々な種類があり、肌質に合わせて選ぶ
ペプチド肌のハリ・弾力アップの信号を送る複数の種類を組み合わせると効果的

表情筋を鍛えるフェイササイズ

衰えてしまった表情筋は、トレーニングで鍛え直せます。口横のたるみには、特に口輪筋と頬の筋肉を意識したエクササイズが有効です。

ただし、やりすぎや間違った方法はシワの原因にもなるため、注意が必要です。

  • 口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」とゆっくり発音する
  • 口を閉じたまま、舌で歯茎をなぞるように左右にゆっくり回す
  • 片方の頬を膨らませて5秒キープ、次に反対側も同様に行う

これらのエクササイズを毎日数分でも続けると良いです。鏡を見ながら、目的の筋肉が動いていることを確認しながら行いましょう。

たるみ改善をサポートする食事

内側からのケアとして、食生活の改善は欠かせません。肌の材料となる良質なタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)を毎食取り入れましょう。

また、コラーゲンの生成を助けるビタミンC(パプリカ、ブロッコリー、キウイなど)や、血行を促進し抗酸化作用のあるビタミンE(ナッツ類、アボカドなど)も積極的に摂取したい栄養素です。

体を冷やす冷たい飲み物や食べ物は避け、温かいスープや飲み物で体を内側から温めると血行促進につながります。

リンパの流れを促すマッサージ

顔のむくみや老廃物の滞りは、たるみを悪化させます。リンパの流れを意識した優しいマッサージで、すっきりとしたフェイスラインを目指しましょう。

行う際は、必ず滑りを良くするためにクリームやオイルを使用し、強い力でこすらないように注意してください。

耳の下から首筋、鎖骨へとリンパを流すイメージで、優しくなでるようにマッサージするのがポイントです。

たるみ予防のために今日から始めたい習慣

将来のたるみを予防するためには、徹底した紫外線対策、正しい姿勢の維持、そして肌の再生を促す良質な睡眠の確保という3つの習慣を、今日から始めてみましょう。

紫外線対策の重要性

紫外線は、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンを破壊する最大の要因です。これを「光老化」と呼び、たるみの原因の約8割を占めるとも言われています。

20代からの紫外線対策の徹底が、10年後、20年後の肌を決めると言っても過言ではありません。

夏場や晴れた日だけでなく、曇りの日や冬場、室内でも紫外線は降り注いでいます。年間を通して日焼け止めを使用する習慣をつけましょう。

シーン別紫外線対策のポイント

シーンSPF/PAの目安その他の対策
日常生活(通勤・買い物)SPF20~30 / PA++日傘、帽子、UVカット機能のある衣類
屋外でのレジャーSPF50+ / PA++++2~3時間おきに塗り直す
室内・デスクワークSPF10~20 / PA+窓からの紫外線を意識する

正しい姿勢を意識する

日中の多くの時間を過ごすデスクワークやスマートフォン操作時の姿勢を見直しましょう。

PCのモニターは目線の高さに合わせ、椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばすように意識します。スマートフォンを見る際は、画面を顔の高さまで上げて、首の角度が下向きになりすぎないように注意します。

30分に一度は立ち上がって体を伸ばすなど、こまめに休憩を挟むと、筋肉の緊張を和らげて血行を促進するために有効です。

良質な睡眠の確保

肌の再生と修復のために、睡眠の質を高める工夫をしましょう。

就寝1~2時間前にはスマートフォンやPCの画面を見るのをやめ、脳をリラックスさせます。ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴は、心身のリラックスとスムーズな入眠につながります。

また、寝具、特に枕の高さが合っていないと首や肩に負担がかかり、シワやたるみの原因になる場合もあります。ご自身に合った高さの枕を選ぶと良いです。

  • 就寝前のカフェインやアルコールを控える
  • 寝室の照明を暗くし、静かな環境を整える
  • 毎日同じ時間に起き、体内時計を整える

美容クリニックでできる効果的なたるみ治療

美容クリニックでは、セルフケアでは難しい肌の深い層に作用する、ハイフ(HIFU)、糸リフト、ヒアルロン酸注入といった効果的な治療でたるみを改善できます。

専門医に相談するメリット

セルフケアで改善が見られない場合や、より早く確実な効果を求める場合は、美容クリニックの専門医への相談をおすすめします。

専門医は、たるみの原因を肌構造や骨格のレベルから正確に診断し、一人ひとりの状態に合った治療法を提案します。

自己判断でのケアは、時に症状を悪化させる可能性もあります。まずはカウンセリングで、ご自身の肌の状態を正しく知ることが美しさへの近道です。

ハイフ(HIFU)によるアプローチ

ハイフは、高密度の超音波エネルギーを皮膚の深層部(SMAS筋膜)にピンポイントで照射し、熱エネルギーによって組織を収縮させる治療法です。

メスを使わずに、肌の土台からリフトアップ効果が期待できます。コラーゲンの生成も促進するため、肌のハリや弾力アップといった効果も同時に得られます。

ダウンタイムがほとんどないため、忙しい20代の方にも人気の治療です。

糸リフト(スレッドリフト)の特徴

糸リフトは、特殊な突起のついた医療用の糸を皮下に挿入し、物理的にたるみを引き上げる治療法です。

たるみを強力に持ち上げる効果がその場で実感しやすく、フェイスラインをシャープに整えたい場合に特に有効です。

挿入した糸の周りではコラーゲン生成が促進されるため、長期的なハリ感アップにもつながります。使用する糸の種類によって特徴や持続期間が異なります。

ヒアルロン酸注入の効果

ヒアルロン酸注入は、加齢によって減少したボリュームを補ったり、シワの溝を埋めたりする治療です。

口横のたるみにおいては、頬骨の高い位置などに注入して頬全体をリフトアップさせたり、マリオネットラインの凹みを直接埋めたりして、たるみを目立たなくさせます。

比較的短時間で施術が完了し、自然な仕上がりが期待できるのが特徴です。

クリニックでの主な治療法比較

治療法特徴ダウンタイム
ハイフ(HIFU)超音波で肌の土台から引き締めるほとんどない
糸リフト糸で物理的にたるみを引き上げる数日~1週間程度の腫れや内出血
ヒアルロン酸注入ボリュームを補い、凹みを埋めるまれに内出血が出る程度

20代の口横のたるみに関するよくある質問

「たるみは年齢を重ねてから」と思う方が多いですが、20代であっても口の横がたるむケースはあります。

効果的に改善させるためには、原因に合った取り組みが重要です。とはいえ、たるみの原因をご自身で突き止めるのは難しいのも事実です。

セルフケアも決して無駄ではありませんが、本格的に口の横のたるみを改善したいとお考えの方は、クリニックの無料カウンセリングに足を運んでみると良いでしょう。

たるみは一度できたら元に戻らない?

一度できてしまったたるみをセルフケアだけで完全に元に戻すのは簡単ではありません。

しかし、20代のたるみは生活習慣が原因であるケースが多いため、原因となる習慣を見直して適切なケアを行うと、進行を食い止め、ある程度改善することは可能です。表情筋トレーニングや保湿ケア、紫外線対策を継続することが重要です。

より改善効果を求める場合は、美容クリニックでの治療を検討するのがおすすめです。

セルフケアだけで改善は可能?

たるみの程度がごく初期のものであれば、セルフケアの継続によって改善を実感できる可能性はあります。むくみが原因でたるんで見えている場合は、マッサージや食生活の改善が効果的です。

しかし、皮膚の弾力低下や脂肪の下垂が原因となっているたるみの場合、セルフケアだけで目に見える変化を出すには限界があります。

セルフケアはあくまで「予防」と「現状維持」が中心と考え、積極的な改善を目指すなら専門的な治療との併用が効果的です。

治療にはどのくらいの期間が必要?

必要な治療期間は、選択する治療法やたるみの状態によって大きく異なります。

例えば、ヒアルロン酸注入はその場で効果を実感できますが、効果を持続させるためには定期的な注入が必要です。

ハイフは施術後1~3ヶ月かけて徐々にリフトアップ効果が現れ、その効果は半年から1年程度持続します。糸リフトも種類によりますが、1年~2年程度の持続が期待できます。

カウンセリングの際に、ご自身の希望と生活スタイルに合った治療計画を医師と相談しましょう。

治療後のダウンタイムは?

ハイフはダウンタイムがほとんどなく、施術直後からメイクも可能です。ヒアルロン酸注入は、まれに注入部位に内出血や軽い腫れが出る場合がありますが、数日で治まる方がほとんどです。

糸リフトは、他の治療に比べるとダウンタイムがやや長く、数日から1週間程度、腫れや痛み、引きつれ感が出るときがありますが、日常生活に大きな支障が出ることは少ないです。

いずれの治療も、事前に医師から詳しい説明がありますので、不安な点は確認しましょう。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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