50代の糸リフトは効果ない?「上がらない」失敗を防ぐための本数と引き上げ方

50代の糸リフトは効果ない?「上がらない」失敗を防ぐための本数と引き上げ方

深くなるほうれい線や、フェイスラインのもたつきに溜息をついていませんか。50代になると肌の弾力が低下し、重力に逆らう力が弱まってくるため、これまでのスキンケアだけでは解決できない悩みに直面します。

「糸リフトで一気に若返りたい」と願う一方で、「50代でやっても効果がないのではないか」「すぐに戻ってしまうのではないか」といった不安を抱くのは当然です。

糸リフトは物理的に組織を引き上げる強力な手段ですが、年齢に合わせた設計が必須です。肌の状態に合わせた適切な設計を行わなければ、期待した効果を得られないばかりか、逆に不自然な仕上がりになるリスクもあります。

しかし、正しい本数と適切な引き上げ方を理解すれば、50代であっても自然で若々しい印象を取り戻すことは十分に可能です。

この記事では、50代の糸リフトで失敗しないための具体的な本数や引き上げ方のポイントを解説します。

目次

50代の糸リフトが「効果ない」「上がらない」本当の原因

50代の糸リフトがうまくいかない主な原因は、加齢による「皮膚の弾力低下」と「脂肪の下垂」という構造的な変化です。これらの変化を無視して糸を入れるだけでは、根本的な解決になりません。

多くの50代の方が糸リフトを受けても「思ったほど上がらなかった」「すぐに元に戻ってしまった」と感じてしまう背景には、単なる技術不足だけではない、年齢特有の肌の構造変化が大きく関係しています。

若い頃と同じような感覚で、ただ糸を入れて引っ張ればよいというわけではありません。50代の肌は、長年の紫外線ダメージや加齢により、皮膚の内側にあるコラーゲンやエラスチンといった弾力繊維が減少しています。

これは、いわばハンモックの網目が緩んでしまっている状態に似ています。緩んだ網目にいくら強い柱(糸)を立てても、網自体が伸びてしまっていれば、ピンと張るのは難しくなります。

皮膚が薄く伸びやすいため糸が滑りやすい

50代になると余分な皮膚の面積が増え、皮膚そのものが伸びてしまっています。30代の頃であれば、皮膚自体にハリがあるため、少数の糸でも皮膚全体を持ち上げることができました。

しかし、50代の皮膚は薄く、かつ伸びやすくなっているため、少数の糸で強力に引き上げようとすると、糸のフックがかかっている一点だけに力が集中してしまいます。

その結果、その部分だけが極端に凹む「ディンプル」が起きやすくなります。

また、柔らかい豆腐に細い針金をかけて持ち上げようとすると、針金が豆腐に食い込んで切れてしまうのと同じように、強すぎる糸の張力に対して皮膚組織が耐えられず、組織が切れて糸が滑ってしまうケースもあります。

30代と50代の肌状態の違い

比較項目30代の肌状態50代の肌状態
皮膚の弾力コラーゲンが豊富でハリがある弾力が低下し伸びやすくなっている
脂肪の位置本来の高い位置に留まっている下垂し口元や顎下に溜まっている
糸への反応少ない本数でも引き上がりやすい組織が脆く糸が滑りやすい

脂肪の重みを糸だけで支えきれていない

顔のたるみは皮膚だけの問題ではありません。

加齢に伴い、顔の脂肪を支えている靭帯(リガメント)も緩み、脂肪自体が重力に従って下垂してきます。特に口元の横やフェイスラインには、落ちてきた脂肪が溜まりやすくなります。

糸リフトで使用される糸には「コグ」と呼ばれる小さなトゲがついており、このトゲが組織に引っかかることで引き上げ効果を生み出します。

しかし、下垂した脂肪の重量がコグの引っかかる力を上回ってしまうと、物理的に持ち上げられません。重たい荷物を細い紐で持ち上げようとしても持ち上がらないのと同じ理屈です。

50代のたるみ治療では、単に皮膚を引っ張るだけでなく、この下垂した脂肪重量をいかに分散させ、支えるかという視点が必要になります。

骨格を無視して真上に引き上げている

「たるんでいるから上に引き上げればいい」と考えがちですが、実はこれが大きな落とし穴です。

人間の顔は平面ではなく立体であり、加齢による変化も複雑です。50代の顔において、単に垂直方向(真上)に引き上げると、顔のバランスが崩れます。

頬骨の位置が高くなりすぎたり、顔の横幅が広がって見えたりする場合があります。いわゆる「ヒアルロン酸顔」や「整形顔」と呼ばれるような、不自然なパンパンの状態になりかねません。

自然な若返りを目指すには、真上ではなく、本来あるべき位置へ組織を「移動」させるという感覚が重要です。解剖学的な構造を無視して、ただ闇雲に引き上げる方向を設定してしまうのが、失敗の原因となります。

失敗を防ぐために50代が必要な「糸の本数」

50代のたるみを自然に引き上げるためには、片側10本以上を目安に「面」で支えるアプローチが必要です。本数を増やすと1本あたりの負担を減らし、持続力と自然な仕上がりを両立できます。

糸リフトのカウンセリングに行くと、提案される本数の多さに驚くことがあるかもしれません。「片側3本くらいでいいと思っていたのに、10本以上提案された」というのはよくある話です。

これは決してクリニックが利益を上げるためだけに言っているわけではなく、50代のたるみを物理的に解消するために必要な本数である場合がほとんどです。

前述したように、50代の肌は柔らかく伸びやすいため、点ではなく「面」で支える必要があります。

なぜ片側3本や4本では足りないのか

片側3本や4本といった少ない本数は、あくまで30代前半までの方や、たるみ予防を目的とした場合の目安だと考えてください。

50代の本格的なたるみに対してこの本数で挑むのは、重たいテントをたった数本のペグで支えようとするようなものです。

一本一本の糸にかかる負担が大きくなりすぎるため、糸がすぐに緩んだり、組織が裂けて効果が消失したりします。

また、少ない本数で効果を出そうとすると、どうしても糸を強く引っ張る必要が出てきます。そうすると、糸が通っているラインだけが筋状に浮き出たり、不自然な凹凸ができたりするリスクも高まります。

リスクを分散し、かつ効果を長持ちさせるためには、ある程度の本数が絶対に必要になります。

本数が多いほど自然に仕上がる理由

「本数が多いと顔が引きつって怖い顔になるのではないか」と心配される方がいますが、事実は逆です。本数が多いほど、一本あたりにかかる張力を分散させられます。

強く引っ張り上げる糸と、ふんわりと支える糸を組み合わせると、顔全体をネットで包み込むようにリフトアップできるのです。

これにより、一部分だけに力がかかってひきつれる現象を防ぎます。顔の曲線を損なわずに、全体的に位置を高く戻せます。

また、糸そのものが皮下組織を刺激し、コラーゲンの生成を促す効果(コラーゲン増生)も期待できます。この効果も糸の本数が多いほど、広範囲にわたって肌のハリやツヤを取り戻すことにつながります。

結果として、10本以上入れたほうが、マイルドでありながらしっかりとした変化を感じられる自然な仕上がりになります。

悩み別に見る必要な本数の目安

顔の悩みは人それぞれ異なり、どの部分のたるみが強いかによって必要な本数は変わります。

例えば、フェイスラインのもたつき(いわゆるブルドッグ顔)を改善したい場合、耳の前から顎先にかけてしっかりと土台を作る必要があります。

そのため、フェイスラインだけでも最低4本から6本は必要になるでしょう。

一方、ほうれい線が気になる場合は、頬の脂肪(メーラーファット)を引き上げるためにこめかみ付近から3本から5本程度のアプローチが求められます。

部位別に見る50代の推奨本数(片側)

施術部位推奨本数(片側)期待できる効果
フェイスライン4本から6本輪郭をシャープにしブルドッグ顔を改善
ほうれい線・頬3本から5本下垂したメーラーファットを元の位置へ戻す
顎下・首3本から4本二重顎を解消し横顔のシルエットを整える

さらに、顎下のたるみが気になる場合は、また別のベクトルで糸を追加する必要があります。

重要なのは「顔全体で何本」というざっくりとした計算ではなく、解決したい悩みに対して、どの深さに何本入れるべきかという綿密な計算です。

ほうれい線を自然に消す「斜め後ろ」への引き上げ方

ほうれい線やマリオネットラインを消す鍵は、垂直方向ではなく「斜め後ろ」に向かうベクトルにあります。組織を耳の方向へ移動させることで、顔が横に広がらず、立体的で自然な小顔効果が生まれます。

50代の方が最も改善したいと願うのが、ほうれい線とマリオネットラインです。これらは老け見えの二大要因ですが、単に皮膚を引っ張れば消えるという単純なものではありません。

皮膚の溝ではなく、構造的な「段差」や「雪崩」によって生じている影だからです。この影を消すためには、どの方向に力を加えれば自然に解消されるのか、計算し尽くしたデザイン力が問われます。

垂直リフトが顔を大きく見せるリスク

鏡の前で、指を使って顔のたるみを持ち上げてみてください。真上(垂直方向)に引き上げると、確かにたるみは消えますが、目尻がつり上がり、こめかみやハチの部分にボリュームが移動してしまいます。

その結果、顔が横に広がったように見えませんか。これは、顔の側面にある組織を無理やり上に押し込んでいるために起こる現象です。

50代の顔は、骨の萎縮などによってこめかみが痩せている方も多いため注意が必要です。垂直引き上げによって頬骨の出っ張りが強調されると、ひょうたん型のようなバランスの悪い輪郭になってしまいます。

また、皮膚余りを耳の前やこめかみに集中させることになり、その部分の皮膚が波打つ原因にもなります。

斜め後ろのベクトルが美しさの鍵

自然で美しいリフトアップを実現するためには、垂直ではなく「斜め後ろ(耳の方向)」に向かって引き上げるベクトルが重要です。

具体的には、ほうれい線の上にある脂肪を、耳の穴と耳上の間くらいを目指して移動させるイメージです。この方向に引き上げると、顔の中心部のボリュームが外側に逃げ、顔が平面的にならずに立体感を保てます。

また、マリオネットラインに関しても、口角の横から耳たぶの下に向かって引き上げるとフェイスラインが整います。

斜め後ろへの引き上げは、余分な皮膚を顔の側面という目立ちにくい場所へ逃がすことにもなり、正面から見た時の小顔効果も高まります。

さらに、口元の動きを阻害しないよう、可動域を考慮した糸の配置も欠かせません。

リガメント(靭帯)を活用した補強術

顔には「リガメント」と呼ばれる、骨と皮膚をつなぎ止める貝柱のような強力な靭帯がいくつか存在します。

50代になるとこのリガメント自体が緩んで伸びてしまい、皮膚や脂肪を支えきれなくなることがたるみの大きな原因です。

糸リフトを行う際、単に皮下脂肪の中に糸を通すだけでなく、この緩んだリガメントの近くを通過させたり、リガメントを補強するように糸を配置したりすると、たるみの再発を強力に防げます。

これは、テントのポールがグラグラしている時に、ロープで補強して安定させる作業に似ています。リガメントを意識した施術を行えば、表面的な引き上げだけでなく、顔の深部構造からのリフトアップが可能となります。

糸の素材選びで重視すべき「持続力」と「柔軟性」

50代の糸選びでは、長期的な持続力と肌馴染みの良さを兼ね備えた「PCL素材」や「モールディングコグ」が推奨されます。すぐに溶ける糸ではなく、コラーゲン生成を長く促すタイプを選ぶのが賢明です。

糸リフトで使用される糸には、実に様々な種類があります。クリニックによって扱っている糸の商品名も異なり、「テスリフト」「ミントリフト」「VOVリフト」など、カタカナの名前が並んでいて混乱してしまう方も多いでしょう。

しかし、商品名の違いよりも重要なのは、その糸が「何でできているか(素材)」と「どのような形状をしているか(トゲの形)」です。

50代のたるみを引き上げるためには、ただ体内に吸収されれば良いというわけではありません。

なぜ「溶ける糸」が選ばれるのか

かつては「溶けない糸」が主流だった時代もありましたが、現在は安全性の観点から「溶ける糸(吸収糸)」が主流です。50代の方の中には「溶けない方が効果が一生続くのではないか」と考える方もいらっしゃいます。

しかし、溶けない糸にはリスクがあります。加齢とともに顔の骨格や脂肪のつき方は変化していくため、糸だけが変化せずに残ってしまうと将来的に糸のラインが浮き出てきたり、引きつれの原因になったりする場合があるからです。

一方、溶ける糸は数ヶ月から2年程度で体内に吸収されますが、その過程で周囲にコラーゲンの生成を促します。

糸が消えた後も自分自身の組織がコルセットのように形を保ってくれるため、現代においては溶ける糸を選択するのが一般的です。

コグ(トゲ)の形状と強度の関係

糸についているコグ(トゲ)には、大きく分けて「カッティングコグ」と「モールディングコグ」の2種類があります。

カッティングコグは、糸に切り込みを入れてトゲを作ったもので、鋭利で引っかかりが良いのが特徴です。しかし、切り込み部分から糸が裂けやすく強度がやや劣る面があります。

対してモールディングコグは、型に流し込んでトゲと糸を一体成型したもので、トゲ自体が太く丈夫で、糸の強度も保たれます。

50代のたるみは、組織が重く下垂しているため、カッティングコグでは支えきれずにトゲが折れてしまうときがあります。そのため、強固な引き上げ力を発揮するモールディングコグを採用している糸を選ぶのがポイントです。

50代におすすめの素材「PCL」

糸の素材には主にPDO、PLLA、PCLの3種類があります。50代の方におすすめしたいのは、PCL(ポリカプロラクトン)またはPCLと他の素材を混合した糸です。

PDOは硬くて引き上げる力は強いのですが、吸収されるのが早いため、効果の持続性に課題があります。

一方、PCLはしなやかで柔軟性が高いため、皮膚が薄くなっている50代の肌に入れても違和感や痛みが出にくくなっています。

代表的な糸の素材と特徴

素材名持続期間の目安素材の特徴と適性
PDO(ポリジオキサノン)6ヶ月から12ヶ月最も一般的で摩擦力が高く引き上げ力が強いが持続は短め
PCL(ポリカプロラクトン)24ヶ月から36ヶ月柔軟性があり長持ちするが引き上げる瞬発力はややマイルド
PLLA(ポリ乳酸)18ヶ月から24ヶ月硬さがありコラーゲン生成作用が強いが扱いが難しい

さらに、分解されるまでの期間が2年以上と長いため、リフトアップ効果が長持ちします。

単に「一番安価なもの」を選ぶのではなく、ご自身の肌質に合い、かつ十分な持続期間が見込める素材を選ぶと良いです。

効果を最大化する「複合治療」の組み合わせ方

糸リフトの限界を補うには、ヒアルロン酸やHIFU(ハイフ)との併用が効果的です。ボリュームロスを補い、皮膚表面を引き締めることで、糸リフト単独よりも完成度の高い若返りが実現します。

糸リフトは強力な施術ですが、万能ではありません。特に50代のエイジングサインは、たるみだけでなく、骨の萎縮によるボリュームロス、肌表面のハリ不足、余分な脂肪の蓄積など、複数の要因が絡み合っています。

これらを糸リフト単独で解決しようとすると無理が生じ、不自然な仕上がりになる原因となります。

料理でも一つの調味料だけで味を整えるのが難しいように、美容医療でも複数の方法を組み合わせると相乗効果が生まれます。

ヒアルロン酸で土台を安定させる

50代の顔は土台となる骨が痩せ、脂肪が減少して皮膚が余ってたるんでいる状態が多く見られます。

この状態で糸リフトだけを行うと、しぼんだ風船を無理やり引っ張るようなもので、ヨレが生じやすくなります。

そこで役立つのがヒアルロン酸注入です。こめかみや頬の深い層に硬めのヒアルロン酸を注入して「杭」のような支柱を作り、皮膚を内側からパンと張らせた状態で糸リフトを行うと、引き上げ効果が格段に高まります。

これを「トゥルーリフト」や「リフトアップ注入」と呼びます。ヒアルロン酸で凹みを埋めつつ、糸で位置を移動させるという役割分担をすると少ない本数の糸でも効果を出しやすくなり、仕上がりも滑らかになります。

HIFU(ハイフ)で皮膚を引き締める

糸リフトが「縦の引き上げ」だとすれば、ハイフなどの照射系治療は「横の引き締め」です。糸リフトは物理的に組織を移動させますが、皮膚そのものを縮める効果は限定的です。

そこで、熱エネルギーを照射して皮膚や筋膜をギュッと収縮させるハイフを併用すると、引き上げた状態をより強固に固定できます。イメージとしては、糸で洋服のサイズを調整した後、アイロンをかけて生地をピシッとさせるような感覚です。

糸リフトの直後にハイフを当てると炎症が強くなる可能性があるため、同日施術が可能かどうかは医師の判断になりますが、定期的なハイフ治療を組み合わせると、糸リフトの効果持続期間を大幅に延ばせます。

糸リフトと相性の良い併用施術

  • ヒアルロン酸注入:ボリュームロスを補い、土台を安定させる(同日がおすすめ)
  • 医療ハイフ(HIFU):皮膚と筋膜を熱で引き締め、固定力を高める(1ヶ月前後)
  • 脂肪溶解注射:重たい脂肪を減らし、引き上げやすくする(2週間前まで)

脂肪溶解注射で重荷を減らす

ほうれい線の上やフェイスラインに分厚い脂肪がついている場合、その重みが糸の引き上げを妨げる最大の敵となります。

重たい土嚢を引き上げるのが大変なように、脂肪が多い状態で無理に糸を入れても、重力に負けてすぐに落ちてしまいます。

このような場合は、事前に脂肪溶解注射や脂肪吸引を行って、物理的な「重荷」を減らしておくことが非常に重要です。

特に口横のポニョっとした脂肪(ジョールファット)は、糸だけで持ち上げるのが難しい部位です。

ここを軽くしてから糸リフトを行うとシャープなVラインが形成されやすくなり、糸への負担も減るため、結果としてリフトアップ効果が長持ちします。

ダウンタイムの過ごし方で決まる持続期間

術後2週間は「口を大きく開けない」「マッサージをしない」が鉄則です。この定着期間に糸に負担をかけない生活を送るとコグの外れやズレを防ぎ、美しい仕上がりを長く保てます。

「糸リフトは切らない手術だからダウンタイムはほとんどない」という広告を目にするときもありますが、50代の場合は少し慎重に考える必要があります。

若い頃に比べて血管壁が脆くなっているため、内出血が出やすかったりします。ダウンタイム期間中に無理をしてしまうと、せっかく入れた糸がずれてしまったり、コグが外れてしまったりして効果が半減してしまうリスクがあります。

美しい仕上がりを定着させるためには、施術直後から2週間の過ごし方が大切です。

内出血や腫れのピークと対処法

施術直後は麻酔の影響で顔が腫れぼったく感じるケースがありますが、これは数時間で落ち着きます。

翌日から3日目くらいまでは、泣きはらしたような浮腫みが出る方が多いですが、他人から見て明らかに違和感があるほどではありません。

マスクをすれば十分に隠せる程度です。内出血に関しては、針を刺した部分に青あざができる場合がありますが、メイクでカバーできる範囲内であることがほとんどで、1週間から2週間程度で黄色くなり消失します。

ただし、50代の方は血液をサラサラにする薬などを服用している場合もあるため、事前に医師に申告しておくと、内出血のリスクを最小限に抑える対策が可能になります。

口を大きく開けてはいけない理由

糸リフトの術後で最も注意すべきなのは「口の開け方」です。糸はこめかみなどの固定点から口元に向かって入っています。

この状態で大きな口を開けると、糸が引っ張られて「ブチッ」という音がしてコグが外れてしまうときがあります。

特に食事の際は要注意です。硬いお肉を噛みちぎるような動作や、大きなハンバーガーにかぶりつくような動作は、糸に強烈な負荷をかけます。

術後2週間、できれば1ヶ月程度は、糸を労わる生活を心がけてください。

食材を小さく切って食べる、大笑いする時は手で頬を支えるなどの工夫が必要です。この初期の定着期間を安静に過ごせるかどうかが、その後の持続期間に大きく影響します。

ダウンタイム中に避けるべき行動

  • 大きな口を開けて笑ったり、大きな食材を食べる行為
  • 歯科治療での長時間の開口(術後1ヶ月は控える)
  • 顔のマッサージや美顔器の強い刺激
  • 激しい運動や長時間の入浴、サウナ

マッサージが厳禁な期間

「早く馴染ませたいから」と、自分で顔をマッサージするのは絶対にやめてください。

糸リフトは、糸のトゲを皮下組織に引っ掛けて固定している状態です。この時期にマッサージをして強い圧力をかけると、トゲが外れてしまいます。

また、摩擦によって肝斑が悪化するリスクもあります。洗顔やスキンケアの際も、肌を強く擦らず泡で優しく包み込むように洗い、化粧水や乳液は優しく押さえるように塗布するように徹底してください。

医師選びで確認すべきカウンセリングのポイント

50代の症例実績が豊富で、リスクも含めて説明してくれる医師を選びましょう。解剖学的な根拠に基づき、皮膚・脂肪・骨格の全てを考慮したトータルな提案ができるかどうかが、成功の分かれ道です。

糸リフトは、医師の技術とセンスが結果にダイレクトに反映される施術です。同じ糸を同じ本数使ったとしても、どの深さに入れるか、どのベクトルで引き上げるかによって、仕上がりは天と地ほど変わります。

特に50代のたるみ治療は難易度が高く、経験の浅い医師では対応しきれないケースも少なくありません。

「安かったから」「有名なクリニックだから」という理由だけで選ぶのではなく、信頼できる医師を見極めましょう。

50代の症例写真で技術を見極める

クリニックのホームページやSNSにはたくさんの症例写真が掲載されていますが、20代や30代の「小顔目的」の症例を見てもあまり参考になりません。必ず「自分と同じ年代(50代以上)」の症例を探してください。

かつ「自分と似たようなたるみ方」をしている人の症例を見ることが重要です。50代の症例写真が少ないクリニックや医師は、エイジングケアの経験が不足している可能性があります。

また、正面だけでなく、横顔や斜めからの角度の写真もしっかり確認し、フェイスラインが波打っていないか、耳の前が不自然に盛り上がっていないかなど、細部までチェックすることをおすすめします。

リスクを隠さずに説明してくれるか

カウンセリングで「絶対に上がります」「一生持ちます」といった、良いことばかりを強調する医師には注意が必要です。誠実な医師であれば、50代の肌の状態を冷静に分析し、限界についても話してくれます。

「ここは上がるけれど、ここは限界がある」「皮膚の切除を併用しないと難しいかもしれない」といった現実的な話や、「左右差が出るリスクがある」といったデメリットについても包み隠さず説明してくれるはずです。

魔法のような夢物語ではなく、医学的な根拠に基づいたリスクとベネフィットを提示し、納得いくまで話し合える医師を選ぶことが、失敗を防ぐ第一歩です。

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よくある質問

50代の糸リフト施術の持続期間はどれくらいですか?

使用する糸の素材や本数、個人の肌質によって異なりますが、一般的には1年から1年半程度です。

ただし、糸が吸収された後もコラーゲン生成による引き締め効果はしばらく残ります。

完全に元に戻る前に、半年から1年に1回程度のメンテナンスとして数本を追加すると、良い状態を長くキープすることが可能です。

50代の糸リフト施術中の痛みはどれくらいですか?

施術前に局所麻酔を行うため、糸を通している最中に鋭い痛みを感じることはほとんどありません。麻酔の注射をする際にチクリとした痛みを感じる程度です。

痛みに弱い方には、笑気麻酔や静脈麻酔を併用すると、眠っているような状態でリラックスして施術を受けられます。

糸リフト施術後にひきつれは起きますか?

術後数日間から1週間程度は、皮膚の突っ張り感や軽いひきつれを感じる場合がありますが、これは糸がしっかりと組織を捉えている証拠でもあり、馴染むにつれて解消されます。

しかし、1ヶ月以上経っても明らかな凹みやひきつれが残る場合は、糸を入れる深さが浅すぎたなどの原因が考えられるため、施術を受けたクリニックに相談が必要です。

50代でも家族や職場にバレずに糸リフト治療できますか?

糸リフトは顔の表面に傷がつかず、針穴も髪の生え際などに隠れるため、傷跡からバレることはほぼありません。

腫れや内出血もメイクやマスクで隠せる範囲内であるケースが多いです。

「痩せた?」「顔色が良くなった?」と聞かれる程度の自然な変化にとどめることも可能なので、カウンセリング時に周りにバレたくない旨を医師に伝えて調整してもらうと良いでしょう。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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