「クマ取りをしたら、涙袋がなくなってしまった気がする」「術後の目元がさみしく見える」──そんなお悩みを持つ方が、近年増えています。
特に目元の若返りを目的にクマ取り治療を受けた方の中には、クマが改善された一方で、今まで目立っていた涙袋が薄くなってしまったように感じるケースがあります。
涙袋は、目元に立体感や愛らしさを与える重要なパーツ。メイクで強調されることも多く、美容医療の世界でも「涙袋形成」は人気の施術メニューです。
しかしクマ取りの後に涙袋の存在感が薄くなってしまうと、理想の仕上がりからは少し離れてしまうことも。
本記事では、クマ取り後に涙袋がなくなったように見える原因や対処法、さらにヒアルロン酸による涙袋再形成のタイミングについても詳しく解説します。
クマ取りと涙袋形成、どちらもバランスよく整えるためのポイントをお伝えしますので、これから施術を検討されている方もぜひ参考にしてみてください。
1. クマ取り後に涙袋が消えるって本当?
クマ取り施術後、「クマが改善されたのに、なぜか目元がのっぺりした」「涙袋が目立たなくなった」と感じる方が一定数いらっしゃいます。
これは決して珍しい現象ではなく、施術によって目元の構造や印象が変わることが原因です。

クマ取りとは?代表的な施術方法
「クマ取り」とは、目の下にできる影やたるみによって生じるクマを改善するための美容医療です。
代表的なクマには「茶クマ」「青クマ」「黒クマ」があり、それぞれ原因が異なるため、適切な治療方法も異なります。
なかでも目の下の脂肪の突出によって影ができてしまう「黒クマ」に対しては、脂肪除去やヒアルロン酸注入がよく行われます。
切らない施術では、ヒアルロン酸注入や高周波治療が用いられ、手術を伴う場合には経結膜脱脂術やハムラ法といった脂肪の除去・移動を目的とした施術が選ばれます。
特に脂肪を取り除く施術では、クマの改善効果が高い一方で、涙袋のボリュームも一緒に減少してしまうことがあるため、仕上がりのバランスが重要になります。
(関連記事「切らないクマ取りの効果は持続する?施術をするメリットも解説」はこちら)
クマ取り後に「涙袋が消えた」と感じる理由は?
クマ取り後に涙袋が消えたように見える理由はいくつかあります。
まず一つ目は、「クマがなくなったことで周囲とのコントラストが減り、相対的に涙袋の存在感が薄れる」ことです。
もともとクマがある状態では、涙袋が強調されやすかったのに対し、クマが解消されることでフラットな印象になり、涙袋の立体感が目立たなくなるのです。
二つ目は、「脂肪除去によって涙袋の下の支えが減少し、ボリュームが落ちてしまう」ケースです。
脂肪の一部が涙袋周辺にも影響を与えていた場合、それを取り除いたことで涙袋のふくらみも失われてしまうことがあります。
三つ目は、「むくみや腫れが収まる過程で涙袋も一時的にしぼんで見える」ことです。
術後すぐはむくみによって涙袋が目立たなくなることもありますが、これは一時的なものなので過剰に心配する必要はありません。
2. クマ取り後の涙袋が気になる際の対処法
クマ取りによって目元の印象が整った一方で、涙袋のボリュームが足りず、目元がさみしく感じる場合には、いくつかの対処法があります。
ここでは、医療的アプローチとセルフケアの両方をご紹介します。
涙袋にヒアルロン酸を注入する
最も一般的な方法が「涙袋形成のヒアルロン酸注入」です。極少量のヒアルロン酸を皮膚の浅い層に注入することで、自然な涙袋を再現できます。
注入の量や位置を工夫することで、クマ取り後の目元に適したバランスの良い仕上がりを目指せます。
また、使用するヒアルロン酸製剤の種類や硬さによっても仕上がりは変わるため、涙袋専用のやわらかい製剤が使用されることが一般的です。
【YouTube】Dr.みさえの素敵になり隊「ヒアルロン酸の種類を美容皮膚科医が解説【リフトアップ・ほうれい線・クマの改善】
涙袋に脂肪移植を行う
より長期的なボリュームアップを希望する場合は、自身の脂肪を涙袋部位に注入する「脂肪移植」という選択肢もあります。
ヒアルロン酸よりも自然で柔らかな質感を持ち、長期間持続するのが特徴ですが、吸収率や定着の個人差がある点は注意が必要です。
脂肪吸引が必要なため、施術の負担はヒアルロン酸よりも大きくなります。
医師と相談の上、自分のライフスタイルや希望に合った方法を選ぶことが大切です。
メイクで涙袋を強調する
施術に踏み切る前にできる対処法として、メイクの力を借りるのも有効です。
明るいアイシャドウや涙袋用ライナーを使用することで、目元に立体感を持たせることができます。
涙袋がクマ取り後に一時的に薄く見えているだけの場合には、メイクで様子を見ながら数週間の経過観察を行うという判断も良いでしょう。

ヒアルロン酸注入のタイミング
ヒアルロン酸の涙袋注入は、クマ取り後すぐに行うのではなく、一定の回復期間を置いてから検討するのが原則です。
なぜなら、クマ取り後の目元には一時的な腫れや内出血、むくみが残っている可能性があるからです。これらの状態が落ち着かないまま注入を行うと、正確なデザインや左右のバランスが取りにくくなってしまいます。
目安としては、術後2〜4週間を過ぎて腫れや赤みが完全に引いた時点がベストとされます。
ただし、施術内容や個人差により回復スピードが異なるため、医師の診察によって最適な注入時期を見極めることが大切です。
軽度のクマ取りやヒアルロン酸のみの施術であれば比較的早く再注入が可能ですが、脂肪注入や深部組織の操作を含む場合は、皮膚の安定化にさらに時間がかかることもあります。
注入時の注意点
涙袋へのヒアルロン酸注入には、繊細な技術が求められます。
特にクマ取り後は、すでに目元の構造が変化しているため、以下のようなポイントに注意が必要です。
1. 注入量を最小限に抑える
過剰に注入してしまうと、不自然な膨らみやチンダル現象(皮膚の青み)が出ることがあります。
もともと涙袋は繊細なパーツなので、0.1ml単位で微調整することが求められます。
2.製剤の選定が重要
涙袋専用のやわらかく、皮膚へのなじみが良いヒアルロン酸製剤を選ぶことが重要です。
固めの製剤を使用すると、しこりや不自然な膨らみの原因になるため注意が必要です。
3.左右差への配慮
涙袋は左右差が目立ちやすい部位のため、わずかなバランスの違いでも印象に大きな影響を及ぼします。
信頼できる医師による丁寧なデザインと施術が仕上がりを左右します。
4.施術直後の圧迫やマッサージはNG
施術後は製剤の位置を安定させるため、触らずに過ごすことが大切です。
数日間は強くこすったり、うつ伏せ寝を避けたりといった注意が必要です。
3. 涙袋ヒアルロン酸の基礎知識!施術法・副作用・持続期間
ここでは、涙袋へのヒアルロン酸注入について、より詳しく知りたい方のために、施術方法や使用される製剤、副作用、持続期間について解説していきます。
どんなヒアルロン酸を使うの?
涙袋に使用されるヒアルロン酸は、非常にやわらかく、自然なふくらみを作るタイプの製剤が主流です。代表的なものとしては以下のような製品があります。
ジュビダーム®ボルベラ:柔らかく柔軟なテクスチャーで、ナチュラルな仕上がりを実現。
オシアル® リデンシティⅡ:皮膚の浅い層への注入に適しており、皮膚が薄い涙袋部位にも対応。
レスチレン®ヴィタールライト:水分保持力が高く、しっとりとした質感に仕上がるタイプ。
製剤の種類によって硬さや持続期間、肌なじみなどに差があるため、クリニックで医師と相談しながら選ぶことが重要です。
注入はどのように行われる?
涙袋ヒアルロン酸の注入は、施術時間が10〜15分程度と短く、メスを使用しないため「切らない涙袋形成」として人気があります。
基本的に麻酔クリームを塗布してから、極細の針またはカニューレ(鈍針)を使って行われます。
注入層は皮膚のごく浅い層で、ここに均一にヒアルロン酸を入れることで自然な立体感を作ります。
施術時間はおよそ15〜30分程度。術後すぐにメイクも可能な場合が多く、ダウンタイムもほとんどありません。
ただし、注射部位に赤みや腫れ、内出血が出る可能性はあります。

持続期間とメンテナンス
涙袋へのヒアルロン酸注入の持続期間は、使用する製剤や体質にもよりますが、平均して3〜6か月程度とされています。
涙袋は皮膚が薄く代謝が活発な部位であるため、他の部位よりもやや吸収が早い傾向にあります。
自然な涙袋をキープするには、定期的なメンテナンス注入が必要です。
ただし、毎回フルで注入するのではなく、減ってきた分だけを補う微調整が基本となります。
副作用やリスクは?
ヒアルロン酸注入による涙袋形成は比較的安全な施術とされていますが、リスクがゼロではありません。主な副作用・合併症としては以下のようなものが挙げられます。
・内出血・赤み
・腫れしこりや凹凸(注入層が深すぎたり、製剤の選択ミスが原因)
・チンダル現象(皮膚が青っぽく透けて見える)
・左右差や不自然な仕上がり感染症やアレルギー(極めてまれ)
副作用を避けるためには、涙袋形成に熟練した医師による丁寧なカウンセリングと、適切な製剤・技術の選択が重要です。
4. クマ取りと涙袋ヒアルロン酸、正しい順序とは?
目元の印象を整えるために、クマ取りと涙袋ヒアルロン酸を併用したいと考える方は少なくありません。
しかし、どちらを先に行うべきか、順番を間違えると満足のいく結果が得られないことも。ここでは、両施術の順序とその理由について詳しく解説します。
涙袋を先に作ってからクマ取りはNG?
結論から言えば、涙袋を先に作ってからクマ取りを行うのはおすすめできません。
なぜなら、クマ取りによって目の下のくぼみやふくらみのバランスが変わるため、涙袋の形が変わってしまう可能性があるからです。
特に、ヒアルロン酸注入によって形成された涙袋は、クマ取りによる皮膚の張りや脂肪の位置の変化で、不自然な形になってしまうことがあります。
また、クマ取り後に涙袋が目立ちにくくなったと感じるのは、もともと涙袋ではなく、クマのふくらみが涙袋に見えていただけだったケースも少なくありません。
そのため、まずはクマ取りで目の下をフラットな状態に整えてから、その仕上がりを見て必要があれば涙袋形成を検討するのが安全かつ自然な方法です。

クマ取り+涙袋ヒアルロン酸をセットで提案するクリニックも
最近では、クマ取り施術と同時に涙袋形成をセットで行うクリニックも増えてきています。
これは、あらかじめ患者さんが「目元の印象を立体的に整えたい」という希望を持っている場合に有効です。
ただし、その場合も慎重なシミュレーションと施術計画が必須となります。
目の下の構造は非常に繊細で、少しの注入の違いでも印象が大きく変わるため、施術経験の豊富な医師による施術が求められます。
また、あえて段階的に施術を分けることで、腫れやダウンタイムを抑えながら、理想的な仕上がりに近づけることも可能です。
たとえば「クマ取り→2週間後に涙袋注入」といったように、段階的な治療計画を立てるクリニックもあります。
大切なのは、「涙袋も整えたい」という要望を事前のカウンセリングでしっかり伝えること。患者自身の希望と医師の診断が合致してこそ、美しく調和のとれた目元が完成します。
5. まとめ
クマ取り治療は、目元のクマやたるみを改善し、若々しい印象を与える素晴らしい美容医療ですが、時に「涙袋がなくなったように感じる」という副次的な変化を引き起こすことがあります。
これは、クマが消えることで目の下の立体感が変化し、以前目立っていた涙袋が目立たなくなることが原因です。
しかし、この現象は決して失敗ではなく、適切な対処をすることで解決可能です。
涙袋が気になる場合は、ヒアルロン酸による再形成や脂肪注入、またはメイクでの補整など、複数の選択肢があります。
ヒアルロン酸注入は比較的手軽で、施術時間やダウンタイムが少ないため、多くの方に支持されています。
重要なのは、施術の順番とタイミング。基本的にはクマ取りを先に行い、術後の腫れやむくみが落ち着いてから涙袋の調整を行うのがベストです。
また、目元の構造に詳しく、症例経験が豊富な医師のもとで施術を受けることが、失敗を防ぐ最大のポイントとなります。
MiSA Clinic六本木本院では、クマ取りや涙袋形成の豊富な症例をもとに、患者様一人ひとりの目元に合わせた施術プランをご提案しております。
カウンセリングは無料で行っておりますので、「クマ取りをしたいけれど涙袋も気になる」「施術の順番が不安」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。をしたいけれど涙袋も気になる」「施術の順番が不安」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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