年齢とともに気になり始めるお顔のたるみ。特に40代は、たるみ対策の分岐点となる重要な時期です。今回のコラムでは、40代から始めるべき効果的なたるみ対策について、医学的な視点から詳しく解説していきます。
1.40代でたるみが気になり始める理由
40代になると、それまでは気にならなかったたるみを実感する方が増えてきます。その背景には、加齢に伴う以下のような身体の変化があります。
肌の構造変化
20代をピークに、コラーゲンとエラスチンの生成量は年々減少していきます。40代では年間約1%のコラーゲン減少が起こり、肌の弾力性が徐々に失われていきます。
ホルモンバランスの変化
40代は女性ホルモンの分泌が徐々に減少し始める時期。エストロゲンの減少により、肌の水分保持力や弾力性に影響が出始めます。
骨格の変化
加齢とともに、顔の骨格にも少しずつ変化が現れます。特に頬骨周辺の骨密度が低下することで、支持組織が弱まりたるみの原因となります。
脂肪の下垂
重力の影響で、頬の脂肪が徐々に下方へ移動。これにより、ほうれい線やマリオネットライン等のたるみじわが目立つようになります。
2.「予防」と「治療」両面からのアプローチ
40代でのたるみ治療は、予防と治療の両面からアプローチすることが重要です。なぜなら、この時期は今あるたるみへの対処と、将来的なたるみの予防を同時に行うことができる最適な年齢だからです。
40代は予防と治療の分岐点
40代は、まだ肌の回復力が比較的保たれている一方で、コラーゲンの減少スピードが加速し、たるみの進行が目に見えて感じられ始める時期です。予防的なケアを始めることで、将来的なたるみの進行を大幅に抑制することができます。また、本格的なたるみ治療をした際の効果も大きくなるので、結果的に治療の頻度を抑えることができます。
40代のたるみの特徴
- 皮膚のハリ低下:コラーゲン量が30代と比べて約10%減少
- 脂肪の下垂開始:特に頬周りの脂肪が下方に移動
- 骨格の変化:こめかみや頬など、これまでボリュームを支えてきた骨が萎縮
40代でたるみ治療をすべき理由
- コラーゲン生成力がまだ維持されている
- 治療による回復力が期待できる
- 予防効果と治療効果の両方を得られる
3. 40代がするべきホームケア
スキンケアの見直し
- 保湿重視のスキンケア
- 抗酸化作用のある美容液の使用
- 日焼け対策の徹底
生活習慣の改善ポイント
- 質の良い睡眠の確保
- バランスの良い食事
- 適度な運動習慣
これらの内容は、40代になる以前よりやるべき内容です。ただし、40代になると、生活習慣の乱れやスキンケアを怠ることによる体への影響が大きくなってきます。20代30代の時と比較して、より念入りにホームケアを行うようにしましょう。
4.4つの層へのアプローチ
皮膚は表皮や真皮などの層があり、それぞれの層にとって効果的な治療は異なります。それぞれの層へのおすすめの施術をご紹介します。
表皮へのアプローチ
- スキンケア:ビタミンC誘導体の有効成分配合製品によるスキンケアが有効です。ミサクリニックではおうちケアとして、ゼオスキンやジャンマリーニ、リビジョン、ワイコシリーズなどのドクターズコスメのご用意があります。
また、表皮から真皮まで美容成分を浸透させることができるメソナJもおすすめです。 - ピーリング:古い角質を除去し、肌の代謝を促進します。ミサクリニックではサリチル酸ピーリング、マッサージピール、ミラノリピール、リバースピールの4種類のピーリングのご用意があります。
真皮層へのアプローチ
- 注射療法:ミサクリニックではヒアルロン酸やスネコス、リジュランなど、特徴が異なる様々な注入剤のご用意があります。目的に応じて最適な注入剤を使用し、ボリュームを充足したり、お肌のハリを向上させたります。
ただしボリュームを増やすことで重みがまし、逆にたるんでしまうこともあります。そのような場合はヒアルロン酸によるリフトアップと組み合わせます。 - サーマジェン:ラジオ波によって広範囲にレーザー照射し、肌全体を引き締めます。
- ハイフシャワー:真皮層の浅い層に熱エネルギーを照射し、たるみや毛穴開き、小ジワなどを改善します。
脂肪層へのアプローチ
- 脂肪溶解注射、ハイフリニア:加齢と共に、誰もがコラーゲンやエラスチンは減少していきますが、脂肪だけは増える方もいます。肌を支える力が弱まったうえで脂肪の重さが増えることで、脂肪の下垂はさらに進みます。脂肪を減らすことでボリュームが下方に移動することを抑制することができます。
SMAS層へのアプローチ
- ドットハイフ:超音波でSMAS筋膜へ約65度の熱エネルギーを照射し、緩んだ筋肉を引き締めます。
どこか特定の層だけが原因でたるみが起きるということはほとんどありません。各層それぞれに適切なアプローチをすることで、効果的なたるみ治療が実現できます。
5.おすすめコンビネーション治療
パターン1:ヒアルロン酸注射+ボトックス注射
ヒアルロン酸注射:こめかみ、頬、顎
ボトックス注射:表情ジワが気になる部分
期待できる効果
- 施術直後から実感できるリフトアップ効果
- 表情ジワの改善と刻まれるシワの予防
- ボリュームロスにより窪みが目立つ箇所への自然なボリューム感の回復
パターン2:ハイフ+サーマジェン
ハイフ:肌表面の引き締めや小ジワやハリの改善にはハイフシャワー、脂肪のボリュームを減らすのであればハイフリニア、SMAS筋膜を引き締めたいのであればドットハイフと、様々な層や目的に対応できます。
サーマジェン:真皮層から脂肪層にかけての引き締め、さらにコラーゲンの生成の促進。
期待できる効果
- 即時効果として、表皮から筋膜まで全ての層に対して引き締め
- コラーゲン生成が促進されることによりハリの改善
6.治療効果を最大限に引き出すポイント
治療のタイミング
ミサクリニックの施術はダウンタイムが短く軽いものが多いですが、それでも数日から数週間にかけてダウンタイムが発生する可能性があります。そのため何かしら大きなイベントがある場合は、その1〜2ヶ月前に施術を開始するのが望ましいです。
メンテナンス
予防と治療のバランスを保つためにも、以下を継続することをおすすめしております。
- 定期的な経過観察
- 継続的なホームケアの実施
- 年齢とともに変化する肌質やたるみの状態に応じた治療プランの見直し
- 症状に応じた治療の組み合わせ調整
7.まとめ
40代から継続的なたるみ対策をすることで、今気になるたるみを治療するだけでなく、10年後20年後に訪れる本格的なたるみを予防することにもつながります。
ミサクリニックでは、年齢に応じた自然な若返りを実現できるよう、今回ご紹介した施術以外にも様々な負担の少ない施術を組み合わせ、心身共に健康に充実した人生を送るためのサポートをさせていただいております。
お悩みがある方は是非当クリニックの経験豊かな医師にご相談ください。