1.たるみとは?
たるみとは、皮膚や筋肉が弾力を失い、下垂してしまう状態を指します。医学的には、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を保つ成分が減少し、皮膚が重力に逆らえなくなることで生じます。この結果、顔の輪郭がぼやけたり、シワやほうれい線が目立つようになります。
コラーゲンやエラスチンが減少することで、真皮層を内側から支える構造が弱まり、肌全体のハリが衰えていきます。
2.たるみの原因
1. 加齢によるたるみ
年齢とともに肌のコラーゲンやエラスチンが減少し、肌が弾力を失います。また、皮膚の水分保持能力が低下し、乾燥しやすくなることでたるみが進行します。さらに、脂肪の分布が変わり、顔の脂肪が減少することで、皮膚がたるみやすくなります。また、脂肪が増えてそれが下垂することで、たるみが悪化する場合もあります。
2. 紫外線によるたるみ
紫外線は肌に大きなダメージを与えます。長時間紫外線を浴びることで、肌の深層にあるコラーゲンやエラスチンが破壊され、肌の弾力が損なわれていきます。特に、日焼け止めを使用せずに長時間外出することで、紫外線の影響が積み重なり、たるみが進行します。紫外線によるダメージは、シミやシワといった他の老化現象も引き起こします。
3. 生活習慣によるたるみ
不健康な生活習慣はたるみを加速させます。喫煙は血流を悪化させ、肌に必要な栄養素が届きにくくなります。また、アルコールの過剰摂取は肌の水分を奪い、乾燥を引き起こします。さらに、睡眠不足や栄養の偏りも肌の健康に悪影響を与えます。これらの生活習慣の改善は、たるみを予防し、肌の健康を保つために重要です。
4. 表情筋の衰えによるたるみ
表情筋の使い過ぎや衰えにより、皮膚が支えられなくなりたるみが生じます。
5. 骨の萎縮によるたるみ
骨が萎縮することで、その部分の体積が減り、土台を失うことで皮膚や筋肉が支えを失い、下垂するたるみが生じます。
3.たるみ方による分類
たるみは症状によって以下の4種類に分類することができます。
脂肪が重すぎるため、リフトアップ治療の変化が分かりにくいタイプ。治療のためにはまずは脂肪を減らすことから始める必要があります。
ボリュームロスが強いため、リフトアップ治療を行うとさらにコケて老けて見えるリスクがあります。ボリュームを増やす治療がおすすめです。
ハリがなくなって、たるみが目立つようになったタイプ。真皮層のコラーゲン量を増やす必要があります。
皮膚が薄くなり、熱を入れるタイプの治療では反応が乏しく満足を得にくいタイプ。皮膚の若返りを促す注入治療がおすすめです。
4.たるみの治療法
前述の通り、たるみには様々な原因、様々な様態があります。そのため治療法も外科手術からほとんどダウンタイムのないものまで多岐にわたります。
今回は外科手術を伴わない治療法についてご紹介していきます。
1.ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸を注入することで、肌の潤いを復活させ、ツヤ感をアップ、シワやたるみを改善することができます。
【適応たるみタイプ】
頬コケ型、コラーゲン減少型、皮膚菲薄化型
2.ボツリヌストキシン注射
ボツリヌストキシン製剤を注入することで、緊張した筋肉をリラックスさせ、表情筋によるシワを減らしたるみを防ぎます。また、フェイスラインを引き締めることもできます。
【適応たるみタイプ】
皮膚菲薄化型
3.プロファイロ
プロファイロを注入することで肌再生が促され、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。スネコスとの違いは、スネコスはボリュームアップはしませんが、プロファイロはボリュームアップが期待できる点です。
【適応たるみタイプ】
頬コケ型、皮膚菲薄化型
4.スネコス
スネコスを注入することで、コラーゲン・エラスチンの生成が促され、肌の弾力やハリを回復します。額や眉間、目尻などのシワ、目の下のクマを改善させる効果もあります。
【適応たるみタイプ】
頬コケ型、皮膚菲薄化型
5.ベビーコラーゲン
ベビーコラーゲンを注入することで、自然にコラーゲンが生成され、小じわやハリが自然な仕上がりで改善します。また目の下の窪み(クマ)の治療にも優れた効果を発揮します。
【適応たるみタイプ】
頬コケ型
6.脂肪溶解注射
脂肪溶解注射はその名の通り脂肪を溶かす注射です。様々な種類がありますが、MiSAクリニックでも使用しているBNLSアルティメットは、脂肪を溶かすだけでなく肌のたるみ改善やターンオーバーの正常化、抗酸化作用もあります。
【適応たるみタイプ】
脂肪過多型
7.ショッピングリフト
医療用の溶ける糸が入った針を皮膚に挿入して、たるみを引き締めリフトアップします。いわゆる糸リフトとは異なり、非常に短い糸を使用し、50本以上入れることも可能です。
【適応たるみタイプ】
脂肪過多型、コラーゲン減少型
8.サーマジェン
ラジオ波(RF)を用いて、真皮層から脂肪層にかけて広範囲に照射し、肌全体を引き締め頬をすっきりさせることができます。
【適応たるみタイプ】
脂肪過多型、コラーゲン減少型
9.ハイフ
皮膚の内部に超音波を照射して、真皮層からSMAS筋膜まで幅広い層を引き締めます。さらに創傷治癒効果でコラーゲンが再生、皮膚深層からリフトアップさせることが可能です。
【適応たるみタイプ】
コラーゲン減少型
10.ハイフリニア
脂肪層に熱を加えて融解、脂肪量を減らしてすっきりさせることが可能です。
【適応たるみタイプ】
脂肪過多型
5.まとめ
たるみ治療は、たるみの原因を正しく理解し適切な治療法を選択することが重要です。当院では、最新の治療技術と専門的な知識を持ったスタッフが、個々の患者様に最適な治療法を提供しております。たるみ治療に関するご相談やご予約は、お気軽にお問い合わせください。
自然な美しさを取り戻すために、私たちがお手伝いいたします。
ドクターみさえの素敵になり隊では、たるみの種類についての解説を行っておりますのでこちらもご確認ください。