目の下のたるみに効くツボは?正しい押し方と効果

目の下のたるみに効くツボは?正しい押し方と効果

鏡を見るたびに気になってしまう目の下の影やふくらみ。疲れていないのに「疲れてる?」と聞かれることが増え、年齢よりも老けて見られることに悩んでいる方は少なくありません。

高価なアイクリームや美顔器を試してみたものの、思うような変化が得られず、医療機関での施術までは踏み切れないという声も多く聞かれます。

しかし、私たちの体には本来、巡りを整え、筋肉や皮膚の活力を取り戻すためのスイッチである「ツボ」が存在します。

東洋医学の知恵に基づいたツボ押しは、自宅で手軽に実践できる上に副作用のリスクが少なく、継続することで根本的な体質改善にもつながる有用なセルフケア方法です。

目の下のたるみに特化した効果的なツボの場所から、皮膚を傷つけない正しい押し方、そして相乗効果を高める生活習慣までを網羅して解説します。

今日から毎日のルーティンに取り入れ、若々しい目元を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。

目次

目の下のたるみが発生する原因と体の内側の関係

目の下のたるみは皮膚の老化や筋力低下、全身の巡りの悪さが複合して起こるため、原因を正しく理解し対処することが大切です。

目の下の皮膚は人体の中で最も薄い部分の一つであり、卵の薄皮程度しかありません。そのため、加齢や外部からの刺激、体調の変化による影響を非常に受けやすいデリケートなエリアです。

たるみが生じる背景には、主に皮膚の弾力低下、筋肉の衰え、そして骨格や脂肪の状態変化という三つの要素が大きく関わっています。

年齢を重ねるとコラーゲンやエラスチンといった肌のハリを支える成分が減少し、皮膚が重力に逆らえなくなります。

同時に、眼球を支えている「眼輪筋」という筋肉が衰えることで、眼球の重みを支えきれなくなり、目の奥にある「眼窩脂肪」が前に押し出されてきます。

これが、目の下のふくらみや影、いわゆる「黒クマ」や「たるみ」の正体です。

たるみの主な物理的原因と東洋医学的背景

原因の分類具体的な状態目元への影響
筋肉の衰え眼輪筋の筋力低下眼窩脂肪を支えきれず、脂肪が前方に突出しふくらみとなる
皮膚の老化コラーゲン・エラスチンの減少皮膚が薄く伸びやすくなり、ハリを失って垂れ下がる
循環不全血行不良・水分代謝の停滞老廃物が蓄積し、むくみや色素沈着(クマ)を併発する
東洋医学的要因腎・脾の機能低下水分排出能力が落ち、顔全体、特に目の下に水が溜まる

東洋医学の視点では、こうした物理的な変化に加え、体内の「気」「血」「水」のバランスの乱れが目元に現れると考えます。

特に目の下のトラブルは、消化吸収を司る「脾」や、生命力や水分代謝を司る「腎」の機能低下と深い関わりがあります。

暴飲暴食や冷え、睡眠不足が続くと、余分な水分が排出されずに停滞し、それが「むくみ」となってたるみを助長します。

さらに血行が悪くなると十分な栄養が目元に届かず、皮膚の代謝ターンオーバーが乱れ、ハリが失われていきます。

現代人はパソコンやスマートフォンの長時間使用により、日常的に目を酷使しています。その結果、目の周りの筋肉が凝り固まり、血流が滞ることで老廃物が蓄積しやすい環境を作ってしまっています。

ツボ押しは、こうした凝りをほぐし、滞った巡りを改善することで、たるみの原因に内側からアプローチする方法です。

物理的な筋肉への刺激と、経絡を通じた内臓機能の活性化という両面からのケアが可能になります。

原因は一つではなく複数が重なり合っていることが一般的です。単に皮膚表面を保湿するだけでは改善が難しいのは、土台となる筋肉や内部の循環に問題があるためです。

ツボ押しを行う際は、自分がどのタイプに当てはまるかというよりも、複合的な要因すべてに働きかけるつもりで、全体的な巡りを良くすることを意識しましょう。

目の下のたるみに特化した効果的なツボの場所と効能

「承泣」「四白」「太陽」などのツボを正確に捉えて刺激することで、血流促進と筋肉の緊張緩和を促し、むくみ排出とハリ回復を目指します。

数あるツボの中でも、特に目の下の悩みに対して高い効果が期待できる代表的なものがいくつか存在します。これらは目の周りの眼輪筋に直接働きかけるとともに、顔全体の血行を促進する重要なポイントです。

まずは鏡を見ながら、自分の顔で正確な位置を確認することから始めましょう。骨の縁や筋肉のくぼみなど、指先で触れたときに「ズーン」と響くような感覚がある場所がツボの目安です。

ミリ単位で神経質になる必要はありませんが、骨のキワを意識すると見つけやすくなります。

一つ目の重要なツボは「承泣(しょうきゅう)」です。これは黒目の真下で、目の周りの骨の縁にあるくぼみに位置します。

名前の通り「涙を承ける」場所であり、目の充血や疲れ、そして目の下のたるみやむくみにダイレクトに働きかけます。

胃の経絡に属しており、消化機能を整える効果も期待できるため、胃腸の疲れが顔に出やすい人には特におすすめです。

ここを刺激することで、目の下の脂肪ポケット周辺の血流が良くなり、溜まった老廃物の排出を促します。

主要なツボの位置と期待できる具体的な変化

ツボの名称正確な位置主な働きと期待効果
承泣(しょうきゅう)黒目の真下、骨の縁のくぼみ目の下のたるみ解消、むくみ排出、眼精疲労の緩和
四白(しはく)承泣の指一本分下、頬骨のくぼみ顔全体の血行促進、くまの改善、頬のリフトアップ
太陽(たいよう)こめかみのくぼみ(眉尻と目尻の間)側頭部の緊張緩和、目尻の引き上げ、頭痛の軽減
攅竹(さんちく)眉頭の内側のくぼみまぶたのむくみ解消、目の疲れ、老廃物の排出促進

二つ目は「四白(しはく)」です。承泣から指一本分(約1センチから2センチ)下がった、頬骨の少しくぼんだ場所にあります。

「四方八方が白く明るく見えるようになる」ことが名前の由来と言われるほど、眼精疲労の回復に優れています。

また、顔面の血流を改善し、顔のむくみを取り除く美顔のツボとしても有名です。四白を刺激することは、頬の筋肉を引き上げ、下がってきた目の下のたるみを下から支えるサポートになります。

三つ目は「太陽(たいよう)」です。眉尻と目尻の中間から、少しこめかみ側に寄ったくぼみにあります。

眼医者いらずとも呼ばれるこのツボは、側頭部の筋膜の緊張を解きほぐすのに重要です。目の周りの筋肉は頭の横の側頭筋とつながっているため、ここが凝り固まっていると目元が引き上がりません。

太陽をほぐすことでリフトアップ効果が期待でき、目元全体がすっきりとした印象になります。

これらのツボ以外にも、眉頭の内側にある「攅竹(さんちく)」や、目頭の内側にある「晴明(せいめい)」も併せて刺激しましょう。

目の周りをぐるりと囲むように血流の循環ルートを作ることができます。一点だけを強く押すのではなく、これらのポイントを順に巡るようにケアすることが大切です。

ツボは左右対称に存在するため、片方だけでなく両方をバランスよく刺激することで顔全体の歪みを整えることにもつながります。

毎日のスキンケアのついでに位置を確認し、習慣化することが何よりも重要です。

皮膚を傷つけないための正しい押し方と事前の準備

事前の保湿と摩擦回避を徹底し、痛気持ちいい程度の優しい圧で息を吐きながら行うことが、安全で効果的なツボ押しの基本です。

ツボの場所がわかったとしても、闇雲に押してはいけません。特に目の下の皮膚は非常に薄いため、強く擦ったり、爪を立てて食い込ませたりすることは厳禁です。

摩擦は色素沈着(茶クマ)の原因となり、過度な圧力はかえって組織を傷め、たるみを悪化させるリスクさえあります。

正しいツボ押しとは、垂直に圧をかけ、皮膚を横にずらさないことです。指の腹、特に力が入りすぎない中指や薬指を使うことを推奨します。

まず準備として、手と顔を清潔にし、必ずアイクリームや乳液、フェイスオイルなどを塗布して滑りを良くしてください。

安全に行うためのチェックリスト

  • 爪を短く整え、指の腹で柔らかく押せる状態にしておく
  • たっぷりのアイクリームやオイルを使用し、摩擦を防ぐ
  • 力が入りにくい中指や薬指を使用し、力加減を調整する
  • 皮膚をこすらず、その場から動かさずに垂直に圧を届ける
  • 眼球を圧迫しないよう、骨の縁(アイホール)を意識する
  • 肩の力を抜き、深呼吸を行いながらリラックスする

乾いた肌への刺激は負担が大きすぎます。クリームを塗ることで指の当たりが柔らかくなり、摩擦ダメージを最小限に抑えることができます。

また、体が冷えている状態よりも、入浴後などの血行が良いタイミングで行うと、筋肉がほぐれやすく効果が高まります。

押す時の呼吸も重要です。息を止めずに、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から細く長く吐きながら、じわじわと指に力を入れていきます。

そして息を吸いながらゆっくりと力を抜いていきます。この「吐くときに押す」というリズムは、副交感神経を優位にし、筋肉の緊張を解くのに役立ちます。

強さは「痛気持ちいい」と感じる程度が目安です。激痛を感じるほど強く押す必要はありません。

骨の縁を感じながら、眼球には絶対に圧力をかけないよう、骨に向かって垂直、あるいはやや下方向に圧を逃がすようなイメージで行います。

これらの準備と注意点を守ることで、毎日のケアが肌への負担とならず、プラスの効果を積み上げていくことができます。

最初は鏡を見ながら慎重に行い、慣れてきたら指の感覚でツボを捉えられるようになるでしょう。焦らず丁寧に行うことが、結果への近道です。

ルーティン化するための効果的な実践手順

朝はむくみ解消と目覚め、夜は疲労回復と修復といった目的意識を持ち、生活リズムに組み込むことで無理なく継続できます。

ツボ押しは一度やったからといって劇的にたるみが消える魔法ではありません。筋力トレーニングやダイエットと同じように、日々の積み重ねが徐々に形となって現れます。

そのためには、無理なく続けられるルーティンとして確立することが大切です。朝と夜、それぞれの時間帯で目的を変えて行うと、より高い満足度が得られます。

朝のケアは、寝ている間に滞った水分を排出し、まぶたや目の下のむくみを解消して「目覚めさせる」ことを主眼に置きます。

顔がむくんでいると、その重みで皮膚が伸び、たるみが定着しやすくなるため、朝一番のケアは非常に意義があります。

洗顔後のスキンケアの流れで、承泣や四白を軽く刺激し、リンパの流れを意識して耳の下まで流すようなイメージを持つと良いでしょう。

時間帯別:推奨ケアプログラム

時間帯目的推奨アクション
朝(メイク前)むくみ取り・覚醒承泣と四白を中心に、リズミカルに軽く5回程度押す。冷水洗顔と組み合わせると引き締め効果アップ。
日中(仕事中)眼精疲労のリセット目が疲れたと感じたら、太陽や攅竹を5秒間長押し。デスクで座ったまま行い、目の焦点を遠くに合わせる。
夜(入浴後)深部疲労回復・血流改善全ツボをゆっくりと各5秒×3セット。深呼吸を合わせ、ホットアイマスクなどで温めてから行うとさらに良い。

夜のケアは、一日酷使した目の筋肉の緊張をほぐし、修復を促す「リセット」の時間です。入浴中や入浴後の体が温まっている時に行うのが理想的です。

特に攅竹や太陽など、凝り固まりやすい部分を入念にほぐすことで、翌朝の目元の軽さが変わってきます。リラックス効果もあるため、安眠導入としても役立ちます。

夜は時間をかけて丁寧に行い、クリームなどの栄養成分を浸透させるつもりで行ってください。

具体的な手順としては、まず眉頭の攅竹からスタートし、眉に沿って外側へ、次にこめかみの太陽へ移動します。

その後、目の下の承泣、四白へと移動し、最後に再び太陽で終えるというように、目の周りを一周するような流れを作ると覚えやすく、全体の血流もスムーズになります。

このように生活のシーンに合わせて強度や回数を調整することで、義務感を感じずに自然とケアを続けることができます。

「テレビを見ながら」「お風呂に入りながら」といった「ながらケア」でも十分です。大切なのは、毎日目元に触れて、その日の調子を確認してあげることです。

ツボ押しの効果を高める相乗ケアと生活習慣

ツボ押しに加え、眼輪筋トレーニングや質の高い睡眠、目に良い栄養素の摂取など、内側からたるみにくい土台を作ることが重要です。

ツボ押しは強力な味方ですが、それ単体で全ての老化現象を食い止めることは困難です。ツボ押しの効果を最大化し、持続させるためには、包括的なアプローチが求められます。

特に重要なのが「筋肉の強化」と「内側からの栄養補給」です。眼輪筋は筋肉ですので、使わなければ衰え、鍛えれば張りが戻ります。

ツボ押しで凝りをほぐした後に、簡単な眼輪筋トレーニングを行うのは非常に理にかなっています。

例えば、まぶしい目をするように下まぶただけを持ち上げて数秒キープする運動や、目を「8」の字に動かす運動などは、眼球を支える土台を強化し、脂肪の突出を抑えるのに役立ちます。

たるみ改善をサポートする栄養素と食材

栄養素主な働き多く含む食材
ビタミンA粘膜・皮膚の健康維持レバー、うなぎ、人参、ほうれん草
アントシアニン眼精疲労回復・抗酸化ブルーベリー、黒豆、ナス、赤ワイン
良質なタンパク質筋肉・皮膚・コラーゲンの材料大豆製品、鶏ささみ、卵、青魚
カリウム余分な水分排出(むくみ防止)バナナ、アボカド、海藻類、きゅうり

また、食事も皮膚のハリに直結します。漢方医学では「クコの実」が目に良い食材として有名ですが、これは肝臓と腎臓を養う作用があるためです。

現代栄養学の観点からは、抗酸化作用のあるビタミン類や、筋肉や皮膚の材料となるタンパク質を意識的に摂取することが大切です。

特にスマートフォンのブルーライトは活性酸素を発生させ肌細胞を傷つけるため、抗酸化物質を含む食材は積極的に摂るべきです。

そして何より「睡眠」は最高の美容液です。成長ホルモンが分泌される睡眠中に、ダメージを受けた皮膚細胞の修復が行われます。

睡眠不足は血行不良を招き、クマを濃くし、たるみを強調させます。枕の高さが合っていないと顔がむくむ原因になるため、寝具の見直しも有効な対策の一つと言えます。

日々の食事でこれらの栄養素をバランスよく取り入れつつ、ツボ押しで巡りを良くすることで、栄養がスムーズに目の下の細胞まで届くようになります。

外からの刺激と内からの栄養、そして休息。このトライアングルを整えることが、遠回りのようでいて最も確実なたるみ対策となります。

やってはいけないNG行動と注意点

過度なマッサージや不適切なタイミングでのケアは、色素沈着や皮膚のたるみを悪化させるリスクがあるため、避けるべき行動を理解しましょう。

良かれと思って行っているケアが、実は目の下の老化を加速させているケースがあります。特に多いのが「自己流の強いマッサージ」です。

目の下の皮膚は非常に薄く、コラーゲン繊維も繊細です。強い力でグリグリと揉みほぐしたり、皮膚を引っ張って伸ばしたりする行為は厳禁です。

コラーゲン繊維を断裂させ、皮膚をたるませる直接的な原因になります。ツボ押しはあくまで「点」での垂直圧であり、皮膚を「面」でこするマッサージとは区別して考える必要があります。

避けるべき具体的な行動リスト

  • クリームなしで皮膚を横に引っ張り、微細な炎症を起こす
  • 防御反応で筋肉が硬直するほど、痛みを我慢して押す
  • 皮膚へのストレスとなるため、長時間やりすぎる
  • 「スマホ顔」の原因となる、下を向いたままのスマホ操作
  • ツボ押し同様にダメージとなる、クレンジングでの摩擦

また、炎症がある時や体調が優れない時のツボ押しも避けるべきです。目元にニキビや傷、湿疹がある場合、触れることで細菌が入ったり炎症が広がったりする可能性があります。

飲酒直後も血行が良くなりすぎており、内出血を起こしやすいため控えた方が無難です。

妊娠中の方も、体調が変化しやすいため、主治医に相談するか、ごく軽いタッチに留めるなどの配慮が必要です。

さらに、スマートフォンの長時間使用姿勢もたるみの大きな敵です。下を向いて画面を見続ける姿勢は、重力で頬や目の下の肉が垂れ下がるのを助長します。

どんなにツボ押しを頑張っても、一日の大半を下を向いて過ごしていれば効果は半減してしまいます。ケアの時間だけでなく、日中の姿勢にも気を配ることが求められます。

「やりすぎない」「こすらない」は鉄則です。日々のケアは、肌を慈しむように優しく行うことが、5年後、10年後の目元の若々しさを守ることにつながります。

もし実施後に赤みが出たり、痛みが残ったりする場合は直ちに中止し、皮膚科医などの専門家に相談してください。

よくある質問

目の下のツボ押しケアに関して、多くの方が疑問に感じる点について具体的にお答えします。

ツボ押しはどのくらいの期間で変化を感じられますか?

個人差やたるみの進行度合いによりますが、むくみが主な原因の初期のたるみであれば、数日から1週間程度で朝の目元のスッキリ感などの変化を感じる方が多いです。

脂肪の突出や皮膚の伸びが原因の場合、筋肉の質や肌のターンオーバーが変わるまでには時間がかかります。

まずは2〜3ヶ月、毎日コツコツと続けることを目標にしてください。即効性を求めるのではなく、長期的な目元の健康維持として捉えることが大切です。

メイクをしたままでもツボ押しをして良いですか?

基本的には、メイクをしていない清潔な肌の状態で行うのが理想的です。メイクの上から行うと、ファンデーションや汚れが毛穴に詰まる可能性があります。

また、指の滑りが悪く摩擦が起きることも懸念されます。ただし、日中の仕事の合間などに眼精疲労対策として軽く押す程度であれば問題ありません。

位置をずらさないように垂直に優しく押す分には構いませんが、強くこすってメイクを崩さないよう注意してください。

押すとあざになったりしませんか?

正しい力加減で行えば、あざになることはまずありません。あざや内出血ができるのは、毛細血管が切れるほど強く押しすぎている証拠です。

特に目の下の皮膚は薄く、血管も浮き出やすい場所ですので、他の部位よりも弱い力で行う必要があります。

「痛気持ちいい」の手前、あるいは「気持ちいい」と感じる程度のソフトな圧を心がけてください。もし内出血ができやすい体質の方は、さらに力を弱めて行いましょう。

たるみが酷い場合は美容医療を受けるべきでしょうか?

ツボ押しやセルフケアは、予防や初期の症状改善、進行を遅らせるためには非常に有効ですが、大きく突出してしまった眼窩脂肪を完全に戻すには限界があります。

著しく伸びきってしまった皮膚を元の状態に戻すことも困難です。セルフケアを数ヶ月続けても改善が見られず、精神的なストレスになっている場合は、美容医療の専門医に相談するのも一つの選択肢です。

どのような治療を選択するにしても、術後の維持や再発予防のために、ツボ押しで巡りを良くしておくことは決して無駄にはなりません。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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