ピル服用中にクマ取りはできる?血栓症リスクと術前の休薬について

ピル服用中にクマ取りはできる?血栓症リスクと術前の休薬について

ピルを飲みながらクマ取りの施術を受けたいけれど、血栓症のリスクが心配で一歩を踏み出せない。そんな不安を抱えている方は少なくないようです。

ピル服用中でも施術の種類や体の状態によってクマ取りは十分に可能です。ただし、エストロゲンを含む低用量ピルは血液の凝固に影響を与えるため、術前に休薬が必要かどうかを担当医と婦人科医の両方に確認することが大切です。

この記事では、ピルと血栓症の関係からクマ取り術前の休薬スケジュール、術後のピル再開タイミングまでをわかりやすく解説します。

目次

ピル服用中でもクマ取りは受けられる!条件次第で施術は十分に可能

ピルを服用していること自体がクマ取りの絶対的な禁忌(きんき:医学的にやってはいけないこと)になるわけではありません。

施術内容やピルの種類、患者さん一人ひとりの体の状態を総合的に判断したうえで、安全に受けられるケースが大半を占めます。

経結膜脱脂や注入治療ならピル服用中でも受けられるケースが多い

目の下のクマ取りにはさまざまな術式がありますが、局所麻酔で行う経結膜脱脂(けいけつまくだっし)やヒアルロン酸注入などは、手術時間が短く体への負担も軽い傾向にあります。

こうした施術は全身麻酔を使わず日帰りで終わるため、血栓症リスクが大きく高まることは考えにくいでしょう。

もちろん、リスクがゼロになるという意味ではありません。担当医にピルの服用を伝えたうえで、施術の可否を判断してもらうのが前提です。

術前カウンセリングで必ず確認されるピルの種類と服用期間

クマ取りのカウンセリングでは、服用中の薬について詳しく聞かれます。ピルについても、製品名だけでなく「いつから飲み始めたか」「エストロゲンの含有量はどのくらいか」といった点が確認対象です。

特にエチニルエストラジオール(合成エストロゲン)を含む低用量ピルは、凝固因子に影響を与えることが複数の研究で報告されています。カウンセリングの段階で正確に情報を伝えると、より安全な施術計画が立てられます。

ピルの種類と血栓リスクの目安

ピルの種類主な成分血栓リスク
第2世代低用量ピルレボノルゲストレル+EEやや上昇
第3世代低用量ピルデソゲストレル+EE第2世代より高め
第4世代低用量ピルドロスピレノン+EE第2世代より高め
ミニピル(黄体ホルモン単剤)ノルエチステロン等ほぼ上昇なし

担当医と婦人科医の連携が安全な施術の鍵になる

クマ取りの施術を検討する際は、担当の美容外科医だけでなく、ピルを処方している婦人科医にも相談しておくと安心です。双方の医師が情報を共有すれば、休薬期間やリスク対策について一貫した方針が立てられます。

自己判断でピルを中止すると、月経トラブルや子宮内膜症の悪化を招くおそれもあるため、必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。

ピルによる血栓症リスク|エストロゲンが血液凝固に影響を与える理由

低用量ピルに含まれるエストロゲンは、肝臓で作られる凝固因子の産生を増やし、血液を固まりやすい状態へ傾けます。これが「ピルと血栓症」が結びつく根本的な背景です。

エストロゲンが凝固因子に働きかけて血液を固まりやすくする

エストロゲン、なかでもエチニルエストラジオール(EE)は、第X因子やフィブリノゲンといった凝固因子の血中濃度を上昇させます。同時に、抗凝固作用を持つアンチトロンビンIIIの濃度を低下させることが報告されています。

つまり、ピルを飲んでいる間は「血を固める力」が強まり、「血を固まりにくくする力」が弱まるという二重の変化が起きているわけです。

日常生活では問題にならない程度の変化ですが、手術という血流が停滞しやすい状況が加わると、血栓が形成されるリスクが高まります。

第2世代と第3世代でピルの血栓リスクは異なる

デンマークで行われた大規模コホート研究では、含まれるプロゲスチン(黄体ホルモン)の種類によって血栓リスクに差があることが明らかになりました。

第2世代ピル(レボノルゲストレル含有)に比べ、第3世代ピル(デソゲストレルやゲストデン含有)では相対リスクが約2倍高かったと報告されています。ドロスピレノンを含む第4世代ピルも、第2世代と比べるとリスクが高い傾向にあります。

ただし、絶対的な発症数で見ると差は小さく、どの世代のピルであっても適切な管理のもとで使えば重篤な事態に至るケースは稀です。

ピル服用者に起きる静脈血栓塞栓症は年間どのくらいか?

ピルを服用していない健康な女性の場合、静脈血栓塞栓症(VTE)の発症率は年間1万人あたり約1〜5例とされています。低用量ピルの服用者では、この数字が年間1万人あたりおよそ3〜9例に上昇すると報告されています。

数字だけを見ると不安に感じるかもしれませんが、妊娠中のVTEリスク(年間1万人あたり5〜20例)と比較すると、ピルによる上昇幅は控えめです。

とはいえ、手術前にはこのリスクを正しく把握し、必要な対策をとることが重要になります。

ピル服用と非服用の血栓症発症率の比較

対象年間VTE発症率(1万人あたり)
ピル非服用の女性約1〜5例
第2世代ピル服用者約3〜6例
第3世代・第4世代ピル服用者約6〜9例
妊娠中の女性約5〜20例

クマ取り手術と血栓症リスクが重なりやすい条件

クマ取りは美容外科手術のなかでも比較的侵襲の少ない施術ですが、特定の条件が加わると血栓症のリスクが無視できないレベルまで上がる場合があります。

全身麻酔と長時間の安静臥床が血流停滞を引き起こす

全身麻酔を伴う手術では、麻酔中に下肢の筋肉が弛緩し、血液が脚にたまりやすくなります。さらに術後にベッドで安静にしている時間が長くなると、深部静脈の血流が停滞して血栓が形成されやすい環境が整ってしまいます。

クマ取り単独であれば全身麻酔を使う場面は少ないものの、他の美容施術を同時に受ける場合は全身麻酔になるケースもあるため注意が必要です。

BMI・喫煙・年齢の複合リスクに注意が必要

ピルの服用に加えて、肥満(BMI30以上)、喫煙習慣、35歳以上という要素が重なると、血栓リスクは相乗的に上がります。特に喫煙とピルの組み合わせは動脈系の血栓イベントにも関連するため、手術前に禁煙を強く勧められることがあるでしょう。

また、遺伝的な血栓性素因(たとえば第V因子ライデン変異やプロテインC欠乏症など)をもっている方は、ピルとの併用でリスクがさらに跳ね上がるとされています。

家族に若くして血栓症を発症した方がいる場合は、術前検査で凝固系のスクリーニングを受けるのも検討してみてください。

血栓リスクを高める主な因子

  • BMI30以上の肥満
  • 1日15本以上の喫煙習慣
  • 35歳以上の年齢
  • 遺伝性の血栓性素因(第V因子ライデン変異など)
  • 過去に静脈血栓塞栓症を起こした経験
  • 長時間の安静臥床や移動制限

局所麻酔で短時間に終わるクマ取りなら血栓リスクは低いのか?

経結膜脱脂や脂肪注入によるクマ取りの多くは、局所麻酔で30分から1時間程度で完了します。この場合、術後すぐに歩行を再開できるため、長時間の安静臥床による血流停滞はほとんど起こりません。

ピルを服用していても、局所麻酔かつ短時間の施術であれば血栓リスクは非常に低いと考えられています。ただし、リスク評価は個々の健康状態によって変わるため、自分だけの判断で安心せず、必ず担当医に相談しましょう。

術前のピル休薬は4週間前が目安!避妊対策も忘れずに

英国の研究グループは、ピルを中止してから凝固系の指標が正常化するまでに4〜6週間かかることを報告しています。そのため、手術前4週間を目安にピルの休薬が推奨されるケースが多いといえます。

一般的に推奨される4週間前からの休薬スケジュール

ピルに含まれるエストロゲンの影響で上昇した凝固因子は、服用をやめてもすぐには元に戻りません。1991年のRobinsonらの前向き研究では、ピルの中止後2〜6週間にわたって凝固系のリバウンド現象が観察されました。

この知見をもとに、多くの医療機関では「手術の4週間前にはピルを中止する」ことを原則としています。全身麻酔や長時間の手術を予定している場合は、より余裕をもって6週間前に中止する方針をとるクリニックもあります。

休薬期間中の避妊対策を事前に決めておく

ピルを休薬すると、当然ながら避妊効果は失われます。手術前後の休薬期間中に妊娠してしまうと、術後の回復に影響するだけでなく、妊娠初期という大切な時期に不必要なリスクを負うことにもなりかねません。

コンドームなどのバリア法や、パートナーとの協力体制について、ピルを中止する前にしっかり計画しておくことが大切です。婦人科医にも休薬の計画を伝え、代替の避妊方法について助言をもらいましょう。

婦人科疾患の治療目的でピルを服用中なら主治医との相談が必須

子宮内膜症や月経困難症の治療としてピルを服用している方は、休薬による症状の再燃が心配です。治療目的の場合、単純に「手術のためだから中止しましょう」とはいかないケースもあります。

婦人科の主治医と美容外科の担当医が連携し、休薬のリスクと手術のリスクを天秤にかけながら、個別の判断を下す必要があるでしょう。場合によっては、エストロゲンを含まない黄体ホルモン単剤へ一時的に切り替えるという選択肢も考えられます。

休薬スケジュールの一般的な目安

時期対応内容
手術4〜6週間前ピルの服用を中止し、代替避妊法に切り替える
手術2週間前術前検査(血液検査含む)を受ける
手術当日担当医の指示に従い安全に施術を受ける
術後2〜4週間後経過を見ながらピル再開について婦人科医と相談する

クマ取り施術前後に血栓リスクを下げるための具体的な対策

ピルの休薬だけが血栓予防のすべてではありません。弾性ストッキングの着用や早期の離床、水分補給の徹底など、複数の対策を組み合わせるとリスクを効果的に低減できます。

弾性ストッキングの着用と早期離床で静脈血栓を防ぐ

弾性ストッキング(医療用の着圧ソックス)は、下肢の静脈血流を物理的に促進して血栓の形成を抑えます。美容外科でも、術中から術後にかけて着用を指示するクリニックが増えています。

加えて、術後できるだけ早く歩行を開始する「早期離床」も血栓予防として有効です。クマ取りの場合は日帰り手術がほとんどですから、帰宅後もソファに寝たきりにならず、適度に動くように心がけてください。

術前の血液検査で凝固系に異常がないかを確かめる

ピル服用者に対しては、通常の術前検査に加えて凝固系の項目を追加するクリニックもあります。

プロトロンビン時間(PT)やAPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)、Dダイマーなどの値を調べると、血栓ができやすい状態にないかをあらかじめ把握できます。

異常値が検出された場合は、さらに詳しい検査や血液内科へのコンサルトが行われるときもあります。結果次第で手術のタイミングを再調整することもあり得るため、余裕をもったスケジュールを組んでおくと安心です。

術前に確認される主な凝固系検査項目

検査項目何がわかるか
PT(プロトロンビン時間)外因系凝固経路の機能
APTT内因系凝固経路の機能
Dダイマー体内で血栓が形成・分解されているかどうか
アンチトロンビンIII抗凝固機能の強さ
フィブリノゲン血液凝固因子の量

十分な水分補給と適度な運動再開が回復を後押しする

脱水状態になると血液の粘度が上がり、血栓ができやすくなります。術前日から術後にかけて、意識的に水分を摂取するのが地味ながら確実な予防策です。カフェインやアルコールは利尿作用があるため、水やお茶を中心にとるとよいでしょう。

術後の運動再開については、担当医の許可が出たタイミングで軽いウォーキングから始めるのが理想的です。激しい運動は術部に負担がかかるため避けるべきですが、脚を動かす軽い体操やストレッチは血栓予防に効果があります。

術後のピル再開タイミングと見逃してはならない危険なサイン

クマ取りの術後、ピルの再開は一般的に2〜4週間後を目安に検討されます。ただし再開時期は術式や体の回復状況によって変わるため、自己判断での服用再開は避けてください。

術後2〜4週間を目安にピルの再開が可能

局所麻酔による短時間のクマ取りであれば、術後の回復は比較的早く、2週間ほどでピルの再開を許可されることが多いです。一方、全身麻酔を伴うケースや複数の施術を同時に受けた場合は、4週間以上の期間をおいてから再開を検討するのが安全です。

再開のタイミングは、術後の診察で出血や腫れの状態、活動レベルなどを確認したうえで担当医が判断します。婦人科の主治医にも再開予定を伝え、了承を得ておくとスムーズです。

脚のむくみや息苦しさを感じたら迷わず受診する

深部静脈血栓症(DVT)の初期症状として、片方の脚だけが急にむくむ、ふくらはぎが張って痛む、皮膚が赤くなるといったサインがあります。こうした症状がピルの休薬中や再開後に現れたら、速やかに医療機関を受診してください。

血栓が肺に飛んで肺塞栓症を起こすと、突然の息切れや胸の痛み、動悸が生じます。これは緊急性の高い状態であり、一刻も早い対応が求められます。

術後に「なんだかおかしい」と感じたときは、遠慮せず担当医か救急窓口に連絡しましょう。

術後も婦人科の定期受診は欠かさず続ける

クマ取りの術後経過が良好であっても、ピルの処方元である婦人科への定期受診は継続してください。ピル再開後の体調変化や月経の状態を婦人科医に伝えると、長期的な健康管理にもつながります。

休薬によって一時的にホルモンバランスが乱れ、月経不順や不正出血が起こる場合もあります。こうした変化は再開後しばらくすると落ち着くケースが多いものの、気になる症状があれば早めに相談してください。

術後に注意すべき血栓関連の症状

  • 片側の脚だけが急にむくむ
  • ふくらはぎの強い張りや痛み
  • 脚の皮膚が赤みを帯びて熱をもつ
  • 突然の息切れや胸の圧迫感
  • 安静時にも続く動悸や頻脈

低用量ピルとミニピル|ピルの種類で休薬の判断は大きく変わる

ひとくちに「ピル」と言っても、エストロゲンを含む低用量ピルと、黄体ホルモンのみのミニピルでは血栓リスクへの影響がまったく異なります。施術前の休薬が必要かどうかは、服用しているピルの種類によって方針が変わります。

エストロゲンを含まないミニピルなら休薬は不要か?

ノルエチステロンやデソゲストレルといった黄体ホルモン単剤のミニピルは、エストロゲンを含まないため凝固系への影響がごくわずかです。

複数のシステマティックレビューでも、黄体ホルモン単剤の経口避妊薬は静脈血栓塞栓症のリスクを有意に上昇させないとされています。

そのため、ミニピルを服用中の方はクマ取りにあたって休薬を求められない場合が多いでしょう。ただし、これはあくまで一般論であり、最終的な判断は個々の健康状態をもとに担当医が行います。

ピルの種類別 ― 休薬の要否と血栓リスクの目安

ピルの分類エストロゲン含有休薬の要否
低用量ピル(EE含有)あり術前4週間の休薬が推奨される
超低用量ピル(EE20μg以下)あり(少量)担当医の判断による
ミニピル(黄体ホルモン単剤)なし原則として不要
子宮内システム(IUS)なし原則として不要

子宮内システム(IUS)や黄体ホルモン単剤と血栓リスク

レボノルゲストレルを放出する子宮内システム(IUS、商品名ミレーナなど)は、ホルモンが子宮内に局所的に作用するため、全身の凝固系にはほとんど影響を及ぼしません。

エトノゲストレル皮下インプラントについても同様の傾向が報告されており、クマ取り前に取り外す必要は基本的にありません。

ただし、デポ型メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(DMPA)注射については、一部の研究で静脈血栓塞栓症との関連が示唆されています。DMPAを使用中の方は、担当医にその旨を伝えたうえで施術の可否を相談してください。

ピルの種類変更を希望するなら主治医への相談が欠かせない

「クマ取り手術をきっかけに、血栓リスクの低いピルに切り替えたい」と考える方もいるかもしれません。たとえば、第3世代から第2世代への変更や、ミニピルへの切り替えは選択肢のひとつです。

ただし、ピルの種類変更にはホルモンバランスの再調整が伴うため、肌荒れや不正出血が一時的に起こる可能性があります。

美容施術の直前に変更するよりも、余裕をもって数か月前に婦人科医と相談しながら移行するのが理想的でしょう。

よくある質問

ピル服用中のクマ取り施術は血栓症のリスクがどの程度高くなりますか?

低用量ピルを服用している方が局所麻酔で行うクマ取り施術を受ける場合、血栓症リスクの上昇幅はごくわずかとされています。ピル自体による静脈血栓塞栓症の発症率は年間1万人あたり3〜9例程度です。

クマ取りは手術時間が短く日帰りが基本であるため、長時間の全身麻酔や安静臥床が必要な大きな手術に比べるとリスクは低い傾向にあります。

ただし、肥満や喫煙、遺伝的な血栓性素因が重なると複合リスクとなるため、術前のカウンセリングで正確に申告することが大切です。

クマ取りの術前にピルを休薬する場合、何週間前から中止すればよいですか?

一般的には手術の4週間前を目安に、エストロゲンを含むピルの服用を中止することが推奨されています。エストロゲンによる凝固系への影響が正常化するまでに4〜6週間かかるためです。

全身麻酔を伴う手術や複数の施術を同時に行う場合は、6週間前からの休薬を求められることもあります。休薬の時期や期間は施術内容と個人の健康状態によって異なるため、担当医と婦人科医の両方に相談して決定してください。

ミニピルを服用中でもクマ取りの際に休薬は必要ですか?

ミニピル(黄体ホルモン単剤の経口避妊薬)はエストロゲンを含まないため、凝固系への影響がごく小さく、原則として術前の休薬は求められません。

子宮内システム(ミレーナなど)やエトノゲストレル皮下インプラントも同様に、全身の血液凝固にはほとんど影響しないとされています。

ただし、デポ型のメドロキシプロゲステロン注射は一部の研究で血栓との関連が示唆されているため、使用中の方は担当医への申告が必要です。

クマ取り施術後、ピルの服用を再開できるのはいつ頃ですか?

局所麻酔で行うクマ取りであれば、術後2週間ほどでピルの再開が許可されるケースが多いです。全身麻酔や複数の手術を同時に受けた場合は、4週間以上の間隔をおくことが推奨されます。

再開のタイミングは術後の回復状況を見ながら担当医が判断するため、自己判断で飲み始めるのは避けてください。再開後に片脚のむくみや胸の痛みなど気になる症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

ピル服用者がクマ取りを受ける際に事前に行うべき検査はありますか?

ピルを服用している方がクマ取りを受ける際は、通常の術前検査に加えて凝固系の血液検査が追加されることがあります。プロトロンビン時間(PT)やAPTT、Dダイマー、アンチトロンビンIIIなどの項目を調べると、現在の凝固状態を把握できます。

家族に血栓症の既往がある方や、過去にご自身が血栓を経験したことがある方は、遺伝的な血栓性素因についてのスクリーニングを受けることも検討してください。検査の結果によっては、手術のスケジュールや休薬期間が変更になる可能性もあります。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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