目の下のたるみとクマを同時に改善!一石二鳥を狙える最強のコンビネーション治療とは?

目の下のたるみとクマを同時に改善!一石二鳥を狙える最強のコンビネーション治療とは?

鏡を見るたびに気になる、目の下のたるみとクマ。ファンデーションで隠しきれず、疲れた印象や老けた印象を与えてしまう…とお悩みではありませんか?実は、そのお悩み、別々に見えて深く関係しています。

だからこそ、たるみとクマを“同時に”治療することが、若々しく明るい目元を取り戻す鍵となるのです。コンシーラーが手放せない、写真に写る自分の顔にがっかりする、そんな毎日から卒業しませんか?

この記事では、なぜ目の下のたるみとクマが同時に起こるのか、そして一石二鳥を狙える効果的なコンビネーション治療について、専門的な観点から分かりやすく解説します。

目次

目の下のたるみとクマ、その深刻な関係性

「目の下のたるみ」と「目の下のクマ」。これらは多くの方が別々の悩みとして捉えがちですが、実は密接な関係にあります。

多くの場合、たるみがクマの原因であったり、クマをより一層悪化させたりする要因となっています。この関係性を理解することが、効果的な改善への第一歩です。

なぜ目の下はたるみやすいのか

顔の中でも特に目の下の皮膚は非常に薄く、その厚さは頬の3分の1から4分の1程度しかありません。

さらに、皮脂腺が少なく乾燥しやすいため、外部からの刺激や加齢の影響をダイレクトに受けやすいデリケートな部位です。

また、目の周りには眼輪筋という筋肉があり、私たちはこの筋肉を使ってまばたきをしています。

しかし、PCやスマートフォンの長時間利用によるまばたきの減少や、加齢による筋力の低下が、目の下のたるみを引き起こす一因となります。

加齢による構造的変化

年齢を重ねると、皮膚のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、質も低下します。これにより皮膚自体の弾力が失われ、たるみが生じます。

また、皮膚だけでなく、その下にある眼輪筋の衰えや、眼球を支えているロックウッド靭帯という組織が緩むことも、たるみを引き起こす大きな要因です。

靭帯が緩むと、眼球の重みで奥にある眼窩脂肪(がんかしぼう)が前方に押し出され、目の下にぽっこりとした膨らみ、つまり「たるみ」として現れます。

たるみが引き起こす「影クマ」の正体

目の下のクマにはいくつか種類がありますが、たるみと最も深く関係しているのが「影クマ」です。別名「黒クマ」とも呼ばれます。

これは、目の下のたるみ、つまり眼窩脂肪の膨らみによって皮膚に段差ができ、その下に影が落ちることで黒く見える状態を指します。

したがって、血行不良や色素沈着が原因のクマとは異なり、皮膚の色自体が変化しているわけではありません。上を向くと影が薄くなったり、照明の当て方で見え方が変わったりするのが特徴です。

この影クマは、たるみが存在する限り、マッサージや化粧品によるセルフケアだけで完全に消すことは極めて困難です。

あなたのクマはどのタイプ?種類の見分け方

目の下のクマを効果的に改善するためには、まず自分のクマがどのタイプなのかを正しく知ることが重要です。

たるみが原因の影クマ以外にも、主に「青クマ」や「茶クマ」が存在し、人によってはこれらのタイプが混在していることもあります。

クマの種類別特徴

クマの種類主な原因見分け方のポイント
影クマ(黒クマ)加齢によるたるみ・皮膚の凹凸上を向くと薄くなる、ファンデーションで隠れない
青クマ血行不良・睡眠不足・目の疲れ皮膚を引っ張ると色が薄くなる、日によって濃さが違う
茶クマ色素沈着・紫外線・摩擦皮膚を引っ張っても色が変わらない、くすんで見える

自分のクマがどのタイプか、あるいは複数混ざっているのかを把握することで、目の下のたるみとクマを改善するための適切なアプローチが見えてきます。

セルフケアで改善は可能?限界と注意点

目の下のたるみやクマに気づいたとき、多くの方がまず試みるのがセルフケアでしょう。専用のアイクリームを使ったり、マッサージを試したりと、手軽に始められる対策は数多くあります。

しかし、セルフケアでどこまで改善できるのか、その限界を理解しておくことも大切です。特に、たるみが原因で生じている影クマに対しては、セルフケアの効果は限定的と言わざるを得ません。

化粧品や美顔器に期待できる効果

市場には、目の下の悩みに特化した様々な化粧品や美顔器があります。これらは、日々のケアに取り入れることで、肌の状態を健やかに保つ助けとなります。

保湿成分が豊富なアイクリームは、乾燥による小じわを目立たなくさせ、肌にハリを与える効果が期待できます。

また、レチノールやナイアシンアミドといった成分は、肌のターンオーバーを促し、コラーゲンの生成をサポートすることで、肌の弾力アップに貢献します。

美顔器は、微弱な電流(EMS)で眼輪筋を刺激したり、ラジオ波(RF)で肌の深部を温めて血行を促進したりすることで、むくみの解消やハリ感の向上をサポートします。

これらは青クマの改善や、たるみの予防という観点では有効な手段となり得ます。

マッサージやエクササイズの落とし穴

目の周りの血行を促進し、眼輪筋を鍛えるためのマッサージやエクササイズも人気のあるセルフケアです。血行が良くなることで、血行不良が原因の青クマが和らぐことがあります。

しかし、やり方には細心の注意が必要です。目の下の皮膚は非常にデリケートなため、強い力でこすったり、引っ張ったりするマッサージは逆効果です。

摩擦によって新たな色素沈着(茶クマ)を引き起こしたり、皮膚を支える線維を傷つけてたるみを悪化させたりする危険性があります。

主なセルフケアと期待できる効果

ケア方法期待できる効果注意点
アイクリーム保湿、ハリ感アップ、乾燥小じわの改善肌に合わない場合がある、浸透には限界がある
美顔器(EMS・RF)むくみ解消、血行促進、ハリ感アップ眼球への刺激を避ける、使用頻度を守る
マッサージ・エクササイズ血行促進(青クマ改善)、眼輪筋のトレーニング強い摩擦は色素沈着やたるみを悪化させる危険性

構造的な問題にはアプローチできない

セルフケアの最も大きな限界は、すでに生じてしまった構造的な問題、つまり「眼窩脂肪の突出」と「皮膚の伸び」を根本的に解決できない点にあります。

前に突き出てしまった脂肪を化粧品で元に戻したり、伸びてしまった皮膚をマッサージで縮めたりすることはできません。

セルフケアはあくまで「予防」や「症状の緩和」が目的であり、たるみによってできた影(影クマ)をなくすには、美容医療による直接的なアプローチを検討する必要があります。

なぜコンビネーション治療が効果的なのか

目の下のたるみとクマを改善するために美容クリニックを訪れると、「コンビネーション治療」を提案されることがあります。これは、単独の治療法だけでなく、複数の治療法を組み合わせるアプローチです。

なぜ、一つの治療で完結させず、わざわざ複数の治療を組み合わせるのでしょうか。そこには、より自然で美しい仕上がりを追求するための重要な理由があります。

たるみとクマの複合的な原因に対応する

前述の通り、目の下の悩みは単純ではありません。「脂肪の突出(たるみ)」、「皮膚の凹み(影)」、「血行不良(青クマ)」、「色素沈着(茶クマ)」といった複数の要因が複雑に絡み合っています。

例えば、たるみの原因である脂肪を取り除くだけでは、脂肪があった部分が凹みすぎてしまい、かえって新たな影やくぼみができることがあります。

逆に、凹んだ部分に何かを注入するだけでは、根本的な膨らみは解消されません。

コンビネーション治療は、これらの複合的な原因それぞれに的確なアプローチを行うことで、一つの治療法だけでは到達できないレベルの改善を目指します。

相乗効果でより高い満足度を目指す

コンビネーション治療の最大のメリットは、それぞれの治療が持つ長所を組み合わせることで生まれる相乗効果です。

  • 「除去」と「注入」の組み合わせ: 膨らみの原因である余分な脂肪を取り除き(除去)、影や凹みが気になる部分に脂肪やヒアルロン酸などを注入する(注入)。これにより、目の下を滑らかでフラットな状態に整えることができます。
  • 「引き締め」と「肌質改善」の組み合わせ: レーザーや高周波で皮膚を引き締めながら、同時に肌のコラーゲン生成を促す治療を組み合わせることで、ハリを取り戻し、小じわや色素沈着も改善に向かいます。

このように、異なる角度からアプローチを重ねることで、欠点を補い合い、より自然で若々しい理想の目元に近づけるのです。

仕上がりの自然さと持続性を高める

単独の治療法、例えばヒアルロン酸注入だけを大量に行った場合、一時的に凹みは改善するかもしれませんが、不自然な膨らみが出たり、時間の経過とともに吸収されて元に戻ったりします。

しかし、まずたるみの原因である脂肪を除去した上で、微調整として少量の脂肪やヒアルロン酸を注入すれば、より少ない注入量で自然な仕上がりを実現できます。

根本原因にアプローチすることで、治療効果の持続性が高まることも大きな利点です。コンビネーション治療は、その場しのぎの対症療法ではなく、長期的な視点で美しい状態を維持するための考え方なのです。

【徹底解説】目の下のたるみとクマに効く代表的な治療法

コンビネーション治療を理解するためには、まず個々の治療法がどのような特徴を持ち、どんな悩みに効果を発揮するのかを知ることが重要です。

ここでは、目の下のたるみとクマの改善によく用いられる代表的な治療法を、「たるみ(膨らみ)へのアプローチ」と「クマ(凹み・色)へのアプローチ」に分けて解説します。

たるみ(膨らみ)への主なアプローチ

目の下のぽっこりとした膨らみ、すなわちたるみの原因である眼窩脂肪に直接アプローチする治療法です。

#### 経結膜脱脂術(目の下の脂肪取り)

まぶたの裏側(結膜)を小さく切開し、そこからたるみの原因となっている余分な眼窩脂肪を取り除く手術です。皮膚の表面に傷が一切つかないため、傷跡が残る心配がありません。

膨らみの根本原因を除去するため、効果の持続性が高いのが特徴です。

目の下の脂肪再配置(裏ハムラ法)

経結膜脱脂術と同様にまぶたの裏側からアプローチしますが、脂肪を取り除くのではなく、膨らんでいる部分の脂肪を、凹んでいる部分(クマの部分)へ移動させて固定する手術です。

自身の組織を利用して凹凸を平らにするため、非常に自然な仕上がりになります。

たるみ(膨らみ)治療の比較

治療法特徴こんな人におすすめ
経結膜脱脂術皮膚表面に傷がつかない。膨らみを直接除去する。膨らみが主で、凹みは少ない人。
脂肪再配置(裏ハムラ法)自身の脂肪を移動させ、凹凸を同時に改善する。膨らみと凹みが混在している人。

クマ(凹み・色)への主なアプローチ

脂肪の膨らみの下にある凹みや、皮膚の色味自体に働きかける治療法です。

脂肪注入(自身の脂肪)

太ももやお腹など、自分自身の体から採取した脂肪を、目の下の凹みや影が気になる部分に注入する方法です。自身の組織なのでアレルギーの心配が少なく、生着すれば効果は半永久的に持続します。

非常に滑らかで自然なボリュームを出すことができます。

ヒアルロン酸注入

目の下の凹みに対して、ヒアルロン酸製剤を注入し、皮膚を内側から持ち上げて影を目立たなくさせる治療です。

手術に抵抗がある方でも受けやすい手軽さが魅力ですが、時間と共に体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な注入が必要です。

レーザー・光治療

皮膚にレーザーや光を照射することで、コラーゲンの生成を促進し、肌にハリを出したり、血行を改善したり、メラニン色素を破壊したりする治療です。

たるみによる影クマだけでなく、青クマや茶クマの改善にも効果が期待できます。ダウンタイムが比較的短いのが特徴です。

クマ(凹み・色)治療の比較

治療法特徴こんな人におすすめ
脂肪注入自身の組織でアレルギーリスクが低い。自然で持続性が高い。凹みが強く、根本的な改善と持続性を求める人。
ヒアルロン酸注入手軽でダウンタイムが短い。手術に抵抗がある人向け。軽度の凹みで、まずはお試しで治療したい人。
レーザー・光治療肌のハリ改善、色素沈着や血行不良にもアプローチ。小じわや肌の色味も同時に改善したい人。

最強の組み合わせは?コンビネーション治療の具体例

単独の治療法を理解した上で、次はいよいよ「どのように組み合わせるか」を見ていきましょう。目の下の状態は一人ひとり異なるため、最適な組み合わせも人それぞれです。

ここでは、代表的なお悩みの状態に合わせたコンビネーション治療の具体例をいくつか紹介します。

【王道】経結膜脱脂術 + 脂肪注入

目の下のコンビネーション治療において、最も多く行われ、かつ満足度の高い組み合わせの一つです。まず「経結膜脱脂術」で膨らみの原因である眼窩脂肪を取り除き、スッキリさせます。

しかし、脂肪を取り除いただけでは、特に痩せ型の人や骨格によっては目の下が凹んで見え、かえって疲れた印象になることがあります。

そこで、脱脂で平らになった土台の上に、自身から採取した良質な脂肪を少量「脂肪注入」し、滑らかなカーブと自然なボリュームを作ります。

これにより、膨らみと凹みの両方を解消し、理想的なフラットで若々しい目元を実現します。影クマを根本から改善したいと考える多くの方にとって、第一選択となる組み合わせです。

【自己組織で完結】目の下の脂肪再配置 + PRP皮膚再生療法

ヒアルロン酸などの注入物を使わず、完全に自分自身の組織だけで治療を完結させたいと考える方におすすめの組み合わせです。

「目の下の脂肪再配置(裏ハムラ法)」で、突出した脂肪を凹んだ部分に移動させ、目の下の凹凸を平らにします。

これだけでも大きな改善が見られますが、さらに皮膚のハリや質感を高めるために「PRP皮膚再生療法」を組み合わせます。

PRPとは、ご自身の血液から高濃度の血小板を抽出し、皮膚に注入する治療法です。血小板に含まれる成長因子がコラーゲンやエラスチンの生成を強力に促し、皮膚自体の再生能力を高めます。

これにより、小じわやちりめんじわの改善、肌のハリ・ツヤの向上が期待でき、より若々しい印象の目元に導きます。

【切らずに改善】ヒアルロン酸注入 + レーザー治療

手術には抵抗があるけれど、できるだけ効果的な治療を受けたいという方向けの組み合わせです。

まず、目の下の凹みや影が気になる部分に「ヒアルロン酸」を慎重に注入し、皮膚を内側から持ち上げて影を目立たなくします。

そして、定期的に「レーザー治療」を受けることで、皮膚のコラーゲン生成を促し、肌全体のハリを引き出します。

レーザーは青クマの原因となる血行不良や、茶クマの原因となる色素沈着にもアプローチできるため、複合的なクマの悩みに対応可能です。

ただし、どちらの治療も効果は永続的ではないため、良い状態を維持するためには継続的な治療が必要になります。

悩み別コンビネーション治療の例

主な悩み治療法の組み合わせ例期待できる相乗効果
膨らみが強く、その下に凹みもある経結膜脱脂術 + 脂肪注入膨らみと凹みを同時に解消し、滑らかで自然な目元に
凹凸が顕著で、肌のハリも失われている脂肪再配置 + PRP皮膚再生療法自己組織のみで凹凸を整え、皮膚自体の質感を向上させる
軽度の凹みと複数のクマが混在ヒアルロン酸注入 + レーザー治療切らずに凹みを改善し、肌の色味やハリも同時にケア

治療を受ける前に知っておきたいこと ダウンタイムと費用

目の下のたるみとクマを改善するコンビネーション治療は非常に効果的ですが、美容医療である以上、治療後のダウンタイムや費用について正しく理解しておくことが重要です。

事前に知っておくことで、安心して治療に臨むことができ、治療後の生活もスムーズに計画できます。

ダウンタイムの期間と主な症状

ダウンタイムとは、治療を受けてから通常の生活に戻るまでの期間を指します。期間や症状の程度は、選択する治療法や個人の体質によって大きく異なります。

一般的に、切開を伴う手術はダウンタイムが長くなる傾向にあり、注入やレーザー治療は短くなります。

  • 手術(脱脂・脂肪再配置・脂肪注入): 術後数日間は、強い腫れや内出血が見られます。大きな腫れは1〜2週間程度で落ち着きますが、完全に馴染んで完成形になるまでには3ヶ月から半年程度かかることもあります。内出血は、黄色っぽく変化しながら2〜3週間で徐々に消えていきます。
  • 注入(ヒアルロン酸): 注入直後に軽い腫れや赤み、内出血が出ることがありますが、数日から1週間程度で治まることがほとんどです。メイクでカバーできる場合が多いです。
  • レーザー治療: 治療法によりますが、赤みやヒリヒリ感が数時間から数日続くことがあります。基本的には当日からメイクも可能です。

治療法別ダウンタイムの目安

治療法主な症状期間の目安
手術(脱脂・脂肪再配置など)腫れ、内出血、痛み、ゴロゴロ感大きな腫れは1~2週間、完成まで3ヶ月~
注入治療(ヒアルロン酸など)腫れ、内出血、赤み数日~1週間程度
レーザー治療赤み、ほてり感、ヒリヒリ感数時間~数日程度

費用の相場と内訳

目の下のたるみとクマの治療は、原則として自由診療となり、健康保険は適用されません。そのため、費用は全額自己負担となります。

費用はクリニックや選択する治療法の組み合わせによって大きく変動します。

費用には、手術料や薬剤費の他に、カウンセリング料、検査料、麻酔代、術後の薬代、アフターケア代などが含まれる場合があります。

総額でいくらかかるのか、見積もりに何が含まれているのかを事前にしっかりと確認することが大切です。

治療法別費用の目安

治療法費用の目安(単体の場合)備考
経結膜脱脂術20万円~40万円クリニックの技術料により変動
脂肪注入20万円~50万円採取・加工の手間や注入量による
ヒアルロン酸注入5万円~15万円使用する製剤や量による

コンビネーション治療の場合は、これらの費用が組み合わさります。クリニックによってはセットプランを用意している場合もありますので、カウンセリング時に確認しましょう。

後悔しないクリニック選びのポイント

目の下のたるみとクマのコンビネーション治療で満足のいく結果を得るためには、治療内容そのものと同じくらい、どのクリニックで治療を受けるかが重要になります。

目の周りは非常に繊細で、医師の技術力や経験が仕上がりを大きく左右するからです。安さや手軽さだけで選んで後悔しないよう、以下のポイントを参考に、信頼できるクリニックを慎重に選びましょう。

医師の経験と症例数を確認する

まず第一に、目の下の治療、特に外科的な手術の経験が豊富な医師が在籍しているかを確認しましょう。クリニックのウェブサイトで、医師の経歴や所属学会、資格などをチェックします。

特に形成外科専門医などの資格は、高い技術力の一つの指標となります。また、症例写真が豊富に掲載されているかも重要なポイントです。

自分と似たような目の下の悩みが、どのように改善されているかを確認し、その仕上がりが自分の理想と近いかどうかを見極めましょう。

カウンセリングの質を見極める

良いクリニックは、カウンセリングを非常に重視します。あなたの話をじっくりと聞き、悩みの原因を的確に診断してくれるはずです。

  • メリットだけでなく、リスクやデメリット、ダウンタイムについても詳しく説明してくれるか
  • 複数の治療選択肢を提示し、それぞれの違いを分かりやすく説明してくれるか
  • あなたの質問に対して、曖昧にせず誠実に答えてくれるか
  • 無理に高額な治療を勧めたり、契約を急かしたりしないか

これらの点を確認し、医師やスタッフと信頼関係が築けるかどうかを感じ取ることが大切です。少しでも不安や疑問が残る場合は、その場で即決せず、一度持ち帰って冷静に考える時間を持つことも必要です。

アフターフォロー体制が整っているか

治療は、施術が終わればそれで完了というわけではありません。特に手術を伴う治療の場合、術後の経過に不安を感じることもあるでしょう。

そんな時に、すぐ相談できる体制が整っているかは非常に重要です。

術後の検診はいつあるのか、万が一トラブルが起きた場合の保証制度や対応はどうなっているのか、24時間対応の緊急連絡先はあるかなど、アフターフォローの内容を事前に必ず確認しておきましょう。

安心して治療後の期間を過ごせるかどうかも、クリニック選びの大切な基準です。

よくある質問

治療中の痛みはどのくらいありますか?

治療法によって異なります。経結膜脱脂術や脂肪注入などの手術では、点眼麻酔や局所麻酔、場合によっては静脈麻酔を使用するため、手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。

術後にジンジンとした痛みが出ることがありますが、処方される痛み止めでコントロールできる程度です。

ヒアルロン酸注入では、麻酔クリームや麻酔入りの製剤を使用することで痛みを軽減します。

レーザー治療は、チクチクとした軽い痛みや熱感を感じることがありますが、麻酔が必要なほどの強い痛みではありません。

効果はいつから実感できて、どのくらい持続しますか?

これも治療法によります。経結膜脱脂術や脂肪再配置は、腫れが引いてくる1〜2週間後から効果を実感し始め、その効果は半永久的に持続します。

脂肪注入も、生着した脂肪は半永久的に残ります。一方、ヒアルロン酸注入は直後から効果が分かりますが、持続期間は製剤の種類や個人差により半年から2年程度です。

レーザー治療は、複数回の治療を重ねることで徐々に効果が現れ、効果を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。

治療後、すぐにメイクはできますか?

経結膜脱脂術などの手術の場合、目元のメイクは抜糸後(または1週間後)から可能になるのが一般的です。肌の他の部分は翌日からメイクできます。

ヒアルロン酸注入やレーザー治療の場合は、施術当日からメイク可能なことが多いですが、注入部位や照射部位を強くこすることは避ける必要があります。

具体的な期間については、必ず担当医の指示に従ってください。

一度治療すれば、たるみやクマは二度とできませんか?

経結膜脱脂術で取り除いた脂肪が再生することはありませんので、同じ原因でたるみが再発することは考えにくいです。しかし、治療後も加齢は進行します。

そのため、時間の経過とともに皮膚が新たにたるんだり、別の原因でクマができたりする可能性はあります。

良い状態を長く維持するためには、紫外線対策や保湿などの日々のスキンケア、健やかな生活習慣を心がけることも大切です。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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