目の下のクマは、疲れているように見えたり、実年齢より老けて見られたりする原因となり、多くの方が悩んでいます。
コンシーラーで隠そうとしても、時間が経つと崩れたり、厚塗り感が出てしまったりと、メイクだけでは限界を感じることも少なくありません。
そんな目の下のクマを改善する治療法として、ヒアルロン酸注入はダウンタイムが短く、手軽に受けられるため注目されています。
しかし、その手軽さの反面、期待した効果が得られなかったり、「こんなはずではなかった」と後悔したりするケースも存在します。
この記事では、目の下のクマに対するヒアルロン酸注入の効果から、後悔しないために知っておくべき失敗例、リスク、そして信頼できるクリニックの選び方まで、詳しく解説します。
そもそも目の下のクマの原因とは?タイプ別の特徴
「クマ」と一言でいっても、その原因は一つではありません。主に「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3つのタイプに分けられ、それぞれ原因と対処法が異なります。
まずはご自身のクマがどのタイプなのかを正しく理解することが、適切な治療を選ぶ第一歩です。
青クマ(血管性クマ)の原因と見分け方
青クマは、目の下の皮膚が薄いために、その下にある毛細血管が透けて青黒く見える状態です。主な原因は、血行不良です。
睡眠不足や疲労、ストレス、体の冷えなどが原因で血流が滞ると、血液中の酸素が不足し、暗赤色の血液が毛細血管に溜まります。これが薄い皮膚を通して透けることで、青っぽいクマとして現れます。
目の下を軽く引っ張ると色が薄くなる、または色が変わらない場合は、青クマの可能性が高いでしょう。
茶クマ(色素沈着クマ)の原因と見分け方
茶クマは、メラニン色素が皮膚に沈着して茶色くくすんで見える状態です。目をこする癖や、クレンジング時の強い摩擦、紫外線ダメージなどが主な原因です。
これらの刺激によって皮膚が炎症を起こし、メラノサイトが活性化して過剰に生成されたメラニンが、ターンオーバーの乱れなどによって排出されずに残ってしまうことで発生します。
目の下の皮膚を引っ張ってもクマの色が変わらない、または上を向いてもクマが薄くならない場合は、茶クマが考えられます。
黒クマ(構造性クマ)の原因と見分け方
黒クマは、加齢などによる皮膚のたるみや、生まれつきの骨格によって目の下に凹凸ができ、その部分が影になることで黒く見える状態です。
目の下の脂肪(眼窩脂肪)が前方に突出したり、頬の脂肪が減少して目の下が窪んだりすることで、段差が生じます。この段差が影を作り、疲れた印象を与える黒クマとなります。
上を向いて鏡を見ると、光の当たり方が変わるため影が薄くなるのが特徴です。ヒアルロン酸注入が最も効果を発揮するのが、この黒クマです。
複数の原因が混在する混合クマ
実際には、これらのクマが単独で存在するだけでなく、複数のタイプが混在しているケースも少なくありません。
例えば、血行不良による青クマと、たるみによる黒クマが同時に現れている場合などです。
自分のクマがどのタイプか、あるいは混合タイプなのかを正確に判断するには、専門の医師による診断が重要です。セルフチェックはあくまで目安として考えましょう。
クマのタイプ別セルフチェック方法
| チェック方法 | クマの変化 | 考えられるクマのタイプ |
|---|---|---|
| 目の下の皮膚を指で優しく引っ張る | 色が薄くなる・変わらない | 青クマ |
| 目の下の皮膚を指で優しく引っ張る | 皮膚と一緒に色が動く・変わらない | 茶クマ |
| 上を向いて鏡を見る | クマが薄くなる・消える | 黒クマ |
ヒアルロン酸注入が特に効果的なクマのタイプ
目の下のクマ治療には様々な選択肢がありますが、ヒアルロン酸注入は特に「黒クマ」に対して高い効果を発揮します。
なぜ黒クマに有効なのか、他のタイプのクマにはどうなのかを理解することで、治療への期待値を適切に設定できます。
なぜ黒クマにヒアルロン酸が効くのか
黒クマの正体は、皮膚のたるみや脂肪の突出によってできる「影」です。ヒアルロン酸は、皮膚の内側からボリュームを補うことができるジェル状の物質です。
目の下の窪んだ部分や、たるみによって生じた段差にヒアルロン酸を注入することで、皮膚を内側から持ち上げて平らに整えます。
これにより、凹凸が解消され、影ができなくなり、黒クマが改善するのです。物理的に窪みを埋める治療法であるため、即効性が高く、施術直後から効果を実感しやすいのが大きなメリットです。
青クマや茶クマへの効果は限定的
一方で、青クマや茶クマに対するヒアルロン酸注入の効果は限定的です。青クマは血行不良、茶クマは色素沈着が原因であり、皮膚の凹凸が問題ではありません。
そのため、ヒアルロン酸でボリュームを補っても、根本的な原因の解決にはなりません。
ただし、黒クマと青クマが混在している場合、ヒアルロン酸を注入して皮膚に厚みを出すことで、血管が透けて見えるのを多少和らげる効果が期待できるケースもあります。
茶クマに関しては、ヒアルロン酸注入では改善しないため、ピーリングやレーザー治療など、色素沈着にアプローチする別の治療法が必要です。
ヒアルロン酸が適応となるクマとならないクマ
| クマのタイプ | ヒアルロン酸注入の適応 | 理由 |
|---|---|---|
| 黒クマ | ◎(非常に効果的) | 皮膚の凹凸を物理的に埋めて影を解消するため |
| 青クマ | △(限定的な効果) | 皮膚に厚みを出すことで血管の透けを軽減できる場合がある |
| 茶クマ | ×(効果なし) | 色素沈着が原因であり、ボリュームアップでは改善しないため |
自分のクマがヒアルロン酸に適しているか見極める方法
最も確実な方法は、経験豊富な医師の診察を受けることです。しかし、セルフチェックである程度判断することもできます。
前述の通り、鏡を持って顔を上に向けた際にクマが薄くなる、または消えるようであれば、それは影による黒クマであり、ヒアルロン酸注入の良い適応である可能性が高いです。
逆に、上を向いてもクマの色に変化がなければ、茶クマや青クマの可能性が高く、他の治療法を検討する必要があります。
他の治療法との比較
黒クマの治療法はヒアルロン酸注入だけではありません。状態によっては、外科的な手術や他の施術が適している場合もあります。
それぞれの治療法の特徴を理解し、自分の希望やライフスタイルに合ったものを選択することが大切です。
主なクマ治療法の比較
| 治療法 | 特徴 | ダウンタイム |
|---|---|---|
| ヒアルロン酸注入 | 窪んだ部分に注入し凹凸を改善。施術が短時間。 | ほぼない〜数日 |
| 経結膜脱脂術 | 下まぶたの裏から脂肪を除去し、膨らみを改善。 | 1〜2週間程度 |
| 脂肪注入 | 自身の脂肪を採取し、窪んだ部分に注入。定着すれば効果は長期的。 | 2〜4週間程度 |
目の下のヒアルロン酸注入で期待できる効果
ヒアルロン酸注入は、正しく行われれば、目の下の印象を大きく改善する効果が期待できます。具体的にどのような変化が現れるのかを見ていきましょう。
凹凸の改善による若々しい印象の回復
目の下の凹凸は、疲労感や加齢のサインとして現れます。ヒアルロン酸を注入することで、この窪みやたるみによる段差がなめらかになり、フラットな状態に近づきます。
目元がすっきりすることで、顔全体の印象が若々しくなり、元気で明るい表情を取り戻すことができます。
影がなくなり明るい目元に
黒クマの正体である影がなくなることで、目元全体のトーンが明るくなります。これまでコンシーラーを重ねても隠しきれなかった暗い部分が解消されるため、アイメイクも映えるようになります。
素顔の状態でも、健康的で生き生きとした印象を与えることができるでしょう。
メイクで隠しきれないクマの解消
ファンデーションやコンシーラーは、色をカバーすることはできても、凹凸による影を完全に消すことは困難です。ヒアルロン酸注入は、その根本原因である凹凸自体をなくす治療です。
そのため、メイクに頼らなくてもクマが気にならなくなり、毎朝のメイク時間を短縮できるというメリットもあります。
治療時間とダウンタイムの短さ
ヒアルロン酸注入の大きな魅力の一つは、その手軽さです。施術時間は10分〜15分程度と非常に短く、入院の必要もありません。
また、メスを使わないため、腫れや内出血といったダウンタイムが非常に短い、あるいはほとんどない場合もあります。
施術後すぐにメイクをして帰宅することも可能なため、忙しい方でも受けやすい治療と言えます。
後悔しないために知るべきヒアルロン酸注入の失敗例とリスク
手軽に受けられるヒアルロン酸注入ですが、誰が施術しても同じ結果になるわけではありません。特に目の下は皮膚が薄く、血管や神経が多いため、非常に繊細な技術を要する部位です。
安易に治療を受けると、思わぬ失敗につながる可能性があります。ここでは代表的な失敗例とその原因を解説します。
注入量が多すぎて不自然に膨らむ
クマをなくしたい一心で、ヒアルロン酸を多く注入しすぎると、目の下がミミズ腫れのように膨らんでしまったり、不自然な盛り上がりができてしまったりすることがあります。
特に笑った時に、注入したヒアルロン酸が塊のように浮き出て見えるケースも報告されています。これは、医師の経験不足や美的センスの欠如が原因で起こります。
注入量が少なすぎて効果が実感できない
逆に、注入量が少なすぎると、窪みが十分に埋まらず、治療前とほとんど変化が感じられないという結果になります。失敗を恐れるあまり、医師が控えめな注入しか行わなかった場合に起こり得ます。
患者さんの満足度を考えれば、これも一つの失敗例と言えるでしょう。
左右差が生まれてしまう
人間の顔はもともと完全な左右対称ではありません。目の下の窪み具合にも左右差があるのが普通です。
その差を考慮せずに、左右同じ量のヒアルロン酸を注入してしまうと、片方だけ膨らみすぎたり、逆に足りなかったりして、新たな左右差が生まれてしまいます。
これも医師の観察力と技術力が問われる部分です。
ヒアルロン酸が透けて青白く見える(チンダル現象)
目の下の皮膚は非常に薄いため、ヒアルロン酸を注入する層が浅すぎると、注入物が青白く透けて見えてしまうことがあります。これを「チンダル現象」と呼びます。
まるで青クマが悪化したかのように見えてしまうため、患者さんの満足度は大きく下がります。適切な深さに、適切な種類のヒアルロン酸を注入する技術が必要です。
主な失敗例とその原因
| 失敗例 | 症状 | 主な原因 |
|---|---|---|
| 過剰注入 | 目の下が不自然に膨らむ、ミミズ腫れのようになる | 医師の技術不足、注入量の判断ミス |
| 注入不足 | 治療前と変化がない、効果が実感できない | 医師の経験不足、慎重になりすぎる注入 |
| 左右差 | 片方の目の下だけ膨らむなど、バランスが悪くなる | もとの左右差を考慮しない注入計画 |
| チンダル現象 | 注入部位が青白く透けて見える | 浅い層への注入、製剤の選択ミス |
ヒアルロン酸注入のダウンタイムと副作用
ヒアルロン酸注入はダウンタイムが短い施術ですが、ゼロではありません。個人差はありますが、起こりうる症状やリスクについて事前に理解しておくことが、術後の不安を軽減します。
腫れや内出血の期間と程度
施術後、注入部位に軽度の腫れや赤み、痛みが出ることがあります。これらは通常2〜3日で自然に治まります。内出血(青あざ)は、注射針が毛細血管に当たってしまうことで起こります。
発生した場合、消えるまでに1〜2週間程度かかりますが、メイクでカバーできる程度がほとんどです。先端が丸い「鈍針(カニューレ)」を使用することで、内出血のリスクを大幅に減らすことができます。
ダウンタイム中の主な症状と期間の目安
| 症状 | 期間の目安 | 対処法 |
|---|---|---|
| 腫れ・赤み | 2〜3日程度 | 冷やすことで症状が和らぐことがある |
| 内出血 | 1〜2週間程度 | コンシーラーなどでカバー可能 |
| 痛み・違和感 | 数日程度 | 通常は軽度で、自然に治まる |
考えられるアレルギー反応
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分のため、アレルギー反応が起こることは非常に稀です。
しかし、ごくまれにヒアルロン酸製剤に含まれる架橋剤や添加物に対して、アレルギーを起こす方がいます。施術後に強い腫れや赤み、かゆみが長引く場合は、すぐにクリニックに相談してください。
感染症のリスクについて
注射針を刺す行為である以上、感染のリスクはゼロではありません。しかし、衛生管理が徹底された医療機関で施術を受ける限り、そのリスクは極めて低いと言えます。
施術部位を清潔に保ち、術後数日はむやみに触らないように注意しましょう。
血管閉塞という重大な副作用
最も注意すべき重大な副作用が血管閉塞です。これは、注入したヒアルロン酸が血管内に入り込み、血流を塞いでしまうことで起こります。
血流が途絶えると、皮膚の壊死や、最悪の場合、失明に至る可能性もあります。
非常に稀なケースですが、注入中に激しい痛みを感じたり、皮膚の色が急に変化したりした場合は、すぐに医師に伝えなければなりません。
このリスクを避けるためにも、解剖学を熟知した経験豊富な医師を選ぶことが極めて重要です。
失敗を避けるためのクリニック・医師選びのポイント
目の下のヒアルロン酸注入で後悔しないためには、どのクリニック、どの医師に任せるかが最も重要です。
料金の安さだけで選ぶのではなく、以下のポイントをしっかりと確認しましょう。
目の下の構造を熟知した医師を選ぶ
目の下は皮膚が薄く、重要な血管や神経が集中しているデリケートな部位です。安全かつ美しい仕上がりを実現するためには、医師がこの部位の解剖学的構造を深く理解していることが絶対条件です。
形成外科専門医や皮膚科専門医など、専門的な知識と豊富な経験を持つ医師を選びましょう。クリニックのウェブサイトで医師の経歴や症例写真を確認するのも良い方法です。
カウンセリングが丁寧で質問しやすいか
良いクリニックは、カウンセリングの時間を十分に確保し、患者の悩みや希望を丁寧にヒアリングします。
治療のメリットだけでなく、リスクや副作用、ダウンタイムについても隠さず説明してくれるはずです。患者側からの質問にも専門用語を使わず、分かりやすく答えてくれるかどうかも重要な判断基準です。
少しでも不安や疑問があれば、納得できるまで質問しましょう。
カウンセリングで確認すべき質問リスト
- 私のクマのタイプと、ヒアルロン酸注入が適しているか
- 使用するヒアルロン酸の種類とその特徴
- 具体的な注入量と注入箇所
- 考えられるリスクと、万が一の際の対応
- 担当医師の目の下への注入経験や症例数
- 料金総額(麻酔代や針代などを含むか)
使用するヒアルロン酸製剤の種類を確認する
ヒアルロン酸と一括りに言っても、様々なメーカーから多種多様な製剤が販売されており、それぞれ硬さや弾力性、持続期間が異なります。
目の下の薄い皮膚には、粒子が細かく、なめらかで馴染みやすい製剤が適しています。
カウンセリングの際に、どの製剤を使用するのか、そしてなぜその製剤を選ぶのかを具体的に説明してくれる医師は信頼できると言えるでしょう。
目の下に使用される代表的なヒアルロン酸製剤
| 製剤名 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| ジュビダームビスタ ボルベラXC | アラガン社 | 柔らかく、皮膚の薄い部位に適している。持続期間が比較的長い。 |
| レスチレン リド | ガルデルマ社 | 粒子が細かく、なめらかな仕上がり。世界で広く使用されている。 |
| ベロテロ バランス | メルツ社 | 皮膚への馴染みが良く、チンダル現象が起こりにくいとされる。 |
料金体系の透明性
ウェブサイトに表示されている料金が、実際の施術料金のすべてとは限りません。カウンセリング料、麻酔代、針(カニューレ)代などが別途必要になる場合があります。
カウンセリングの段階で、必要な費用の総額を明確に提示してくれる、透明性の高いクリニックを選びましょう。見積もり以外の追加料金が発生しないかどうかも確認しておくと安心です。
施術の流れとアフターケアの重要性
安心して施術を受け、満足のいく結果を得るためには、当日の流れや施術後の過ごし方についてもしっかりと理解しておくことが大切です。
効果を長持ちさせるためにも、適切なアフターケアを行いましょう。
カウンセリングから施術当日までの流れ
まず、予約した日時にクリニックへ行き、医師によるカウンセリングを受けます。ここでクマの状態を診察してもらい、治療方針を決定します。治療内容に同意したら、施術日を決めます。
当日は、まず洗顔をしてメイクを落とし、施術前の写真撮影を行います。その後、希望に応じて麻酔クリームを塗布し、時間を置いてから注入を開始します。
施術中は、医師が鏡で状態を確認しながら慎重に進めていきます。施術終了後、クーリングを行い、注意事項の説明を受けて帰宅となります。
施術後の注意点と過ごし方
施術当日は、激しい運動や飲酒、長時間の入浴など、血行が良くなる行為は避けてください。腫れや内出血を助長する可能性があります。
また、注入部位を強く押したり、マッサージしたりするのは避けるべきです。注入したヒアルロン酸が移動したり、変形したりする原因となります。
洗顔やメイクは当日から可能ですが、優しく行うように心がけましょう。
施術後の注意点まとめ
- 当日の飲酒・激しい運動・長風呂は避ける
- 注入部位を強く押したり、こすったりしない
- サウナやエステは1週間程度控える
- 異常を感じたら速やかにクリニックに連絡する
効果の持続期間と再注入のタイミング
目の下のヒアルロン酸注入の効果は、永久ではありません。使用する製剤や個人差にもよりますが、一般的には半年から1年半程度持続します。
ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくため、効果を維持するためには定期的な再注入が必要です。
完全に効果がなくなる前に、少し物足りなさを感じ始めたタイミングで追加注入を行うと、良い状態をキープしやすくなります。
万が一のトラブルに備えた保証制度
多くのクリニックでは、施術後に何らかのトラブルがあった場合に備えた保証制度や、修正のためのフォローアップ体制を整えています。
仕上がりに満足できなかった場合に修正が可能か、ヒアルロン酸を溶かす注射(ヒアルロニダーゼ)の用意があるかなど、万が一の際の対応についても事前に確認しておくと、より安心して施術に臨むことができます。
目の下のクマへのヒアルロン酸注入に関するよくある質問
ここでは、患者様からよくいただく質問とその回答をまとめました。
- 痛みはどのくらいありますか?
-
注入前に麻酔クリームを使用するため、注射針を刺す際の痛みはごくわずかです。また、多くのヒアルロン酸製剤には麻酔薬が含まれているため、注入中の痛みも軽減されます。
痛みの感じ方には個人差がありますが、ほとんどの方が我慢できる程度の痛みです。
- 施術時間はどれくらいかかりますか?
-
実際の注入時間は、両側で10分から15分程度です。
カウンセリングや麻酔クリームを塗布して待つ時間などを含めると、クリニックの滞在時間は全体で1時間から1時間半ほどを見ておくとよいでしょう。
- ヒアルロン酸は体に吸収されると聞きましたが安全ですか?
-
はい、ヒアルロン酸はもともと人間の体内にある成分であり、アレルギーのリスクも極めて低く、安全性は高いとされています。
注入されたヒアルロン酸は、時間をかけてゆっくりと体内に吸収され、最終的にはなくなります。体に異物が残り続ける心配はありません。
- 注入後、元に戻すことはできますか?
-
はい、可能です。万が一、仕上がりが気に入らなかったり、凸凹が気になったりした場合には、「ヒアルロニダーゼ」というヒアルロン酸を分解する酵素を注射することで、注入したヒアルロン酸を溶かして元の状態に戻すことができます。
修正が可能であるという点は、ヒアルロン酸注入の大きなメリットの一つです。
- メイクはいつから可能ですか?
-
施術当日からメイクをしてお帰りいただけます。ただし、注入部位はデリケートな状態ですので、強くこすったりせず、優しくメイクをするようにしてください。
クレンジングの際も同様に、摩擦を避けることが大切です。
参考文献
PARK, Kui Young, et al. Treatments of infra-orbital dark circles by various etiologies. Annals of dermatology, 2018, 30.5: 522-528.
SIPERSTEIN, Robyn. Infraorbital hyaluronic acid filler: common aesthetic side effects with treatment and prevention options. In: Aesthetic Surgery Journal Open Forum. US: Oxford University Press, 2022. p. ojac001.
BAYTAROĞLU, Hilal Nalcı; HOŞAL, Melek Banu. Complications of Periorbital Cosmetic Hyaluronic Acid Filler Injections: A Major Review. Turkish Journal of Ophthalmology, 2025.
MUSTAK, Hamzah; FIASCHETTI, Danica; GOLDBERG, Robert Alan. Filling the periorbital hollows with hyaluronic acid gel: long‐term review of outcomes and complications. Journal of cosmetic Dermatology, 2018, 17.4: 611-616.
NANDA, Soni; BANSAL, Shikha; LAKHANI, Ridhima. Use of Hyaluronic acid fillers in treatment of periorbital melanosis induced by tear trough deformity: Anatomical considerations, patient satisfaction, and management of complications. Journal of Cosmetic Dermatology, 2021, 20.10: 3181-3189.
BHOJANI-LYNCH, Tahera; BERROS, Philippe; SNOZZI, Philippe. Optimizing Infraorbital Hollows Treatment With Hyaluronic Acid Fillers: Overview of Anatomy, Injection Techniques, and Product Considerations. In: Aesthetic Surgery Journal Open Forum. Oxford University Press, 2025. p. ojaf069.
WOODWARD, Julie, et al. Infraorbital hollow rejuvenation: considerations, complications, and the contributions of midface volumization. In: Aesthetic Surgery Journal Open Forum. US: Oxford University Press, 2023. p. ojad016.
POUR MOHAMMAD, Arash, et al. The First Systematic Review and Meta‐Analysis of Pharmacological and Nonpharmacological Procedural Treatments of Dark Eye Circles (Periorbital Hyperpigmentations): One of the Most Common Cosmetic Concerns. Dermatologic Therapy, 2025, 2025.1: 9155535.
MUNEEB, Bushra; AAMIR, Safoora. A Comprehensive Evaluation of Biofillers for Infraorbital Rejuvenation. Journal of Pakistan Association of Dermatologists, 2025, 35.2.
NIKOLIS, Andreas, et al. Safety of infraorbital hyaluronic acid injections: Outcomes of a meta‐analysis on prospective clinical trials. Journal of Cosmetic Dermatology, 2023, 22.9: 2382-2390.

