頬のたるみにボトックスは有効?効果・メリット・デメリットを解説

頬のたるみにボトックスは有効?効果・メリット・デメリットを解説

「頬のたるみが気になるけれど、ボトックスで改善できるの?」と質問をいただくときがあります。ボトックスはしわ治療のイメージが強い施術ですが、注射の部位や方法を工夫すれば頬まわりのたるみにも一定の効果が期待できます。

ただし、すべてのたるみにボトックスが適しているわけではなく、メリットとデメリットを正しく把握したうえで治療を選ぶ姿勢が大切です。

この記事では、頬のたるみに対するボトックスの効果やメリット・デメリット、施術の流れ、クリニック選びのポイントまでを幅広くお伝えします。

目次

頬のたるみにボトックスを打つとどうなる?期待できる効果を詳しく解説

ボトックスを頬のたるみに用いると、顔の下半分を引き下げる筋肉の動きが弱まり、結果としてフェイスラインが引き締まった印象になります。ただし、しわを消すのとは異なるアプローチであり、効果の出方にも個人差がある点を覚えておきましょう。

ボトックスが頬のたるみに作用する仕組み

ボトックスの有効成分であるボツリヌストキシンA型は、筋肉を動かす神経伝達物質(アセチルコリン)の放出を一時的に抑える働きを持っています。

頬のたるみ治療では、口角を下に引っ張る「口角下制筋」や首から顔にかけて広がる「広頸筋(こうけいきん)」にボトックスを注射します。

下方向への引っ張りが弱まると、顔を持ち上げる筋肉の力が相対的に優位になります。その結果、頬からフェイスラインにかけてのたるみが軽減され、リフトアップしたような印象を得られるでしょう。

効果が現れるまでの期間と持続時間

注射後、早ければ3〜5日ほどで変化を感じ始め、約2週間で効果がピークに達します。持続期間はおよそ3〜4か月が一般的で、時間の経過とともに徐々に筋肉の動きが戻っていきます。

繰り返し治療を受けると筋肉が萎縮しやすくなるため、回数を重ねるごとに効果の持続が長くなるケースも報告されています。とはいえ、永久的な効果は得られないため、定期的な施術が前提になるでしょう。

ボトックスの効果に関する基本情報

項目目安
効果の発現注射後3〜5日
効果のピーク約2週間後
持続期間3〜4か月
推奨治療間隔4〜6か月に1回
治療回数による変化繰り返しで持続が延びる傾向あり

ボトックスで改善しやすいたるみと改善しにくいたるみ

ボトックスが得意とするのは、筋肉の過剰な動きが原因で生じるたるみです。口角の下がりやフェイスラインの崩れなど、広頸筋の緊張が強い方に適しています。

一方で、加齢による皮膚の弛緩や脂肪の下垂が主な原因のたるみには、ボトックス単独での改善は難しいかもしれません。こうした場合はヒアルロン酸注入やスレッドリフトなど、別の治療との組み合わせが検討されます。

ボトックスで頬のたるみをケアするメリットはこんなにある

頬のたるみ治療としてボトックスを選ぶ大きな魅力は、メスを使わずにリフトアップ効果を得られる点です。手術に抵抗がある方や、まずは気軽に試してみたい方にとって有力な選択肢といえます。

メスを使わない手軽さとダウンタイムの短さ

ボトックス注射の施術時間は10〜15分程度で、局所麻酔や冷却を行うクリニックも多いため痛みは比較的軽微です。施術直後からメイクや日常生活に復帰できるケースがほとんどで、周囲に気づかれにくい点も支持されています。

外科手術では数週間のダウンタイムを要することがありますが、ボトックスなら翌日から通常の仕事に戻れる方が大半でしょう。忙しい日常を送る方にとって、時間的な負担が少ないことは見逃せないメリットです。

自然な仕上がりで「やりすぎ」になりにくい

ボトックスは注入量や部位の微調整がしやすく、自然な表情を保ちながらたるみを改善できます。熟練した医師のもとで治療を受ければ、周囲から「少し若返った」と感じてもらえるような変化を目指せるでしょう。

万が一仕上がりに満足できなかった場合でも、効果は数か月で徐々に消失します。やり直しがきくという安心感は、初めて美容医療を受ける方にとって大きな後押しになるかもしれません。

他の美容治療と組み合わせやすい

ボトックスはヒアルロン酸注入やレーザー治療との併用が可能で、たるみの原因に応じた複合的なアプローチを取りやすいのも魅力です。ボトックスで筋肉のバランスを整えたうえで、ボリューム不足の部分をフィラーで補うといった計画的な治療が行えます。

担当医と相談しながら段階的に施術を進められるため、いきなり大がかりな治療を受けることに不安がある方にも向いているといえるでしょう。

  • 施術時間が短く日帰りで完了する
  • ダウンタイムがほぼなく仕事への影響が少ない
  • 注入量の調整で自然な表情を維持できる
  • 効果が一時的なため、やり直しがきく
  • 他の治療法との組み合わせが柔軟にできる

頬のたるみへのボトックスにはデメリットや副作用もある

ボトックスは比較的安全性の高い治療ですが、リスクがゼロというわけではありません。デメリットや副作用を事前に理解しておくことが、後悔のない治療につながります。

効果の持続が限定的で繰り返し通院が必要になる

ボトックスの効果は3〜4か月で徐々に薄れていくため、維持したい場合は定期的な再注射が求められます。年に2〜3回の通院とそのたびにかかる費用を、長期的な視点で考慮する必要があるでしょう。

「一度で済ませたい」と考える方にとっては、ボトックスの一時的な効果は物足りなく感じられるかもしれません。治療方針について担当医としっかり話し合いましょう。

注射部位によっては表情に違和感が出ることもある

頬まわりの筋肉は食事や会話にも関わるため、投与量や注射位置が適切でないと、笑顔の左右差や口元の動かしにくさが生じるリスクがあります。こうした症状は通常2〜4週間程度で軽減しますが、一定期間は不便を感じる方もいるでしょう。

ボトックスの主な副作用と対処法

副作用頻度対処法
注射部位の腫れ・赤み比較的多い冷却で数日で軽減
内出血やや多い1〜2週間で消失
笑顔の左右差まれ効果消失まで経過観察
嚥下困難(飲み込みにくさ)非常にまれ直ちに医師に相談

咬筋ボトックスでかえってたるみが悪化する場合もある

エラの張りを改善する目的で咬筋(こうきん)にボトックスを打つと、筋肉が萎縮して顔のボリュームが減少し、皮膚の余りがたるみとして目立つときがあります。特に皮膚の弾力が低下している年代では、こうしたリスクに注意が必要です。

治療前に医師が皮膚の状態を十分に評価し、咬筋への注射が適切かどうかを慎重に判断してもらうことが大切です。

ボトックスで頬のたるみ治療を受けるべき人・避けたほうがよい人

ボトックスはすべての方に同じ効果をもたらすわけではなく、肌の状態や年齢、たるみの原因によって向き不向きがあります。自分が適応に合っているかどうかを把握しておくと、治療選択がスムーズになるでしょう。

ボトックスが向いているのは筋肉の緊張が強い方

広頸筋や口角下制筋が過剰に収縮している方は、ボトックスによるリフトアップ効果を実感しやすい傾向にあります。口角が常に下がっている、首のスジ(広頸筋バンド)が目立つといった方は、良い適応となる場合が多いです。

35〜55歳前後で、たるみの初期段階にある方に特に効果的とされています。皮膚にある程度の弾力が残っている段階で治療を始めると、より満足度の高い結果を得やすいでしょう。

重度のたるみや皮膚の弛緩が進んだ方には不向き

皮膚が大きく余っている場合や、脂肪の下垂が著しい場合には、ボトックスだけでは十分なリフトアップが見込めません。このような方にはフェイスリフト手術やスレッドリフトなど、皮膚や組織を直接引き上げる治療が検討されます。

「自分のたるみはボトックスで改善できるレベルなのか」を判断するには、美容医療に精通した医師の診察を受けることが欠かせません。

妊娠中・授乳中の方やアレルギーのある方は治療を控える

ボツリヌストキシン製剤は、妊娠中・授乳中の安全性が確認されていないため、該当する方は治療を受けられません。また、ボツリヌストキシン製剤に対するアレルギー歴のある方も禁忌です。

神経筋疾患を持つ方もリスクが高まるため、持病や服用中の薬がある場合は必ず事前に医師へ申告しましょう。

区分具体例
向いている方広頸筋バンドが目立つ、口角が下がりやすい、皮膚に弾力が残っている35〜55歳前後の方
慎重な判断が必要な方皮膚のたるみが進んでいる方、咬筋萎縮後に皮膚余りが出やすい方
治療を受けられない方妊娠中・授乳中の方、ボツリヌストキシン製剤にアレルギーのある方、神経筋疾患を持つ方

頬のたるみへのボトックス注射はこのような流れで進む

ボトックス注射は短時間で完了する治療ですが、カウンセリングから施術後のケアまで一連の流れを知っておくと安心です。初めての方でも不安なく臨めるよう、各段階のポイントをまとめます。

カウンセリングで医師がたるみの原因を評価する

まずは医師が顔全体の筋肉の動きや皮膚の状態を診察し、たるみの主な原因を判断します。ボトックスが適しているのか、あるいは他の治療法を組み合わせるべきなのか、この段階で方針が決まります。

患者さん自身の希望や予算、ダウンタイムの許容範囲なども伝え、納得のいく治療計画を立てましょう。

施術は10〜15分で終わり痛みも軽い

治療部位を消毒・マーキングした後、極細の注射針を使ってボトックスを注入していきます。注射箇所は一般的に両側合わせて5〜10か所程度で、痛みは軽いチクッとした感覚です。

クリニックによっては表面麻酔のクリームを事前に塗布してくれるため、痛みに弱い方でも安心して受けられるでしょう。

ボトックス施術当日の流れ

工程所要時間
カウンセリング・診察15〜30分
洗顔・消毒・マーキング5〜10分
ボトックス注射10〜15分
施術後の説明・冷却5〜10分

施術後に気をつけたい生活上の注意点

注射後24時間は施術部位を強く触ったりマッサージしたりしないようにしましょう。ボトックスが周囲に拡散し、意図しない部位の筋肉に影響を与える恐れがあるためです。

また当日の激しい運動や長時間の入浴は控え、アルコールの摂取も避けるのが望ましいとされています。翌日以降は通常どおりの生活を送って構いません。

頬のたるみにはボトックス以外にも選べる治療法がある

頬のたるみを改善する方法はボトックスだけではありません。たるみの程度や原因に応じて、より適した治療法が存在します。複数の選択肢を知ったうえで、自分に合った治療を選びましょう。

ヒアルロン酸注入でボリュームを補い頬を持ち上げる

頬のボリュームが減少してたるみが生じている場合は、ヒアルロン酸を頬骨周辺に注入し、内側からリフトアップさせる方法が効果的です。ボトックスと併用すれば、筋肉のバランス調整とボリューム補充を同時に行えます。

ヒアルロン酸の持続期間は製剤によって6〜18か月程度と幅がありますが、万が一の際はヒアルロニダーゼという分解酵素で溶かせるため、安全性の面でも安心感があるでしょう。

糸リフト(スレッドリフト)で物理的にたるみを引き上げる

体内で溶ける特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げる治療法です。ボトックスやヒアルロン酸では対応しきれない中等度のたるみに向いています。

施術時間は30〜60分程度で、効果は1〜2年持続するのが一般的です。糸が溶ける過程でコラーゲンの生成が促されるため、肌のハリ改善も期待できます。

HIFU(ハイフ)やRF(高周波)で肌の深部から引き締める

HIFU(高密度焦点式超音波)やRF(ラジオ波)は、皮膚の深層やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、コラーゲンの生成を促す治療法です。肌表面を傷つけずにリフトアップ効果が狙えるため、ダウンタイムの少なさを重視する方に支持されています。

ボトックスが筋肉にアプローチするのに対し、HIFUやRFは組織の引き締めに重点を置いているため、たるみの原因に応じた使い分けが効果的です。

  • ヒアルロン酸注入 ── ボリューム補充による内側からのリフトアップ
  • 糸リフト ── 溶ける糸による物理的な引き上げとコラーゲン生成
  • HIFU ── 超音波の熱エネルギーで深部から引き締め
  • RF(高周波)── 真皮層への加熱でハリを改善
  • フェイスリフト手術 ── 重度のたるみに対する根本的な外科治療

ボトックスで失敗しないためのクリニック選びが大切

ボトックスの効果は施術者の技量に大きく左右されるため、クリニック選びを慎重に行うことが治療成功への近道です。料金の安さだけで判断せず、医師の経験や施設の信頼性をしっかり確認しましょう。

顔の解剖学に詳しい医師を選ぶことが満足度を左右する

確認ポイントチェック内容
医師の専門資格形成外科専門医や美容外科専門医などの資格を持っているか
症例実績頬のたるみに対するボトックス治療の症例数が十分にあるか
カウンセリングの丁寧さリスクや代替治療の説明を十分に行っているか
使用する製剤のブランド厚生労働省承認品など信頼性の高い製剤を使用しているか
アフターフォロー施術後の経過確認や再診の体制が整っているか

カウンセリングでの対話力を重視してほしい

良いクリニックでは、医師がカウンセリングに十分な時間をかけ、患者さんの悩みに耳を傾けてくれます。「ボトックスが適さない可能性」まで率直に伝えてくれる医師であれば、信頼して治療を任せられるでしょう。

「とにかく打ちましょう」と治療をすすめるクリニックには注意が必要です。複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較したうえで納得できる場所を選んでください。

費用だけで選ぶと後悔につながりやすい

ボトックスの料金はクリニックによって差がありますが、極端に安い価格設定の場合は使用する製剤の品質や医師の技量に不安が残ることもあります。安全性と効果のバランスを見極め、適正な価格帯のクリニックを選びましょう。

治療費のほかに初診料や再診料、麻酔代が別途かかるケースもあるため、総額で比較する視点が欠かせません。

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よくある質問

頬のたるみへのボトックス注射は何回くらいで効果を実感できますか?

多くの場合、1回目の施術から2週間ほどで効果を実感される方がいらっしゃいます。ただし、たるみの程度や筋肉の強さには個人差があるため、1回の施術で十分なリフトアップが得られない方もいるでしょう。

一般的には2〜3回の施術を重ねると効果が安定しやすくなります。初回のカウンセリングで医師と治療回数の目安を相談しておくと、計画的にケアを進められます。

頬のたるみに対するボトックス注射に痛みはありますか?

ボトックス注射で使用する針は非常に細いため、痛みは軽いチクッとした程度です。痛みに不安がある方には、施術前に表面麻酔のクリームを塗布してくれるクリニックもあります。

施術中に感じる不快感は短時間で終わることがほとんどです。痛みへの感受性には個人差がありますので、心配な方は事前にクリニックへ相談しておくとよいでしょう。

頬のたるみにボトックスを打った後、日常生活に制限はありますか?

施術後24時間は注射部位を強くこすったり、激しい運動をしたりすることを控えるよう指導されるのが一般的です。長時間の入浴やサウナも当日は避けたほうがよいとされています。

翌日からは通常どおりの生活やメイクが可能です。仕事や家事への影響はほとんどないため、忙しい方でもスケジュールを大きく調整する必要はありません。

頬のたるみへのボトックスとヒアルロン酸注入はどちらが効果的ですか?

ボトックスとヒアルロン酸は作用の仕方が異なるため、一概にどちらが優れているとは言い切れません。ボトックスは筋肉の動きを抑制してたるみを改善し、ヒアルロン酸は減少したボリュームを補って内側からリフトアップさせる治療です。

たるみの原因が筋肉の過剰な収縮にあるならボトックスが適しており、ボリューム不足が主な原因ならヒアルロン酸が向いています。両方を組み合わせると、より効果が期待できる場合もありますので、医師に相談してみてください。

頬のたるみへのボトックス注射をやめたら元に戻りますか?

ボトックスの効果は一時的なものであるため、治療を中止すれば徐々に筋肉の動きが元に戻り、たるみも再び目立つようになります。ただし、継続的な治療を受けていた場合は筋肉が萎縮している分、急激にたるみが悪化するわけではありません。

治療をやめた後に「以前よりたるみが悪化する」ということは医学的には報告されていませんのでご安心ください。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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