クマ取り後の凹みはヒアルロン酸で修正できる?効果と注意点を解説

クマ取り後の凹みはヒアルロン酸で修正できる?効果と注意点を解説

クマ取り手術を受けたあと、目の下にくぼみや凹みが残ってしまった――そんなお悩みを抱えている方は少なくありません。手術で脂肪を取りすぎたり、もともとの骨格が影響したりすると、かえって老けた印象になる場合があります。

この記事では、クマ取り後の凹みに対するヒアルロン酸注入の効果やリスク、クリニック選びの注意点まで、20年以上の臨床経験をもとに詳しく解説します。

「もう手術はしたくない」「できるだけ負担の少ない方法で改善したい」という方は、ぜひ参考になさってください。

目次

クマ取り手術で目の下に凹みが残ってしまう原因

クマ取り後の凹みは、脂肪の除去量と骨格のバランスが崩れることで生じます。術後に「目の下がくぼんで見える」「影が濃くなった」と感じる方の多くは、原因を正しく知ることが改善への第一歩になるでしょう。

脂肪を取りすぎると目の下がくぼんで見える

クマ取り手術(下まぶたの脱脂術)では、目の下に突出した眼窩脂肪(がんかしぼう)を除去して、ふくらみを改善します。しかし脂肪を必要以上に多く取ってしまうと、術後に目の下が陥没したように見えてしまいます。

とくに若い方や皮膚の薄い方は、脂肪のわずかな減少でも目立ちやすい傾向があります。術前の評価が十分でないまま脂肪を大量に除去すると、凹みのリスクが高まるといえるでしょう。

眼窩脂肪は内側・中央・外側の3つのコンパートメント(区画)に分かれています。どの部分からどれだけ脂肪を取るかによって術後の見た目が変わるため、バランスのとれた除去が求められます。

骨格や加齢による眼窩の変化も凹みに影響する

目の下の凹み具合は、骨格による個人差が大きく関係します。もともと眼窩(がんか)が深い方や頬骨が低い方は、術後に凹みが目立ちやすくなります。

加齢にともなう骨の萎縮(いしゅく)も見逃せません。年齢を重ねると眼窩の骨が少しずつ後退し、目の下のくぼみが深まる傾向にあります。手術時には気にならなかった凹みが、数年後に目立ってくるケースも珍しくありません。

クマ取り後に凹みが生じやすい方の特徴

特徴凹みが生じやすい理由
皮膚が薄い方脂肪のわずかな減少でも影が目立つ
眼窩が深い骨格の方くぼみが強調されやすい
頬骨が低い方目の下と頬の段差が大きくなる
加齢が進んだ方骨の萎縮で凹みが目立ちやすい

脂肪再配置をしなかったことで段差が残る場合もある

近年のクマ取り手術では、脂肪を単純に除去するのではなく、突出した脂肪を目の下の溝に移動させる「脂肪再配置」が広く行われています。

この処理を行わなかった場合、目の下のティアトラフ(涙溝)と呼ばれる溝が残り、それが凹みとして見えるときがあります。

つまり、手術の方法そのものが凹みの発生に関わっている場合もあるのです。術後に凹みが気になる方は、まず自分がどのような手術を受けたのかを確認してみてください。

ヒアルロン酸はクマ取り後の凹みをどのように改善するのか

ヒアルロン酸注入は、クマ取り後の目の下の凹みを補う方法として、多くのクリニックで採用されています。メスを使わずに凹んだ部分のボリュームを補えるため、再手術に抵抗がある方にも受け入れられやすい施術です。

失われたボリュームをヒアルロン酸で補充する

ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分で、高い保水力を持っています。この性質を利用して、目の下の凹んだ部位に注入し、失われたボリュームを取り戻します。

注入されたヒアルロン酸は周囲の水分を吸収しながら、皮膚を内側からふっくらと持ち上げます。そのため、くぼみによる影が軽減され、目元が若々しく見えるようになります。

目の下の凹みは「影グマ」とも呼ばれ、光の当たり方によってクマのように見える原因のひとつです。ヒアルロン酸で凹みを埋めると、この影が解消されて顔全体が明るい印象に変わるケースも珍しくありません。

注入する層の深さで仕上がりが変わる

ヒアルロン酸を注入する際には、どの層に入れるかが仕上がりを大きく左右します。目の下の場合、骨膜(こつまく)の直上に注入するのが一般的で、深い層に入れるため自然な仕上がりが期待できます。

浅すぎる層に注入すると、ティンダル現象と呼ばれる青白い透け感が出てしまうときがあります。これは薄い皮膚を通してヒアルロン酸が透けて見える現象で、目の下という繊細な部位では特に注意が必要です。

ニードルとカニューレ、2つの注入方法がある

ヒアルロン酸を注入する器具には、通常の注射針(ニードル)と先端が丸い管状のカニューレの2種類があります。ニードルは細かい調整がしやすい一方で、内出血のリスクがやや高くなります。

カニューレは血管を傷つけにくいため、目の周りの施術で使われることが増えてきました。どちらを選ぶかは担当医の経験や技術によって異なりますが、いずれの方法でも丁寧な施術が欠かせません。

注入方法メリット注意点
ニードル細かい量の調整がしやすい内出血リスクがやや高い
カニューレ血管損傷のリスクが低い微細な調整がやや難しい

クマ取り後のヒアルロン酸注入で得られる効果と持続期間

ヒアルロン酸注入による目の下の凹み修正では、施術直後から効果を実感できるケースが多く、持続期間は8〜12か月程度が目安です。ただし、使用する製剤や注入量によって個人差があります。

施術当日から凹みの改善を実感できる

ヒアルロン酸注入の大きな利点は、施術直後からボリュームの変化を確認できることです。目の下のくぼみが埋まり、影が薄くなったことをその場で実感できるでしょう。

ただし施術直後は腫れやむくみが出やすいため、最終的な仕上がりを判断するには1〜2週間ほどの時間が必要です。焦らずに経過を見守ることが大切といえます。むくみが引いてからの状態が、本来の仕上がりだと考えてください。

効果の持続は8か月から12か月が一般的

ヒアルロン酸は体内で徐々に分解・吸収されるため、効果は永続的ではありません。目の下に注入した場合の持続期間はおおむね8〜12か月とされていますが、製剤の種類や個人の代謝によって差が出ます。

  • 架橋度の高い製剤ほど分解されにくく、持続期間が長い
  • 代謝が活発な方は吸収が早い傾向がある
  • 注入量が少なすぎると効果の持続も短くなりやすい

繰り返しの注入で目元の印象を維持できる

効果が薄れてきたと感じたタイミングで再注入を行えば、目元のハリを長期的に保つことが可能です。2回目以降は前回の残存分もあるため、注入量が少なくて済むケースもあります。

ただし、何度も繰り返し注入する場合は、過剰な蓄積を防ぐために慎重な量の調整が必要になります。定期的にクリニックで状態を確認してもらうと安心です。

ヒアルロン酸注入で目の下の凹みを修正するときに知っておきたいリスク

ヒアルロン酸注入は比較的安全性の高い施術ですが、目の下という繊細な部位であるがゆえに、知っておくべきリスクがあります。トラブルの多くは適切な対処によって改善できますが、事前の理解が安心につながります。

腫れ・内出血・むくみは一時的に生じやすい

施術後に目の下が腫れたり、内出血で紫色になったりする場合があります。これらは1〜2週間程度で自然に治まるのが一般的です。

内出血を予防するためには、施術前後にアルコールや激しい運動を避けることが勧められています。カニューレを使用した施術では、ニードルと比べて内出血のリスクが低い傾向があるといわれています。

ティンダル現象で青白く透けて見えることがある

目の下は皮膚が非常に薄いため、注入したヒアルロン酸が皮膚越しに青白く透けて見えるティンダル現象が起こるときがあります。注入する深さが浅すぎる場合や、製剤の選択が適切でない場合に生じやすくなります。

ティンダル現象を防ぐには、骨膜直上の深い層に注入するのが原則です。また、透明度の低い製剤を選ぶとリスクを下げられる場合もあります。

万が一ティンダル現象が生じた場合は、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)で溶解できます。この「やり直しがきく」点は、ヒアルロン酸ならではの利点といえるかもしれません。

しこりや左右差が残るケースもゼロではない

注入量が多すぎたり、注入が均一でなかったりすると、触ったときにしこりを感じたり、左右差が目立ったりする場合があります。このようなトラブルは、経験豊富な医師であれば避けられることが多いものです。

とはいえ完全にリスクをゼロにするのは難しいため、施術後に違和感を覚えた場合はすみやかにクリニックへ相談してください。

主なリスク頻度の目安対処法
腫れ・内出血比較的多い1〜2週間で自然に回復
ティンダル現象まれヒアルロニダーゼで溶解
しこり・凹凸まれマッサージや溶解で修正
左右差まれ追加注入や溶解で調整

クマ取り後のヒアルロン酸注入で失敗しないクリニックの選び方

目の下へのヒアルロン酸注入は、担当医の技術と経験によって仕上がりが大きく変わります。安心して施術を受けるためには、クリニック選びの段階から妥協しないことが何より大切です。

目の下の施術実績が豊富な医師を選ぶ

ヒアルロン酸注入の技術は部位ごとに求められるスキルが異なります。とくに目の下は血管や神経が密集した繊細なエリアですから、この部位に特化した経験のある医師に任せたいところです。

症例写真の掲載数や学会での発表実績などは、医師の経験を推し量るひとつの指標になるでしょう。また、目の下のヒアルロン酸注入を年間何件程度行っているかを質問してみるのも有効な方法です。

カウンセリングで自分の希望を丁寧に伝える

施術前のカウンセリングは、仕上がりへの満足度を左右する重要な場面です。「どの程度の凹みを改善したいか」「自然な仕上がりを求めるか」など、具体的なイメージを医師と共有しておくと、術後のギャップを防ぎやすくなります。

可能であれば、気になる部分を写真に撮っておき、カウンセリング時に見せるとスムーズです。照明の違いによって凹みの見え方が変わるため、自然光のもとで撮影した写真があると医師側も状態を把握しやすくなります。

ヒアルロン酸の目の下への注入に関する製剤比較

製剤の特性向いている方持続期間の目安
低粘度・柔らかい製剤皮膚が薄い方、自然な仕上がり重視の方6〜9か月程度
中粘度・標準的な製剤中程度の凹みがある方9〜12か月程度
高粘度・しっかりした製剤深い凹みがある方12か月以上の場合も

術後のフォロー体制を事前に確認しておく

施術はゴールではなく、術後の経過観察やアフターケアも含めてトータルで考えることが大切です。万が一トラブルが起きた場合の対応方針や、修正注入の費用について事前に確認しておきましょう。

「もし気に入らなかったらどうするか」をあらかじめ話し合っておくと、施術後の不安を大幅に軽減できます。術後1週間〜2週間後に経過診察を設けているクリニックを選ぶと、術後の微調整もスムーズに進みます。

ヒアルロン酸以外にクマ取り後の凹みを改善する選択肢

ヒアルロン酸注入は手軽で効果的な方法ですが、すべての方に合うとは限りません。凹みの程度や原因、ご本人の希望によっては、別の方法が適しているケースもあります。

脂肪注入で自分の脂肪を使って凹みを埋める

お腹や太ももから自身の脂肪を採取し、目の下に注入する方法です。自分自身の組織を使うため、アレルギー反応のリスクが極めて低いのが特長といえます。

定着した脂肪は半永久的に残るため、繰り返し施術を受ける必要がなくなる可能性があります。

一方で、脂肪を採取するための小さな手術が必要となり、ヒアルロン酸注入と比べるとダウンタイムが長くなります。注入した脂肪のうち一定割合は吸収されるため、やや多めに注入するのが一般的です。

再手術で脂肪の再配置を行う方法もある

クマ取り手術の際に脂肪再配置が行われていなかった場合や、再配置が不十分だった場合には、再手術という選択肢もあります。残っている眼窩脂肪を凹みの部分に移動させることで、根本的な改善が見込めます。

再手術は効果が高い反面、身体への負担やダウンタイムの長さを考慮する必要があります。主治医とよく話し合い、自分に合った方法を選ぶことが大切でしょう。

初回手術とは異なり、組織が癒着(ゆちゃく)している可能性もあるため、再手術の経験が豊富な医師に相談することをお勧めします。

PRP療法やコラーゲンブースターという選択肢も出てきている

近年では、PRP療法(自分の血液から取り出した成長因子を注入する方法)や、コラーゲンの生成を促す注入製剤を目の下に使うケースも増えています。即効性ではヒアルロン酸に劣りますが、肌質そのものの改善が期待できる点が特長です。

ただし、クマ取り後の凹みの程度が大きい場合は、これらだけでは十分な改善が得られないケースもあります。ヒアルロン酸や脂肪注入と組み合わせると、より満足度の高い結果を目指せるかもしれません。

治療法特長注意点
脂肪注入定着すれば長期持続が可能脂肪採取の手術が必要
再手術(脂肪再配置)根本的な改善が期待できるダウンタイムが長い
PRP療法肌質改善の効果がある即効性は低い

クマ取り後のヒアルロン酸注入で満足するための準備と心構え

ヒアルロン酸注入は比較的手軽な施術ですが、準備や心構えが不足していると、思い描いた結果が得られない場合もあります。施術の効果を引き出すために、事前にできることを押さえておきましょう。

まずは凹みの原因を正確に診断してもらう

「目の下が凹んでいる」と感じていても、その原因が脂肪の取りすぎなのか、骨格によるものなのか、あるいは皮膚のたるみによるものなのかによって、適した治療法は異なります。

自己判断で施術を決めるのではなく、まず医師に凹みの原因を見極めてもらうことが大切です。

  • 脂肪の除去量が原因の場合はヒアルロン酸や脂肪注入が有効
  • 骨格による凹みは注入だけでは完全に解消しにくい
  • 皮膚のたるみが主因なら引き締め治療の併用も検討

施術前に避けるべき薬やサプリメントを確認する

血液をサラサラにする薬やサプリメント(アスピリン、ビタミンE、魚油など)は、施術前に一定期間中断を求められることがあります。これらは内出血のリスクを高めるためです。

服用中の薬がある方は、必ずカウンセリング時に担当医へ申告してください。自己判断で薬を中断するのではなく、処方医とも相談のうえ対応するのが安全です。

「完璧」ではなく「改善」を目標にする

ヒアルロン酸注入は凹みを軽減する効果が高い施術ですが、術前のまったく何もなかった状態に完全に戻すのは難しい場合もあります。

「100点を目指す」よりも「今より良くなる」ことを目標にすると、施術後の満足度が格段に上がるでしょう。

医師と仕上がりのイメージを共有し、現実的なゴールを設定することが、後悔のない治療への近道です。少量ずつ注入して経過を確認しながら調整するアプローチをとる医師もいますので、焦らず段階的に進める選択肢があることも覚えておいてください。

よくある質問

クマ取り後のヒアルロン酸注入は術後どれくらい経ってから受けられますか?

一般的には、クマ取り手術から3か月〜6か月程度経過し、組織の状態が安定してからヒアルロン酸注入を行うことが推奨されています。術後すぐは腫れやむくみが残っているため、凹みの程度を正確に判断しにくいからです。

担当医に術後の経過を見てもらいながら、注入のタイミングを相談してください。回復が順調であれば、もう少し早い段階で施術を受けられる場合もあります。

クマ取り後の凹みに注入したヒアルロン酸が気に入らない場合は元に戻せますか?

ヒアルロン酸にはヒアルロニダーゼという分解酵素が存在し、注入した部位にこの酵素を打つとヒアルロン酸を溶かせます。そのため、仕上がりに納得できない場合でも修正が可能です。

溶解後は数日で腫れが治まり、注入前の状態に近づきます。ただし、溶解処置にも多少のリスクがあるため、最初から信頼できる医師のもとで施術を受けることが大切です。

クマ取り後の凹みに対するヒアルロン酸注入の費用はどのくらいかかりますか?

ヒアルロン酸注入の費用は、使用する製剤の種類や注入量、クリニックの価格設定によって異なりますが、目の下への注入は1回あたり数万円〜十数万円が目安になります。

高品質な製剤を使用する場合や、技術料が含まれる場合は費用が上がる傾向にあります。カウンセリングの段階で総額の見積もりを確認し、追加費用の有無も含めて納得したうえで施術に臨むことをお勧めします。

クマ取り後のヒアルロン酸注入にダウンタイムはありますか?

ヒアルロン酸注入のダウンタイムは比較的短く、多くの方が翌日から通常の生活に戻れます。ただし、目の下は内出血や腫れが出やすい部位ですので、施術後1〜2週間は多少の変色やむくみが残る場合があります。

大事な予定がある場合は、2週間程度の余裕をもって施術日を決めると安心でしょう。メイクで隠せる程度の変化である方がほとんどです。

クマ取り後の凹みにヒアルロン酸を注入する施術に痛みはありますか?

多くのクリニックでは、施術前に局所麻酔のクリームを塗布したり、製剤自体に麻酔成分が含まれているものを使用したりするため、強い痛みを感じる方は少ないです。注入時にチクッとした感覚や圧迫感を覚える程度だと報告されています。

痛みに敏感な方は、事前にカウンセリングで麻酔の方法について相談しておくと、より安心して施術を受けられるでしょう。

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この記事を書いた人

Dr.寺井美佐栄のアバター Dr.寺井美佐栄 ミサクリニック 六本木本院 院長

日本抗加齢医学会認定専門医。日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医。
複数の大手美容皮膚科で10年以上の院長経験を経て、2022年9月にMiSA Clinic(ミサクリニック)を開業。YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。皆様と共に、MiSA Clinicスタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

資格
アラガン社ボトックスビスタ認定医
アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

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