「最近、疲れて見える」「老けた印象が気になる」──その原因は目元のクマやたるみにあることが少なくありません。
特に目の下は顔全体の印象を左右するため、ケアが重要です。とはいえ、手術には抵抗がある方も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが、メスを使わないクマ・たるみ治療。
この記事では、その原因と改善に役立つ「切らない治療5選」を紹介し、施術選びのポイントや注意点も詳しく解説します。
1. なぜ目の下にクマやたるみができるの?まずは原因を知ろう
目の下のクマやたるみは、単なる寝不足や疲れではなく、皮膚・脂肪・骨格・生活習慣といった複数の要因が絡み合って現れる症状です。
まずはそのメカニズムを正しく理解し、自分のクマ・たるみの原因を把握することが、最適な治療法を選ぶ第一歩となります。
加齢による皮膚・脂肪の変化とたるみ
加齢とともに、皮膚のコラーゲンやエラスチンといった弾力成分は減少します。これにより、皮膚のハリが失われ、目元の皮膚がたるみやすくなります。
さらに、目の下に存在する眼窩脂肪が突出してくると、袋状にふくらみ、たるみが強調されるのです。
この脂肪のふくらみによって、影ができ、クマがより濃く見えてしまうケースもあります。
つまり「皮膚の緩み」と「脂肪の突出」が、加齢に伴うクマ・たるみの主な原因といえます。
生活習慣(睡眠・食生活・ストレス)による影響
慢性的な睡眠不足、栄養バランスの乱れた食生活、精神的ストレスの蓄積は、血行不良やリンパの滞りを引き起こします。
血行が悪くなると、目の下の毛細血管が透けて見えるようになり、肌が青黒く見える「青クマ」が生じやすくなります。
また、摩擦による色素沈着や、紫外線によるメラニン生成が加わると、「茶クマ」と呼ばれる褐色のくすみが目の下に現れることもあります。
これらの生活習慣によるクマは、一見すると加齢のクマと区別がつきにくいですが、原因が異なるため、アプローチ方法も変わってきます。
特に青クマや茶クマは、体の内側からのケアと外側からのアプローチの併用が効果的とされています。

骨格や遺伝による影響
意外と見落とされがちですが、目の下の骨格や顔立ちの影響もクマやたるみの大きな原因になります。
例えば、目の下の骨が後退していたり、頬骨の位置が低かったりすると、若いうちから目の下に影ができやすくなり、黒クマのような印象を与えてしまいます。
また、皮膚が薄く色素が沈着しやすい体質の方は、茶クマが目立ちやすくなる傾向にあります。
これらは遺伝的要因として現れるため、生活習慣を改善しても完全にクマが消えることは難しく、医療的なアプローチが有効です。
2. クマの種類と原因・見分け方
目の下のクマと一言でいっても、実はその種類は大きく分けて「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3種類に分類され、それぞれに原因・対処法が異なります。
自分のクマのタイプを正しく把握することは、適切な治療選びに直結します。
まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
青クマ(血行不良型)
青クマは、皮膚の下に透けて見える毛細血管の血流不良が原因で生じます。
特に目元の皮膚は非常に薄いため、血流が滞ると、静脈の青黒い色が透けて見えやすくなります。
主な原因:睡眠不足、冷え性、眼精疲労、ストレス、貧血傾向
見分け方のポイント:指で目の下を軽く引っ張ると、クマが薄くなる。
朝起きたときに濃く、時間とともに軽減される。
茶クマ(色素沈着型)
茶クマは、摩擦や紫外線などの刺激により発生したメラニン色素の沈着が原因です。
目元をこすったり、クレンジングが強すぎたりすると、色素沈着が進行し、茶色っぽいくすみとして残ってしまいます。
主な原因:アレルギーによるかゆみ、クレンジング・メイクの摩擦、紫外線ダメージ、体質による色素沈着
見分け方のポイント:指で引っ張ってもクマの色が変わらない。顔全体の肌よりも目元が茶色く見える。
黒クマ(構造的影クマ型)
黒クマは、皮膚や脂肪のたるみによって影ができることで生じるタイプです。
年齢とともに皮膚が下垂し、眼窩脂肪が突出することで、目の下に袋状のふくらみが現れます。この膨らみによって影ができ、黒っぽく見えるのが黒クマの特徴です。
主な原因:加齢による脂肪の突出、皮膚のたるみ、骨格の形状
見分け方のポイント:クマが薄くなる。光の当たり方で濃く見えたり、薄く見えたりする。
複数のクマが混在している方も多く、たとえば「黒クマに加えて青クマが重なっている」といったケースもあります。
そうした場合は、複数の治療を組み合わせることで、より高い改善効果を期待できます。
まずは医師の診察で正しい診断を受け、自分の状態に最も合ったアプローチを選ぶことが大切です。
3. 切らないクマ・たるみ取りのメリットとデメリット
クマやたるみの改善には、手術による根本的な治療(経結膜脱脂術や裏ハムラ法など)と、非外科的な“切らない治療”があります。
ここでは後者の「切らないクマ・たるみ治療」の特徴として、メリット・デメリットを整理しておきましょう。
メリット|ダウンタイムが少なく自然な若返りが可能
切らない施術は、皮膚を切開する必要がないため、ダウンタイムが非常に短いのが特徴です。
多くの施術は、施術当日~翌日からメイクが可能であり、仕事やプライベートに大きな影響を与えることなく治療が受けられます。
また、「切ったり縫ったり」しないため、術後に傷跡が残ることもありません。
さらに効果も比較的ナチュラルな変化であるため、「整形した」と周囲に気づかれたくないという方にも適しています。
近年では、HIFU(ハイフ)やラジオ波によるマシン施術、糸リフトなどの選択肢も充実しており、症状に応じた多彩なアプローチが可能になっています。
デメリット|効果が穏やか/継続施術が必要な場合も
一方で、劇的な変化を求める場合には物足りなさを感じることもあります。
切らない治療は基本的に「穏やかな改善」を目指すものであり、1回では満足できない場合は複数回の施術が必要になることも。
また、持続期間も施術法によって異なり、数ヶ月~1年程度で再施術が必要なケースもあるため、事前に医師としっかり相談しましょう。
4. 【厳選】切らないクマ・たるみ取り!効果的な施術5選
ここからは、実際に目元のクマ・たるみに対して効果が期待できる「切らない」治療法の中でも厳選された5つの施術をご紹介します。
それぞれの施術には特徴があり、得意とするクマの種類やアプローチ方法が異なります。
自分の悩みに最適な選択ができるよう、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。
1. ヒアルロン酸注入|目元のくぼみや青クマに即効性
ヒアルロン酸注入は、目の下のくぼみにボリュームを補う目的で行われる治療法です。
くぼみによる影を軽減し、青クマ・黒クマを自然に目立たなくさせることができます。
特に、皮膚が薄く、血管が透けて青く見える青クマタイプの方や、目の下がくぼんで影ができている方におすすめです。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分で、保水性と弾力性に優れており、注入後すぐに効果が実感できます。
使用する製剤の種類や注入の深さ・量によって仕上がりが大きく左右されるため、医師の技術力が非常に重要です。
また、ヒアルロン酸は万が一のときに溶解剤(ヒアルロニダーゼ)で分解できるため、初めての方にも比較的安心して取り入れやすい施術といえます。
持続期間の目安:6ヶ月~12ヶ月程度(製剤による)
(関連記事「切らないクマ取りはヒアルロン酸注入が効果的?メリット・デメリットも解説」はこちら)


治療名:ヒアルロン酸(ジュビダームシリーズ)
使用製剤:ボリューマ1本、ボルベラ1本
料金:¥99,000/1本
リスク・合併症:内出血、血管塞栓、腫れ、痛み、アレルギー等
2. ベビーコラーゲン注入|青クマ・小ジワ・肌質改善にアプローチ
ベビーコラーゲンは、ヒト由来のI型+III型コラーゲンを主成分とする、非常に繊細な注入治療です。
特に皮膚の薄い目元専用に開発されており、ヒアルロン酸では対応が難しいような細かい凹凸・小ジワ・皮膚の質感に優れた効果を発揮します。
青クマの改善だけでなく、目の下のハリ感やトーンアップ効果も期待できるため、肌質そのものの若返りを目指す方にも適しています。
また、自己コラーゲン生成を促進する働きがあるため、施術後しばらくしてからもじわじわと効果が高まるのが特長です。
非常にデリケートな素材のため、目元の構造を熟知した医師による注入が必要不可欠です。
持続期間の目安:6ヶ月前後(肌質改善はより長期)
(関連記事「切らないクマ取りの効果は持続する?施術をするメリットも解説」はこちら)
3. ウルトラセルZi(ハイフ)|たるみを引き締めて黒クマ改善
ウルトラセルZiは、HIFU(高密度焦点式超音波)によって皮膚の深部へ熱を与え、リフトアップと引き締めを図る施術です。
黒クマの原因となる脂肪の膨らみやたるみに対して、SMAS筋膜や真皮層にしっかりアプローチできるのが特長です。
ダウンタイムが少なく、1〜3ヶ月かけて徐々に引き締まり、自然な若返り効果が期待できます。
持続期間の目安:6ヶ月~12ヶ月程度(個人差あり)


4. サーマジェン|たるみと肌質を同時に改善
サーマジェンは高周波(RF)を用いた最新の肌引き締めマシンで、従来のサーマクールより穏やかな照射が可能です。
真皮層に熱を届け、コラーゲンを再構築することで、ハリや毛穴の改善が期待できます。
目元専用のハンドピースもあり、黒クマやたるみ、小ジワなど複合的な悩みに対応。
刺激が少なくダウンタイムもほぼなく、定期的に繰り返すことで効果が持続します。
持続期間の目安:3ヶ月~6ヶ月(複数回での継続が推奨)
5. 糸リフト(スレッドリフト)|構造的にたるみを引き上げる
糸リフトは、溶ける特殊な糸(PDOやPCLなど)を皮下に挿入し、深層からたるみを引き上げる治療です。
目元用の細い糸を使うことで、目の下から頬のラインまで自然に整えることができます。
クマやたるみが目立つ方、骨格で影が出やすい方に特に適しており、即時的なリフト効果が魅力です。
さらに糸の吸収過程でコラーゲンが生成され、肌質改善も期待できます。
効果やダウンタイムは糸の種類や本数によって異なります。
持続期間の目安:6ヶ月~18ヶ月(糸の種類により異なる)


治療名:ヴィーナスリフト8本
料金:¥528,000
リスク・合併症:腫れ、痛み、赤み、内出血、一時的な引きつれ感など
5. 施術を選ぶときのポイント
切らないクマ取り・たるみ治療で大切なのは、自分に合った施術を選ぶことです。
まず、自分のクマの種類を見極めることが不可欠です。たとえば黒クマに美白治療をしても効果は薄く、茶クマにヒアルロン酸を入れると不自然になる可能性もあります。
そのため、まずは医師の診察を受けて原因を明らかにすることが第一歩です。
施術の効果や持続期間、ダウンタイム、価格帯なども踏まえ、自分の生活スタイルに合った方法を選びましょう。
そして、仕上がりに差が出やすい目元治療では「誰に施術してもらうか」も極めて重要です。
6. 施術を受ける前に知っておきたいこと
施術の効果を最大限に引き出し、後悔のない美容医療体験をするために、事前に押さえておきたいポイントを3つに分けて解説します。
「効果が出ない」と感じるケースの原因
「思ったより効果がなかった」という声の多くは、期待が高すぎたり、施術が原因に合っていなかったことが原因です。
たとえば黒クマにヒアルロン酸を入れると、逆にふくらみが悪化することもあります。
また、数回かけて効果が出る施術を1回で大きく変わると誤解していた例も見られます。
治療前には、効果や回数、変化の程度を丁寧に説明してくれる医師を選ぶことが大切です。
左右差や腫れが出た場合の対処法
非外科的な治療でも、まれに腫れや内出血、左右差が出ることがあります。特にヒアルロン酸や糸リフトは繊細な部位であるため、医師の技術が重要です。
多くの場合、症状は数日〜数週間で自然に改善します。気になる点があっても、自己判断で別の治療を重ねず、まずは施術したクリニックに相談を。
誠実なクリニックであれば、必要に応じて丁寧なフォローを行ってくれます。
SNSや口コミの情報に惑わされないために
InstagramやTikTokには、施術のビフォーアフターや体験談が多く投稿されていますが、その多くは一部の症例や個人の感想にすぎません。
照明や角度、フィルターで仕上がりが誇張されていたり、ステルスマーケティングが含まれていることもあります。
SNSで情報収集するのは良い手段ですが、最終的には自分でカウンセリングを受け、納得した上で判断することが、美容医療で後悔しないための鍵です。
7. まとめ
目の下のクマやたるみは、年齢や疲労感を強く印象づけるパーツであり、顔の印象を大きく左右します。
これまで改善が難しいと思われていた悩みも、「切らない治療」の進化により、手術に頼らず自然な若返りが可能となりました。
まずは、自分のクマやたるみの種類・原因を正しく把握することが治療成功の第一歩です。そして、信頼できる医師のもとで適切な診断と提案を受け、自分に合った施術法を選んでください。
美しく、自然に、そして安全に。“切らない”美容医療をうまく活用しながら、自分らしい若々しい目元を手に入れましょう。
切らないクマ取り・たるみ治療なら、MiSA Clinic六本木本院へ。
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