シミやそばかす、肝斑、毛穴の開き、ニキビ跡など、年齢とともに増える肌悩み。ファンデーションやコンシーラーで隠しても限界を感じている方に選ばれているのが「ピコレーザー」です。
従来のレーザーよりも肌へのダメージが少なく、短いダウンタイムで効果が期待できるため、今や美容皮膚科の定番治療となりつつあります。
一方で、「何回くらい通えば効果が出るの?」「赤みやかさぶたはどのくらい続く?」「自分の肌に合うのか不安」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、ピコレーザーの基本や効果、照射方法の違いによる施術回数の目安、副作用や注意点まで詳しく解説します。これから治療を検討している方が安心して選べるよう、よくある質問にも分かりやすく答えていきます。
ピコレーザーってどんな施術?
ピコレーザーは、従来のレーザー治療に比べて肌への負担を抑えつつ、高い効果が期待できる最新の医療レーザーです。「ピコ秒(1兆分の1秒)」という極めて短い照射時間でレーザーを発するため、熱によるダメージを最小限にしながらシミや色素を細かく粉砕できます。
シミ取りや肝斑治療のほか、毛穴やニキビ跡の改善、肌の若返り目的でも利用されるなど、幅広い肌悩みに対応できるのが特徴です。
こんな肌悩みに
ピコレーザーは、シミ・そばかす・肝斑などの色素系トラブルはもちろん、肌のくすみ、毛穴の開き、ニキビ跡の色素沈着、ハリ不足などにも効果的です。
さらに、ピコフラクショナル照射ではコラーゲン再生を促進するため、しわやたるみの改善にも役立ちます。ひとつの治療で複数の悩みにアプローチできるのが魅力です。
ダウンタイムについて
照射方法によってダウンタイムの長さは異なりますが、従来のレーザーよりも短いのが特徴です。ピコトーニングであれば赤みが出ても数時間〜翌日には落ち着き、当日からメイク可能なことも多いです。
ピコスポットでは3〜7日ほどかさぶたができ、自然に剥がれるまで待つ必要があります。
ピコフラクショナルは数日〜1週間程度赤みやざらつきが続きますが、1週間後にはメイクで隠せる状態に回復するのが一般的です。
こんな人におすすめ
注射や注入の治療に抵抗がある方、ダウンタイムをなるべく短くしたい方、仕事や学校を休めない方に適しています。また、複数の肌悩みを一度に改善したい方や、過去のレーザー治療で満足できなかった方にもおすすめです。
ピコレーザーで期待できる効果
ピコレーザーは、従来のレーザー治療と比べて肌への負担が少なく、さまざまな肌トラブルに対応できるのが特徴です。シミや肝斑といった色素系の悩みだけでなく、ハリや弾力不足、毛穴の開きやニキビ跡など、年齢や肌質に応じた幅広い効果が期待できます。
ここでは代表的な効果を紹介します。
シミ、そばかすを改善し、肌を明るくする
ピコレーザーはメラニン色素をピコ秒単位の衝撃波で細かく粉砕するため、従来よりも少ない回数でシミやそばかすが薄くなることがあります。かさぶたが取れた後は肌トーンが明るくなり、化粧のりが良くなると感じる方も多いです。肝斑にも低出力で安全に対応できる点がメリットです。
顔のハリをアップし、たるみを改善する
フラクショナル照射では、真皮層に微細な刺激を与えることでコラーゲンやエラスチンの生成を促進します。
その結果、肌の弾力が回復し、小じわや軽度のたるみが改善されます。「シミ治療のために始めたが、肌が若々しくなった」と実感する方も少なくありません。
毛穴の開きやニキビ跡を改善し、なめらかな肌に
ニキビ跡の凹凸や毛穴の開きはセルフケアでは改善が難しい悩みですが、ピコレーザーによる真皮層へのアプローチで徐々になめらかな肌質へと変化していきます。特にピコフラクショナルは毛穴改善やニキビ跡治療に効果的で、数回の施術で「肌質が整ってきた」と感じる方が多いです。
ピコレーザーの照射方法の違いや効果、必要な施術回数は?
ピコレーザーには、目的や肌の状態に合わせていくつかの照射方法があります。代表的なのは「ピコスポット」「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」の3種類で、それぞれ狙う効果やダウンタイム、必要な施術回数が異なります。同じピコレーザーであってもアプローチ方法が違うため、自分の肌悩みに合った照射方法を選ぶことが、満足度の高い結果につながります。
ピコスポット
ピコスポットは、シミやそばかすなどの色素をピンポイントで狙い撃ちする照射方法です。レーザーがメラニン色素に集中的に反応するため、治療後は赤みやヒリヒリ感が数時間〜1日程度出て、その後に薄茶色のかさぶたが形成されます。かさぶたは3〜7日程度で自然に剥がれ落ち、その下から新しい皮膚が出てくる仕組みです。
薄いシミであれば1〜2回程度の施術で満足できるケースもありますが、濃いシミや広範囲にある場合は3〜5回程度必要になることもあります。ダウンタイムはあるものの、局所的なシミを集中的に改善したい方に向いています。
ピコトーニング
ピコトーニングは、肝斑や全体的なくすみ改善を目的とした低出力のレーザー照射です。熱ダメージが非常に少ないため、赤みは数時間〜翌日にはほぼ消える程度で、ダウンタイムはほとんどありません。照射後すぐに洗顔やメイクができることも多く、日常生活に支障が出にくいのが特徴です。
ただし、1回で劇的な変化が得られるわけではなく、2〜4週間ごとに5〜10回程度継続することで、徐々に肌のトーンアップや肝斑の改善が期待できます。時間をかけて少しずつ透明感を取り戻したい方に適しています。
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは、ニキビ跡や毛穴の凹凸改善など「肌質の根本的な改善」を目的とした治療です。レーザーで肌に微細な穴を開け、その修復過程でコラーゲンやエラスチンの生成を促す仕組みです。施術直後から赤みや腫れが強く出やすく、3〜7日程度続きます。また、点状出血や一時的なザラつき、乾燥を伴うこともあります。
効果はすぐには現れず、肌が再生するにつれて1〜3ヶ月かけて徐々に変化していきます。3〜5回程度繰り返すと、ニキビ跡の凹凸や毛穴の開きが目立ちにくくなり、ハリのあるなめらかな肌へと改善していきます。ダウンタイムは比較的長めですが、しっかり肌質改善を目指す方におすすめです。
ピコレーザーの副作用・リスク、注意点について
ピコレーザーは従来のレーザーよりも肌へのダメージが少なく、安全性の高い治療として広く用いられています。しかし、医療行為である以上、副作用やリスクがゼロではありません。
施術後に思わぬトラブルを避けるためには、起こり得る症状を知り、正しく対処することが大切です。ここでは代表的な副作用と、施術を受ける際に気を付けたいポイントを解説します。
ピコレーザーの副作用・リスク
赤みや腫れ
施術直後はレーザーの刺激によって赤みや軽い腫れが出ることがあります。通常は数時間〜数日で落ち着きますが、肌が敏感な方やフラクショナル照射を受けた場合は3〜7日ほど続くケースもあります。
冷却や処方された軟膏でケアすると軽減できます。長引く場合は炎症が強い可能性があるため、医師に相談することが大切です。
・炎症後色素沈着(PIH)
レーザー照射後の炎症反応により、一時的にシミが濃く見えることがあります。これは「炎症後色素沈着(PIH)」と呼ばれ、特に色黒肌の方や紫外線を浴びやすい環境にいる方に起こりやすい傾向があります。
多くは数ヶ月で自然に薄くなるものですが、美白外用薬(ハイドロキノンやトラネキサム酸)や内服薬を併用すると改善が早まる場合があります。再発防止のためには、施術後の紫外線対策を徹底することが欠かせません。
・かさぶたや乾燥
ピコスポットやピコフラクショナルでは、照射部位にかさぶたや乾燥が見られることがあります。これは皮膚が修復している自然な過程であり、3〜7日程度で自然に剥がれるのが一般的です。
無理に剥がすと色素沈着や跡が残る原因となるため避けることが重要です。乾燥が強いと治癒が遅れるため、低刺激の保湿剤で十分な潤いを与えることが推奨されます。
・白抜け(低色素沈着)
ごくまれに、レーザーの照射によってメラニンを過剰に破壊してしまい、肌の一部が白っぽく抜けたように見えることがあります。これは「低色素沈着」と呼ばれる状態で、一時的なケースでは数ヶ月〜半年ほどで自然に改善することもあります。
ただしまれに長期的に残ることもあるため、症状が出た場合は医師と相談しながら経過を観察する必要があります。
ピコレーザーを受けるときの注意点
紫外線対策を徹底する
施術後は紫外線の影響を受けやすいため、日焼け止めや帽子、日傘を活用して色素沈着を予防しましょう。
保湿を欠かさない
乾燥はダメージ回復を遅らせる原因になるため、低刺激のスキンケアで保湿を十分に行うことが大切です。
生活習慣に注意する
過度な飲酒や睡眠不足は回復を妨げる要因となります。施術後数日は規則正しい生活を心がけましょう。
信頼できる医師に相談する
副作用が強く出た場合や症状が長引くときは、自己判断せずに施術を受けたクリニックに相談することが安心につながります。
ピコレーザーに関するよくある質問
ピコレーザーは幅広い肌悩みに対応できる施術ですが、「何回通えばいいの?」「痛みはどの程度?」「他のレーザーとの違いは?」といった疑問を持つ方は少なくありません。ここでは、よく寄せられる質問に分かりやすく答えていきます。
Q.どのくらい間隔をあければいいですか?
ピコスポットの場合は、かさぶたが落ちて肌が回復してから次の施術を行うため、1〜2ヶ月程度の間隔を空けるのが一般的です。
ピコトーニングは刺激が少ないため、2〜4週間ごとに継続するのが理想的です。
ピコフラクショナルは肌に小さなダメージを与えて再生を促すため、1〜2ヶ月に1回の施術が目安となります。
Q.ピコレーザーは痛い?痛みを軽減する方法は?
照射中は「パチッ」と輪ゴムではじかれるような痛みを感じることがあります。特にピコフラクショナルはチクチク感が強めですが、麻酔クリームを使用すれば多くの方が我慢できる程度に抑えられます。痛みに敏感な方は事前に医師へ相談しておくと安心です。
Q.ピコレーザーとピコトーニングの違いは?
「ピコレーザー」という大きな分類の中に「ピコトーニング」という照射方法があります。ピコレーザーはシミ取りのピコスポットや肌質改善のピコフラクショナルなど複数のモードがありますが、ピコトーニングはその一つで、弱い出力を顔全体に当てる治療です。
つまり、ピコレーザーは総称であり、ピコトーニングはその中の“肝斑やくすみに特化した治療法”という位置づけになります。
まとめ
ピコレーザーは、シミやそばかす、肝斑、ニキビ跡、毛穴の開きなど、幅広い肌悩みに対応できる最新のレーザー治療です。従来のレーザーよりも肌への負担が少なく、短いダウンタイムで効果を実感しやすい点が大きな魅力です。
ただし、照射方法によって必要な回数や経過は異なり、ピコスポットは数回で効果が期待できる一方、ピコトーニングやピコフラクショナルは複数回継続することで肌質改善や美白効果が現れます。
また、副作用として赤みや色素沈着が起こることもあるため、紫外線対策や保湿などのアフターケアを徹底することが大切です。
後悔しない治療のためには、事前にリスクやダウンタイムを理解し、自分の肌に合った方法を選ぶことが欠かせません。さらに、症例実績が豊富でアフターフォロー体制の整ったクリニックを選ぶことで、安心して施術を受けられます。
ピコレーザーは正しく受ければ、透明感のある明るい肌やハリのある若々しい印象を叶えてくれる心強い美容医療です。自分に合った治療計画を立て、信頼できる医師とともに理想の肌を目指しましょう。
ピコレーザーのご相談はMiSA CLINIC六本木本院で!カウンセリングのご予約はこちらから。
