思春期を過ぎても繰り返しできる「大人ニキビ」。
皮脂が多い10代のニキビとは異なり、大人になってからできるニキビの多くは乾燥が原因にもなっていることをご存じでしょうか。
乾燥すると皮脂が減るように思われがちですが、実際には肌のうるおい不足が皮脂の過剰分泌を招き、毛穴詰まりや炎症を起こしてしまうのです。
とくに、マスク生活やエアコンによる乾燥、ストレス、睡眠不足などが重なると、肌のバリア機能が低下し、ニキビが治りにくい状態になります。
「保湿するとニキビが悪化しそう」、「オイリー肌だから乾燥していないはず」と思ってケアを怠ると、逆に悪化することもあります。この記事では、乾燥によってできる大人ニキビ(乾燥ニキビ)の原因と正しいスキンケア方法を、医療的視点からわかりやすく解説します。
肌質の見極め方から生活習慣の整え方、クリニックで行える乾燥肌治療まで、幅広く紹介します。
今日から実践できる保湿中心のケアで、うるおいと透明感のあるすこやかな肌を目指しましょう。
1.乾燥しているのにニキビができるのはなぜ?
「肌がカサついているのにニキビができるのはなぜ?」と感じたことはありませんか?
実はこの状態は、乾燥による皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下が関係しています。
乾燥肌とニキビは一見正反対に見えますが、肌の水分と油分のバランスが崩れることで、どちらの症状も同時に起こりやすくなるのです。

乾燥肌と皮脂の関係
肌が乾燥すると、角質層の水分量が減り、表面が硬くなります。
このとき、肌は「うるおい不足」を補おうとして皮脂を過剰に分泌します。
結果として、皮脂が毛穴に詰まりやすくなり、アクネ菌が繁殖してニキビができるのです。本来、皮脂は肌を守るために欠かせない存在ですが、分泌量が増えすぎると毛穴詰まりや炎症の原因となります。
特に乾燥と皮脂過多が混在する「インナードライ肌(内側が乾いて外がベタつく状態)」は、大人ニキビになりやすい肌質といえるでしょう。
バリア機能の低下が引き起こす肌トラブル
肌の表面には、外部刺激から守る「バリア機能」があります。
これは、角質層の細胞間脂質(セラミドなど)が水分を抱え込み、外部刺激をブロックする働きを持っています。
しかし乾燥によってセラミドや天然保湿因子(NMF)が減少すると、肌は外的刺激や菌に対して無防備な状態になります。この状態で摩擦や紫外線を受けると、炎症が起きやすくなり、赤みやかゆみ、ニキビなどのトラブルを招きます。
つまり、乾燥によるバリア機能の低下は、ニキビを悪化させる原因のひとつなのです。
思春期ニキビとの違い(乾燥ニキビとは)
乾燥ニキビは、思春期にできるニキビとは発生メカニズムが異なります。
思春期ニキビは皮脂の過剰分泌によって毛穴が詰まり、アクネ菌が増殖することが主な原因です。
一方で乾燥ニキビは、水分不足によってターンオーバー(肌の生まれ変わり)が乱れ、古い角質が毛穴をふさいでしまうことから起こります。そのため、乾燥ニキビはTゾーンだけでなく、頬・口元・あご・フェイスラインなど、皮脂が少ない部分にできやすいのが特徴です。
また、乾燥により肌のバリア機能が低下しているため、治りにくく、跡が残りやすい傾向もあります。
2.乾燥ニキビができる主な原因
乾燥ニキビは、肌内部の水分が不足し、バリア機能が弱まることで起こります。
しかし、実際に肌が乾燥する原因はさまざまで、生活習慣や外的環境、スキンケアの方法など、日常の中に潜んでいることが多いです。
ここでは、乾燥ニキビを引き起こす代表的な原因を詳しく見ていきましょう。
エアコン・暖房による空気の乾燥
エアコンや暖房の使用は、室内の湿度を大幅に下げます。
湿度が40%を下回ると、肌の角質層に含まれる水分が奪われ、うるおい不足による乾燥と皮脂過多が同時に進行しやすくなります。特にオフィスや寝室など、長時間過ごす環境の乾燥は見過ごされがちです。
加湿器を使用して湿度を50%程度に保ち、直接風が肌に当たらないようにするだけでも、乾燥によるニキビ悪化を防ぐことができます。
また、エアコン使用時は水分補給をこまめに行い、外側からだけでなく内側からもうるおいを補うことが大切です。
熱すぎるお湯や過剰な洗顔
清潔を保ちたいという気持ちから、つい熱いお湯で洗顔をしたり、1日に何度も洗顔してしまう人がいます。
しかし、これは乾燥ニキビを悪化させる典型的な習慣です。
42度以上の熱いお湯は、肌の皮脂膜や天然保湿因子(NMF)を奪い、角質層の水分が逃げやすくなります。
また、過剰な洗顔は必要な皮脂まで取り除いてしまい、皮脂の過剰分泌とバリア機能の低下を引き起こします。洗顔は朝晩の2回を目安に、32度から40度程度のぬるま湯で行いましょう。
肌が敏感な人は、朝は洗顔フォームなどを使わずにぬるま湯で夜の化粧品の残りや汚れを落とすだけでも十分です。
栄養バランスや睡眠不足
肌は、日々の食事や睡眠の質に大きく影響を受けます。
ビタミンB群やビタミンC、タンパク質、亜鉛などが不足すると、皮膚の再生が遅れ、古い角質が残って毛穴詰まりの原因となります。
また、睡眠不足が続くと自律神経が乱れ、皮脂分泌やホルモンバランスにも悪影響を与えます。理想的なのは、6時間から8時間の質の高い睡眠を確保し、毎日同じ時間に寝起きすること。
食事では、肉・魚・卵・大豆製品などのタンパク質を中心に、ビタミンやミネラルをバランスよく摂ることが大切です。
栄養と睡眠を整えることで、肌のターンオーバー(再生サイクル)が正常化し、ニキビのないすこやかな肌へと近づきます。
マスク摩擦やストレスなど外的刺激
近年、マスク生活による「マスクニキビ」に悩む人が急増しています。
マスク内は呼吸や汗によって高温多湿になり、菌が繁殖しやすくなる一方、摩擦による刺激で角質層が傷つきやすくなります。
さらに、精神的なストレスも皮脂分泌を促進し、乾燥+皮脂過多のダブルでトラブルを引き起こします。対策としては、マスクは通気性と肌あたりの良い素材を選び、長時間の装着を避けること。
帰宅後はぬるま湯でやさしく洗顔し、低刺激の保湿剤でしっかり保湿することが大切です。
また、ストレスを溜めないよう、深呼吸や軽い運動でリラックスする時間を設けましょう。
3.自分の肌状態をチェックしよう
乾燥ニキビを改善するためには、まず自分の肌状態を正しく知ることが大切です。
「乾燥しているのにベタつく」「保湿してもつっぱる」「部分的にニキビができる」など、同じ乾燥ニキビでも原因や肌質は人それぞれ異なります。
ここでは、自分の肌がどのタイプに当てはまるかを見極めるポイントを紹介します。
乾燥型?脂性型?インナードライの見分け方
肌の状態を見極める際に注目したいのが、「水分量」と「皮脂量」のバランスです。
乾燥型は肌全体がカサつきやすく、化粧のりが悪い・粉を吹くなどが特徴です。
脂性型は皮脂の分泌が多く、Tゾーンがテカりやすい一方で、ニキビができやすい傾向があります。
そしてもっとも見落とされやすいのが「インナードライ肌」。
これは肌の内側が乾燥しているのに、表面は皮脂でベタつく状態を指します。
乾燥している部分とかえって油っぽく感じる部分が混在するため、一見「脂性肌」と勘違いされがちですが、実際は保湿不足によるものです。
インナードライの人は、洗顔後に肌がつっぱるのに時間が経つとテカリが出ることが多く、乾燥ニキビを繰り返しやすいタイプといえます。肌質を正確に把握するには、皮膚科や美容クリニックでの肌診断も有効です。
水分量・皮脂量・キメ・毛穴の状態などを数値化して確認できるため、自己判断よりも的確にケア方法を見直せます。
乾燥による敏感肌サインとは
乾燥が進行すると、バリア機能が低下して「敏感肌」に傾くことがあります。
この状態では、普段使っていた化粧品でもしみたり、かゆみ・赤みを感じやすくなります。
特に季節の変わり目や生理前、睡眠不足が続くときなどに敏感さが増す傾向があります。
敏感肌のサインとしては、
・洗顔後につっぱる感覚が強い
・化粧水がしみる
・赤みやかゆみが出やすい
・頬やあごの一部に細かいブツブツが出る
といった症状が見られます。
このようなときは、肌に刺激があるスキンケア(ピーリングや高濃度美容液など)を一時的に休み、保湿重視のケアに切り替えることが大切です。
肌が落ち着いてから、再び美白・毛穴ケアなどを再開するとトラブルを防ぎながら改善を目指せます。
4.乾燥ニキビを防ぐスキンケアの基本
乾燥ニキビの改善において最も大切なのは、「洗いすぎず、しっかり保湿する」ことです。
肌を清潔に保ちながらも必要な皮脂や水分を守ることで、ターンオーバーが整い、毛穴詰まりや炎症のリスクを減らすことができます。
ここでは、毎日のスキンケアで意識したい基本のステップを詳しく見ていきましょう。
やさしく洗う、こすらない洗顔方法
乾燥ニキビ対策の第一歩は、肌に負担をかけない洗顔です。
皮脂や汚れを落とそうと強くこすったり、洗顔料を直接肌に塗りつけたりするのはNG。
摩擦は角質層を傷つけ、バリア機能の低下や炎症の悪化を招きます。
洗顔は、泡立てネットでしっかり泡を作り、泡のクッションで肌を包み込むように洗うのがポイントです。
すすぎは32度から40度程度のぬるま湯を使い、すすぎ残しがないようにしながらも手早く行います。
洗顔後は清潔なタオルで押さえるように水分を拭き取り、こすらないように注意しましょう。
洗顔後すぐの保湿がカギ
乾燥ニキビの予防・改善には、洗顔後すぐの保湿が非常に重要です。
洗顔後は角質層が一時的に柔らかくなり、水分が蒸発しやすい状態になっています。
そのまま放置すると、肌の水分がどんどん失われやすくなり、皮脂が過剰に分泌される原因になります。化粧水は洗顔後10分以内に塗布し、手のひらでやさしく包み込むように浸透させましょう。
その後、美容液や乳液・クリームで水分を閉じ込めることで、乾燥を防ぎ、ニキビができにくい健やかな肌を保てます。
時間をおいて化粧水と乳液を塗る必要はなく、「化粧水→美容液→乳液(またはクリーム)」の順に連続して重ねることが理想的です。
ニキビ肌にも使える保湿成分の選び方
乾燥ニキビのある肌は、刺激に敏感でデリケートな状態です。
そのため、アルコールや香料、強い防腐剤が入っているスキンケア製品は避け、低刺激で保湿力の高い成分を選びましょう。
特におすすめの保湿成分は次の通りです。
・セラミド:角質細胞のすき間を埋め、バリア機能を高める
・ヒアルロン酸:水分保持力が高く、乾燥した肌をしっとり保つ
・グリセリン:肌の表面と内部にうるおいを与える基本的な保湿剤
・アミノ酸系保湿成分(NMF):天然の保湿因子として角質層の水分保持に関与これらの成分は、敏感肌やニキビ肌にも使いやすく、肌のうるおいバランスを整えるのに役立ちます。
美容液を選ぶ際は「ノンコメドジェニック(毛穴を詰まりにくくする処方)」と表示されているものを選ぶとより安心です。
日中は紫外線と乾燥から肌を守る
紫外線は、乾燥とニキビの両方を悪化させる大きな要因です。
紫外線を浴びると角質層の水分が奪われ、炎症や色素沈着を引き起こします。
そのため、季節を問わず日焼け止めを使用することが乾燥ニキビ対策の基本です。日焼け止めを選ぶときは、SPF30・PA++以上を目安にしつつ、敏感肌用のノンケミカルタイプを選ぶと安心です。
また、マスクとの摩擦や汗で落ちやすいので、2時間から3時間おきに塗り直すことを意識しましょう。
さらに、外出時は日傘や帽子などの物理的なUV対策も併用すると効果的です。
5.生活習慣と環境を整えて内側からケア
スキンケアで外側からうるおいを補うだけでなく、生活習慣を整えて内側から肌を健康に導くことも大切です。
肌の生まれ変わり(ターンオーバー)は、睡眠・食事・ストレス・環境の影響を大きく受けます。
外的なケアと内的なケアを両立させることで、乾燥ニキビを繰り返しにくい健やかな肌を目指すことができます。
バランスのとれた食事で肌再生をサポート
乾燥ニキビを改善するためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。
特に肌の修復や再生を助ける栄養素を意識的に取り入れることが重要です。
・ビタミンB群:皮脂分泌のコントロールや肌のターンオーバーに関与(レバー、卵、納豆、まぐろなど)
・ビタミンC:コラーゲン生成を助け、炎症や色素沈着を防ぐ(ブロッコリー、キウイ、いちごなど)
・タンパク質:肌細胞の主成分で、健康な皮膚を作るもと(肉、魚、豆腐、卵など)
・亜鉛:皮膚の修復や免疫機能を高める(牡蠣、ナッツ類、牛赤身肉など)
偏った食事や過度な糖質・脂質の摂取は皮脂バランスを乱すため、できるだけ和食中心の食事を心がけましょう。
また、水分補給も忘れず、1日あたり1.5リットルから2リットルを目安に、こまめに水を飲むことが理想です。
質の良い睡眠と血行促進
肌の再生は夜に活発になります。
特に午後10時から午前2時の間は「肌のゴールデンタイム」と呼ばれ、成長ホルモンの分泌が盛んになる時間帯です。
この時間に深い睡眠を取ることで、ターンオーバーが整い、乾燥や炎症の回復が促進されます。
寝不足が続くと自律神経が乱れ、皮脂分泌や血流が悪化して乾燥ニキビが治りにくくなります。
寝る前のスマホやカフェイン摂取を控え、睡眠環境(照明・室温・湿度)を整えることが重要です。また、軽いストレッチや入浴などで血行を良くすることもおすすめです。
血流が改善すると、肌に十分な酸素と栄養が届き、肌再生がスムーズに進みます。
適度な運動とストレスコントロール
運動不足やストレスも乾燥ニキビの原因になります。
運動によって血行が促進されると、老廃物の排出や肌細胞への酸素供給がスムーズになり、肌のターンオーバーが整います。
ウォーキングやヨガ、軽い筋トレなど、1日15分から30分程度の運動を継続することが理想的です。
ストレスがたまるとコルチゾールというホルモンが分泌され、皮脂分泌を増やすだけでなく、肌のバリア機能を弱めてしまいます。
深呼吸やストレッチ、趣味の時間など、自分なりのリラックス法を見つけることが大切です。
自律神経のバランスを保つことで、肌の調子も自然と安定しやすくなります。
また、汗をかいた日はしっかりと洗顔を行いましょう。肌に汗が残ると、刺激となり肌荒れの原因となります。
6.乾燥ニキビを改善・予防するスキンケアアイテム
乾燥ニキビのケアには、「刺激を与えず、うるおいを守る」ことが基本です。
肌にやさしい処方と保湿力の高いアイテムを選ぶことで、肌のバリア機能を保ちながら炎症やニキビの再発を防ぐことができます。
ここでは、乾燥ニキビの改善・予防に役立つアイテムを目的別に紹介します。
低刺激で保湿力の高い洗顔料
乾燥ニキビがある肌では、皮脂を取りすぎる洗顔料は逆効果です。
洗顔の目的は「汚れを落としながら、うるおいを残す」こと。
そのため、アミノ酸系や弱酸性の洗浄成分を使った低刺激タイプを選びましょう。
おすすめの成分としては、ココイルグリシンNaやラウロイルメチルアラニンNaなどがあります。
これらは肌に必要な皮脂を残しつつ、汚れをしっかり落とすことができます。
また、洗顔後につっぱり感やヒリつきを感じるものは避けましょう。泡タイプやジェルタイプは、肌への摩擦を減らせるため敏感肌にも向いています。
週に1回程度、酵素洗顔を取り入れて古い角質を除去すると、化粧水や美容液の浸透も良くなります。
高保湿化粧水・美容液・乳液
乾燥ニキビを防ぐには、保湿ステップを丁寧に重ねることが重要です。
化粧水は肌に水分を与え、美容液は有効成分を角質層まで届け、乳液やクリームでうるおいを閉じ込めることで、肌の保水バランスが整います。
保湿成分として特におすすめなのが、セラミド・ヒアルロン酸・ナイアシンアミドです。
セラミドは肌のすき間を埋めてバリア機能を強化し、ヒアルロン酸は水分保持力を高めます。
ナイアシンアミドには抗炎症作用があり、ニキビ跡の赤みや色素沈着にも効果的です。また、乾燥が強いときはオイルやバームタイプを少量加えるのもおすすめです。
肌がベタつく場合は、ジェル状の保湿剤を選ぶと軽いつけ心地で快適に使えます。
ニキビ肌にも使えるクリーム・ジェルタイプ保湿剤
乾燥ニキビのケアでは、「油分でフタをする」工程が欠かせません。
しかし、油分が多すぎると毛穴詰まりの原因になるため、ノンコメドジェニック処方のクリームやジェルを選ぶことが大切です。
保湿剤のベースとしては、ヘパリン類似物質やグリチルリチン酸ジカリウムが含まれているものがおすすめです。
前者は皮膚の水分保持を助けて乾燥や炎症を防ぎ、後者はニキビの炎症を鎮める効果があります。
また、季節や肌の状態に合わせて保湿剤を使い分けるのも有効です。
冬や乾燥の強い日はクリームタイプ、夏場やベタつきが気になるときはジェルタイプなど、環境と肌状態に応じて柔軟に切り替えることがポイントです。
しっかり保湿しながら肌の負担を最小限に抑えることで、乾燥ニキビは少しずつ改善していきます。
7.肌環境を整えるための乾燥肌への医療的アプローチ
スキンケアや生活習慣を見直しても、なかなか乾燥ニキビが改善しない場合は、美容皮膚科での医療的アプローチを検討するのも一つの方法です。
医療機関では、肌の乾燥や炎症、バリア機能の低下など、根本的な原因に合わせて治療を組み合わせることで、短期間での改善が期待できます。
ここでは、乾燥ニキビや肌の水分不足を整えるために行われる代表的な治療を紹介します。
スネコス
スネコスは、非架橋ヒアルロン酸と6種類のアミノ酸を配合した注射治療で、肌内部のコラーゲンやエラスチンの再生を促す施術です。
乾燥による肌のハリ低下や小じわ、ニキビ跡の凹凸にもアプローチできるため、乾燥肌全体の質感改善に向いています。
施術後5日から10日ほどで肌のツヤ感や弾力の変化を感じやすく、繰り返すことでより長期的なうるおいの維持が期待できます。ダウンタイムはほとんどなく、施術直後にわずかな赤みや針跡が出る程度。
乾燥肌で刺激に敏感な方にも比較的受けやすい治療です。
水光注射
水光注射は、ヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸などの美容成分を肌の浅い層に均一に注入する治療です。
名前の通り「内側から光るようなツヤ肌」に導くことを目的としています。乾燥肌の方では、水分保持力を高めてキメを整える効果が期待でき、ニキビの炎症を抑える薬剤を配合することで、保湿と肌荒れ防止を同時に叶えることができます。
1回でもうるおいを実感しやすいですが、より長期的な効果を求める場合ははじめの3回目程度までは2、3週間おき、その後は3か月から6か月おきに1回の施術を繰り返すのがおすすめです。
リジュラン
リジュランは、サーモン由来のポリヌクレオチド(PN)を主成分とする再生注射で、肌の修復力そのものを高めるのが特徴です。
乾燥によってダメージを受けた角質層や真皮層を内側から回復させ、バリア機能を立て直します。
また、肌表面の赤みや炎症を鎮める効果もあり、乾燥とニキビの両方に悩む方に向いています。施術直後は軽い赤みや針跡が見られますが、数日で落ち着きます。
はじめのうちは2週間から3週間に1回、合計4回程施術を受けることで、肌質の変化を実感しやすくなります。その後は3ヶ月から半年に1回のペースで行うことがオススメです。
メソナJ
メソナJは、日本製の針を使わずに有効成分を肌の奥まで届ける医療用エレクトロポレーションです。
乾燥肌や敏感肌にも負担をかけずに、ヒアルロン酸やビタミンC誘導体などの保湿・抗酸化成分を効率よく浸透させることができます。
痛みやダウンタイムがなく、施術直後からしっとりとした質感を実感できるのが特徴です。
また、乾燥ニキビだけでなく、赤み・色素沈着・くすみなど、複合的な肌トラブルにもアプローチできるのが魅力です。
定期的に取り入れることで、スキンケアの浸透力が高まり、日常の保湿ケア効果を底上げできます。医療的アプローチは、自宅ケアでは届かない真皮層や細胞レベルにアプローチできる点が大きな利点です。
肌質やライフスタイルに合わせて治療を組み合わせることで、乾燥とニキビを同時に改善し、長期的に安定した肌環境を保つことができます。
8.まとめ
乾燥しているのにニキビができる――そんな「乾燥ニキビ」は、皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下が原因で起こります。
一見矛盾しているように思えますが、乾燥によって肌が水分不足になると、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まりやすくなるのです。
その結果、炎症や吹き出物が繰り返しやすい状態になります。
改善の第一歩は、肌をやさしく扱い、しっかり保湿することです。
洗顔は泡で包むように行い、洗顔後はすぐに化粧水・美容液・乳液を重ね、肌に水分と油分をバランスよく与えましょう。
また、紫外線対策や保湿を怠らず、生活習慣の見直しも忘れてはいけません。
栄養バランスの整った食事、十分な睡眠、そしてストレスをためない生活が、肌の回復力を高める鍵になります。
それでも改善しにくい場合は、美容皮膚科での治療を検討してみましょう。
スネコスやリジュラン、水光注射、メソナJといった施術は、乾燥による肌ダメージを根本から立て直し、肌質改善をサポートします。
医療の力を借りながら、「うるおいに満ちた、ニキビのできにくい肌環境」を育てていくことが理想です。乾燥ニキビは、正しいケアを重ねることで改善できます。
肌に合ったスキンケアと生活習慣を見直し、長く続けられる「やさしい保湿習慣」を取り入れましょう。
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