ニキビが治っても、赤み・茶色い色素沈着・肌の凹みが残ってしまい、「治ったはずなのに肌がきれいに見えない」と感じる方は多いです。こうした「ニキビ跡」は、炎症の深さや肌質によって原因が異なるため、タイプ別に最適な治療を選ぶことが改善への近道です。
皮膚科や美容クリニックでは、赤みには光治療や鎮静ケア、色素沈着にはレーザーやピーリング、凹みにはダーマペンやサブシジョンなど、肌の状態に応じて多角的なアプローチが可能です。最近では、肌の再生を促すリジュラン(PN注入)など、「治す+肌質を底上げする」治療も注目されています。
一方で、「どれを選べばいいのか分からない」「治療後の赤みやダウンタイムが不安」といった声も少なくありません。治療の目的や効果、リスクを理解し、自分の肌状態に合った方法を選ぶことが大切です。この記事では、ニキビ跡の種類と見分け方、原因、自宅ケア、医療治療の選び方や注意点までを詳しく解説します。赤みや黒ずみ、凹みが気になる方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
1.ニキビ跡とは?まずは種類と見分け方
ニキビ跡と一言でいっても、実際には原因や肌の内部で起きている変化によって種類が異なり、治療法もまったく違います。
「赤みが消えない」「茶色く色づいている」「肌がデコボコしている」など、見た目の特徴を手がかりに分類することで、どんな治療が適しているかが見えてきます。まずは、自分のニキビ跡がどのタイプに当てはまるかを確認しましょう。

赤み(炎症後紅斑)・色素沈着(茶色)・凹み(クレーター)・盛り上がり(ケロイド)の特徴
赤み(炎症後紅斑)は、ニキビが治ったあとも炎症が続いて毛細血管が拡張し、皮膚表面から透けて赤く見える状態です。皮膚が薄い頬やあごに多く見られ、自然に消えるまでに1か月から3か月かかることがあります。紫外線や摩擦によって悪化しやすいため、光治療やレーザーで血管を収縮させる治療が効果的です。
色素沈着(茶色)は、炎症によってメラノサイトが刺激され、メラニン色素が過剰に生成されることで起こります。肌のターンオーバーで少しずつ薄くなりますが、紫外線対策を怠るとメラニンが再び活性化し、長引くことがあります。ピコレーザーやトラネキサム酸の導入など、美白効果のある治療が有効です。
凹み(クレーター)は、炎症が真皮層にまで及び、コラーゲン組織が破壊された結果、皮膚が陥没してしまうタイプです。自然治癒では改善しにくく、ダーマペンやフラクショナルレーザーなどで再生を促す治療が中心になります。また、ニキビが強く炎症したあとに盛り上がった瘢痕(ケロイド)が残ることもあります。コラーゲンが過剰に作られた結果で、胸や背中など摩擦の多い部位にできやすいのが特徴です。この場合は、ステロイド注射やVビームレーザーで炎症と線維増殖を抑える治療が選ばれます。
見た目だけでなく「できた層」や「期間」で対処が変わる
ニキビ跡は、肌のどの層でダメージが起きているかによって改善スピードが異なります。
表皮の炎症であればターンオーバー(肌の生まれ変わり)とともに1か月から2か月ほどで薄くなる場合がありますが、真皮層に達している場合は、コラーゲン生成が追いつかず半年から1年以上かかることもあるのです。また、時間が経って色素沈着が定着してしまったり、古い瘢痕が硬くなったりすると、医療治療なしでは改善が難しくなります。そのため、「まだ赤みの段階だから大丈夫」と放置せず、早い段階で炎症を抑えるケアや治療を始めることが大切です。
混在タイプの場合は組み合わせ治療が近道
実際の患者さんでは、「赤み・茶色・凹み」が混ざり合っているケースが非常に多く見られます。
例えば、赤みが残っている部分の下に浅い凹みがある場合、レーザーだけでなくサブシジョンやリジュラン注入などの再生治療を組み合わせた方が効果的です。ニキビ跡治療は、単一のアプローチでは限界があります。
複数の悩みがある場合は、肌の状態を見極めて段階的に治療を重ねていくことで、より自然で均一な肌質を目指せます。
関連記事:クレーター肌・ニキビ跡におすすめのサブシジョン治療とは
2.ニキビ跡はなぜ残る?原因と悪化させやすい要因
「ニキビが治ったのに跡が消えない」と感じるとき、その背景には炎症が長引いたり、肌の再生機能が追いつかないという要因があったりします。
ニキビ跡が残るかどうかは、単に炎症の強さだけでなく、スキンケアや生活習慣、外的刺激などの要因で左右されます。ここでは、悪化を招きやすい主な原因を詳しく見ていきましょう。
炎症が長引く、つぶす・こするなどの刺激
ニキビ跡の最も大きな原因は、炎症が深く長引くことです。
赤ニキビや黄ニキビの段階では、皮脂とアクネ菌の増殖によって毛穴の内部で炎症が起きています。炎症が強くなるほど真皮層までダメージが及び、コラーゲン繊維が破壊されて凹みや色素沈着が残りやすくなります。さらに、ニキビを指でつぶしたり、繰り返し触ったりする行為は、炎症を悪化させる直接的な刺激です。圧をかけることで皮膚が傷つき、炎症性の色素沈着が強く出たり、内部に細菌が入り再感染を起こすこともあります。
気になる場合でも自分で潰さず、皮膚科での圧出処置などを受ける方が安全です。
紫外線・乾燥・摩擦でバリア機能が低下
炎症を起こした肌は、もともとバリア機能が低下しています。
その状態で紫外線を浴びると、メラノサイトが刺激されてメラニンが過剰に生成され、茶色い色素沈着が悪化します。特に夏場はもちろん、曇りの日や室内でもUVA波が降り注ぐため、通年での日焼け止め対策が欠かせません。また、乾燥や摩擦もバリア機能を弱める要因です。肌が乾くと角層が硬くなり、ターンオーバーが乱れてメラニンが排出されにくくなります。タオルで強くこすったり、マスクや寝具の摩擦が続いたりすると、炎症が長引いて赤みがなかなか引かないケースもあります。
ニキビ跡を早く治すためには、「刺激を減らし保湿することで肌を優しくいたわる」ことが基本です。
ターンオーバーの乱れ、体質や生活リズムの影響
肌のターンオーバー(生まれ変わり)は、通常28日から40日ほどの周期で行われます。
しかし、睡眠不足やストレス、栄養バランスの乱れ、加齢などによって新陳代謝が遅くなると、メラニンが肌にとどまりやすくなり、黒ずみやくすみが長引く原因となります。
さらに、ホルモンバランスが乱れると皮脂分泌が増え、ニキビの再発につながることもあります。周期的にニキビができる方は、生活習慣の改善がニキビ跡治療の第一歩です。
睡眠は1日6時間から8時間を目安に確保し、ビタミンB群・C・Eを含む食事を意識すると、肌の再生力が高まりやすくなります。このように、ニキビ跡は「治療が遅れたから」だけでなく、外的刺激と内的要因の両方が絡み合って悪化していきます。まずは炎症を早めに抑え、肌を乾燥や紫外線から守ることが、ニキビ跡を残さないための最善策です。
3.ニキビ跡の自宅でできる基本ケアと市販薬の使い方
ニキビ跡を早く薄くするためには、医療治療だけでなく日常のスキンケアを丁寧に行うことが欠かせません。
肌は常に再生を繰り返しており、毎日の積み重ねによって炎症や色素沈着の改善スピードが大きく変わります。ここでは、自宅でできる基本ケアと市販薬・サプリメントの上手な取り入れ方を紹介します。
洗顔はやさしく短く、入浴後はすぐ保湿
洗顔はニキビ跡ケアの基本ですが、洗いすぎや摩擦は逆効果です。
強くこすると肌のバリア機能を壊し、赤みや乾燥を悪化させる原因になります。
メイクを落とした後、洗顔料は低刺激なものを選び、泡をしっかり立てて30秒から1分以内に優しく洗うのが理想です。ぬるま湯で十分にすすぎ、清潔なタオルやティッシュペーパーで押さえるように水分を取ります。
洗顔後の肌は水分が蒸発しやすいため、入浴後3分以内に保湿することがポイントです。
化粧水で水分を補給し、その上から時間を置かずに乳液やクリームでフタをすることで、乾燥による炎症やくすみを防げます。特に、ニキビ跡がある部分はバリア機能が弱いため、保湿を重ねるように意識しましょう。夏に高保湿タイプ、冬にさっぱりタイプの化粧品を使うと肌荒れしてしまうこともあるため、季節と自分の肌質にあった化粧品を使用しましょう。
日焼け止めは通年、摩擦を減らす衣類・寝具
紫外線はニキビ跡を悪化させる最大の敵です。
「夏だけ塗る」という方も多いですが、UVAは1年中降り注ぎ、ガラスを通して室内にも届きます。季節を問わず毎日UVケアを続けることが、色素沈着を防ぐ最も確実な方法です。
SPF30前後・PA++以上のものを日常使いに選び、2時間から3時間おきに塗り直すと効果的です。日焼け止めには保湿成分として油脂成分が入っていることも多いため、1日の終わりにはメイク落としでしっかりと落としましょう。また、摩擦は炎症後の赤みを長引かせる要因となるため、衣類や寝具にも注意が必要です。
顔に触れる枕カバーやタオルは清潔を保ち、コットンやシルクなど肌触りのよい素材を選びましょう。マスクの擦れも刺激になるため、内側にガーゼを挟むなどの工夫が有効です。
ビタミンC誘導体・ナイアシンアミドなどの外用
ニキビ跡の赤みや色素沈着を改善するためには、有効成分を含む外用ケアが効果的です。
中でもおすすめなのが、ビタミンC誘導体とナイアシンアミドです。
ビタミンC誘導体は、メラニンの生成を抑え、既に沈着した色素を還元する働きがあります。さらに、コラーゲン生成を促して肌の弾力を高めるため、凹みのある肌質改善にも役立ちます。
ナイアシンアミドは、炎症抑制効果に優れ、肌荒れを防ぎながら透明感を引き出します。市販の美容液や化粧水でこれらの成分を取り入れる際は、朝晩の2回の使用と継続が大切です。肌が敏感なときは濃度の低い製品から始め、刺激を感じたら一度使用を控えましょう。
ヘパリン類似物質、L-システイン/ビタミンCなどの内服サポート
スキンケアと並行して、体の内側から肌の再生を支える成分を取り入れるのも有効です。
ヘパリン類似物質を含む外用薬は、皮膚の血流を促進し、赤みや乾燥を改善します。保湿力が高く、ターンオーバーの乱れを整える作用もあるため、医薬品として市販されています。
また、内服ではL-システインやビタミンCが代表的です。これらはメラニンの生成を抑え、酸化ダメージを防ぐ抗酸化作用を持ちます。市販のサプリメントでも摂取可能ですが、過剰摂取は避け、食事からビタミンを補うことも心がけましょう。
バランスの取れた栄養と十分な睡眠が、肌の回復スピードを高め、ニキビ跡を残さない肌づくりにつながります。
自宅ケアは、即効性よりも「毎日続けること」が何よりも大切です。軽度の赤みや色素沈着であれば、正しいスキンケアの継続で目立たなくなることもありますが、数か月経っても改善しない場合は、医療機関での治療を検討するサインと考えましょう。
4.ニキビ跡の皮膚科・美容クリニックでできる治療
自宅ケアでは改善しにくいニキビ跡には、医療施術が有効です。
皮膚科や美容クリニックでは、赤み・茶色・凹みといったタイプごとに異なる施術を組み合わせ、肌の再生力を引き出します。ここでは、代表的な治療法とそれぞれの特徴を解説します。
赤み:IPLなどの光治療、鎮静・保湿の併用
ニキビ跡の赤み(炎症後紅斑)は、炎症によって拡張した毛細血管が透けて見える状態です。
このタイプには、IPL(フォトフェイシャル・ルメッカ)やVビームレーザーなどの光治療が有効です。
光エネルギーが血管内のヘモグロビンに反応し、選択的光熱作用で拡張した毛細血管に熱変性を起こして赤みを軽減します。治療を重ねることで、肌色が均一になり、炎症によるほてりも落ち着いていきます。
照射後は一時的に赤みが増したり、軽いかさぶたができることがありますが、2日から3日で自然に落ち着きます。施術後は鎮静パックや高保湿スキンケアを併用して、回復を早めることが大切です。
色素沈着:ケミカルピーリング、レーザートーニング、イオン導入
ニキビ跡の茶色い色素沈着は、メラニンの過剰生成や排出の遅れが原因です。
肌のターンオーバーを整えるケミカルピーリングは、古い角質を取り除いて新しい皮膚の再生を促します。サリチル酸マクロゴールや乳酸など、肌質に合わせた薬剤を使うことで、刺激を抑えながらメラニンを排出できます。より早く結果を出したい場合は、レーザートーニングやピコトーニングが有効です。
これらの治療は、弱い出力のレーザーを均一に照射し、沈着したメラニンを少しずつ分解していきます。
さらに、トラネキサム酸やビタミンCを使ったイオン導入やエレクトロポレーションを組み合わせることで、色素沈着の再発を防ぎながら透明感を高められます。
凹み:ダーマペンやRFマイクロニードル、フラクショナルレーザー
クレーター状の凹みには、肌の深部(真皮層)を刺激してコラーゲンを再生させる治療が中心となります。
代表的なのがダーマペンで、極細の針で皮膚に微細な穴を開けることで、自然治癒力による新しいコラーゲン生成を促します。
また、針の先端から高周波(RF)を照射するRFマイクロニードルは、より深い層まで熱刺激を与えて肌を引き締め、凹凸をなめらかに整える治療です。もう一つの選択肢であるフラクショナルレーザーは、レーザー光で肌表面に無数の小さなドット状の照射を行い、再生を促進します。治療後は赤みやかさぶたができることがありますが、1週間から2週間ほどで自然に落ち着きます。
いずれの治療も回数を重ねることで少しずつ滑らかな質感へと改善していきます。
関連記事:炭酸ガスフラクショナルレーザーはニキビ跡に効くの?仕組みやメリット、回数を解説
癒着を伴う凹み:サブシジョンで線維の癒着を丁寧に切り離す
ニキビ跡の中でも、深い凹みは、皮膚の下で線維組織が癒着している状態です。
この場合は、サブシジョンという治療で、特殊な針を使って癒着を物理的に切り離します。
線維を緩めることで皮膚が持ち上がり、へこみが目立ちにくくなります。また、サブシジョン後にはコラーゲンが新しく生成され、肌のハリや弾力が向上する効果もあります。
施術後に一時的な内出血が出ることがありますが、1週間から2週間で吸収されます。
レーザーやダーマペンと併用することで、より高い改善効果が得られます。
関連記事:サブシジョンとは?治療の役割や必要回数、施術の流れについて徹底解説
肌の再生サポート:リジュラン(PN注入)で修復力を高め質感を底上げ
リジュラン(PN注入)は、サーモン由来のポリヌクレオチド(PN)を肌に注入して細胞の修復を促す治療です。
ニキビ跡治療の「仕上げ」として取り入れられることが多く、レーザーやサブシジョン後の再生をサポートします。
コラーゲンとエラスチンの生成を促進し、キメの整ったハリのある肌質へ導くのが特徴です。
特に、炎症によって乾燥やくすみが残っている肌に効果的で、ダウンタイムが短い点も魅力です。3回から4回の施術で質感の変化を実感する方が多く、肌全体の若返りにもつながります。
このように、ニキビ跡の状態に合わせて治療を選ぶことが、最短での改善につながります。同じ「ニキビ跡」でも、赤み・色素沈着・凹みのどれを優先的に治すかを明確にすることで、治療効果を最大化できます。
関連記事:リジュランはどんな人におすすめ?効果やリスク、注意点について解説
5.ニキビ跡治療の選び方・スケジュール・注意点
ニキビ跡治療は「何を受けるか」だけでなく、どの順番で・どのくらいの間隔で行うかによって効果が大きく変わります。
肌の状態やライフスタイル、ダウンタイムへの許容度を考慮しながら、段階的に治療を進めることが成功のポイントです。ここでは、治療計画を立てるうえでの考え方と注意点を詳しく解説します。
目標(色・赤み・質感)を明確にし、段階的に組み合わせる
まず最初に大切なのは、自分の肌のどこを最も改善したいのかを明確にすることです。
赤み・茶色い色素沈着・凹みのうち、どのタイプを優先するかで治療内容が異なります。たとえば、「赤みが強く目立つ段階」ではIPLやVビームなどの光治療で炎症を落ち着かせ、次のステップとしてダーマペンやフラクショナルレーザーで凹みを改善する、といったように段階的な組み合わせが効果的です。
また、治療後の肌再生を促すためにリジュランやイオン導入を取り入れると、肌の仕上がりがよりなめらかになります。
回数・間隔・ダウンタイムと費用のバランス
ニキビ跡治療は1回で劇的に変わるものではなく、治療により3回から5回程度を目安に継続することで肌が少しずつ改善していきます。
施術間隔は、治療やお肌の状態により異なるため、気になる箇所は医師に相談するといいでしょう。
ダウンタイムは治療法によって異なり、レーザーやダーマペンでは赤みやかさぶたが1週間から2週間続くことがあります。
「仕事を休めない」「予定が多い」という場合は、光治療やイオン導入などダウンタイムの短いメニューを優先するのがおすすめです。
また、費用は治療の種類と回数によって変わります。1回あたり数千円のピーリングから、数万円単位のレーザー治療まで幅がありますが、医師と相談しながら予算と期間の両面で無理のない計画を立てることが大切です。
敏感期は刺激少なめのメニューに切り替える
また、費用は治療の種類と回数によって変わります。1回あたり数千円のピーリングから、数万円単位のレーザー治療まで幅がありますが、医師と相談しながら予算と期間の両面で無理のない計画を立てることが大切です。
レーザーやダーマペンなどの刺激が強い治療を続けていると、一時的に肌が敏感になることがあります。
赤みが強く残る時期や乾燥がひどい時期には、一時的に保湿・鎮静ケアに切り替える判断も重要です。
例えば、リジュラン注入やイオン導入、高濃度保湿パックなどの再生サポート治療を挟むことで、肌を休ませながら効果を維持できます。
治療間隔を詰めすぎると逆に炎症を長引かせてしまうため、肌の回復ペースを見ながらスケジュールを調整しましょう。
ホームケア継続で効果の持続と再発予防
医療治療で改善した肌を長く保つためには、日常のケアを怠らないことが不可欠です。
特に、紫外線対策・保湿・栄養バランスの取れた食生活は、治療後の肌が安定し、お悩み解消への時間も短くなります。
また、睡眠不足やホルモンバランスの乱れは皮脂分泌を活発にし、再びニキビができる原因になります。
肌を「治す」段階から「きれいな状態を維持する」段階へと意識を変え、日常的に低刺激のスキンケアを続けることで、再発しにくい健やかな肌サイクルを作ることができます。
このように、ニキビ跡治療は「最適な順番」と「適切な間隔」で行うことで結果が変わります。
短期間で焦らず、肌の再生リズムに合わせて進めることが、きれいに治すための最短ルートです。
6.ニキビ跡の治療に関するよくある質問
Q.どれくらいで薄くなりますか?
ニキビ跡のタイプ、治療方法によって改善スピードは異なります。
赤みや色素沈着であれば、1か月から3か月の治療期間で変化を実感できるケースが多く、凹みの場合は半年から1年ほどかけて段階的に改善していくのが一般的です。治療を始めてすぐに肌の質感やトーンが整う方もいますが、真皮層の再生には時間がかかるため、複数回の施術が必要になります。途中でやめてしまうと再発しやすいため、医師の指導のもとで継続的に通うことが重要です。
Q.自力ケアと医療治療はどう使い分ける?
軽度の赤みや色素沈着なら、自宅でのスキンケアと紫外線対策の徹底で改善することがあります。
ただし、3か月以上経っても変化がない場合や、凹み・硬い瘢痕がある場合は、自力ケアだけでは難しい段階に入っています。その場合は、医療機関での治療を併用し、外側(スキンケア)と内側(再生治療)から同時にアプローチすることが理想的です。
「自分でできること」と「医療でしかできないこと」で分けることで、時間と費用を効率的に使えます。
Q.仕事を休まずにできる治療は?
「仕事を休めない」「人に気づかれたくない」という方には、ダウンタイムの短い治療が向いています。
IPL(フォトフェイシャル・ルメッカ)やレーザートーニング、イオン導入、リジュラン注入などは、施術当日から翌日にはメイクができるケースが多く、生活に支障が出にくいのが特徴です。一方で、ダーマペンやフラクショナルレーザー、サブシジョンは効果が高い分、内出血などが1週間から2週間ほど続くことがあります。
大切な予定がある場合は、医師とスケジュールを相談し、イベントの2週間前までに治療を終えるのが安心でしょう。
Q.保険診療と自費治療の違いは?
ニキビ跡の治療は、ほとんどが美容目的の自由診療(自費)になります。
保険が適用されるのは、ニキビそのものの炎症を抑える薬や塗り薬、保湿剤などの処方が中心です。
一方で、レーザー・ピーリング・注入治療などの見た目改善を目的とした施術は自費扱いとなります。費用面では負担が増えますが、自費治療は医師の裁量で複数の治療を組み合わせられるため、より高い美容効果と仕上がりの精度が期待できます。
保険診療で炎症を落ち着かせたあと、自費治療で跡を整えるという二段階のアプローチを取る方も多いです。
7.まとめ
ニキビ跡は、赤み・色素沈着・凹みなどタイプによって原因も治療法も異なります。
赤みには光治療やレーザー、色素沈着にはトーニングやピーリング、凹みにはダーマペンやサブシジョンといったように、症状に合わせて治療を組み合わせることが改善への近道です。
自宅ケアでは、日焼け止めや保湿、ビタミンC誘導体などの外用剤を継続して使い、肌の再生を助けるベースづくりを行いましょう。
一方で、数か月経っても変化がない場合や、凹み・硬い瘢痕が残る場合は、医療機関での再生治療を検討するタイミングです。
レーザーや注入治療を受ける際は、ダウンタイムや費用のバランスを考えながら、無理のないスケジュールで継続することが成功の鍵となります。
また、施術後の紫外線対策や保湿ケアを怠らないことで、再発や色素沈着を防ぎ、より美しい肌を維持できます。ニキビ跡の治療では、「どの方法を選ぶか」ではなく、自分の肌を理解し、段階的に整えていくことが大切です。
焦らず丁寧にケアを続けることで、鏡を見るのが楽しみになるような、なめらかで明るい肌へと近づけましょう。
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