ピーリングの種類の違い|肌悩み別に選び方を紹介
肌のザラつきやくすみ、毛穴詰まり、ニキビ、小ジワやハリの低下など、多くの人が抱える肌悩み。
その一因として注目されているのが「ターンオーバーの乱れ」です。
古い角質が肌に残ると、毛穴が詰まり、くすみの原因となり、スキンケアの効果も十分に得られません。そんなときに有効なのが「ピーリング」です。
この記事では、医療機関で受けられるピーリングの種類や肌へのはたらき、市販品との違い、施術前に知っておきたい注意点まで詳しく解説します。自分の肌に合ったピーリングを見つける参考にしてください。
1. ピーリングの主な薬剤の種類と特徴
ピーリング治療は、薬剤によって角質への作用や肌へのアプローチ方法が異なります。
そのため、同じ「ピーリング」であっても、目的や肌質に合っていない薬剤を選ぶと、十分な効果を実感しにくい場合があります。
美容皮膚科では、肌状態を診察したうえで、ニキビ・毛穴、くすみ、美白、ハリ不足などの悩みに合わせて薬剤を使い分けることが可能です。
ここでは、目的別に代表的なピーリング薬剤とその特徴を紹介します。
ニキビ・毛穴改善用

ニキビや毛穴のトラブルには、皮脂分泌の抑制や毛穴詰まりの改善、ターンオーバーの正常化を目的とした薬剤が用いられます。
代表的なものがサリチル酸マクロゴールピーリングです。
角質をしっかりと除去しながらも、皮膚の深部まで薬剤が浸透しにくいため、刺激を抑えつつ効果が期待できます。
炎症ニキビ、毛穴の黒ずみ、脂性肌など、幅広い肌悩みに対応できる薬剤です。
また、グリコール酸ピーリングは、古い角質をやわらかくして除去することで、白ニキビや毛穴詰まりの改善をサポートします。
比較的即効性を感じやすい一方で、肌質によっては刺激を感じる場合もあるため、濃度調整が重要です。
くすみ除去・美白感アップ用
くすみや肌のトーン低下が気になる場合には、メラニンの排出を促し、肌の透明感を引き出す薬剤が選ばれます。
乳酸ピーリングは、AHAの一種で、分子が大きく作用が穏やかなため、乾燥肌や敏感肌の方にも比較的使いやすい薬剤です。
肌表面のくすみをやさしく除去し、なめらかで明るい印象へ導きます。
さらに、グリコール酸ピーリングは、定期的に行うことでターンオーバーを整え、肌全体のトーンアップや美白感の向上が期待できます。
色むらや軽度の色素沈着が気になる方にも選ばれることがあります。
ハリの向上・エイジングケア用
ハリ不足や小じわ、肌の弾力低下といったエイジングサインには、表皮だけでなく真皮層に働きかけるピーリングが適しています。
マッサージピール(PRX-T33)は、トリクロロ酢酸(TCA)を含みながらも、表皮の剥離を最小限に抑え、コラーゲン生成を促進するのが特徴です。
施術後のダウンタイムが少なく、ハリ・ツヤの向上を目的とした治療として人気があります。
また、ミラノリピールは、TCAにアミノ酸やビタミンを配合し、肌の再生をサポートします。
レチノールピールはターンオーバーを促進し、ハリ感の改善や毛穴、小じわへのアプローチが期待される薬剤です。
関連記事:ピーリングの効果と種類を徹底解説|肌悩み別の選び方も紹介
2. ニキビ・毛穴改善用の薬剤
ニキビや毛穴トラブルは、皮脂分泌の過剰や角質の蓄積、毛穴詰まりなどが複雑に関係して起こります。
ピーリング治療では、これらの原因にアプローチし、肌のターンオーバーを整えることで、ニキビや毛穴の改善を目指します。

関連記事:サリチル酸ピーリングの効果とは?メリットや肌悩み別の選び方も解説
サリチル酸ピーリング
サリチル酸ピーリングは、角質を溶かす作用をもつ薬剤を使用した治療です。
毛穴の奥に詰まった皮脂や汚れに働きかけ、ニキビや黒ずみ毛穴の改善が期待できます。
美容皮膚科では、刺激を抑えたサリチル酸マクロゴールを使用することが多く、炎症ニキビや脂性肌の方にも比較的使用しやすいのが特徴です。
定期的に施術を行うことで、ニキビができにくい肌状態へ導きます。
グリコール酸
グリコール酸はAHA(アルファヒドロキシ酸)の一種で、サトウキビや果物由来の成分として知られています。
水溶性で分子が非常に小さいため、角質層への浸透が早く、表皮の浅い層に働きかけるのが特徴です。
古い角質の除去や、肌のざらつき、くすみの改善に適しており、ターンオーバーの乱れによって起きた軽度のトラブルに対しても効果が期待できます。
くすみ除去・美白用としても効果があり、比較的マイルドな作用のため、ピーリング初心者にも導入しやすい成分です。
ミラノリピール
ミラノリピールは、トリクロロ酢酸(TCA)を主成分とし、アミノ酸やビタミンを配合したピーリング剤です。
皮脂分泌を抑える作用があり、ニキビや毛穴の開き、ニキビ跡の改善にもアプローチできます。
顔だけでなく、首や背中など体のニキビ治療にも使用されることがあり、肌質改善を目的とした治療として選ばれるケースもあります。
3. くすみ除去・美白感アップ用の薬剤
くすみや肌のトーンダウンは、加齢や紫外線、ターンオーバーの乱れによって古い角質が蓄積することで起こりやすくなります。
くすみ・美白を目的としたピーリングでは、肌表面の不要な角質をやさしく取り除き、肌本来の明るさや透明感を引き出すことを目指します。
薬剤の種類によって作用の強さや刺激の感じ方が異なるため、肌質やお悩みに合わせた選択が重要です。
定期的に施術を行うことで、くすみの改善だけでなく、なめらかで均一な肌トーンへ導く効果も期待できます。
乳酸(ラクトピール)
乳酸もグリコール酸と同じくAHAの一種でありながら、保湿作用が高く、刺激が少ないのが特長です。肌の水分保持機能をサポートしながら穏やかに角質を除去するため、乾燥肌や敏感肌の方にも使いやすいピーリング剤です。
美白作用にも優れており、色ムラやくすみの改善を目的としたピーリングに用いられることが多く、肌の透明感を高めたい方に向いています。
マッサージピール(PRX-T33など)
マッサージピールとは、TCAを主成分としながらも、過酸化水素(H₂O₂)とコウジ酸などを組み合わせ、皮膚表面を剥がすことなくコラーゲン生成を促す、革新的なピーリング剤です。代表的な製品に「PRX-T33」があります。
肌表面にはダメージを与えず、真皮層で線維芽細胞を刺激するため、ハリ感アップや毛穴の引き締め、美白効果が期待できます。術後の赤みや皮むけがほとんどなく、ダウンタイムが取れない人でも受けやすいのがメリットです。
後述のハリ向上・エイジングケア用としても効果があります。
4. ハリの向上・エイジングケア用の薬剤
年齢を重ねるにつれて、肌のハリや弾力は少しずつ低下していきます。
ハリ・エイジングケアを目的としたピーリングでは、表皮だけでなく肌の内側に働きかけ、コラーゲン生成を促す薬剤が使用されます。
これらの治療は、強い剥離を伴わずに肌質改善を目指せる点が特徴です。
小じわやハリ不足、ツヤ感の低下が気になり始めた方にとって、エイジングケアの一つの選択肢となります。
レチノールピール
レチノール(ビタミンA誘導体)を高濃度で使用するピーリングは、一般的に「レチノールピール」と呼ばれます。
皮脂分泌の抑制作用とターンオーバー促進作用があるため、ニキビや皮脂トラブルの改善に効果が高いとされます。
また、コラーゲン生成を活性化させる働きもあるため、小ジワやたるみ、毛穴の開きといった加齢による肌変化に対しても有効です。乾燥や赤みなどの副反応が出やすいため、医師の指導のもとで使用するのが安心です。
ミラノリピール(トリクロロ酢酸)
トリクロロ酢酸(TCA)は作用が深く、真皮層にまで届く中程度〜強めのピーリング剤です。
強い再生力を促すため、ニキビ跡の凹凸や小ジワ、浅い傷跡、毛穴の開きなどに対して効果が期待できます。
一方で、赤みや皮むけといったダウンタイムがあることから、使用には医師の管理が必要不可欠です。肌質や目的を慎重に見極めながら使用する、高度な治療用ピーリングのひとつです。
5.【肌悩み別】あなたに合ったピーリングの選び方
毛穴詰まり・黒ずみを解消したい方

毛穴に皮脂が詰まりやすく、黒ずみや開きが気になる方には、脂溶性の成分である「サリチル酸マクロゴール」がおすすめです。皮脂に溶け込み、毛穴の奥に詰まった汚れや角栓を溶かし出す効果があるため、鼻周りやあごのざらつきが改善しやすくなります。
また、グリコール酸もターンオーバーを整えることで角質肥厚を抑え、毛穴の目立ちにくい肌へと導きます。毛穴の詰まりがニキビの原因となっている場合には、ピーリングとあわせて抗菌・抗炎症効果のある治療も検討するとよいでしょう。
【YouTube】Dr.みさえの素敵になり隊「いちご鼻の治し方!ピーリングだけではすぐに元通りに!」
シミ・くすみを明るく見せたい方
肌全体のくすみや、紫外線によるシミ・色素沈着が気になる方には、美白成分を含んだピーリングがおすすめです。特に「乳酸(ラクトピール)」は保湿しながら透明感を引き出す作用があり、乾燥肌にもやさしく使えます。
さらに、ミラノリピールやマッサージピールのように、美白成分(コウジ酸など)を配合したピーリングは、表皮のメラニン排出を助けながら肌トーンを均一に整えるため、美白ケアとして非常に効果的です。
ニキビ・ニキビ跡が気になる方
ニキビができやすい脂性肌の方、または炎症が治まった後の赤みや色素沈着が残ってしまっている方には、「サリチル酸」「ウーバーピール」「レチノールピール」などが向いています。
皮脂抑制効果や殺菌作用のある成分を含んだピーリングは、毛穴を清潔に保ち、ニキビの再発を防ぐのに役立ちます。とくにレチノールはターンオーバーを加速し、色素沈着の排出を促すだけでなく、凹凸改善や皮膚再生の面でもメリットがあります。
エイジングサイン(小ジワ・ハリ不足)が気になる方
加齢に伴う小ジワやたるみ、肌のハリの低下が気になる方には、「マッサージピール」や「レチノールピール」「TCA(中濃度以上)」といった、真皮に働きかけるピーリングが適しています。
特にマッサージピールは、真皮層の線維芽細胞にアプローチしてコラーゲン生成を促進するため、肌の内側からふっくらとしたハリ感が蘇ります。また、レチノールは長期的な使用により皮膚構造の改善が期待でき、加齢による毛穴のたるみや質感の粗さも改善しやすくなります。
6. クリニックと市販のピーリングの違い
ピーリングと聞くと、市販のスキンケア用品を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、医療機関で受けられるピーリングと、ドラッグストアや通販で手に入る市販品とでは、その効果や安全性に大きな違いがあります。
成分濃度と使用できる薬剤が異なる
まず大きな違いは、使用できる成分の「濃度」と「種類」です。医療機関では、医師の管理のもと高濃度の酸を使用することが認められており、表皮のターンオーバーをよりしっかりと促すことができます。
一方、市販品はあくまで「化粧品」または「医薬部外品」に分類されるため、肌への刺激や副作用のリスクを考慮して濃度が大きく制限されています。
市販のピーリングジェルやローションは、日常的なお手入れとして穏やかな角質ケアには役立ちますが、医療用ピーリングのような明確な肌質改善効果を得るには限界があります。

施術の深さと作用する層が違う
クリニックで行うピーリングは、目的に応じて作用する深さを調整できる点も特長です。表皮の浅い部分だけに働きかけるものから、真皮に届いてコラーゲンの再構築を促すものまで、治療レベルの施術が可能です。
これに対し、市販のピーリングは基本的に角質層(表皮の最も外側)までしか作用せず、肌の構造そのものに変化を与えることはできません。
そのため、エイジングケアや色素沈着など、肌の深部に原因がある悩みに対しては十分な効果が期待できない場合があります。
専門的な診断とアフターケアの有無
クリニックでのピーリングでは、施術前に医師が肌の状態を診察し、悩みに応じた薬剤や濃度を選定します。赤みや乾燥などの副作用が出た場合も、医療の視点から適切に対処できる体制が整っており、安全性が確保されています。
また、施術後には肌の状態に応じた保湿ケアや日焼け止めの指導など、アフターケアが行われるため、治療効果を最大限に引き出すことができます。
一方、市販のピーリングは自己判断で使用することが多く、肌の状態に合わない製品を選んでしまうと、逆にトラブルを招くリスクがあります。とくに敏感肌やトラブル肌の方は注意が必要です。
目的や肌悩みに合わせた選び方を考える
市販のピーリングは、軽いくすみやざらつきの改善など、日々のスキンケアとして取り入れるには便利なアイテムです。ただし、明確な肌悩み(ニキビ・毛穴・小ジワ・色素沈着など)を改善したい場合は、医師による診断と専門的な治療を受けることで、より確実な結果が得られます。
クリニックと市販品、それぞれのメリット・デメリットを理解し、目的に応じた使い分けを意識することが、美肌への近道といえるでしょう。

関連記事:ピーリングの頻度はどれくらいが適切?やりすぎのリスクも解説
7. まとめ
ピーリングは、古い角質を除去し、肌のターンオーバーを整えることで、くすみ・毛穴・ニキビ・小ジワなど幅広い肌悩みに対応できる治療です。
薬剤の種類によって作用の深さや効果が異なり、肌質や目的に合わせた選択が大切です。
医療機関で行うピーリングは、高濃度かつ効果的な薬剤を使用できる一方で、肌状態や時期によっては注意が必要です。施術後の保湿や紫外線対策も欠かせません。
セルフケアでは限界を感じる肌悩みも、専門的な診断と適切な施術によって改善が期待できます。まずは美容皮膚科での相談から始めてみてはいかがでしょうか。
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