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レチノールはニキビ跡に効果ある?赤み・色素沈着・クレーターへの効果と正しい使い方

ドクター美佐栄

レチノールは、ニキビ後の茶色い色素沈着や肌のざらつき、新しいニキビができにくい状態を目指すスキンケアとして取り入れられる成分です。一方、赤みが残るニキビ跡や深いクレーターをレチノールだけで治すことは難しく、ニキビ跡の種類によって向いている治療は異なります。
特に注意したいのは、赤み・茶色い色素沈着・凹みをすべて同じ「ニキビ跡」と考えないことです。平らな色むらと皮膚構造が変化した瘢痕は別の状態であり、治療も分けて考える必要があります。

目次

レチノールが向くニキビ跡・向かないニキビ跡

ニキビが治ったあとに残る症状は、大きく赤み、色素沈着、凹みに分けて考えると治療を選びやすくなります。

ニキビ後の状態主な特徴レチノールの位置づけ
赤み赤・ピンク色が残る主治療ではない
茶色い色素沈着平らな茶色い跡選択肢になりやすい
軽いざらつき・質感低下表面のキメが乱れて見える徐々に整える目的で使用
クレーター皮膚が凹んでいる単独では限界がある

茶色い跡は、炎症後色素沈着(PIH)としてメラニンが残っている状態です。レチノイドには毛穴詰まりを改善して新しいニキビを予防する作用があり、ニキビ後の色素沈着を薄くする目的にも用いられます。化粧品のレチノールは医薬品のレチノイドより作用が穏やかですが、色むらや肌質ケアとして取り入れることができます。アメリカ皮膚科学会

一方、赤みが主体のニキビ跡は、茶色い色素沈着とは異なります。炎症後紅斑(PIE)は炎症後に血管由来の赤みが残っている状態で、光・レーザー治療などが検討されることがあります。PubMed

ニキビ跡の種類とレチノールの適応

レチノールで期待できるのは色素沈着と肌質の改善

レチノールはビタミンAの一種で、皮膚内で段階的に活性型へ変換されます。角化を整え、肌表面のなめらかさや色むらの改善を助けるほか、長期的にはコラーゲン産生への作用も知られています。

ただし、化粧品のレチノールを「ニキビ跡を消す成分」と考えるのは適切ではありません。

特に、影ができるほどのクレーターは、皮膚内部のコラーゲン損傷や線維性の癒着などが関係しています。スキンケアで皮膚表面を整えても、癒着そのものを解除することはできません。

近年は医薬品の外用レチノイドについて、ニキビそのものだけでなく一部の萎縮性瘢痕やニキビ後の色素変化への有用性も研究されていますが、深いクレーターではサブシジョンやレーザー、RFなどの施術が必要になることがあります。

クレーター肌・ニキビ跡に対するサブシジョンを見る

レチノールの使い方|刺激を出すことが目的ではない

レチノールは、最初から高濃度・高頻度で使用するより、肌の反応を確認しながら少しずつ取り入れることが重要です。

製品によって濃度や推奨頻度が異なるため、「必ず0.1%から」「必ず週2回から」と一律には決められません。まず製品の使用方法に従い、初めて使う場合や敏感肌では少ない頻度から始めます。

夜のスキンケアで使用し、乾燥しやすければ保湿剤を併用します。翌朝は紫外線対策を行い、AHA・BHAなど刺激のある角質ケアを重ねる場合も、肌状態を見ながら調整します。

赤み、ヒリつき、乾燥、皮むけはレチノールで起こり得る刺激症状ですが、強く出るほど効果が高いわけではありません。皮むけを「効いている証拠」と考えて我慢する必要はなく、症状が強ければ使用を休止し、保湿を中心に肌を休ませます。米国皮膚科学会も、刺激を避けるため穏やかな製品から徐々に慣らすことを勧めています。

妊娠中や妊娠を希望している場合はレチノイドの使用を避け、授乳中を含め使用に迷う場合は医師へ相談してください。

レチノールを始める3ステップ

ニキビ跡が気になるなら、色と凹みを分けて治療する

ホームケアを続けても気になるニキビ跡は、何が残っているかによって治療を変えます。

赤みが主体なら血管や炎症後の赤みに対する光治療など、茶色い色素沈着ならピコレーザーやピーリングなどが候補になります。一方、凹みがある場合は、表面の色ではなく皮膚構造そのものへの治療が必要です。

ミサクリニックでは、ローリング型や一部のボックス型など癒着を伴うクレーターにはサブシジョンを検討しています。皮膚の下で凹みを引き込んでいる線維を解除することで、スキンケアだけでは届かない原因へアプローチします。

炭酸ガスフラクショナルレーザーやサーマニードルなど、肌表面から真皮へ働きかける治療を組み合わせることもあります。ニキビ跡は形や深さが混在していることが多いため、一つの治療ですべてを改善しようとしないことが重要です。

毛穴・ニキビ跡・傷跡の治療を見る

ニキビ跡の状態から治療を選ぶ

ミサクリニックではこう考えます|ニキビ跡になる前のニキビ治療も大切

院長寺井美佐栄がニキビ跡治療で重視しているのは、跡だけを見るのではなく、今も新しいニキビができ続けていないかを確認することです。

炎症性ニキビを繰り返している状態で、色素沈着やクレーターだけを治療しても、新しい跡が増えてしまいます。ニキビを早期に治療することは、色素沈着や瘢痕を増やさないためにも重要です。アメリカ皮膚科学会

レチノールで十分な方に強い治療を行う必要はありません。一方、深いクレーターをスキンケアだけで何とかしようと何年も続ける必要もありません。

赤みなのか、色素なのか、凹みなのか。さらにクレーターならどの形で、癒着があるのかまで確認し、その原因に必要な治療だけを選ぶことが、遠回りを避けるポイントです。

レチノールとニキビ跡に関するよくある質問

レチノールでニキビ跡は消えますか?

茶色い色素沈着や軽い肌質の乱れでは改善を助けることがありますが、すべてのニキビ跡が消えるわけではありません。特に深いクレーターは美容医療を検討します。

赤いニキビ跡にもレチノールは効きますか?

赤みは茶色い色素沈着とは原因が異なるため、レチノールが第一選択とは限りません。赤みが長く続く場合は、肌状態を確認したうえで光・レーザー治療などを検討します。PubMed

レチノールで皮むけした方が効果がありますか?

いいえ。皮むけや強い赤みは刺激反応であり、効果を得るために必要なものではありません。症状が強い場合は使用頻度を下げるか休止してください。

クレーターにレチノールを使い続ければ治りますか?

浅い質感の変化が目立ちにくくなる可能性はありますが、癒着を伴うクレーターをレチノールだけで改善することは難しいです。サブシジョンなど構造に合わせた治療を検討します。

まとめ|レチノールはニキビ跡の種類を見て使う

レチノールは、ニキビ後の茶色い色素沈着や肌のざらつき、新しいニキビを防ぐためのスキンケアとして活用できます。一方、赤みや深いクレーターでは、レチノールだけにこだわる必要はありません。

また、赤みや皮むけを我慢して使い続けるほど効果が高まるわけではありません。肌状態に合わせて使用頻度を調整し、保湿と紫外線対策を続けることが基本です。

ミサクリニックでは、赤み・色素沈着・凹みを分けて診断し、ホームケアで対応できる範囲と美容医療が必要な範囲を見極めて治療を提案します。

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この記事を書いた人

寺井 美佐栄

ミサクリニック 六本木本院 院長

寺井 美佐栄 医師

10年にも及ぶ、複数の大手美容皮膚科での院長経験を経て、満を辞して2022年9月に独立開業いたしました。
YouTube等でも発信してきた、メスを使わずに”ナチュラルなキレイ”を引き出す技術には定評があり、ありがたいことに「SNSを見ました!」という方や、紹介・口コミ経由でたくさんのご相談を頂いてきました。
皆様と共に、MiSA Clinic六本木本院スタッフ一同、共に年を重ね、末永くお付き合いできる関係を目指して参ります。

  

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