ピコレーザーの効果とは?施術回数と治療の注意点を解説
ピコレーザーは、シミやそばかす、肝斑、毛穴、浅いニキビ跡などに、メスで皮膚を切開せずに働きかけるレーザー治療です。同じ機器でも照射方法によって目的は異なり、複数回かけて穏やかな変化を目指す治療もあります。
大切なのは、肌悩みの種類を診断したうえで照射方法と施術回数を決めることです。ここでは、期待できる効果、回数の目安、施術前後の注意点をご説明します。
ピコレーザーは照射方法に応じた効果を目指す治療
ピコ秒の短い照射時間で色素や肌に働きかける
ピコレーザーの「ピコ」は、1兆分の1秒を表す単位です。ミサクリニックのエンライトンSRは、532nmと1064nmの2波長を備え、照射時間は750ピコ秒です。波長や出力、照射方法を使い分け、色素性病変や肌質へ働きかけます。
短時間の照射による光音響作用で色素を細かくし、周囲への熱の広がりを抑えることが期待できます。ただし、熱の影響がなくなるわけではなく、従来のナノ秒レーザーより常に優れているとも限りません。病変、設定、肌質によって結果は異なります。
関連施術:エンライトンSR(ピコレーザー)
ピコレーザーで期待できる効果は3つの照射方法で異なる
ピコスポットは目立つシミやそばかすを部分的に照射する
ピコスポットは、境界が比較的はっきりしたシミやそばかすを狙う方法です。照射部位にかさぶたのような膜が生じ、剥がれたあとに色調が徐々になじむ場合があります。
1回で変化を感じる方もいますが、色素の深さや濃さによっては複数回の照射を検討します。肝斑が混在する部分へ強く照射すると悪化する可能性があるため、診断が欠かせません。
ピコトーニングは肝斑やくすみ、色ムラに低出力で照射する
ピコトーニングは、低い出力で広範囲へ照射し、肝斑や顔全体のくすみ、色ムラを少しずつ整える方法です。目立つ1個のシミを狙うピコスポットとは異なり、複数回の施術で穏やかな変化を目指します。
低出力でも、回数を増やせばよいわけではありません。漫然と続けると、部分的に肌が白く見える低色素沈着を生じることがあります。変化が乏しいときは、診断も見直します。
ピコフラクショナルは毛穴や肌の質感、浅いニキビ跡に働きかける
ピコフラクショナルは、エネルギーを点状に届け、肌の修復反応を利用して、毛穴、キメやハリ、浅いニキビ跡などの改善を目指す方法です。シミを1個ずつ除去する治療ではありません。
「肌に微細な穴を開ける」と説明されることがありますが、炭酸ガスレーザーで皮膚表面を蒸散するフラクショナル治療と同じ仕組みではありません。深いニキビ跡や大きなたるみに対する効果を約束する治療でもないため、悩みの程度に合うかを診察で確認します。
関連記事:ピコレーザーとは?―3つのモード(スポット/トーニング/フラクショナル)の違いと使い分け

施術回数の目安はスポット約3回、トーニング5〜10回、フラクショナル約5回
回数と間隔の目安は、次のとおりです。これは標準的な計画を考えるための目安であり、効果を保証する回数ではありません。ピコスポットは1回で経過を見る場合もあります。ピコトーニングとピコフラクショナルは、数回ごとに写真や肌状態を確認し、継続するかを判断します。日焼けや炎症がある場合は、延期や間隔の調整が必要になることがあります。

効果を見極めるにはシミの診断と定期的な見直しが大切
見た目が似ていても適した照射方法は異なる
シミに見えるものには、老人性色素斑、そばかす、肝斑、炎症後色素沈着、ADMなどがあり、複数が重なることもあります。種類が違えば、適した波長、出力、照射方法も変わります。
肝斑が疑われる場合は、肌状態を整えてから低出力の照射を検討するなど、順序も重要です。急に大きくなった、形や色が不均一になった、出血するといった変化がある場合は、美容目的の照射を急がず皮膚科を受診してください。
関連記事:顔のシミの原因と種類|自分でできる対策と美容クリニックの治療法まで解説
回数を重ねること自体を目的にしない
予定回数を終えても、変化には個人差があります。期待した変化が乏しいときは同じ方法を漫然と続けず、診断、照射設定、ホームケアを見直すことが大切です。
ミサクリニックでは、目立つシミ、顔全体の色調、肌の質感を分け、一人ひとりに必要な方法を検討します。必要以上に施術を重ねず、自然で上品な変化を目指します。
関連記事:〖ピコトーニング〗受けすぎた者の末路…
痛み・ダウンタイム・副作用は照射方法と肌状態で変わる
照射中の刺激や施術後の赤みには個人差がある
照射中は、はじかれるような刺激、熱感、チクチク感などを覚えることがあります。痛みの感じ方には個人差があります。
ピコスポットでは、赤みや軽い腫れのあと、3〜7日ほどかさぶた状の膜がみられる場合があります。ピコトーニングでは赤みやほてり、乾燥が生じることがあり、ピコフラクショナルでは赤み、腫れ、ざらつきなどが数日続く場合があります。期間を一律には断定できないため、大切な予定の直前は避け、医師へ生活上の希望も伝えましょう。
関連記事:ピコレーザーのダウンタイムとは?施術後の症状と過ごし方、アフターケアについて

炎症後色素沈着、低色素沈着、やけどなどの可能性がある
主なリスク・副作用には、赤み、腫れ、乾燥、かさぶた、炎症後色素沈着、低色素沈着、やけどなどがあります。肝斑は刺激によって濃く見える可能性もあります。発生の有無や程度、落ち着くまでの期間には個人差があります。
強い痛み、水ぶくれ、急な腫れ、膿、長引く赤み、色の変化などがある場合は、自己判断で化粧品や薬を追加せず、施術を受けた医療機関へ相談してください。
施術後は摩擦を避け、紫外線対策と保湿を続ける
照射後は肌を強くこすらず、かさぶた状の部分を剥がさないことが大切です。スクラブ、ピーリング剤、レチノールなどの再開時期は、医師の指示を確認してください。
炎症後色素沈着のリスクを抑えるため、日焼け止め、帽子、日傘などを利用しましょう。入浴、サウナ、運動、飲酒などの制限も、照射方法ごとの案内に従ってください。
適切な紫外線対策と保湿ケアは、施術後のデリケートな肌を健やかに保つためにも大切です。ミサクリニックオリジナルの「Do skin」では、乾燥や肌荒れが気になる肌にうるおいを与える美容液「リバースセラム」と、施術後の肌にも配慮したUVミルク「ピュア UV ディフェンスミルク」をご用意しています。ピュア UV ディフェンスミルクは、赤ちゃんの肌にもやさしい使い心地を目指した日焼け止めです。
ただし、施術後に使用できる化粧品や使用開始時期は、受けた施術や肌の状態によって異なります。使用前に医師へご確認ください。
ピコスポットは受けやすくなったからこそ、肌診断と経過確認を優先する
院長は、ピコ秒レーザーの登場によってピコスポットは以前より受けやすくなった一方、施術後の色素沈着に悩む患者さまも増えていると捉えています。気軽に受けられる印象だけで選ぶのではなく、照射前に肌診断器を用い、肉眼では分かりにくい潜在的なシミや肝斑まで確認することが大切です。
照射後の経過が良ければ約1か月後に別の施術を検討できる場合がありますが、色素沈着が残っているときは2〜3か月待つことも必要です。色素沈着が残ったまま次の照射を急ぐと、その色素に光やレーザーが反応し、色がさらに残る可能性があるためです。予定した回数や間隔を優先せず、肌が落ち着いたかを見極めること、紫外線の影響を考えて秋から冬を中心に計画することが、自然で上品な仕上がりを目指すうえで重要です。
関連サイト(Voicy):#54 またまたコメント返し‼︎いただいたコメントにお答えします♪

ピコレーザーに関するよくある質問
Q.何回目から効果を感じますか?
ピコスポットは1回の照射後に変化を確認できる場合がありますが、色素の種類や深さによっては複数回必要です。ピコトーニングやピコフラクショナルは、複数回かけて変化を評価する治療です。途中で写真や肌状態を確認し、続けるかを医師と相談しましょう。
Q.3つの照射方法は同じ日に受けられますか?
ミサクリニックでは肌状態に応じて同日併用を検討できます。ただし、同日にすべて行うことが常に適しているわけではありません。肌の炎症、肝斑の状態、過去の施術、予定しているダウンタイムを踏まえて医師が判断します。
Q.ピコレーザーとピコトーニングは別の治療ですか?
ピコレーザーは機器・治療の総称で、ピコトーニングはその照射方法の一つです。ピコスポット、ピコトーニング、ピコフラクショナルでは、出力のかけ方と目的が異なります。
Q.肝斑にピコスポットを当ててもよいですか?
肝斑は刺激で濃くなることがあるため、自己判断で強いスポット照射を選ぶことは避けましょう。肝斑と老人性色素斑が重なっている場合もあり、どの部分へどの順番で照射するかを診察で決める必要があります。
まとめ
ピコレーザーは、メスで皮膚を切開せず、シミや色ムラ、毛穴、浅いニキビ跡などへ働きかける機器治療です。ピコスポット、ピコトーニング、ピコフラクショナルでは、期待できる効果も施術回数も異なります。
回数は、ピコスポットが2〜3か月ごとに約3回、ピコトーニングが2〜4週間ごとに5〜10回、ピコフラクショナルが1か月ごとに約5回が一つの目安です。ただし、これは効果を保証する数字ではありません。シミの種類、肌質、照射歴、希望する変化によって治療計画は変わります。
「切らない治療」でも、赤み、かさぶた、炎症後色素沈着、低色素沈着、やけどなどのリスクがあります。紫外線対策と保湿を続け、気になる症状は医師へ相談してください。
ミサクリニックでは、肌状態とお悩みを分け、その方に必要な照射方法を検討します。自然で上品な変化を目指すためにも、「何を、どの程度整えたいか」を医師と共有しましょう。

この記事を書いた人

略歴
- 2004年産業医科大学医学部卒業
- 2004年労働者健康福祉機構 東京労災病院
- 2006年東京女子医科大学付属女性生涯健康センター
- 2013年都内美容クリニック
- 2014年上記クリニック院長就任
- 2019年都内美容クリニック院長
- 2022年MiSA Clinic六本木本院開設
所属学会
- 日本抗加齢医学会認定専門医
- 日本美容皮膚科学会
- 日本レーザー医学会
- 日本産業衛生学会専門医
資格
- アラガン社ボトックスビスタ認定医
- アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

略歴
- 2004年産業医科大学医学部卒業
- 2004年労働者健康福祉機構 東京労災病院
- 2006年東京女子医科大学付属女性生涯健康センター
- 2013年都内美容クリニック
- 2014年上記クリニック院長就任
- 2019年都内美容クリニック院長
- 2022年MiSA Clinic六本木本院開設
所属学会
- 日本抗加齢医学会認定専門医
- 日本美容皮膚科学会
- 日本レーザー医学会
- 日本産業衛生学会専門医
資格
- アラガン社ボトックスビスタ認定医
- アラガン社ヒアルロン酸注入認定医

